豊島ミホのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
学校という場所にいる、傍若無人に振舞う「あいつら」が嫌い。人を侮る「イケてる組」を呪う(呪ってないか?)地味女子だった作者のエッセイ。
美形やお笑いでテレビや雑誌に出ている人達は、人口比率からするとわずかなので99%の普通の人は見る側になる。
なのに、高校というところは、ミニ世界なので、そこで謎のスター枠、お笑い枠、スポーツヒーローの役割が割り振られるのだ。
その枠に入らない大部分の学生は、何故か劣等感を感じさせられるのだと思う。
中学や前のクラスでは、そのスター枠にたまたま入っていたりすると、二軍落ちした時の落胆は並では無い。ただし、ほとんどのスター枠の子達は卒業したらただの人になる。社会が広くなると上には上がいるからだ。どこかのタイミングでほとんどのスター枠のひとが引退させられ、地元の中で「あの人は今」的存在になる。
だから、あとから振り返るとなんであんなに自意識過剰だったのだろう、あの頃の私に大丈夫だよなどと言ってあげようなどと思うのだ。
こんな気持ちを面白く、瑞々しく文章にしてくれてありがたかった。
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Posted by ブクログ
ラジオドラマがきっかけで購入。
高校生活のありふれた日常かと思いきや、友人・孝子が未来からやってきたという設定で、面白かったです。
もし、孝子が主人公となると、北村薫さんの「スキップ」の逆バージョンな展開?などと想像を掻き立ててしまいました。
未来がわからない主人公・沙織と未来がわかる貴子とのアンバランスな関係ながらも他のクラスメイトを交えながら、高校生活を送る様が、甘酸っぱく爽やかでした。SFな設定なのに青春小説の雰囲気を醸し出していて、あまり違和感なかったです。
一応、タイムスリップものですが、孝子は本当に未来から来たのか?タイムスリップの真相は?というものはなく、ひたむきに生きる高校生達の進路、悩みなどを重視して描かれています。ちょっと多めの量ですが、あっという間に読めました。
未来を知ってからのやり直し人生とこの先知らないままの人生、どっちを選ぶかといったら、後者かなと思いました。
何度もやり直したいなとは思う時もありましたが、今までのことを修正するのではなく、新たに描くことが面白そうかなと思いました。
でも一瞬だけ高校生に戻りたいな…。 -
Posted by ブクログ
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じわっと泣くか、
ぶわっと泣くか、
今でも胸が痛くなる......。
あの頃を思い出すと切なくなる。
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豊島さんの作品が本当に好きで好きで、
ずっと勿体なくて読めなかった一冊です。
サマバケ96
コスモスと逃亡者
椿の葉に雪の積もる音がする
僕と桜と五つの春
短編なんですが、
それぞれがそれぞれに「詰んでる」閉塞感を抱えてます。
私はどれも好きです。
読み終わったあとに、ふるえるんです。
なんか、心がざわざわするんです。
いてもたってもいられなくなるような。
学生時代に出会えて良かった。
一気に引き戻してくれる。あの頃の感情に。
私みたいな頭でも、本が読めて心がふるえるってことを体験させてくれる本当に稀有な人。
要するに、私は豊島ミホが大好きなんです。 -
Posted by ブクログ
帯は
『ダメダメの日常から、
彼方の光に向かって
手を伸ばす。
痛くてかっこ悪くて愛しい
「若さ」の物語。
世界は
あたしのために
回ってる
わけじゃない。
でも…』
本当に久しぶりに豊島さん読みました。
この本も積ん読で、10年ぐらい前に買った本。苦笑
当時は読むのがもったいなくて、そこから気づけば10年。
20代前半から気づけば30代になっていて、
当時の自分に会いに行くような気持ちで読み進めました。
最初は自分も遠くまで来ちゃった感じだと思って読んでましたが、読み進めていくうちに、今でも自分には大学時代に感じていた悶々が残ってるんだと気づかされました。
と言うか、実は変わってなくて、10年前も今も、私は私だったんだなあ、と。
みんな、承認欲求も変身願望も自意識も、自己否定も、自己肯定も、全部あって良い。
私の大学生活は、華やかなパリピでもなんでもなく、日陰で一人で本読んでるような時代を過ごしたので、豊島さんの表現とか言葉がいちいち刺さります。
豊島さん、また、本書いてほしいです。
好きです、豊島さんの本。 -
Posted by ブクログ
人形に色々な思いを託す人々の6編の短編集
駅で切符を買うときに後ろに人が並んでいるのにもたついてしまう時、道を間違えて人の流れに逆らって歩かなければならない時、しまったなあという行動をする時、「ああもし私が美人だったら、今舌打ちされなかっただろうな、苛々させなかっただろうな」と思ってしまう。
それは自分の性格が歪んでいるからだと分かっても、反射的にずっと。
だからこの本のあとがきに書かれていたのは、私にも共感できることで、この短編集はそれぞれ救いようがないようで、救われるような美しいものだったように感じた。
働いて、広い社会に出て、何十年間か後に読んだらまた違うかも。
「手のひらの中のやわらかな星」と「僕が人形と眠るまで」が特にすき