茂木誠のレビュー一覧
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自分の国の歴史なんだから、学ばなきゃ、という気持ちはあるものの、日本史って、よくわからないという感じがあって、大学入試でも日本史は選択してないし、今ひとつ、不得意な分野。
とはいえ、やっぱあ、日本って、どうしてこんなふうになってんだろう?と思うことが最近多くて、なんか入門書ないかなと探していて発見。
世界史という視座、つまり中国や朝鮮との国際関係、そして、西欧諸国との国際関係のなかで、日本という国のポジショニングとダイナミクスとして日本の歴史を語っていて、なんかやっと腑に落ちた感をもった。
従来の日本史が私にとって面白くなかったのは、この辺の国際的な文脈が軽い前提条件としてでしかでてこなかったからなんだなあと思った。
これは、先日、読んだ「世界史とつなげて学ぶ中国全史」と共通していて、世界史のなかでの中国、中国との関係のなかでの日本という感じで理解するとほんと見えてくるところあるな〜。。。
で、たまたま読んだ2つの本が、なぜか近世くらいまでの記述でおわって、現代史に入るまえに終わってしまうのも、共通している。その辺は、読んだ人が委ねられているんだな。 -
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地政学。世界の国家間の関係を地理の観点で説明する学問。この本は9つの地域に分けて、それぞれの地域の歴史と現在の国家間関係を説明しています。
世界を大局的に考える視点が面白いです。英国とロシアの対立におけるグレート・ゲーム。世界をどのようなパワーバランスで統治していくか。同盟と牽制と。あまりに複雑系で、理解は難しい。
様々な人種宗教文化が混合する世界をどうやって切り盛りするか。
・ユーラシア・中東・アフリカを1つの大陸と見立てると、ヨーロッパは半島に過ぎない。ロシアは世界大陸とハートランドを抑えている。シーパワーでは攻略のしようがない。
・世界のチョークポイントを抑えると海洋権で優位に立てる。ジブラルタル海峡、ポスポラス海峡、スエズ運河、バブエルマンデブ海峡、ホルムズ海峡、マラッカ海峡、バシー海峡、パナマ海峡 -
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<目次>
はじめに
第1章地政学とは何かーリアリズムで読み解く東アジア
第2章地政学でひもとく東アジアと朝鮮半島ー野望の衝突
第3章統一朝鮮(韓国+北朝鮮)の戦略ー大国間で2枚舌
第4章中国の戦略ー大中華思想を貫く宗主国
第5章台湾の戦略ーシ―パワー連合の要となる親日国
第6章米国の戦略ーモンロー主義VSウィルソン主義で揺れる
第7章ロシアの戦略ースラヴ主義VS西欧主義で停滞する
第8章そして日本はどうすべきかーシ―パワー同盟結成
おわりに
P40西戎(せいじゅう)(西方の蛮族)出身といわれる
秦の始皇帝、鮮卑が建てた隋、唐、~ツングース系の
女真(後金、のちの清)
P42北朝鮮 朱子学(小中華思想)X社会主義=主体(チュチュ) 思想
高句麗の出自は北方ツングース系で、本来の朝鮮族で
ない。新羅を倒した高麗は高句麗人の末裔。
P90小中華を自認する朝鮮にとって、夷狄の倭人が洋服を
着て世界の道理を説いたところで、受け入れられない
東アジアの地政学と言って、朝鮮半島の話が多い?
