花村萬月のレビュー一覧

  • なかで、ごめんね

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    花村作品にしては軽いなあ、という印象。 練られて深みのある文章表現は読んでいて小気味よいのだけれど、内容は青春漫画(今はこんな言い方しないか)でも読んでいるような感じだった。疲れたときの暇つぶしにはちょうどよいかもしれない。

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    2012年11月18日
  • 渋谷ルシファー

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    ネタバレ

    渋谷のバー「ルシファー」のマスター、桜町は元天才ジャズギタリスト。彼のかつての恋人の娘で、ブルースシンガーを夢見る映子。そして彼らの周りに集まる仲間たちの話。
    桜町には常に暗い過去がつきまとう。しかし何かカッコいい中年の男性。
    電話は嫌いだけど手紙は好き、ってとこが私と一緒で、何か微笑ましい。
    物語にはヤクザやアウトローな連中も沢山登場。クスリや性描写のシーンもあるんだけど、何だか嫌な気分がしかなったのは、主人公たちが音楽を愛し、努力しながら夢に生きているところが眩しかったからだ。
    弦楽器愛好家の私としても、思わず彼らを応援したくなった。
    ジャズバーに久々に行きたくなった。

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    2012年07月12日
  • ゲルマニウムの夜 王国記 I

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    暴力や性の描写が多い。

    だけど不思議と綺麗です。

    人の持つ、負の部分を包括してしまうからこそ見えてくる、人の本質が描かれています。

    哲学的な小説です。

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    2012年07月04日
  • セラフィムの夜(小学館文庫)

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    エログロジェットコースターバイオレンスドラマ。前半はあまり好きじゃないが後半盛り上がって楽しめた。結末はあっけないが、ラスト近くに作者が伝えたかった主題(とても良い言葉)が書かれている。

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    2012年06月10日
  • 私の庭 北海無頼篇(上)

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    全2巻。花村萬月の大河小説三部作の最終篇。全2巻。明治初期の激動の時代における雄大な自然を持つ北海道を舞台に、ヤクザものの男たちを中心にドラマは展開する。生きるとは何か、殺すとは何か、強さとは何か、黄金とは何か。己の生きる寄るべを探し求める男たちの姿がユーモアを交えて描かれる中に、そのような本質的な問いを見る。前半の権介とアキカゼが黄金を探し求めるくだりはやや冗長な印象を受けましたが、変幻自在にクライマックスへ向けて収斂するストーリーは後半になればなるほど最後まで目が離せませんでした。

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    2012年04月02日
  • ワルツ(下)

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    なるほど。そうなるか。
    命のやり取りにしっくり来る結果なんて無いのかもしれないけど、
    なんだか消化しきれないものを置いていかれた感じだなあ。
    うぐぐ。

    終戦直後の劇的に変わっていく世の中で
    何色にも染まらずに役割を終える者と、
    汚れにまみれて先へ進む者との邂逅と離別。

    最後には命の連鎖なんていささかご都合主義な解釈で
    いろんなことを正当化してしまうのだけど。果たしてどうか。
    まあ任侠だなんだと言っても
    結局は恥をかいてなお生きねばならぬということか。

    なんだろ。根底には穢れの肯定がある気がします。

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    2012年03月30日
  • ゲルマニウムの夜 王国記 I

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    初花村萬月
    暴力、セックス、そして神様
    主人公の思想、分かるようなやっぱり分からないような…。深い事を言っている気はするんですが。私にはこの作品はまだ早かったのかもしれません
    歪んだ話だなと思いました。面白くないわけじゃないんですが読んでいて不快感が凄かったです。
    シリーズ物の一作目らしいのですが続きを読む気には今のところなりません…。
    でも萬月さんの他の作品は是非読んでみたいと思いました。
    またいつかこの本も読み返してみたいです

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    2012年04月25日
  • ワルツ(中)

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    前半はなんだか弛緩したような時間が続いたけど、
    中盤から一気に来ましたエグい展開。
    愛と欲と義と情の極道絵巻。

    激しい暴力と性の描写によって
    むしろ純粋なものを描き出そうとする
    花村萬月さんの真骨頂。

    いいぞ。

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    2012年03月17日
  • ワルツ(上)

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    終戦直後が舞台の極道小説。

    花村萬月さんは昔から好きな作家で、
    「ゴッドブレイス物語」「皆月」「ゲルマニウムの夜」あたりを読んでました。
    まー、とにかく暴力と性を描かせたら一級品なんですが、
    最近ちょっと丸くなったのかな?

