茂木誠のレビュー一覧

  • 増補版 「戦争と平和」の世界史(TAC出版) 日本人が学ぶべきリアリズム

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    ゾクゾクするほど面白かった。
    明治維新がなぜ成功したのかはいろんな説があるけど、維新の担い手たちがきちんと当時のルールである万国公法を学んでいたというところ(坂本龍馬のいろは丸時件とか)が大きかったことなど初めて知ることばかりだった。
    また、大東亜戦争に至る部分を丁寧に扱った12章は非常に読み応えがある。軍部の暴走が国民を戦争へと駆り立てたのではなく、マスコミに煽られた大衆の世論が軍を後押ししたのだと言うところが、今まで何となく感じていた心の中のモヤモヤを一気に晴らしてくれた。
    一方で、陸軍統制派が共産主義に汚染されていたと言うところがイマイチよく分からなかった。個々の事例も挙げられているが、

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    2024年08月28日
  • 日本とユダヤの古代史&世界史 - 縄文・神話から続く日本建国の真実 -

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    長袖・長ズボンで、長い顎髭、長いもみあげの、「人物埴輪」は、どう見ても日本人とか東アジア人には見えませんし、渡来系の人達が作った埴輪だとしか考えられません。
    大和朝廷以降の人たちは、埴輪がなんのためにあるのか、どうやって作るのかさっぱりわからなかった、調査とか研究とかもしなかったのは、自分たちとはまったく違う人達(民族)が作ったものだということがわかっていたからだという話も読んだことがあります。

    まえがき 茂木誠
    ・主に関東地方の古墳から多く出土する「武人埴輪」が、正統派ユダヤ教徒のファッションとよく似ているが、偶然かもしれない。
    ・山伏(修験者)が額につける兜巾が、ユダヤ教徒が儀式で額につ

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    2024年07月17日
  • 世界の今を読み解く 政治思想マトリックス

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    これは分かり易い良書だ。世界中の大きな動きをグローバリズムとナショナリズムの対立軸と、自由と平等という経済的対立軸のマトリックスで整理している。このように視点を固定してみると、世の中の動きが良く見えるのだなぁと感心しました。
     たとえば、第一章の「ナショナリズムとグローバリズムのシーソーゲーム」では、フランス革命もイギリス革命もロシア革命もグローバリズムとナショナリズムの構想の歴史であったことがマトリックス思考でわかりやすく理解できます。わかりにくいブレグジッドもこのマトリックス思考でその流れを理解できます。
     予備校講師でYouTuberの茂木誠の本はとても面白い。

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    2024年06月18日
  • 「日本人とは何か」がわかる 日本思想史マトリックス

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    縄文のアニミズムが神道の起源であり、古事記、万葉集では祭祀王としての支配を「しらす」、豪族たちの軍事行政的支配を「うしはく」と表現して区別している。
    「しらす」は「知る」が語源で、民をよく知る、民に心を寄せるというニュアンス。
    「うしはく」は軍を指揮するニュアンス。
    これが皇室が長く続く理由であり、日本の特徴。

    1935年の美濃部達吉の天皇機関説に対して、上杉慎吉が天皇主権論を唱え、天皇神格化が始まる。
    国防思想の強い日蓮宗の信徒であった石原莞爾が満州を足がかりに、アメリカと最終戦争を行い勝者による世界統一をプランする。
    陸軍内の皇道派と統制派の争い。皇道派は北一輝の革命思想の影響を受けた青

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    2024年05月13日
  • ニュースの“なぜ?”は地政学に学べ 日本人が知らない57の疑問

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    2022年以降の最近のトピックスを扱っている。得意でない分野なので一回読むだけでは理解できないが、この本を読むことで世界各国の動きが線で繋がることに感動した。

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    2024年05月11日
  • 世界史講師が語る 教科書が教えてくれない「保守」って何?

