茂木誠のレビュー一覧
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ロシアは常に海への道を求めて南下を試み
中国は専ら北方民族の侵略と戦い続ける
陸地で隣り合う国同士は常に争い、お互いの脅威に晒され続け
海で囲まれたイギリスや日本は天然の障壁により戦略上の優位を持つ
朝鮮半島は常に中国からの侵略を受け、中国での政権交代と共に同様に勢力が交代する
朝鮮を侵略した豊臣秀吉を滅ぼした江戸幕府とは良好な関係を保ったが
江戸幕府を倒した明治政府とは必然的に敵対関係となった
日本が満州国を樹立したのと全く同じような方法で
フランスとイギリスがオスマン帝国(トルコ)にシリアとイラクを樹立した(サイクス・ピコ協定)
そのことが現在にまで続く中東各国の情勢不安の現況となって -
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最近の出版業界で流行している「~の世界史」というタイトルに便乗した「世界史に学べ」。そこに池上彰の現代教養エッセンスをふりかけた現代ニュース評論本。著者は世界史の講師なので、ジャーナリストの池上氏や佐藤優氏ほどの毒はない。が、それはそれで純粋な教本として読みやすい。最近の国際ニュースでよく出るなんとなくわかった気になっている言葉の意味を、その背景となる歴史を含めて教えてくれる。
「クルド人」って誰?
ウクライナってどういう存在なの?
ユダヤ教とキリスト教とイスラム教は仲が悪いの?
こうしたモヤモヤを解決してくれる。
しかし、改めて思うけど、日本人にとって民族問題、宗教問題というのは実感が -
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世界のニュースの動きに対して、起こっている理由が少し分かった気がする。
歴史を通してみると本当に分かりやすく理解することが出来た。宗教観であったり倫理感や文化が違うため仲良くなれなかったりするのは歴史から紐解くことができる。地政学的な問題だったり外交戦略的な行動や交渉、国内政治向けのための施策など色々な要素が含まれ絡み合い世の中が動いているのがよく分かった。
例えば反日運動は中国にとって共産党の腐敗の目をそらすために利用され、韓国は外交戦略として中国側に着くときにアピールとして使い、アメリカ・日本側に着くときは抑えめにしたりとそれぞれ何らしかの理由がある。これを読んでいると、なるほどと思う -
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駿台予備校の世界史講師が書いた、世界史と
哲学・思想家史がコンパクトにわかりやすく書かれて
あると思います。
第1講 法と正義
ソクラテス・プラトン・モンテスキュー・ルソー
第2講 戦争と平和
マキャベリ・カント・クラウゼヴィッツ
第3講 理性と感情
プラトン・ピタゴラス・デカルト
第4講 「わたし」と世界
キルケゴール・カント・ヘーゲル・ショウペンハウアー・ニーチェ
この本を読んで、いろいろ印象や、感覚が変わったのが
ルソー・カント・ヘーゲル・ニーチェ・・・
いろんな本を読むと、いろいろな角度で理解が進む
感じがして、面白さが増してくる気がします。 -
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きっかけ
地政学の学習の延長でウクライナ戦争のことにつちて書いてありそうだなと思って読んだ本
内容
ここ5年の戦争に関する情勢の内容の解説、その時のトップ立ち回りがどうだうだったかが説明されてる本
感想
最近のニュース見てる中でトランプが暴走してるな、アメリカのイメージって変わったなと違和感に感じていたことが全て書かれていて納得できた。
他の本にも結論として中国の脅威が怖いって話があったけど、なぜ脅威なのか、今いつを目標にどう動いているのかが説明されていて理解が深まった。
それを踏まえて各国でどう動いているのか、トップの思想としてはどうしようとしているのか順序立てて書かれているので、ニュースを -
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戦争の歴史をわかりやすく学べる。
過去150年ぐらいの戦争を網羅的に描かれてるため、一つ一つの内容は薄め。
GPT片手に追加で調べながら読むのにちょうどいい。個人的には、インドネシアvs オランダ、ベトナムvsフランスあたりは知識が薄かったため、結構勉強になった。
帝国主義時代、香辛料は料理を美味しくするのと、腐敗防止にも使われた。しかし、赤道付近の亜熱帯でしか取れない。理由は、高温多湿だと害虫が多く、植物の防衛本能で強いにおいを発する。これで香辛料が出来る。当時のヨーロッパではこれが高値で売られるため、こぞって東南アジアを植民地にした。
アジアで独立を保てていたのは、日本とタイだけ。 -
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地政学的な観点を用いると、仮に国家がひとつの意思を持つ人格であるなら、自ずととるべき行動方針が明快に見えてくるという利点があり、世界情勢の分かりやすい切り口にはなると思う。しかしながら地政学的な思考はどうしてもテーブルに広げられた世界地図を眺めながら戦略を練るというスタイルになるからか、グランドデザインファーストになりがちで、現実の社会問題は多少犠牲にしてでも大局的視野にたった国家戦略を優先すべき、という論に傾きがちになるような気がする。理念に偏重すぎにならないように付き合うことが大事かと思う。本書はベースに地政学があるものの、それを前面的に出すわけでなく、ウクライナ戦争、中国・台湾問題を中心
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古代ギリシアの歴史家であり、トゥキディデスの罠でも有名な著者。ペロポネソス戦争を纏めた『戦史』は簡単に読めるものでもないので、そのエッセンスに触れ解説する本書は貴重である。
ペロポネソス戦争はアテネとスパルタによるものだが、紀元前431年にこの戦争が勃発した原因として、最も真実に近いのは「アテネがあまりに強大になり、スパルタがそれを恐れたから」だと述べている。この新興国と覇権国の対立が最終的に戦争に突入する構造を〝罠“と言ったのだ。
ミュティレネ討論についても紹介される。ミュティレネは、名目上はアテナイ帝国の同盟国だったが、ペロポネソス戦争中にアテネから離反しようとし、鎮圧される。その処分