あらすじ
ミーちゃんに再会したのは、夕立に降られて駆け込んだ渋谷のレコ屋の入口だった。昔一緒に田舎で虫を捕ったり木に登ったりしていたミーちゃんは俄然大人になっていて、俺は彼女に夢中になった。しかし…。(「夏が僕を抱く」)あんなに近くにいたのに、いつの間にか離れてしまった幼なじみ。それぞれの思い出の中にある、大事な時間と相手。せつない記憶を描く傑作短編集。
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幼なじみを題材にした短編集。「遠回りもまだ途中」の最後のシーンに胸キュン。「ストロベリー・ホープ」のあったかい2人の関係もいい。幼なじみいることはいるけどすごく仲良かったわけじゃないからこーゆー関係うらやましいな。作者の豊島さんも幼なじみいないらしい
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単行本以来の再読。
初めてじゃないなという感覚で、記憶の片隅には残ってた。
読み終わって、やっぱり豊島さんの作品は好きだなぁとしみじみ思った。
幼なじみをテーマにした短編集。
どきどきしながら、切なくなりながら、一編ごとに登場する幼なじみの二人が愛おしくてたまらなかった。
甘酸っぱい。
「ストロベリー・ホープ」が一番良かった。
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10代、20代のみずみずしさがぎゅっとつまった恋愛短編集。
忙しない日常に追い立てられてないからこそ抱く繊細な悩みやストレス、アンテナの感度の高さ、とんちんかんな行動など、
あの頃の時間がかけがえのないものだったと思い出させてくれる。
その年代の作家さんじゃないと書けない小説だと思った。豊島さんの表現力がかわいらしく素敵。
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幼なじみほしい〜〜〜〜〜〜ってなった
遠回りもまだ途中の「今手を伸ばして、真面目な顔して呼んだら、岬はたぶんあたしを抱きしめてくれるだろう」って文がすごくよかった
あとセックスしたくなった!!!好きな人と
Twitterとかでも文書くとき、喋るみたいにリズム良く読めるように、でも誤解のないように意識して書こうとすると助詞とか句点が抜けるの、この前友達にちょっと読みづらいって言われてから気になってる、なんのはなし???
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幼馴染をテーマにした短篇集。気取らない天性の読みやすさと、鈍感ゆえ感性が追い付かないのになぜか引き込まれる物語はさすが。しかし幼馴染というのはかくも特権的なものなのか……。
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幼なじみは不思議な存在だ。兄弟や友人、恋人関係とも異なるが、生涯忘れることができない存在だ。
そんな幼なじみをテーマに、せつない想いと淡い恋を描いた短編集。雨上がりの水滴が太陽の光でキラキラ輝くような、素敵な物語ばかりである。
一話読み終わるたびに、幼なじみを懐かしく思い出した。
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幼なじみをテーマに
短編小説として書かれていて、
読みやすい内容でした(・ω・)ノ
私にも
幼なじみが小学校まで
近くに住んでいましたが、
最近では会わなくなり、
この小説のように
偶然の再開をしたいと
思いました( ´ ▽ ` )ノ
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よく漫画とかこういった小説で幼馴染が登場するが、自分に子供の頃から知っていて今も付き合いのある友達というのが居ないのでファンタジーのような気がする。そういう存在に憧れるのだがこういうものは努力でどうなるものでもないからなぁ。正直羨ましいかも・・・。読後、綿矢りささんの解説読んで吃驚。この人、いつもでも高校生みたいに思っていたけれど(当然のことながら)もう大人だった。
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表題にもありましたが、幼馴染っていいなあって思える作品です。
自分に異性の幼馴染がいたらって思う気持ちもわかります。
短篇集なので、読み易く、色々なドラマがあった面白かったです。
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幼なじみの恋愛を描いた6つの短篇。
上手いですね。人物にしろ背景にしろ、直接的な表現を多用する事無く、ごく自然にきっちり描き出していきます。
燃える様な恋ではありません。登場する男たちは皆イイオトコでは無いし、幼馴染ですから突然燃え上がるようなものも無い。どの作品も「愛おしさ」という言葉が似合います。そういう意味でなんだかホッとしてしまうのです。
なにか爽やかな読後感がありました。
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◼️ 豊島ミホ「夏が僕を抱く」
いかにもなタイトルとカバー写真。豊島ミホの青春もののリアルな面映さファンです。
