【感想・ネタバレ】ニュースの「疑問」が、ひと目でわかる座標軸 世界の今を読み解く「政治思想マトリックス」のレビュー

あらすじ

米大統領選で激突する「二つのアメリカ」。貿易問題よりも根深い「米中冷戦」。「ブレグジット」で分裂するEU諸国。今、世界中では大分断が進んでいる。しかも、様々な思想が入り乱れ、対立構造が非常に複雑で、わかりづらい。「右派」や「左派」の対立だけでなく、「ナショナリズム」「グローバリズム」「リベラル」「リバタリアン」など、それぞれの立場が、正直よくわからない人は少なくないはずだ。政治思想は学校でも教えてくれなかった……。そこで、駿台予備校のカリスマ世界史講師が、現代の読み解き方を伝授する。使うのは、各国の政治的・経済的スタンスがひと目でわかる「政治思想マトリックス」。これを使えば、現在の複雑な世界情勢をシンプルに整理できる。アメリカ、中国、ロシア、イギリス、EU諸国、中東、そして日本と、それぞれの地域の近代史と今が手に取るようにわかる。「国際情勢を読み解くコンパス」があれば、分断する世界のリアルな姿が見えてくる!

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Posted by ブクログ

保守なのか革新なのか、右翼なのか左翼なのか。世の中はその中間も含めて両極で仕分ける事ができる。ここに更に縦軸として、自由(格差是認)なのか平等なのかなどの更なる両極を加え、マトリックス化して、今の世界を当てはめてみてみようという非常に分かりやすい内容。その手法も然ることながら、その仕分けに伴う学びから、世の中を見る目が変わる。

で、少しだけ内容に触れる前にこの本を読みながら感じた事を。

総裁選を見ると、自民党内でも意見の違いがあるので、このマトリックスに当てはめると分かりやすい。そんな中、高市早苗が「私たちが生きている今、それは誰かが命がけで守ろうとした、未来だった」と言っていて感動した。これはある映画や小説でのフレーズで日本の第二次世界大戦における特攻作戦に対しての言葉だ。感動してすぐに、本当にそうなのか、と思ってしまった。さて、今の日本は彼らが守ろうと思い描いた未来だろうか。アメリカに守られ、植民地を奪われた今が。

もう一歩踏み込むと「この命がけ」に対する国家から国民への強制性の危うさがあると感じた。我々は再び命がけで、国を守れるのか。そう考えると戦後の構造は、「命がけで守った戦勝国」→自己犠牲は「美徳」や「責務」として語られやすい。「命がけで敗れた敗戦国→自己犠牲は「強制」として語られやすい。「命がけで戦わなかった」屈辱体験→自己犠牲は「次は必須」という再起の言説として語られやすいのでは、と感じたのだ。

日本の特攻は「強制」であったと。だが、これを「美徳」に昇華する必要がある。しかし、「美徳」に昇華してしまうと、「強制」に結びつきやすくなる。この怖さを感じたのだが、こうした思想をマトリックスで当てはめるとどうなっていくのか。
戦勝国と敗戦国を両極にとって当てはめていくと見えてくることがある。

ここまでの話は本書のフレームワークの話だが、その分類に伴う情報について、二段階で本書は有益な本である。その情報の詳細はレビューには書かないが、読み応えたっぷりである。

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2025年10月02日

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これ当たりですわ。右翼と左翼の意味の変遷から、中東で特殊なイランの立ち位置、EUと仲の悪いイギリスなど、世界の流れを歴史から解説しています。

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2024年10月31日

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右→保守(国家優先)左→自由(共同体優先)
という基軸だけでは、今の世界は理解できなくなっている。

★経済的 平等←→自由
★政治的 ナショナリズム←→グローバリズム

というタテヨコのマトリックスを使って整理していく本。


フランス革命→イギリスの2度の革命
保守党、自由党の二大政党→自由党と産業資本家の結びつき→自由貿易帝国主義の拡大→ポンドからドルへ
※貧富の格差拡大への不満から、共産主義が発生。

