あらすじ
強引な商法で、ここ数年急激にのし上がった木場の材木問屋“日野屋”。辣腕で鳴らすこの豪商がつくった複雑怪奇な「からくり屋敷」で、人が死んだ──。美しき手妻師、負け知らずの怪力女、“蘇生した”寺侍らが入り乱れ、あやかしの難事件が幕を開ける! 江戸の「大耳」こと、根岸肥前が活躍する「耳袋秘帖」殺人事件シリーズ第14弾。文春文庫オリジナルの書き下ろし時代小説。
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Posted by ブクログ
いろいろな仕掛けをした耳袋シリーズ
何でもオミトオシの根岸奉行
アチ子と裏の付き合いの多い根岸奉行
取り巻きも変人が多く妙なこだわりで
話が右往左往しているようで、最後は
一つの謎を解くとすべてが解明される
・・・侮れない作品です
Posted by ブクログ
双子話。
江戸の頃、双子は(特に商家では)忌み嫌われていたというのが判る話だった。
宮部みゆきさんの三島屋変調百物語にあった双子の話を
チラッと思い出したりして。
あっちの話は女の子だったけど。
双子に加えて手妻の話。
あんなからくり屋敷がホントにあるなら見てみたかった。
でもって今度は手妻師にモテモテな坂巻(笑)。
前巻からいきなりモテだしたのに自覚なしなのと
やっぱりおゆうさんを忘れられないところが坂巻のいいところかも。
違ったところでは椀田の嫉妬深さが判るエピソードが面白かった。
そして栗田の元にも双子が降臨。
…今後のデレデレ親バカ振りが楽しみである(笑)。
Posted by ブクログ
相変わらずおもしろい!
事件解決後の登場人物のちょっとした話もいい!
栗田さん雪乃さんおめでとう!双子の女の子ってこれから大変そうだけどこの子供たちが絡む話も今後出てくるのかなぁ?楽しみ!
Posted by ブクログ
耳袋秘帖・殺人事件シリーズ第十四作。
シリーズ作品で読み忘れているものを少しずつ読んでいく。
南町奉行・根岸肥前がこれまで探索の合間に耳にした不思議な出来事を挟みつつ、ちょっと不思議な事件に遭遇していく。
こちらは坂巻&栗田コンビが主に出て来るが、時折椀田&宮尾コンビも出て来る。
栗田は妻・雪乃の出産が間近で落ち着かない。坂巻は相変わらずモテモテだがおゆうが忘れられない、椀田は芸者の小力にいまだ片想い中。
本編は手妻好きな隠居がからくりだらけの家で不審死した事件と、その事件に関係がありそうな材木問屋の当主が胸を刺されて死んだ事件の繋がりを追う。
その中で小ネタとして腕相撲を仕掛けてくる怪力女性の顛末や、火事を恐れない薬、卒中で亡くなったものの蘇生した男や一夜で消えた橋などが挟まれる。
作品を通じて描かれるテーマは手妻と双子だろうか。
一見手妻のように見える事象もからくりがあって、そこに双子それぞれの思惑も絡む。
このシリーズは何とも不気味な悪役が出て来ることが多いが、今回は人間らしさを見せてもらった。
最後に栗田の妻・雪乃が産んだ子供はもちろん双子で、上手く落ちがついた。
Posted by ブクログ
手妻の得意な隠居が新しい隠居家で首の骨を折って死んでいた。そこで根岸が栗田と坂巻と調べに。
その家の特殊な設計と建築に関わった日野屋の主人が殺された。そうすると、瓜二つの双子の弟が出現。
日野屋を調べるとおかしな事件が。。。。
日野屋の仙台の妾の双子だった兄弟が、その育ち方で性格が違って成長した。兄の歪んだ心が事件を起こし、殺そうとした弟を最後は殺せずに。。。
江戸当時の手妻の種類などはめずらしく、興味深く兄弟愛の情愛溢れる内容にほろり。。。