花村萬月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「エロス」と「バイオレンス」と言うところでしょうか。
ほかに花村萬月作品を読んだのが1つしかないのですが、それも同様に「エロス」と「バイオレンス」でした。
出てくる人物にまともな人がほとんどいないっていうのも面白いです。
ヤクザや芸能プロダクションのボス、近親相姦しているその妹、巨人症のオカマ、指を失ったギタリスト、ボスを篭絡しようとしてその妹にぼろぼろにされたシンガーソングライターと、比較的一般的なマネージャーの男っていうのが登場人物です。
脇でチンピラとか出てきますが、そもそも名前も出てこないのでモブです。
読み始めたところで主人公は沢村(ギタリスト)なのかなと思ったけど、芦原(マネージャー)が主人公なんでしょうねぇ。
群像劇みたいな感じなのかもしれないけど。
まともな人間が出てこないので、各キャラクターの思考や行動原理にいろいろ問題ありすぎてすごく面白いです。
あと、読んでいるうちにすごく興奮というか、テンションがあがります。
「エロス」成分で興奮するのではなく、なんかよくわからないけど、すごく興奮します。
面白くて、一気に読んでしまいました。
花村萬月作品はほんと面白い。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画「皆月」の原作。北村一輝が好きで、この作品のアキラ役がとっても良かったから、こちらも読んだら...良かった!思わず一気読み。
原作と映画はかなり違う設定もあるけど、原作のアキラの心理描写を読むと、堪らなく愛しい人だった。脳内では、アキラ=北村さんです!映画でもハマってたから、もっとアキラの描写を原作に近付けて欲しかった...
とっても頭が良いのに、とんでもないことばかりさらっとしてのける。「なにをするかわからない、正常じゃない男」、表情も変えず、義兄に暴行を働き前歯を折った男探し出して、同じように歯を折る...いや、それ以上の暴力をふるう。義兄が新しく暮らし始めたソープの女が詐欺に遭ったとしって、その相手を表情も変えずに鉄棒で滅多打ちにして殺す。
そんな男なのに、家族愛に飢えていて、義兄にははにかんだ笑顔を見せる。アキラの幼馴染の極道やソープの由美から言わせれば、義兄の気を惹きたい、好きなんだと。疑似父子のようなものにあこがれていたのかもしれない。
とにかく、アキラがたまらなく愛おしかった。 -
Posted by ブクログ
人前でこういう本を読んでいると公言すると、確実にドン引きされる「王国記」の第一巻です。これは正直言って万人受けはしません。
これをはじめて読んだのが高校時代でした。先日、このシリーズで最新刊の『風の條』が手に入ったので跡でこれは紹介するとして最初にこの本を紹介したのですが、人を殺し、育った修道院兼教護院に舞い戻った青年・朧が農作業に従事する傍ら修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せ、冒涜の限りを尽くすというあまりの内容なのであんまり人には正直勧められるものではありません。
実はこれは映画化されていて、俳優の大森南朋の兄が監督しているそうですが、原作の描写がほぼ忠実に映像化されていますので、あんまりお勧めでいるものではありません。人によっては不快感を催すものばかりでしょう。特にあらゆる汚濁にまみれてこのシリーズが構成されているというのは有名な話なので、ここでは詳細を省きますがまぁ、よくこれが映像化できたものだといまだに不思議に思います。もしご覧になる場合は自己責任でお願いします。 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
ロックとはリズムである。詩情である。
命である。
60~70年代の黄金期を俯瞰するガイドブック的側面に加え、「ロックとは何か?」という命題を追求した、本格ロック論。
そこで著者が導きだした解とは?
初心者も「通」のあなたも必読の一冊!
[ 目次 ]
はじめにリズムありき
ブルースロック
グラムロック
アメリカンロック
ジャズロック
ブリティッシュロック
ハードロック
プログレッシブロック
日本のロック
総括だ!
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
「金城米子さん」:
既存の言語や文法で表現し得ないもの、あるいは論理体系の外でしか把握し得ないもの、そういったものに遭遇した時、言葉を紡ぐことを業とする作家は如何にしてそれを御すか、という問題についての一例示のような作品。
観音像、七福神、造花、仏様、孔雀の置物、神社のお札、あげくピカチュウまでもが祀られて、もう神仏習合を通り越して、神仏任天堂大習合になっている祭壇。そして、「憑霊型シャーマン」ユタ、金城米子さん。そんな素材の混沌さに呼応して、作品中前半、混沌に満ちた文章になっています。ガチガチの論理も正しい文法もそこにはなくて、描写のみがそこにあるわけです。そして、ユタ、金城米子さんに示唆を与えられる一瞬、その一瞬を境に、ガラリと作品の様相が変わる。作品前半で、これでもかってくらいの描写をドタマに入れられて、その転換は卑怯だよー。やらしいよー。気持ちよすぎるよー。
とまあ、うまい具合に精神的浄化(カタルーシス)が達成されるわけです。難解そうに見えて、意図は汲みやすい。意表をついた好作品でした。 -
Posted by ブクログ
大好きです朝子さん!!
この本を読むときは、用事や雑事をすっぱり忘れて、携帯もドアチャイムもきちゃってください(笑)
カーテンを閉めてブランケットに包まって紅茶を啜りつつ読むとなおよし。
花村節全開のブルーズロードノベル。
どの登場人物の一筋縄では行かない曲者ですが、時にコミカルに、時に切なく、しかし明るく、いつも間にかみな好きになってしまう。そんな本です。
読んでいるとなぜか耳の奥に音楽が流れてくるような錯覚に陥ります。いや流れているのかもしれません。聴いたことがない曲。懐かしい曲。
心に響くように、軋むように、切なくどこかやさしいメロディー。
続編の渋谷ルシファーもオススメの一冊です。