アメリカのルーツ・・・ピューリタン→労働と投資→プロテスタント国家ゆえ

カトリック→勤労と蓄財は罪→経済的発展不可

アメリカの保守→共和党→モンロー主義→小さな政府×個人の自由、自主独立、保護貿易

ウィルソン大統領の世界大戦への参戦が契機でグローバリズム(世界の警察官)にかじを切る。バブル、恐慌を経て、再度第二次世界大戦に参戦。

恐慌以後のアメリカのリベラル→大きな政府(修正資本主義、ケインズ)→さらに国際金融資本と結びつき→大きな政府×グローバリズム
→今日のリベラル

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2024年05月17日

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マトリックスを使った表現手法はコンサルタントの説明手法として良く目にするものですが、政治思想をマトリックスにすると、本当に分かりやすい。
自分の記憶と照らし合わせて読むと、より深く理解できて府に落ちました。
家族や友人にも紹介したい一冊です。

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2023年05月03日

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茂木誠の著作の中で一番好きかもしれない。
経済政策の考え方を図式化するノーランチャートを応用した政治思想チャートで巧みに近現代史を解説している。
読みながら自分の政治思想はどこなのだろうと考えるのが面白かった。

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2022年04月19日

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ネタバレ

何かの紹介で認識。政治について今ひとつ理解を深めようと読書。わかりやすくてめちゃめちゃ良い本。

メモ
・昔の右派左派は右が保守・共同体、左が自由・個人というシンプルな構成だった。
・カトリック蓄財は罪、寄付が望ましい行為
 プロテスタント勤勉すべき。投資は神の望む行為
 →アメリカプロテスタント発展 
  中南米カトリック経済発展は大きくない
・ナポレオン戦争は保護主義のフランス連合と自由主義のイギリス連合との戦い。
・自由主義による経済格差の拡大が社会主義をうむ。
・ロシアには議会がなかった。政教一致の独裁継続、皇帝は神の代理人。産業革命もなく、時代は中世。
・日露戦争敗退をきっかけに政治に資本家を組み込んだ。憲法制定も実施。
・平等だが自由ゼロ これが最も左の思想。ソビエト連合、中国、北朝鮮。
・ルーズヴェルト大統領が自らをリベラルと主張。国家が責任を持って個人を守る。手厚い社会保障。強力な政府と官僚機構に意味合いの転換が行われた。
従来の自由主義はリバタリアニズムに。そして共和党に。ルーズヴェルト派は民主党に。
・イギリスは世界の工場から世界の銀行へ。金融はグローバルを推奨、製造系はナショナルを主張。
 リベラル民主党がオバマ
 共和党ナショナリズムがトランプ
・アメリカは歴史的に個人の自主独立を重んじる小さな政府思想の国。
 ウィルソン大統領がこれを変えた。FRB創設。これは民間資本100%
・リーマンショックを単に、SNS戦略を用いて、民主党を打ち破ったのがトランプ。草の根主義の復刻。
・第二次世界大戦は極端なグローバリズムが極端なナショナリズムを引き起こしたことによるもの。
・鄧小平が一党独裁の市場経済を導入
・習近平はグローバリズムから保守回帰派。
・ネオコン ネオコンサバティブ 新保守派。民主から共和党にうつったユダヤ系保守主義者
・えりつぃんはウクライナ、ベラルーシとともにソビエト連邦から脱退を宣言。
・ドイツの二大政党は自由派のキリスト教民主同盟と、平等派のドイツ社会民主党。
・当初はドイツの押さえ込みも意図に含まれたEUだが、ドイツはこれをうまく利用して輸出を増やして富を蓄積してきた。
・世界はEU。中国のユーラシア大陸枢軸陣営と米日英インドなどの海洋国家陣営とに分かれつつある
・スターリンは軍の暴走を阻むために幹部群をみな処刑した。

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2022年03月13日

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本書は米国の政治学者デイヴィッド・ノーランが用いた政治思想のマトリックスを応用して、さまざまな時代・国の政治思想の対立軸をすっきりと見せてくれます。

高校時代の社会科は世界史を専攻していましたが、産業革命以後の歴史が非常に苦手でした。
しかし、本書の第一章を読んで今まで混乱していた歴史のつながりがすっきりと整いました。

