豊島ミホのレビュー一覧
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胸の中にある宝物のような大切な思い出が蘇ってきた。
キラキラ輝いていて、眩しいな。
「27歳から16歳に戻って、青春をやり直す」を軸に繰り広げられていく、瑞々しい高校生活の描写。
SFなのかファンタジーなのか、妄想ってオチなのか、それが気になって入り込めず読み終わるまで時間がかかってしまったけれど、
想像以上の読後感の良さにびっくり。
やり直してる設定だから、ぐっとくるものがあるんだろうな。
青春時代のまぶしさとか
切なさとか
儚さとか。
私は、書き換えたくないくらい楽しい青春時代を送ったから、16歳に戻らなくていいや。
毎日早起きして学校まで歩くとかも無理(笑)
でも、何か迷ったとき -
Posted by ブクログ
「女の子の気持ち、ギュッとつかんで離さない。」って帯に書いてあるこの小説を男のオレが読んでみたわけですが、なんだか、そんなに女の子女の子してないっていうか、むしろジメっとしているというか、、、。
表題を含む3編入ってました。
■ハニィ、空が灼けているよ。
これが一番良かったですかね。
カタストロフィ+片思い風味、みたいな。
しかもどちらの要素も不安定で不条理な感じでモヤモヤしてて良かったです。
戦争、教授、幼馴染み、いろんな要素が盛り込まれてました。
■青空チェリー
急にエロい!
予備校の屋上、隣りのラブホの窓から見える情事をのぞき見するのが趣味の女の子。
今日も今日とて、のぞき -
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一つの大学を舞台にさまざまな大学生の心情や日常を描いた作品を六編収録した連作短編集
ここで主人公となる大学生たちは、無気力だったり内気だったり、何かしたいことはあっても具体的にどうしていいかわからずその気持ちを持て余していたりと、いけてない大学生たち、というところがミソです。現役のいけてない方の大学生の自分が読むには、少々リアルすぎて切なくなってしまいましたが(苦笑)
でもこういう輝いてない大学生たちを取り上げてくれたことがまたうれしくもあります。なんだか自分のことを書かれているようで目をそらしたくなる箇所もあるのですが、そういう個所を読んで自分の傷に塩を塗られる感覚がまた楽しいとい -
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主人公は普通の高校1年生の沙織。
友人になったばかりの孝子からは、「未来から来た」と告げられて…
もっとSF的な話かと思ったら意外と現実的でした。
その点は個人的には良かったんですが。
全体を通してみると、高校生という青春を上手く描いてて
読んでて面白かったし、どんどんページをめくらせてくれた。
ただ、残念なことに主要人物(沙織の母と孝子)のことが
どうしても好きになれず共感できず、ずっとイライライライラ。
まだまだわたくしも人として浅いのかな。
沙織&孝子と仲良くなっていつも一緒に行動することになる同級生の
男子については、それぞれ居そうなキャラなので男性も共感しながら
読むことができ -
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この人の本は、良くも悪くも同じような雰囲気の物語が多い。
物語ごとに設定は数あれど、どちらかというと淡々としているのに小さな痛みを孕んでいて、終わり方も切ない。
ハッピーエンドでも何かしら切ない。
納得できない何かを飲み込んで生きていく。
でも全面的に不幸なんじゃなくて、切ない中にも希望がある。
人生そんなものなのかも。
あとは、思春期の心理描写がいい意味で生々しい。
ちょっと少女マンガっぽいところもあるけど、必ずしもその切なさが解消されないのがいい。
歳を重ねるにつれ、色んな感情が薄くなって、切なくてもがくなんてことも減った気がする。
悲しいことや腹立たしいことに過敏な分、嬉しいこともよ -
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幼なじみをテーマにした作品集。
・変身少女
・らくだとモノレール
・あさなぎ
・遠回りもまだ途中
・夏が僕を抱く
・ストロベリー ホープ
あさなぎが一番印象に残ったな。
見合い相手は、近所に住む研吾。小学生の時にお姉ちゃんがキスした人。
やっぱり豊島さんは、人のコンプレックスをもとに話を書くのが上手い。読んでるとザラザラした気持ちが甦る。
2015/02/07再読。
2018/01/14再読。
豊島ミホさんは何度も読み返してみたくなっちゃう。
今回はタイトル作の「夏が僕を抱く」が印象に残った。冬だからかな(笑)。ハネとミーちゃん。久しぶりに再会してもすぐに馴染めちゃうのは、やっぱり幼馴