豊島ミホのレビュー一覧

  • 夜の朝顔
    すべてが楽しいわけじゃなかった、あの頃。

    あとがきに「しこり」のある話が多くなった、とある。まさに、小学生の頃は「しこり」が何かとあった。子どもの頃は楽しかった。それは否定しないが、何か収まらない、ことばで説明できないもやもやを抱えていたことを、著者に肯定されたことが嬉しかった。

    田舎に住むセン...続きを読む
  • 神田川デイズ
    同じ大学に通う学生たちの連作短編集。
    あるお話では天真爛漫に見えた彼女も別の章では悩みをかかえていたりする。そういうのもひっくるめて大学生っていいなと思える一冊。
  • 大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル
    タイトルがどストレートで好き。久しぶりの豊島ミホさんの作品。
    読んでてこの人生きづらそうだなと思った。わたしも上手く生きられない人なので良くわかる。傷つきやすくて憎みやすく上手に渡り歩けない。
    わたしは幸いいじめや無視にあうことはなく、最近でいうスクールカーストも下位に属したことも下位として扱われる...続きを読む
  • 青空チェリー
    表題作がだんとつでいい。十分濡れているのに初体験に失敗したところがとても新鮮でいい結末となっている。オナニーの描写もいきいきと瑞々しさがあって好感がもてる。
  • 青空チェリー
    ハニィ、空が灼けているよ。…評価はこの作品。シュールなリアリティが怖い。徴兵制という刃を目の前にした時、今の日本が平和なんだということが実感できる。
    青空チェリー…いくら何でもこれはない。妄想激し過ぎ。
    誓いじゃないけど僕は思った…思い出のストーカー行為だな。トラウマ化して前に進めなくなってしまった...続きを読む
  • 青空チェリー
    豊島ミホさんのデビュー作品です。初期作品だからか、やはり他の小説と違って文章が拙いのが目立ちましたが、着眼点というか比喩が面白いところは変わらなかったです。
    「ハニィ、空が灼けているよ」は偶然なのか、中東が関わってくるタイムリーな話でした。主人公が日本が危ないというのに、呑気な気持ちでいる周りにやき...続きを読む
  • 初恋素描帖
    豊島ミホの青春モノである。
    彼女の作品はもっと読んでいた気がするが、5年も前に読んだ『神田川デイズ』以来だった。

    本書に舞台はとある中学校の2年2組。
    35名の中の20人の恋模様が連作短編小説のように描かれている。
    一遍一遍の主人公がそれぞれ違う20人の主人公。
    教室という空間に閉じ込められた社会...続きを読む
  • 底辺女子高生
    作家・豊島ミホさんのエッセイです。
    私はこれが初豊島ミホ。小説は読んだことないです。

    底辺にいた女子高生時代のお話。
    私もまぁまぁ底辺だったので、すごく共感しました。
    特に、体育の「みんなの足引っ張り系競技」がいやだという所。私も極度の運動音痴で、体育が嫌で嫌でたまらなかったんです。

    でもご自分...続きを読む
  • 底辺女子高生
    家出する行動力がすごい!よく無事に帰ってこれたなあ。私もバレーとかグループでやる競技嫌いだったわ。共感する。卓球じゃなくて友達同士でするバトミントンが楽しかった!あの時は悩んでいても今ではいい思い出。イラストがいいね!
  • 初恋素描帖
    恋し恋される中学生が惜しげもなく登場する。恋の行動もいいが、内面をもっとじっくり読みたいと思う。当然登場人物も限られるだろう。タイトルの「初恋」にあてはまるのは誰と誰か。
  • 花が咲く頃いた君と
    花をテーマにした恋愛短編集、全4編。
    「コスモスと逃亡者」の主人公の知能指数の低さに驚かされた。
    3日間だけ不純異性交遊していた相手との性交渉を覚えてるってどういうこと、断れないの?……と思ったら、誘っているし。
    うーん、そういうことでしか気持ちを繋ぎとめられないのって悲しいね…。
  • エバーグリーン
    昔、大事に抱いていた夢を亡くして大人になることは大罪ではないのに、敗北者の様な気がする時がある。
    あまずっぱい話だった。高校時代の二人の交流が可愛かった
  • 花が咲く頃いた君と
    読みやすかった。
    個人的には最後の桜の話がよかった。
    この人の本は初めて読んだけど、若い人受けしそうな感じだね。
  • リテイク・シックスティーン
    胸の中にある宝物のような大切な思い出が蘇ってきた。
    キラキラ輝いていて、眩しいな。

    「27歳から16歳に戻って、青春をやり直す」を軸に繰り広げられていく、瑞々しい高校生活の描写。
    SFなのかファンタジーなのか、妄想ってオチなのか、それが気になって入り込めず読み終わるまで時間がかかってしまったけれど...続きを読む
  • 青空チェリー
    「女の子の気持ち、ギュッとつかんで離さない。」って帯に書いてあるこの小説を男のオレが読んでみたわけですが、なんだか、そんなに女の子女の子してないっていうか、むしろジメっとしているというか、、、。

    表題を含む3編入ってました。

    ■ハニィ、空が灼けているよ。
    これが一番良かったですかね。

    カタスト...続きを読む
  • 底辺女子高生
    「こいつに何をしたっていいのだ、と思われていること自体が耐えられなかった」。否定された思い出の数々。トラウマを克服しきれていないまま書かれているので生々しい。生きにくさの原因は概ね自分で作り出している。穿って見ると、この人の場合も選別意識が仄見える。
  • ぽろぽろドール
    人形愛について。
    本の装丁が綺麗だったのでジャケ買いしたのですが、内容はどろどろとした自己愛や容姿への羨望やコンプレックスにまみれていて、とても怖かった。故に幸せな夢を見ているようなドリーミン乙女なカバーイラストなのかな〜なんて、思いました。長井朋子さんという画家さん、気になる◎

    *追記
    調べたら...続きを読む
  • 花が咲く頃いた君と
    初めて読む作家さん。短編集ですが、若干桜とあまり関係ないような短編もあり。でも、どれもじんわりと心にしみるよい作品。派手すぎず、私好みです。ほかのもよんでみよっと。
  • 花が咲く頃いた君と
    読みやすくてすぐに読めてしまった。

    おバカな女の子の話がなんとなく頭に残っている。

    ただ、これを書いた人、めちゃくちゃ高学歴ってことにびっくり。
  • 初恋素描帖
    古本屋で見つけ、タイトルを見て買うか買わないか迷ったのですが、まあ豊島さんだから間違いは無かろうと購入。
    ショートショートと言って良いほどの短い20の短編でできてます。全編、1つのクラスの中学生の男女を主人公に、それぞれの中学生らしい恋愛模様が描かれます。自分が過ごした中学時代に強い思い入れがあるよ...続きを読む