世界史といえば、ただただ事実関係を暗記しているだけのものでしたが、本書を読んでなぜその歴史が生まれたのかという背景がよくわかり、しかもそのことが現代にまで繋がっているということまで理解できたので、とても読んでいて楽しかったです。

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2021年10月24日

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政治における右と左とは何か。調べても全然わからなかった長年の疑問の答えが非常にわかりやすく書かれていた。
それだけでなく、近現代の政治についてもとてもわかりやすい。
もちろん、政治思想についてやかりやすく書いているからには、著者の考えが色濃く反映されていると思うので、偏った面も多いだろうということは考慮しないといけないですが。
それでも、近現代史がすごく理解しやすくなるので、子どもが大きくなったら読ませたい。蔵書として保存したい一冊。

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2021年07月05日

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近代以降の世界の歴史(主に日米独露中仏英)が、各国の思想と共に纏められており、非常に分かりやすい。
著者の思想も介在してはいるが、基本的には客観的で大まかな現代に至るまでの歴史の流れを理解するには最適な一冊だと言える。

今は常に過去から繋がっているわけで、もっと世界史を勉強したいと思わせてくれた。

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2021年06月12日

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日本の政治思想の歴史から世界の政治、宗教まで繋がりが見えて参考になった。
また違う本も読んで知識を深めたい。

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2021年03月14日

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著者の思想も介在してはいるが、各国の政治、経済をざっくり理解する為には最適。
今まで政治思想を取り扱いながら、これ程読みやすく、簡潔にまとめられた作品は無かったのではないだろうか。

以下ざっくりメモ。

ドイツEUのドン

移民受け入れは安価な労働力確保。
ユーロ安維持の為、貧困国を締め出さない。
ユーロ採用も、貧困国のおかげで通貨安が維持され、輸出時に自国製品の競争力が増すため。

反面イギリスは金融で稼いでいるため弱くなりやすいユーロを採用する理由はないよってポンドを採用していた。

アメリカの流れ。
元々広い国土を地道に開拓した移民の国。
他国にはあまり興味が無く、自国のことは自国で決める孤立主義、モンロー主義をとっていた。
=ナショナリズム。

変化の時。
ウィルソン大統領。
第一次世界大戦時欧州各国からの国債で潤う。
債権国が負けると、国債がただの紙切れになり、金融が大損を被るため、参戦。勝利。しかし、マジョリティの草の根保守が参戦には反対していた。国際連盟も否決。
共和党のゴールデンエイジに。
大恐慌が発生。
ソ連の情報統制により、社会主義が注目される。
ソ連の問題は共有されていなかった。

大恐慌を招いた共和党に対し、民主党は、ケインズ的な社会主義のような政策を掲げ当選。

ケインズの理論。
「非常時に神の見えざるでは発動しない。デフレを脱却するためには政府が積極的に道路やダムの建設などといった公共投資を行い雇用を創出して未失業者を減らすべきだ。また通貨発行や減税によって使えるお金の量を増やし民間投資や消費を刺激すべきだ」

フランクリンルーズベルトの登場。
「ニューディール政策」
もともとのリベラルは個人の自由と権利が最大限に尊重されると言うものだった。しかしルーズベルトは後主張した。「自由放任の古典的な自由主義が貧富の差を拡大し個人を不幸にした。国家が責任を持って個人の生活を守るべきだ。社会保障をしっかりと提供し、一人ひとりの生活の面倒を見るべきなのだ。これが本当のリベラルだ」
これが現在まで続く民主党。

共和党は、個人の自由を尊重し福祉を最小限に抑えて減税を要求する小さな政府を求めるもの。

これ以降リベラルと星の意味が逆転したまま現在に至り日本にも直輸入されて使われている。
今後思想を分けるのはナショナリズムとグローバリズムの違い。

グローバリスト、民主党
グローバリズムが力を持ち始めるのは20世紀の初頭。理由は金儲けの手段がものづくりから金貸しへと変わっていったため。国際金融資本の人たちは世界中で自由に投資をするためには国境の壁が低いほうがいいと主張しているできることなら国境をなくし関西を取り払い地球規模に人やモノやカネの自由な流れを作りたい。