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    ネタバレ

    保守というと伝統的な価値観や既存の在り方を守り抜くというイメージがあったが、伝統を守りつつ緩やかな改革を進めていくものだと学ぶことができた。
    明治維新と第二次世界大戦敗戦が日本にとって大きな転換点であることが再確認できた。
    戦争反対という切り口で、憲法改正を止めようとする勢力もあるが、そもそも自国の防衛を外国任せにすることはリスクなんだとこの本を読んで思った。
    メディアや労働組合などが組織票を投じていることなど聞いたことはあったが、まさか本当だとは思わなかった。
    また、中国やロシア、北朝鮮に傾倒した共産主義しそうがまかり通っていたことも驚いた。(特に北朝鮮)
    一方で、戦後から日本は政治的にも経

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    2024年04月28日
  • ニュースの「疑問」が、ひと目でわかる座標軸 世界の今を読み解く「政治思想マトリックス」

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    右→保守(国家優先)左→自由(共同体優先)
    という基軸だけでは、今の世界は理解できなくなっている。

    ★経済的 平等←→自由
    ★政治的 ナショナリズム←→グローバリズム

    というタテヨコのマトリックスを使って整理していく本。


    フランス革命→イギリスの2度の革命
    保守党、自由党の二大政党→自由党と産業資本家の結びつき→自由貿易帝国主義の拡大→ポンドからドルへ
    ※貧富の格差拡大への不満から、共産主義が発生。

    アメリカのルーツ・・・ピューリタン→労働と投資→プロテスタント国家ゆえ

    カトリック→勤労と蓄財は罪→経済的発展不可

    アメリカの保守→共和党→モンロー主義→小さな政府×個人の自由、自主

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    2024年05月17日
  • 「日本人とは何か」がわかる 日本思想史マトリックス

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    思想史、というのは聞き慣れないジャンルだったが中々どうして面白かった。個々の歴史的事件も、その時代の背景となっている主流な思想を知ることでよく理解できた。
    また、仏教と神道の絡み合いや、何となく聞いたことのある朱子学儒学なども簡潔に要点がまとめられており勉強になった。

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    2024年02月20日
  • ニュースの“なぜ?”は地政学に学べ 日本人が知らない57の疑問

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    保守派もそうでない人も、一度は読んでみるべき名著。地理や地政学について学問としてしっかり踏み込んだ上で説明してくれるので他の本と一線を画している。

    ロシアウクライナ戦争について、アメリカ等の周辺国の思惑も含めて非常にわかりやすく説明している。やはり何と言っても中国の脅威について正しく理解できるようになった。

    ロシアウクライナ戦争は決して対岸の火事ではない。台湾を狙う中国の軍事侵攻をトリガーする可能性も秘めている。そしてその中国が次に狙うのは尖閣諸島だ。防衛をアメリカに丸投げしてきた日本の政治を本書は舌鋒鋭く斬る。迫り来る脅威に正しく対応する、強い指導者が望まれる。そしてそれを選ぶのは読者自

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    2024年01月15日
  • 日本とユダヤの古代史&世界史 - 縄文・神話から続く日本建国の真実 -

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     この本は勉強になった。日本の歴史とユダヤ人がどう関わっているのかということについての推論ではあるが、大陸からの渡来人という説明よりもユダヤ人のディアスポラと絡めると可能性はある。
    そして秦氏はユダヤ人であると考えると、なぜ突然大規模な古墳が全国に165,000基も出現しそれが仏教の到来とともに全く顧みられなくなったことや、古墳時代の服装、土偶のデザイン、そして何よりも日本人とユダヤ人のDNA配置の類似性などついての疑問も解ける。

    オーディブルで聴いたのだが、集中力が持続できる内容であった。

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    2024年01月04日
  • 「日本人とは何か」がわかる 日本思想史マトリックス

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    駿台時代にお世話になった世界史の茂木先生の著書。世界史選択の自分でも、古代から現代までの日本思想史を読み物として非常に面白く理解できた。教養としての一冊。全日本人に読んでほしい名著でした。

    あと今まで知らなかったが、陽明学が好き。
    最近流行りのビジネス用語で言うと陽明学は「デザイン思考」、朱子学は「ロジカル思考」になるかも。

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    2023年12月25日
  • 世界史で学べ!地政学(祥伝社黄金文庫)