その場所は、ちょっと大変なので、興味深く読めた。
1カ月くらい前にTV番組で、著者が、橋本氏、なんとか氏と
バトルしていました。
朝鮮半島は北朝鮮がカバーする、という著者の意見には
納得ではあるのですが、現実的でないと言う人が多いよう。 -
Posted by ブクログ
副題に「日本人を覚醒させる教科書が教えない歴史」とあり、題の頭に「世界史とつなげて学べ」とある。
要するに、古代から、いやそれ以前から、日本は大陸と朝鮮半島と密接な関係を持っていたということで、読んでいて新しいことを知らされ、なかなか面白い本である。いくつか書いておく。
藤原道長に疎まれた「武闘派」の藤原隆盛は、自ら大宰府赴任を申請する。そのころ女真族の刀伊が九州を襲撃する。これを撃退したのが隆盛だったのである。もしこの後、都に帰らずに大宰府に留まっていれば、ひょっとしたら九州幕府ができていたかもしれない。
領土的野心をもつ隣国に対し、軍事対決を避けて経済協力を行うことで平和を保とうとした「文治主義」の宋は、つぎつぎと領土を減らし滅んでしまった。
日本人奴隷貿易にキリシタン大名は積極的に加担した。
「スペイン王はまず宣教師を遣わし、布教とともに征服事業を進める」とスペインのガレオン船の航海長は口を滑らした。秀吉はこの報告を受けて、宣教師たちを処刑する。
スペインの巡察使ヴァリニャーノは「スペインの中国征服は容易ではないが、日本兵を動員すれば可能である」と考え、信長にこの計画をほのめかした可能性がある。
大坂の陣の後あぶれた戦いに慣れ、最新の鉄砲を持つ日本人武装集団が、東南アジア諸国に流出し、現地の政治状況を一変させた。オランダとイギリスの東インド会社の植民活動は、日本人傭兵と日本製の武器に依存していた。
「鎖国」と呼ばれる政策は、外国船の来襲時にはいつでも大軍を動員できる圧倒的な軍事力が背景にあることで可能となった。日本は重武装中立国家だったのだ。 -
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ネタバレなかなか、サクッと読めて良かったよ。
とても平易な書き方で過不足なく説明がなされている感じで。
イスラム教関連の説明は、同種の本でもし尽くされている感じだけど、個人的には、ウクライナとロシアの関係とか、アメリカ内支持基盤の説明が、いろいろつながって良かったな。
少し情報は古いので、今はもっとアップデートされているけど、基本構造の話をしているので問題ない。
石油・天然ガス等のエネルギー問題は、やはり諸々の根幹なのだ。
2026.6 再読。
意外と覚えてないもんで、今読み返しても、また、とても勉強になりました。根本は変わりませんね。
作者の説明を見て、世界史の先生だったのか!と、妙に納得。学者とかの雰囲気とは違う、何ていうか絶妙な深さ(浅さ)が、逆にものすごく分かりやすくてよかったな、と! -
Posted by ブクログ
防衛に関する知識を得る上で恐らく避けて通れない学問だと思い、まずはマンガから入ってみるかということで購入。地政学とは、「地理的条件が国際関係にどう影響するかを理解する学問」とのこと。
思い浮かべるのが、ジャレド・ダイヤモンド『銃・病原菌・鉄』。アレは、ヨーロッパが世界をリードすることになったことについて、「ユーラシア大陸が横長、アメリカ大陸は縦長」であることを理由の根底に置いている(と思う)。
米国を島とみる視点、英国の「オフショア・バランシング」政策、シーパワーを拡充せんとする中・露、そして勢力の揺らぎの中で地政学的に考えた日本の未来……と、世界各国の歴史と現在を地政学的視点で解説する。 一般的な歴史と比べ、地図をざっくり見ることになるので、例えば西欧を大きな半島と見る等、普段は気が付かない視点がある。映画とかで権力者の部屋にでかい地球儀がある意味が何となく分かった気がした。
一方で、上述した『銃・病原菌・鉄』で抱いたのと同じく、演繹的ではあるが情報の選択に恣意的なものが含まれていないか?といった疑念を抱いてしまう。地政学という学問に対する批判は本書の中では言及されていないため、この点は次の本で。
一応、日本で地政学的思考が育たなかった理由については、終盤で解説されている。日本ではドイツ地政学を取り入れたが、大東亜共栄圏の正当性の根拠として用いられ、GHQにより禁止され、以降学問の分野でタブー視されていたことが一因であるという。
確かに、「国際関係では、他国どうしの紛争は大歓迎!」(p.117)とあるように、各国は勢力を拡大することは前提として語られており、まるで二度の対戦前のヨーロッパ列強について勉強しているような気分にはなる。こうした学問が、戦後の日本で疎まれるのは分からんでもない。
だが、それだけに、本書では今こそ地政学が学ばれるべきだとの考えを強調する。
今までは米国の保護国だったために自主防衛や独自外交の必要性が相対的に低く、戦略的なものの考え方が育たなかった。一方、米国の国力衰退とトランプ政権によるモンロー主義の復活、中国の海洋進出等の事情から外交の岐路に立たされており、地政学は非常に重視されているとのことだ。
特に、中国については踏み込んで書かれている。ゆるいイラストのマンガと思わせておきながら、解説役の家庭教師のお姉さんは、女子高生相手に「日本国内で反米運動反基地運動が高まって米軍が徹底すれば 誰の利益になるのかな?」「すでに中国は日本からの沖縄分離工作を始めているわ」とセンター試験には出ないことを、よりにもよって本の最後の最後のコマで教えている。その発言をする家庭教師はなぜか後ろ姿であり、表情は読めない。その後、外交が国の存続に関わることであることを最後に、この本は締めくくられている。
以上から、地政学の重要性は当然のこと、その学問が持つ、使用方法を誤ったときの危険性も感じることができた。次以降の本を読み、世界情勢・政治や防衛政策を読み解く視点としてより理解を深められたらよいと思う。