リベラルは国家が責任を持って富を分配し個人の生活を守るべきと言う立場。彼らは主に19世紀後半にアメリカにやってきた移民たち。すでに西部開拓の時代は終わり土地が手に入らなかったため彼らは低賃金でと長時間働く工場労働者として苦しい生活を強いられました自力の力では自分の生活を守れないだから政府が低所得者層の生活の面倒を見るべきだと主張し始めた。民主党的リベラルは社会主義に近づいていっている


ナショナリスト。共和党。
それに対し製造業家に育ちは自由貿易には反対。10貿易を進めると賃金の安い新興国例えば中国で続く作られた安い工業製品がたくさん輸入されて国内国内の製造業が逼迫するため彼らは輸入製品には関税をかけ国内産業守ることを望んでいる。これが経済的ナショナリストの立場。

ナショナリストに多いのはアメリカ南部や中西部の農村地帯に多く住んでいる草の根星の中間層。最初にイギリスからやってきた白人たち政府の力を借りずに自力で政府を切り開いた開拓移民の子孫です

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2021年01月14日

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「右」「左」とか「保守」「リベラル」というのがずっと分からなかったのだが、国や時代によって移り変わってきたのがよく分かる。
右左の最初となるフランス革命(議会で座っていた席)の時代はシンプルだが、そこに資本主義vs社外主義が加わり、世界革命を目指したネオコンのアメリカでの変遷、なんでドイツはEUの盟主となってイギリスは退きたかったのかなどなど…
それが現実と言えばそうだけど、どこも自分のことしか考えてないんだなー。
最後の日本の章は、著者の怒りがよく伝わるが、その分書き殴った感もあり、少し冷静に読む必要がある気がする。

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2020年12月27日

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恥ずかしながら右翼、左翼の意味が分かっていなかったが、この本のおかげで少しは分かるようになってきた。図での説明もあり視覚的に捉えられることが出来るのは有り難い。ただ、分かることは良いことだが、その先の行動に結びつけるにはまだ至っていない。

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2024年04月30日

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政党の左派・右派の定義が曖昧な方にオススメしたい本書。ハッキリしない原因は、ニューディール政策をしたフランクリン・ルーズベルト大統領の時に、左右の意味がひっくり返った、とあり納得。

また最終章の日本思想史では、歴代の首相、吉田茂から安倍晋三まで流れや勢力図を振り返る事が出来るので、分かりにくいニュースが、読む前よりも身近に感じられて嬉しい。

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2024年04月22日

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近代政治史がわかりやすくコンパクトにまとめられていた。
が、特にアメリカのグローバリズム、ナショナリズムと共和党、民主党のねじくれ方は途中で捩れたということしか記憶に残っていないのは、私の頭のいたらなさ(笑)

雑な整理の仕方や表現もあるが、もう少しきちんと記憶しながら読めば近現代の政治史の基礎知識は身につくと思う。
また時間をおいて復習したい。

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2024年03月28日

Posted by ブクログ

「右から歴史を科学的に俯瞰する」

茂木先生の著作を読んだのは2つ目だが、帯にある通り「仕事でマストな教養」として大人向けに書かれていた印象を受けた。
どんなに優れた人間も認識のバイアスから逃れることはできない。
今回は先生の思想が割とよく出ていた気がする。そのことに自覚的でないと物を考えない保守が結構な勢いで生まれてしまう気がする。

中東のついて語られた章では、「価値のグローバリズム」という観点から現在の混乱を分析する。そしてあらゆる革命軍はエネルギーを持て余し暴走する宿命があるという命題を、演繹的にソ連やイスラム世界に当てはめ説明していた。
対象を破綻なく説明できている間は暫定的に正しいと仮定するという科学的な態度であると思った。

歴史を鑑みれば、「自由↔平等」という「経済的な座標」と「ナショナリズム(国家)↔グローバリズム(個人)」という「政治的な座標」でマトリクス図をつくるのにも合理的な根拠があるのだろう。日本も含めた世界の有名政治家や組織が思想的にどこに位置してどう対立し運動していくかには説得力があった。

