茂木誠のレビュー一覧
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地政学的な観点を用いると、仮に国家がひとつの意思を持つ人格であるなら、自ずととるべき行動方針が明快に見えてくるという利点があり、世界情勢の分かりやすい切り口にはなると思う。しかしながら地政学的な思考はどうしてもテーブルに広げられた世界地図を眺めながら戦略を練るというスタイルになるからか、グランドデザインファーストになりがちで、現実の社会問題は多少犠牲にしてでも大局的視野にたった国家戦略を優先すべき、という論に傾きがちになるような気がする。理念に偏重すぎにならないように付き合うことが大事かと思う。本書はベースに地政学があるものの、それを前面的に出すわけでなく、ウクライナ戦争、中国・台湾問題を中心
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Posted by ブクログ
古代ギリシアの歴史家であり、トゥキディデスの罠でも有名な著者。ペロポネソス戦争を纏めた『戦史』は簡単に読めるものでもないので、そのエッセンスに触れ解説する本書は貴重である。
ペロポネソス戦争はアテネとスパルタによるものだが、紀元前431年にこの戦争が勃発した原因として、最も真実に近いのは「アテネがあまりに強大になり、スパルタがそれを恐れたから」だと述べている。この新興国と覇権国の対立が最終的に戦争に突入する構造を〝罠“と言ったのだ。
ミュティレネ討論についても紹介される。ミュティレネは、名目上はアテナイ帝国の同盟国だったが、ペロポネソス戦争中にアテネから離反しようとし、鎮圧される。その処分 -
Posted by ブクログ
日本の思想の系譜が日本史と世界史の観点からわかる本。
体系的に、思想の繋がりが見えるのは面白く、色々な発見もあった。
ただ、少し著者の主張が強すぎて、かくあるべき、この思想は好き嫌いというのが見え隠れしていて、近現代の思想の部分はちと読んでいて苦しいものだった。
保守の本当のあり方や、多様性と寛容さが大事という主張には大いに賛同できるものの、何となく鉛を飲んだような気分になった。
それは、本書を読んで、思想というものが、下手をすると自分の理想や頭の中で描いた都合の良さを論理的に説明するもののように見えてしまったからかもしれない。政治的に統制をかけるとか、自身の価値や権力に箔をつけて、正統性 -
Posted by ブクログ
他書とはまた異なる切り口で、しかも、あまり引用されない情報を基に論理展開されていて面白かった。どこから情報を得るのかリソースやルーツを知りたくて著者を検索すると、特定政党と関係のある方。私はあまりこだわりが無いので読書のノイズにはならず、単なる濁りなき情報として楽しんだ。
地政学とは何ぞ、から始まる。そして、地政学が日本の軍事面でも経済面でも防衛上重要である事を読者と認識共有し、個別ニュースの解説に入る。で、冒頭の話だが、普段あまり聞かない裏方が登場してくる。調べれば分かるのだろうが、ユダヤ系情報は、その政党との関係も含めて興味深い。
ー ゼレンスキーのスポンサーは、「ウクライナのメディア