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    世界の成り立ちを含め情勢までの変遷がわかる1冊。とても興味深い内容でした。ランドパワーとシーパワーから昨今のロシアと中国の動きは何故そうなっているのか。イスラエルとパレスチナの起こりは最近のニュースでも聞くようなことに付随する知見が得られました。アフリカ大陸の奴隷は西アフリカの中央アフリカ進出のためものなどの無学なため知らなかったことなどを学べ有意義でした。

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    2023年11月26日
  • 「日本人とは何か」がわかる 日本思想史マトリックス

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    前半の南北朝時代くらいまでの思想史はすごい面白かった。歴史上の出来事は全てどこかの誰かの思想に紐づいていて、その思想をの基礎になる出来事がまたどこかにあってっと紐解いていくのが面白い。

    後半の政治思想史は見てて絶望することばかりだからあまり読み進められないけれど、現在に至るまでを俯瞰で見ることは大切だとは思う。

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    2023年10月21日
  • 経済は世界史から学べ!

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    教科書で出てくるような歴史的な出来事について、大変わかりやすく学べました。タイトルから分かるように金融の知識を勉強している身としては大変助かりました。

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    2023年08月05日
  • 経済は世界史から学べ!

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    保護貿易によるアイルランドのじゃがいも飢饉。ブロック経済が火種となる第二次世界大戦。WTOではなんともならず地域の協定が増える。

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    2023年07月29日
  • マンガでわかる地政学 改訂版(池田書店)

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    もっと若い頃に出会って知っておきたかったと思うほど勉強になった本。地政学、できれば学生の頃に知っておきたかった。
    国民感情や愛国心といった湿っぽいものでなく、地政学を知れば冷静かつ論理的に世界と自国を見て捉えることができると思う。
    関連書籍を今後も読んでいこう。

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    2023年07月25日
  • ニュースの“なぜ?”は地政学に学べ 日本人が知らない57の疑問

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    『カネだけ、今だけ、自分だけ。
    カネになるなら安全保障とかどうもいい。
    今がよければ次の世代とかどうでもいい。
    自分がよければ国とか地域とかどうでもいい。
    こういう日本人が選ぶ政治家がどういう人たちになるか、いうまでもないでしょう。』
    『近年は中国からの投資を期待して北京詣をする都道府県知事や地方議員も量産されつつあり、・・・』

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    2023年07月21日
  • 日本とユダヤの古代史&世界史 - 縄文・神話から続く日本建国の真実 -

    TS

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    歴史好き必読の書

    誰だが歴史の授業で習う 645年 大化の改新:豪族:蘇我氏の滅亡
    蘇我氏って 妙な豪族名だなぁっと思ってましたが、改めて字を確認すると
    本書で触れられている通り、『蘇』る 『我』 キリスト教の系統?ということで、
    本書でそれを教わった時、思わず背筋がゾクッとしたものです。
    このように、古代史から現代までの流れでの新説は、これまでの歴史の授業では語ってこられなかった
    事実とその背景を推定した一説から成り立っており、新しい世界に出会いたければ、
    この書を読むこと以上に重要なことはありませんと断言できます。

    #タメになる #深い

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    2023年07月01日
  • バトルマンガで歴史が超わかる本

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    中学生向けだと思いますが、やはり漫画は読みやすいです。内容も、漫画自体はストーリーが必要なので一面的ですが、対話形式で進む解説パートでは「秦檜が岳飛を処刑したのは、それが金との和議の条件だったかも」みたいな話もあり、意外に読み応えがあります。

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    2023年06月20日
  • ニュースの「疑問」が、ひと目でわかる座標軸 世界の今を読み解く「政治思想マトリックス」

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    マトリックスを使った表現手法はコンサルタントの説明手法として良く目にするものですが、政治思想をマトリックスにすると、本当に分かりやすい。
    自分の記憶と照らし合わせて読むと、より深く理解できて府に落ちました。
    家族や友人にも紹介したい一冊です。

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    2023年05月03日