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花村萬月の名前を聞くと、サラダ油のシーン(!)で印象深い映画化タイトル「皆月」を思い浮かべる人も多いかもしれない。過激な性と暴力描写を得意とする作家だが、その根底にあるのは神への猜疑と冒涜である。
著者の「王国記シリーズ」の第一章目にあたる本作『ゲルマニウムの夜』の主人公・朧は、頭脳明晰だが人を殺し、育った修道院に舞い戻る。彼は人を殺し、純潔の修道女を犯しても、何の罰も下さない神を見限り、宗教者のなれのはて――王国の建立を決意する。
表題作の他に「王国の犬」、「舞踏会の夜」が収録されている。いずれも朧が修道院で神を疑い、信心深い神父とアスピラントを試し、自我に目覚めるまでの小編だ。修道院という本来神聖であるはずの場所で行われている暴力、虐待、同性愛の生々しく残酷な描写は圧巻。なお、2005年に大森立嗣監督・新井浩文主演で映画化もされている。
Posted by ブクログ 2013年10月01日
はじめに『ゲルマニウムの夜』を読んだとき、「これはとんでもないシリーズだ」と思った。そのぐらい評価が高い作品の続篇なので、読む前にやたらとハードルが上がっていたせいかもしれない。本作ももちろん良い作品には違いないが、「あれ、こんなもんかな」という感じがしてやや拍子抜けしてしまった。ただ、赤羽修道士を...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月13日
王国記シリーズの第二弾(第一弾は『ゲルマニウムの夜』)。修道士を辞めた赤羽が主人公の「ブエナ・ビスタ」と修道院付属農場の生活を描いた「刈生の春」の2篇から成る。どちらも書き出しは静かで、後半から過激になる。ブエナ・ビスタはスペイン語で、素晴らしい景色。
『ゲルマニウムの夜』が衝撃的だったので、続編を...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
赤羽先生の視点から書かれる王国記シリーズ2巻。
修道院を出た赤羽先生がいきなりそういっちゃうんだ...と思いましたが。
修道院の中で1番人の干渉を受けない人のような気がしていたんですが
ロウに感化され、妬みさえ感じ、真似したいとも思う。
人間臭さは見て取れるが、ちょっとやりすぎじゃないかな...。
...続きを読む
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