ただ多様性が増すだろう今後は、もっと座標軸が増えて3次元的な表現が必要になってくるのかも知れない。そうなると紙での表現が難しくなるのだろうけど。

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2023年06月28日

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歴史的史実を紐解きながら
『右派』、『左派』を解説している
各国の繁栄と衰退
社会主義、共産主義、民主主義を知ることができる

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2023年06月06日

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様々な時代、様々な国の政治思想をのせめぎあいを、X軸を経済的自由、Y軸を政治的自由として、政治思想を二次元座標で表現したデイヴィッド・ローランが考案した政治思想マトリックスを用いて示している。自民党には主に3つのグループの流れがあるという説明はわかりやすい。

フランクリン・ルーズベルト大統領は、ニューディール政策によって失業率を25%から15%まで下げる成果を出したが、財界から社会主義的であると批判されたため、「我々こそがリベラル」と主張したのがリベラルの始まり。

1924年にレーニンが死去すると、国内建設を重視するスターリンと、世界革命を進めようとするトロツキーをはじめとするユダヤ人との間で権力闘争が起きた。スターリンに敗れたトロツキー支持者たちは、迫害をおそれて世界各国に散らばった。アメリカに移ったトロッキー支持者は民主党に加わり、トルーマン民主党政権を動かして、米ソ冷戦を仕掛けたのではないかとも考えられる。1978年、カーター大統領がエジプトとの和平合意をまとめると、アメリカ国内のユダヤ系住民は、次のレーガン政権を全面的に支えて外交や軍事の分野で強い影響力を持つようになり、ネオコンと呼ばれるようになった。

吉田茂が始めた自由党は、アメリカの占領を受け入れ、アメリカが作った憲法を守り、安全保障はアメリカに任せ、日本は軽武装で経済発展に専念しようという路線だった(吉田ドクトリン)。鳩山一郎の日本民主党は、アメリカに媚びへつらうのではなく、民族主義的な独自路線を掲げた。

池田勇人の所得倍増計画は、大きな政府で所得を分配しようという政策だった。労働者にも支持を拡大し、労働運動や社会主義運動を抑え込むことに成功した。池田勇人を支えたグループは宏池会を名乗り、自民党の保守本流として大平正芳、宮澤喜一らの首相を出した。

高度経済成長時代に建設業界は景気がよかったため、土建屋出身の田中角栄は金の力で佐藤グループを乗っ取り、首相に就任した。税金を地方に投資して日本中を高速道路と新幹線でつなぎ、箱物と呼ばれる公共施設を日本各地に作った。公共事業を地元に誘致することで政治献金を受け取り、これを選挙資金として地元民から票を集める仕組みを作り、後の竹下派が自民党内で権力を維持することに機能した。竹下登は、中国へのODAで円借款を行ない、公共事業を日本企業に発注してもらうことで、中国共産党と蜜月関係になった。

小泉純一郎は、国家の借金を減らし、財政を黒字化したい財務省と組むことによって、経世会の支配を打倒した。小泉は、田中角栄が作った道路公団を皮切りに、石油公団、住宅金融公庫、交通営団など特殊法人の民営化を断行し、小さな政府を目指す改革を進めた。明治時代に地方の有力者や地主、豪商などの屋敷の一部を使わせてもらって開設された特定郵便局は、選挙では自民党経世会を応援し、議員に対しては高速道路や鉄道をつくることを陳情する関係が成り立っていた。この仕組みを壊すことが郵政民営化の狙いだった。

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2023年04月21日

Posted by ブクログ

複雑な現代史もグローバリズムの視点で読み解くとわかりやすくなるのか。もう国家対国家の時代ではないのかもしれない。
今後も参考書的に使いたい1冊。検索機能が付いてる電子書籍も欲しいなあ。

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2022年08月18日

Posted by ブクログ

価値観はそれぞれ違うものなので誰がどの目線、立場、価値観で発言しているのかは例え信憑性の高い情報でも確認しなければならないと思う。そんな時のリテラシーとしてこの本が役立つのではないだろうか。