2000年ひとケタ台に小説家として活躍した豊島ミホ。「女による女のためのR-18文学賞」受賞の「青空チェリー」、映画化もされた「檸檬のころ」ほか「エバーグリーン」「リテイクシックスティーン」など、主にグリーンエイジの青春ものを描きつつ、さらっとセックスのことも混ぜたりする、青くて生な空気感に惹かれてしまう。
今作は「おさななじみ」の男女がテーマですべての作品の軸となっている。
中学生になり、不良っぽくかつカッコよくなって取り巻きも増えた毱男を追い、自分も髪を染めスカートを短くする菊南の「変身少女」、巨乳で男をとっかえひっかえしている矢部っちやメガネ男子が好きなすみれと合コンに行っているいるかが、団地のすぐ上の階にいるらくだの部屋からベッドが軋む音と女の名を呼ぶ声が聞こえてきて焦る「らくだとモノレール」。それぞれに可愛らしく、エロで、環境の描写も現実的。
小学生で姉とキスした研吾とお見合いする妹の園子にはホテルでコスプレをするセフレがいた。姉はセレブ婚をしていて、設定が凝っている「あさなぎ」。浪人中の岬と女子大生の有里。有里は大学の遊びサークルの美形の彼氏と付き合いクリスマスに処女を失う予定。遠慮ないぶっちゃけの会話と微妙な距離、岬のがさつで不器用な行動が描かれるこの「遠回りもまだ途中」は、アダルトさも混在する中で若さ幼さが見え隠れしてお気に入り。
表題作「夏が僕を抱く」は、アダルトの方面だが、大人の虚無感が漂い、少し雰囲気を異にしている。フラフラしていて練習もろくにしないバンドマン、ハネは昔青森の祖父の家で遊んだミーちゃんと渋谷で偶然再会し、身体を重ねる。改めて新しい何かを見つけたというよりは懐旧、刹那的な逃避感も漂う。
農協に勤める十和、優秀で一流大学をやめて故郷へ帰った護はそれぞれ陰の事情を抱えていた。ラストの「ストロベリー・ホープ」は少しエグい波を経て、甘酸っぱい香りの中終わる。
いずれもおさななじみの男女は、ある種理想的な関係で、主人公はもう片方が好きで安心できる存在と思っている。かき混ぜて価値を捨てるのも物語の一様相ではあるし、それぞれの篇にはもちろん変化もつけてある。しかし、おさななじみ2人の存在で、読者は好ましく安心して読めるところがある。
著者が大ファンであるという綿谷りさの解説によれば、色っぽくて生々しく、綿矢りさには伏せ字でしか書けない言葉もさらっと出してしまう。多少婉曲に書いてあるけども、豊島ミホにはオス目線なのか、女性表現者として潜んでいる感じ方の発露なのか、と思われるところがある。先に書いた矢部っちの巨乳の表現なんかもさりげなさそうで、おっさん的笑。
面映さと小憎らしい大胆さ、著者の東北のローカル性豊かなところで育ったベースがにじむのも良い。お気に入りの豊島ミホは小説休業中だという。小さい声だけど、ぜひまた新作を書いてほしい。
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初めましての作家さん。
6編の短編集です。
「変身少女」「らくだとモノレール」「あさなぎ」
「遠回りもまだ途中」「夏が僕を抱く」
「ストロベリー・ホープ」
幼馴染との色々な恋のお話が楽しめます。
「変身少女」が好きです。
自分の幼馴染との思い出が甦りました。
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夏を擬人化したら、きらきらと笑いさざめいて走って行く少年少女になるのかもしれないけど
その笑いの瞳の奥底に、深い悲しみと冬よりもながい静謐が隠されているような気がする
豊島ミホ、昼ドラの脚本とかやったらうまいんじゃないかな〜しんどそうだから絶対みないけど…っていうか解説が綿矢りさなんだ…
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この人の本は、良くも悪くも同じような雰囲気の物語が多い。
物語ごとに設定は数あれど、どちらかというと淡々としているのに小さな痛みを孕んでいて、終わり方も切ない。
ハッピーエンドでも何かしら切ない。
納得できない何かを飲み込んで生きていく。
でも全面的に不幸なんじゃなくて、切ない中にも希望がある。
人生そんなものなのかも。
あとは、思春期の心理描写がいい意味で生々しい。
ちょっと少女マンガっぽいところもあるけど、必ずしもその切なさが解消されないのがいい。
歳を重ねるにつれ、色んな感情が薄くなって、切なくてもがくなんてことも減った気がする。
悲しいことや腹立たしいことに過敏な分、嬉しいこともより嬉しく感じるのだと今になって分かる。
必要以上に悲しんだり怒ったり喜んだり。
そんな感性がちょっと羨ましい気持ちにさせられる。
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幼なじみをテーマにした作品集。
・変身少女
・らくだとモノレール
・あさなぎ
・遠回りもまだ途中
・夏が僕を抱く
・ストロベリー ホープ
あさなぎが一番印象に残ったな。
見合い相手は、近所に住む研吾。小学生の時にお姉ちゃんがキスした人。
やっぱり豊島さんは、人のコンプレックスをもとに話を書くのが上手い。読んでるとザラザラした気持ちが甦る。
2015/02/07再読。
2018/01/14再読。
豊島ミホさんは何度も読み返してみたくなっちゃう。
今回はタイトル作の「夏が僕を抱く」が印象に残った。冬だからかな(笑)。ハネとミーちゃん。久しぶりに再会してもすぐに馴染めちゃうのは、やっぱり幼馴染みだからなんだろうな。あとがきにも書いてあったけど、幼馴染みがいない人は、そんな関係に勝手な憧れを持っちゃう。