【感想・ネタバレ】世界史を動かした思想家たちの格闘のレビュー

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左翼思想と近代文明の病

一部ご紹介します。
・ジャン・ジャック・ルソーの主張=①奴隷制に立脚した古代ギリシャの直接民主政を賛美。
②「個人の自由や財産」は全て国家管理とする。
③「公共の福祉」を志向する「一般意志」に、個人の意志である「特殊意志」が服従するべき。
以上の主張から導き出されたフランス革命が、粛清、財産没収、徴兵実施といった全体主義へ行き着いたのは当然の帰結であった。
ロシア革命はフランス革命の再現であった。
・戦争に正義はない。戦争を抑止するのは軍事力のバランスだけだ。
・ブッダの言葉「永遠の魂が、滅びゆく肉体に宿っているから、生きることは苦しみである」
「苦しみには原因がある。幻のごとき現世に執着すること(煩悩)が原因である」
「原因を断てば、苦しみは消える。この世への執着を断てば、苦しみは消える」
「原因を断つには八正道(正しい修行)がある」
「全ては移ろいゆく。怠ることなく修行に励め」
・唯物論者(共産主義者など)は、自然界を単なる「モノ」と看做し、
人間の利益のために徹底的に利用しようとする。
彼らが価値を見出すのは、経済的な豊かさ、物質的な利便さである。
確かにお金があれば、美味しいものをたくさん食べることができる。
夏は涼しく、冬は暖かく過ごすこともできるだろう。
しかし、栄養過多で生活習慣病が多発し、
僅かな寒暖の差にも耐えられない虚弱な人間を量産している。
そして根本的な問題は、どうあがいても人は最後には老いて死ぬ。
老と死は、肉体そのものの衰えと消滅だ。
肉体を安楽に保つことに慣れてしまった人が、老と死に立ち向かうのは容易なことではない。
・「合理的に生きる」ことと「良く生きる」ことは別の次元。
この部分を疎かにしてきたことが、近代文明の病。環境破壊然り、核兵器然り。
・プラトン「哲学をするとは、平然と死ぬことを練習することに他ならない。」

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2022年09月30日

Posted by ブクログ

駿台予備校の世界史講師が書いた、世界史と
哲学・思想家史がコンパクトにわかりやすく書かれて
あると思います。
第1講 法と正義
ソクラテス・プラトン・モンテスキュー・ルソー
第2講 戦争と平和
マキャベリ・カント・クラウゼヴィッツ
第3講 理性と感情
プラトン・ピタゴラス・デカルト
第4講 「わたし」と世界
キルケゴール・カント・ヘーゲル・ショウペンハウアー・ニーチェ

この本を読んで、いろいろ印象や、感覚が変わったのが
ルソー・カント・ヘーゲル・ニーチェ・・・
いろんな本を読むと、いろいろな角度で理解が進む
感じがして、面白さが増してくる気がします。

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2016年04月09日

Posted by ブクログ

歴史的背景が分からなくても読める本ですが、少しは歴史と哲学をかじっていないと少し読みづらいかもです。
現代に通じる哲学者たちをピックアップしているため、考えさせられる本です。

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2024年01月23日

Posted by ブクログ

哲学を世界史の文脈の中で学べる。
このような時代背景があり、このような思想が生まれたという流れが面白い。
原書(邦訳)の引用が多いのが良かった。

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2022年10月13日

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