花村萬月のレビュー一覧

  • 皆月

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    ネタバレ

    映画「皆月」の原作。北村一輝が好きで、この作品のアキラ役がとっても良かったから、こちらも読んだら...良かった!思わず一気読み。
    原作と映画はかなり違う設定もあるけど、原作のアキラの心理描写を読むと、堪らなく愛しい人だった。脳内では、アキラ=北村さんです!映画でもハマってたから、もっとアキラの描写を原作に近付けて欲しかった...
    とっても頭が良いのに、とんでもないことばかりさらっとしてのける。「なにをするかわからない、正常じゃない男」、表情も変えず、義兄に暴行を働き前歯を折った男探し出して、同じように歯を折る...いや、それ以上の暴力をふるう。義兄が新しく暮らし始めたソープの女が詐欺に遭ったと

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    2012年01月31日
  • 皆月

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    花村萬月にしては、エロと暴力の描写が大人しい。花村作品を初めて読む人にいいかも。それでも、読んでいると、自分の弱さとずるさに向き合わされるようで、心が波立つ。

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    2012年01月22日
  • 二進法の犬

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    エロと暴力を織り交ぜながら、人間の虚無を描く花村萬月の真骨頂。これでもか、というくらいに人間の暗部をえぐってくる。

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    2012年01月22日
  • 私の庭 浅草篇(下)

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    面白い!

    予測不能な暴力と性。
    早く続編読みたい。

    なんだろうか…妙に引き込まれる。
    そして妙に救われる感じる。
    絶妙です。

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    2011年12月19日
  • 武蔵(二)

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    1と比べるとエロ度はやや低く、ストーリー的にはその分幅が広がった感じです。何より、新たに登場した道林坊というキャラクタが秀逸。続きがますます楽しみです。

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    2011年12月01日
  • 武蔵(一)

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    花村版「武蔵」伝。氏の描く武蔵は「剣豪」と言うより「性豪」じゃないかと思えるほどエロイです(笑。でも、お話はただエロイだけじゃなく、ストーリー展開も秀逸で登場人物も魅力的、文句なしのエンタテインメントに仕上がっています。続編が楽しみです。

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    2011年12月01日
  • ゲルマニウムの夜 王国記 I

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    人前でこういう本を読んでいると公言すると、確実にドン引きされる「王国記」の第一巻です。これは正直言って万人受けはしません。

    これをはじめて読んだのが高校時代でした。先日、このシリーズで最新刊の『風の條』が手に入ったので跡でこれは紹介するとして最初にこの本を紹介したのですが、人を殺し、育った修道院兼教護院に舞い戻った青年・朧が農作業に従事する傍ら修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せ、冒涜の限りを尽くすというあまりの内容なのであんまり人には正直勧められるものではありません。

    実はこれは映画化されていて、俳優の大森南朋の兄が監督しているそうですが、原作の描写がほぼ忠実に映像化されていますので、あ

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    2011年11月27日
  • 皆月

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    これは何だかすごい
    人間のどうしようもない生々しさをつきつけられて 自分の醜いところまで暴かれたような気持ちになるのに なぜか強烈にひきつけられる 読むのをやめられない
    すばらしいです

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    2011年11月08日
  • 風の條 王国記 IX

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    ネタバレ

    ・王国記第一部完。
    ・「風の條」朧視点、「白色について」前橋視点

    ・王国の主になれなかった朧の最期に号泣した。衝撃的な場面がスローモーションのように脳内に再生される。頭が良くて言葉ばかりに縋りつき、ついに本質に至ることができなかった朧。王国の「犬」となってからかつてのカリスマ性は薄れてしまったが、寂しく愛しい人物だった。

    ・第二部は次郎が主役だと言う。想像できない…

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    2013年01月05日
  • 俺のロック・ステディ

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    [ 内容 ]
    ロックとはリズムである。詩情である。
    命である。
    60~70年代の黄金期を俯瞰するガイドブック的側面に加え、「ロックとは何か?」という命題を追求した、本格ロック論。
    そこで著者が導きだした解とは?
    初心者も「通」のあなたも必読の一冊!

    [ 目次 ]
    はじめにリズムありき
    ブルースロック
    グラムロック
    アメリカンロック
    ジャズロック
    ブリティッシュロック
    ハードロック
    プログレッシブロック
    日本のロック
    総括だ!

