豊島ミホのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
青空チェリー、誓いじゃないけど僕は思った、ハニィの順番で読んだ。
内容が憂鬱順かもしれない。
「青空…」は、あっけらかんな森田千花とあんな話し方したいなーと思わせる本橋幸夫が好き。
過去への執着や反芻を楽しんだりする辺り、「誓いじゃないけど…」には共感できるところがあった。一番好き。
「ハニィ…」は、現代の戦争というフィクションらしい作品で、読書後は爽やかだった。「国防部隊」のイッシーの語りが心に残ったけれど、実際に体験者の話を聞いたあとでは物語に描かれた戦争が嘘臭くて、フィクションとわかっていてもたまらなかった。
「口元をふにゃりと歪めて」笑う、というのが好きな表現だった。 -
Posted by ブクログ
物語の主人公は、シンとアヤコ。
スタート時点ではふたりとも中3。
ともにクラスの中で目立つ存在ではない。
特に接点があったわけでもない。
そんなふたりが挨拶を交わすようになり、田舎のあぜ道を
一緒に歩いて帰ることもしばしば、という関係に。
ただし、恋愛なんてものなんかではない。
アヤコから見ればシンは畏敬の念を覚えるような存在。
そうやって慕ってくるアヤコに特別な何かを感じつつも
それが恋とイコールとも思えないシン。
そんな状態で迎えた卒業式の帰り道。
ミュージシャン志望のシンと漫画家志望のアヤコは
10年後の10時になんにもないあぜ道で再会することを約束する。
そして、物語は一気に再