    「ゲルマニウムの夜」の頃はなんというかこう、
    鋭利なものを突きつけられるような緊張感があったのですが
    本作ではちょっと角が取れて、暖かさみたいなものが混ざり、
    若干のメロドラマ的描写も許容されてます。

    とはいえ読ませる力はすごい。


    戦時中は鬼畜米英などと言っていた日本政府が
    戦後はアメリカに媚び、
    自ら特殊慰安施設協会なる売春施設まで作って
    ろくに仕事の内容も知らせないまま集めた1000人以上の婦女子に
    米兵の相手をさせたとか。(数ヶ月後には自殺者が出た)
    時代に絡んだ結構大事な話も出てきます。

    上巻は今のところ儚げな任侠ばなし。
    これから怖気をふるうような超展開があるのかどうか。
    果たして。

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    2012年03月06日
  • 皆月

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    人から本を借りるというのはいいもので、普段なら手に取らない本を読むことができる。いつも当たりじゃないのがミソだけれど。

    というわけで、花村萬月。
    再生ーと言ってもいいんじゃない?の作品だが、人は相性とも言える話である。
    また他に貸してくれる人がいたら読むかな。

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    2012年02月11日
  • ワルツ(中)

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    ネタバレ

    中巻にして読むのが少し苦痛になってきた。苛烈な暴力シーンの迫力はすごいし、任侠道に感じる部分もあるが、もう少しコンパクトに書けると思う。この世界観は著者でないと出せないと感じ入る部分と、理解できない部分が混ざった複雑な感想。心の葛藤や行動と裏腹な心の動きなど読まなければわからない部分が多くあり、映像化するとその辺のやくざ映画になってしまうので映像化は難しいとも思えた。

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    2011年11月03日
  • ワルツ(上)

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    ネタバレ

    エログロな文章にちょっと引いてしまうが、読ませる力はある。冒頭の単身殴り込みのシーンは、そのへんのやくざ映画より迫力がある。人間の欲望をもろに描いている、その文章は生々しくて、戦後の貧しさ、混沌、暴力、をリアリティーをもって描いている。城山、林、百合子の三角関係の展開に興味津々。

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    2011年10月27日
  • なかで、ごめんね

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    タイトル…、ズバリっ?!

    単館系ロードムービーなお話ですね…。

    女性の方は、こうゆうの…共感するんでしょうか…??

    ボク的には…あまりよくわかりません…なお話でした…(_ _)

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    2011年10月25日
  • 皆月

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    ネタバレ

    初めて花村作品を読ませていただきました。皆さんのレビューにもあるとおり全編を通して、「暴力とエロス」の世界観が散りばめられている。暴力のシーンは目を背けてしまうほど、血なまぐさい表現が印象的であった。アウトローな青年アキラと元ソープ嬢由美との出会いを通して、成長、再生していく主人公;諏訪徳雄の物語。

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    2011年10月17日
  • 皆月

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    ストーリーは良いが、文章が読みにくい。くたびれた中年オヤジが二十歳そこそこの女性と恋仲になり、次第にプライドを取り戻していくというストーリーや退廃的な雰囲気が「どうしようもない恋の唄」(草凪優)に似ている気がした。

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    2011年06月03日
  • 象の墓場 王国記 VII

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    帯では「王国記」シリーズ急展開の!って書いてますが、
    そんなに物語は展開しませんでした。
    そしてどこに着地するのか。。。

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    2011年05月28日
  • ゴッド・ブレイス物語

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    第2回小説すばる新人賞。
    主人公はハードジャズバンド「ゴッドブレイス」のボーカル・朝子。京都のクラブへ演奏の仕事へ出かけるが…。
    やさぐれつつも母性あふれる朝子を中心とした、さまざまなタイプの男たちと、朝子の恋愛感を背景に、さくさく話が進む。ヤクザ者はちらほら出てくるが、花村萬月お得意の暴力とセックスはそれほど色濃くない。
    クライマックスの円山公園野外音楽堂での演奏の描写がすごい迫力。

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    2011年05月25日
  • なかで、ごめんね

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    初めて花村さんの本を読んだ。もっとややっこしい本を書く人だと思ってた…。意外にさらりと読み終えた。期待値が変に高かったので、”ふつう”と感じた。

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    2011年09月04日
  • イグナシオ

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    悲しいぞ。萬月を読むと、鬱になってしまうぞ。
    いくつか読んでいると、同じようなパターンが多いことに気がつくが、萬月自身言うようひとつの素材を繰り返し使わないのはもったいないとか。
    とにもかくにも、萬月読むとダメージでかい。

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    2010年10月29日
  • 重金属青年団

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    彼らの生きかたに共感で切るかはともかく、(出来ないといってるのだが)いい小説ではあると思う。
    いや、もしかすると、共感できないのではなく、同種の人間であるのに彼らのように出来ないから嫉妬しているだけなのかもしれない。"

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    2010年10月29日