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2022年03月08日

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 近現代の各国の政治思想的の歴史的動きを、簡単な図解に落とし込むことで理解の促進している本である。
 この本は多くの人に苦手な近現代の理解の助けとなろう。
 しかも単にこういうものでしたというのでなく、これからの未来予測的なところもあり、例えば中国の封じ込めという点では、本書は「日・米・豪・印の軍事協力体制にイギリスが加われば、これは21世紀の日英同盟であり、太平洋版のNATOが誕生する可能性もあります」と記載されており、これはまさに最近取り出されているオーストラリア、イギリス、アメリカのAUKUS軍事同盟が、ファイブアイズや日米豪印戦略対話QUADと絡み、多国籍での大平洋の安全保障体制となるのではなかろうか。
 この本はまさにそういった今の政治や世界を知ることができる。

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2021年09月19日

Posted by ブクログ

要するに立場が違えば考え方も違う。の具体例集。
ナポレオンが、フランス祖国強化のための保守主義
(貿易制限)をかけたが
制限をかけられた他国は、当然身を守るために
制限解除を求め連合軍を徒党
→結果ナポレオンと言えど戦に負ける。

自分側の利で動き、敵を作ってないか?見直し
ステークホルダー全体の利で動き、敵を味方にする動きが何にでも求められる。

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2021年08月07日

Posted by ブクログ

書店で平積みされていて興味持ち、購入。
昨年12月頃までの話ではあるが、今も続く問題につき国、エリア別にまとめられ、知識の整理や報道内容の理解に大変役立つように感じた。
グローバリズムとナショナリズムを交互に繰り返す中、今は全体にナショナリズム色が強くなっている。今後どうなるかを予測する上でも、良い内容と思う。

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2021年06月25日

Posted by ブクログ

今、世界中では大分断が進んでいる。しかも、様々な思想が入り乱れ、対立構造が非常に複雑に、わかりづらくなっている。本書は、各国の政治的・経済的スタンスがひと目でわかる「政治思想マトリックス」を使うことで、現在の複雑な世界情勢をシンプルに整理するもの。アメリカ、中国、ロシア、イギリス、EU諸国、中東、そして日本と、それぞれの地域の近代史と今が手に取るようにわかる。
非常に分かりやすくて、曖昧だった理解がかなり整理されました。さすが予備校講師なだけあって教えるのが上手い。「保守」が本来の意味から離れていった経緯なども含め歴史って面白いなあ。私はナショナリストかつ経済は自由主義者なのですが、どちらが良いとか悪いではなく考え方の違いを理解して歩み寄っていく、より良い社会を目指すことを忘れないようにしたい。

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2021年06月13日

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世界情勢を過去から現在までを丁寧に解説してくれてて、面白かった。かなり勉強になると思います。手元に置いて、年に一回は読み返そうと思う!

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2021年03月24日

Posted by ブクログ

マトリックスがメインかと思いきやマトリックスは補足程度で文字がメインだった。だが、文章自体は面白く、この本の前に地政学の本を読んでいたこともあって内容をより深く読むことができた。各国の政治思想の歴史について教えてくれる本で、ざっくり言うと、こーゆう政治思想の流れがあって今はこうゆう思想になっているんですよ、といった感じの内容。ちょっとはニュースを見てそれぞれの国の政治思想からの行動が読めるようになったと思う。

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2021年03月09日

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単純明快にまとめられており、とても分かりやすい。著書の思想が極端に反映されていることもなく、比較的フラットなのもよい。

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2021年02月14日

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マトリクスを用いた現代史の教科書。
右派と左派、共産と対共産のダイナリズムがわかってきた。また日本についても触れられておりこれ一冊で振り変えることができる一冊。

著者の思想は垣間見える程度で読みやすいのでは。

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2025年10月12日

Posted by ブクログ

政治の思想という視点で歴史がどの様に動いてきたかという書籍。
日本だけで無く、各国の歴史も含めて知ることが出来た。

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2023年09月24日

Posted by ブクログ

著者のYoutubeにハマって購入。
が、Youtubeにある一つの動画にほとんど類似しているので、チャンネルヘビーユーザーとしては、新しい発見は無かった。
Youtubeを見てない人にお勧めする本。

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2021年03月03日

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