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 

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    2014年10月26日
  • 二進法の犬

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    一冊の文庫なのにその分量は1000頁超。なんだこの厚さは、てな具合に外形からまず読者を引き込む。で、そんなヴォリュームなのに休日一日で一息に読ませてしまうようなエンターテイメント性。初期花村作品の良さが存分に味わえるお腹いっぱいな作品。

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    2010年04月18日
  • 虹列車・雛列車

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    「金城米子さん」:
    既存の言語や文法で表現し得ないもの、あるいは論理体系の外でしか把握し得ないもの、そういったものに遭遇した時、言葉を紡ぐことを業とする作家は如何にしてそれを御すか、という問題についての一例示のような作品。
    観音像、七福神、造花、仏様、孔雀の置物、神社のお札、あげくピカチュウまでもが祀られて、もう神仏習合を通り越して、神仏任天堂大習合になっている祭壇。そして、「憑霊型シャーマン」ユタ、金城米子さん。そんな素材の混沌さに呼応して、作品中前半、混沌に満ちた文章になっています。ガチガチの論理も正しい文法もそこにはなくて、描写のみがそこにあるわけです。そして、ユタ、金城米子さんに示唆

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    2010年04月18日
  • ブルース

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    どうしようもないダメ人間なのに男からも女からもモテる男。
    読んでいてムナクソ悪い。
    おめーからは、ブルースもロマンも感じねぇ。

    しかし、そんなダメ男を純粋に愛した同性愛の男、徳山。
    彼の存在は、ブルースでロマンチック。
    人を好きになるということは、切ないじゃないかっ

    ( ・_ゝ・)<横浜、海、暴力、酒、男と女、そしてブルース

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    2010年02月14日
  • 二進法の犬

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    約1100ページ。
    上下に分けろよとも思ったけど、
    すごくおもしろくて読みやすくて、
    一気に読んでしまった。

    あいかわらず、
    花村萬月さんの小説では、
    あっさり人が死んだりする。
    それもけっこう重要な人が。

    最後の、
    奈落の底に、ぱったぱった
    とスキップで落ちていく。
    というところがなんかすごい好きです。

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    2009年12月11日
  • ゴッド・ブレイス物語

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    大好きです朝子さん!!

    この本を読むときは、用事や雑事をすっぱり忘れて、携帯もドアチャイムもきちゃってください(笑)

    カーテンを閉めてブランケットに包まって紅茶を啜りつつ読むとなおよし。

    花村節全開のブルーズロードノベル。
    どの登場人物の一筋縄では行かない曲者ですが、時にコミカルに、時に切なく、しかし明るく、いつも間にかみな好きになってしまう。そんな本です。

    読んでいるとなぜか耳の奥に音楽が流れてくるような錯覚に陥ります。いや流れているのかもしれません。聴いたことがない曲。懐かしい曲。

    心に響くように、軋むように、切なくどこかやさしいメロディー。

    続編の渋谷ルシファーもオススメの一

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    2009年11月03日
  • 俺のロック・ステディ

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    一流の作家が、60年代から70年代のロックを事細かに取り上げる例は少ない。自ら譜面が読めてギターを弾けるような作家がロックを語るようなことは稀であろう。渋谷や山本コウタローによる独善的でペラペラな文章でなく、これこそプロと呼べる筆力、表現力でブラックサバスやキングクリムゾンについて語ってくれた花村に感謝。我が意、得たり。

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    2018年10月14日
  • ゲルマニウムの夜 王国記 I

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    花村萬月の書く文章は生きている、と思う。
    黒いだけの文字から浮かび上がる鮮やかな色。
    ハッキリと想像できるその色たち。
    それは想像というよりも、
    リアルで目の当たりにしているような感覚だ。
    彼の描く色彩のブルースは、
    男性的で荒廃的で、ときに美しくも悲しい。
    宗教やホモセクシャルがテーマになってはいるが、
    腐敗臭漂うその表現が、耽美であるとさえ感じる。

    「匂いは神様が与えてくださった最高の快楽なんだよ」
    という行(くだり)に、大きく頷いた私である。

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    2009年10月04日
  • 神の名前 王国記 VIII

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    太郎。
    この市役所の記入例みたいな名前をつけることによって巧妙に獲得した普遍性。
    シンプルが故に強固な記号。
    朧が命名したことになっているが、実は太郎自身が付けさせたんじゃなかろうか。

    絶妙のタイミングで見せる奇跡。
    大文字山での垂訓。
    視覚と言葉を駆使してゆっくり周到に包囲網は拡がる。
    恣意的なのか否なのか。

    キリスト教を挑発するかような、近親相姦、そして(非)処女懐妊で産まれた普通の子。
    花子の役割は。
    神は血統。
    ならば、次郎はなぜ産み落とされたのか。

    王国は着実に動きだした。
    またまた先が楽しみ。

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    2009年10月04日
  • ゲルマニウムの夜 王国記 I

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    宗教ってどうなんよ!って内容の小説。おもろい。ナマナマしい。
    これキッカケに洋書読んでみようかしら。

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    2009年10月04日
  • ゲルマニウムの夜 王国記 I

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    芥川賞受賞作。
    いまのところ近年の芥川賞作品では自分の中でトップにある作品。
    暴力と背徳を正面から描いている。
    読むのにも痛みを伴います。
    暴力を唯一の真理として行動する主人公が、
    自信の尊敬する年老いた神父と懺悔室で対決するシーンは鳥肌もの。

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    2009年10月04日