花村萬月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「文芸出版界の内実を曝す問題作」と帯のコピーにあり、興味を惹かれ、購入して即読んだ。
「群像」編集部の女性編集者を主人公に、作家志望の男達や作者花村萬月自身が登場し、文芸誌の新人賞の裏事情などが語られる。その点は興味深かったが、実際に作品を貫くモチーフのほとんどは「セックス」「ドラッグ」「暴力」で、女の読者であるわたしには耐え難いものがあった。
だが、それだけ嫌悪感を感じさせながらも、この小説は途中で読むのをやめさせない力がある。
文中、花村萬月が、「感性的に嫌悪を抱いても、なおかつ惹きよせられてしまうもの」、その「センス」を持つものが小説であり小説家であると語る。確かにこの作品にはその「センス」が内在しており、花村氏は「センス」を持つ限られた存在の小説家なのだろう。
この小説にはいくつもの瑕がある(例えば、女性を描けていないとか、ラストの処理が安易だとか)。
だが、そんなことは問題にならない。小説とは本来瑕を抱える性質のものなのであって、そんなちまちましたことを凌駕するダイナミズムがあることが重要なのだ。それがひしひしと伝わってくる。
全編汚物にまみれきったような作品でありながら、読み終えたあと、どこか清々しい。稀有だ。 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
不自由な日常から、自由な世界へ。
オートバイを愛し、野宿旅を続けている人気作家が、その思想と実践について語る。
北海道から九州までのお薦めのポイント、野宿や運転技術の具体的なノウハウなど、役立つ情報も満載。
さらに、著者自身のユニークなエピソードも交えつつ、自然の呼吸を皮膚で感じる素晴らしさ、速度の持つ超越的な力など、自由な旅に出ることの本質を論じていく。
カラー口絵4ページをはじめ、著者秘蔵のツーリング写真も掲載。
[ 目次 ]
第1章 オートバイとの出会い
第2章 北海道への旅
第3章 基本は野宿
第4章 本州~九州
第5章 旅の心得
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
花村萬月さんのこの作品は、
なんというかエモーショナルな感じの作品ね。
ブルースの旋律に乗せて、
男女の愛を描いているのだけど、
ブルースの割に愛の中身はハーコーな感じ。
むしろロックな感じ、情熱的で破滅的。
渋谷の道玄坂でルシファーというバーをやっている桜町。
常連のお客さんに、店内を流れるブルースに、
刺激こそないものの平凡で自分らしい毎日なんだけど、
そこに18歳の映子が突然訪れて…。
桜町が心の奥にしまい込んでた過去の出来事がよみがえってきて。
映子はね、桜町が昔バンドをやってた頃の、
バンド仲間で元恋人だった律子の娘だったわけだ。
若さゆえ、不器用ゆえに、破滅的な終わりを迎えてしまった恋、
苦しいけど、情熱的で、悲しいけど、幸せで、
映子が現れたことで、新たな恋や愛が生まれて、
それぞれの恋や愛が描かれている物語。
ちょっと昭和な感じだよ。
そしてなんだかやるせない。 -
Posted by ブクログ
分厚い本にやる気を出すタチですが、この本もかなりの厚さ。でもスラスラ読めてしまう。コンピュータやら賭博やらの蘊蓄もなんか良い。
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2015.6.28 再読
細かなストーリーは忘れてしまっていたけれど、2回めに読んでもやはり面白い。前回はあまり注目していなかった、乾組の若衆の中嶋の人となりの魅力が今回は心に残った。ヤクザとして組長の乾に心酔しつつ、そんな己の価値観と全く違うところにいるカタギのインテリ家庭教師の鷲津に素直に敬意を払える、その不思議なバランス感覚が魅力的な人物。中嶋が出所した乾組のその後の話とか読んでみたい。