風野真知雄のレビュー一覧
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耳袋秘帖シリーズ、新章始動!
“南町奉行編”(多分)という事で根岸奉行メインなのは勿論ですが、前シリーズのメインキャラだった土久呂凶四郎と相棒の源次も普通に登場します。
そして、皆大好き(?)おばさん岡っ引きのしめさんもご健在です。
小さな謎をちょいちょい解きつつ、通しで追う謎・・今回は深川の題経寺が“大凶寺”と呼ばれてしまう程、不穏な事が連続して起こる件の真相を明らかにしていく構成は、当シリーズお馴染みの展開です。
新キャラとして“雨傘屋”という若者が、根岸ファミリーに加わった模様ですが、なかば強引にしめさんの手下にされてしまいましたww。
今後は、しめさんと雨傘屋のコンビ(?)にも注目し -
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耳袋秘帖・殺人事件シリーズ第十四作。
シリーズ作品で読み忘れているものを少しずつ読んでいく。
南町奉行・根岸肥前がこれまで探索の合間に耳にした不思議な出来事を挟みつつ、ちょっと不思議な事件に遭遇していく。
こちらは坂巻&栗田コンビが主に出て来るが、時折椀田&宮尾コンビも出て来る。
栗田は妻・雪乃の出産が間近で落ち着かない。坂巻は相変わらずモテモテだがおゆうが忘れられない、椀田は芸者の小力にいまだ片想い中。
本編は手妻好きな隠居がからくりだらけの家で不審死した事件と、その事件に関係がありそうな材木問屋の当主が胸を刺されて死んだ事件の繋がりを追う。
その中で小ネタとして腕相撲を仕掛けてくる怪力 -
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耳袋秘帖シリーズ・ 眠れない凶四郎編(五)
今回は、凶四郎の周辺で幽霊がらみの珍事が続発。そうした謎を解決しつつ、ついに赤月屋の“闇の商売”と彼の過去が明らかになります。
赤月屋の“美しいもの”に対する執着の発端となったと思われる、彼の幼少期の出来事は、芥川龍之介の『地獄変』を彷彿とさせるような、壮絶なものでした。
そんな赤月屋の商才を認め、何とか救おうとする根岸奉行の心の広さも虚しく、哀しい結末になってしまいました。
そして、凶四郎は川柳の師匠・よし乃さんといい感じになっていたのですが、実はよし乃さんには“抱えている事情”があったことが判明。凶四郎が眠れる夜は訪れるのでしょうか・・。 -
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親子というのは…
…どこか似てしまうものだし、不思議に思うようなところで繋がっているものだが、今巻の各エピソードには、そんな親子関係の色々が、鍵になっている噺が多かった。
小生も親父なので、身につまされるハナシもあったなぁ。
とまれ、大量殺人事件も、辻斬り事件も、これから佳境である。
以下、次巻。 -
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<眠れない凶四郎>シリーズ第四作。
新章開幕…ということだろうか。
前作で妻が殺された事件が一応の解決をしたものの、相変わらず夜眠れない凶四郎。夜回りを命じてきた根岸奉行は『夜回りをつづけるということは、結局、人の心の闇を見て回ることになる』と、凶四郎がその『人の心の闇』にとらわれないかと心配している。
しかし相変わらず夜の事件は起こる。今回は夜な夜な道の真ん中で人の足に絡む紐のようなものが現れる。いつからか誰かがそれを『土蜘蛛』と呼び始めて気味悪がっている。
闇に紛れて人の足に紐を絡めるといういたずらをすることが出来ることを確かめた凶四郎たちだが、その奇妙ないたずらが連続殺人事件に発展し -
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耳袋秘帖シリーズ・ 眠れない凶四郎編(四)
前巻で、妻・阿久里さんの殺しの件は落着したのですが、相変わらず“眠れない”凶四郎は、源次と共に夜廻りを続けています。
そんな中、蜘蛛の巣に見立てた仕掛けによる殺人が発生し、連続殺人へと発展していきます。どうも、大坂の仕掛け小屋にいた“化け物師”が絡んでいるようですが、真相はいかに・・。
安心して楽しめるこのシリーズ。おばさん岡っ引きのしめさんや、椀田さんの姉・ひびきさんも登場します。
勿論、根岸奉行もキレキレですが、骨董の目利きが全然できなくて、松平定信に呆れられる一面もまた可愛げがあってよいですね。
今回登場した「赤月屋」は今後も登場するのでしょ -
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〈耳袋秘帖〉新シリーズ第三作。
夜眠れなくなった同心・土久呂凶四郎の、その不眠の原因である妻・阿久里が殺された事件がついに真相へ。
夜の化け猫騒ぎ、うなされる若旦那のおかしな手つき、動く石灯籠など…今回も奇妙な話を調べる。
奇妙な話の裏に悪事あり。凶四郎も段々と探索のツボが分かってきたようだ。
手下の源次とも呼吸が合ってきて、彼の動きも良くなってきた。ついに正式に十手を預かることになり、顔つきも変わってますます頼もしい。
シリーズを追いかけている者としては、再びしめさんが出てきたのも芸者の力丸が久しぶりに出てきたのも嬉しい。
この新シリーズでは前作からクローズアップされ始めた『鬼の会』が -
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妻を殺されてから夜眠れなくなってしまった同心・土久呂(どくろ)凶四郎は、南町奉行・根岸肥前守からどうせ眠れないならと夜の市中見廻りを命じられた。
大晦日の夜も下っ引きの源次と共に見回りをしていると、除夜の鐘の音が移動していることに気付いてその音の行方を追う…。
<耳袋秘帖>新シリーズ二作目。
主要人物は凶四郎と源次コンビだが、椀田に宮尾、栗田とその妻も登場してくれて嬉しい。栗田の娘たちも可愛らしく成長しているようだ。
今回は動く除夜の鐘、獅子舞の男が入れ替わった末に殺された事件、一晩で店前に六地蔵が並べられた酒屋、わざとまずくしたそばを出す屋台、魚河岸に時折現れる白い手という五つの謎を追う -
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タイトル買いならぬ、タイトル借り。読んでみたら〈耳袋秘帖〉シリーズの新しいシリーズだった。
坂巻&栗田コンビの第一シリーズ、宮尾&碗田シリーズの第二シリーズに続くこの凶四郎シリーズ。
土久呂凶四郎という凄い名前だが中身は堅実な(過去には色々やんちゃしたらしいが)同心が、妻・阿久里を殺されて以来、夜眠れなくなってしまう。
そのことを知った根岸奉行は、眠れないなら夜回りをしろと命じ、それだけでなく様々な奇妙な事件を調べさせていく。
新シリーズだが宮尾や碗田、岡っ引きの辰五郎に女下っ引き・しめも出て来て嬉しい。謎めいた猫・鈴も元気。
狐の駕籠屋にフクロウ少年に導かれての神隠し、虚無僧たちの群れに