花村萬月のレビュー一覧

  • ワルツ(中)

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    ネタバレ

    中巻にして読むのが少し苦痛になってきた。苛烈な暴力シーンの迫力はすごいし、任侠道に感じる部分もあるが、もう少しコンパクトに書けると思う。この世界観は著者でないと出せないと感じ入る部分と、理解できない部分が混ざった複雑な感想。心の葛藤や行動と裏腹な心の動きなど読まなければわからない部分が多くあり、映像化するとその辺のやくざ映画になってしまうので映像化は難しいとも思えた。

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    2011年11月03日
  • ワルツ(上)

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    ネタバレ

    エログロな文章にちょっと引いてしまうが、読ませる力はある。冒頭の単身殴り込みのシーンは、そのへんのやくざ映画より迫力がある。人間の欲望をもろに描いている、その文章は生々しくて、戦後の貧しさ、混沌、暴力、をリアリティーをもって描いている。城山、林、百合子の三角関係の展開に興味津々。

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    2011年10月27日
  • なかで、ごめんね

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    タイトル…、ズバリっ?!

    単館系ロードムービーなお話ですね…。

    女性の方は、こうゆうの…共感するんでしょうか…??

    ボク的には…あまりよくわかりません…なお話でした…(_ _)

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    2011年10月25日
  • 皆月

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    ネタバレ

    初めて花村作品を読ませていただきました。皆さんのレビューにもあるとおり全編を通して、「暴力とエロス」の世界観が散りばめられている。暴力のシーンは目を背けてしまうほど、血なまぐさい表現が印象的であった。アウトローな青年アキラと元ソープ嬢由美との出会いを通して、成長、再生していく主人公;諏訪徳雄の物語。

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    2011年10月17日
  • 皆月

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    ストーリーは良いが、文章が読みにくい。くたびれた中年オヤジが二十歳そこそこの女性と恋仲になり、次第にプライドを取り戻していくというストーリーや退廃的な雰囲気が「どうしようもない恋の唄」(草凪優)に似ている気がした。

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    2011年06月03日
  • 象の墓場 王国記 VII

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    帯では「王国記」シリーズ急展開の!って書いてますが、
    そんなに物語は展開しませんでした。
    そしてどこに着地するのか。。。

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    2011年05月28日
  • ゴッド・ブレイス物語

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    第2回小説すばる新人賞。
    主人公はハードジャズバンド「ゴッドブレイス」のボーカル・朝子。京都のクラブへ演奏の仕事へ出かけるが…。
    やさぐれつつも母性あふれる朝子を中心とした、さまざまなタイプの男たちと、朝子の恋愛感を背景に、さくさく話が進む。ヤクザ者はちらほら出てくるが、花村萬月お得意の暴力とセックスはそれほど色濃くない。
    クライマックスの円山公園野外音楽堂での演奏の描写がすごい迫力。

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    2011年05月25日
  • なかで、ごめんね

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    初めて花村さんの本を読んだ。もっとややっこしい本を書く人だと思ってた…。意外にさらりと読み終えた。期待値が変に高かったので、”ふつう”と感じた。

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    2011年09月04日
  • イグナシオ

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    悲しいぞ。萬月を読むと、鬱になってしまうぞ。
    いくつか読んでいると、同じようなパターンが多いことに気がつくが、萬月自身言うようひとつの素材を繰り返し使わないのはもったいないとか。
    とにもかくにも、萬月読むとダメージでかい。

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    2010年10月29日
  • 重金属青年団

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    彼らの生きかたに共感で切るかはともかく、(出来ないといってるのだが)いい小説ではあると思う。
    いや、もしかすると、共感できないのではなく、同種の人間であるのに彼らのように出来ないから嫉妬しているだけなのかもしれない。"

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    2010年10月29日
  • 皆月

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    萬月の他の作品でも言ったと思うが、これが、萬月でなければ、
    エロス、暴力が過ぎて敬遠してしまったろう。

    必ずしも心地よくはないのだが引きこまれてしまう、
    萬月なんなのだろう?

    寂しさ、暖かさ、規格外、はみ出し物、そういったところに共感するのだろか?

    初めは、読むのつらくてつらくて、死にたいほどで、
    でも、ああ、やっぱり、生きてて良かった
    そういう、後味がいいのかも。"

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    2021年02月20日
  • 神の名前 王国記 VIII

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    芥川賞受賞の「ゲルマニウムの夜」からつづく王国記シリーズの第8作です(王国記というタイトルは2作目からなので、8作目だけど王国記7になります。文庫版は1作目から王国記となっているので作数と番号が一致してます。ややこしい。)

    原始教団が成立した前作あたりから主人公の世代交代がゆるやかにはじまったかな、とおもわせるものがありましたが、ここにきて急激に初期の人物たちがフェードアウトしています。
    初期の人物たちの行動原理は、神という存在に対する疑念や対抗心といったものを軸に動いてきたように思います。そういう対抗すべき存在が明確にいるから、彼らがとるべき行動も、暴力や権力といった明確な”カタイ”方向へ

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    2010年09月12日
  • なかで、ごめんね

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    うーん、まあまあです。でも、もっと、もっとすごい作品が書けるのではないかと思う。もっと、読者の心をえぐるような、でも読むのをやめられないようなものを。

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    2011年07月18日
  • 風の條 王国記 IX

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    ★★★☆☆

    「ゲルマニウムの夜」から続いたシリーズも本書で第一部完。9冊12年にわたって書かれてきたものがようやく一つの区切りを迎えるというのは、自分の年齢の積み重ねもあってそれだけで感動的なものがあります。

    ただ、第一部完とあるように、物語はまだ途上といった印象です。当初の主人公である朧の物語に一応の結末が付けられますが、次世代の主人公である太郎と花子、あるいは王国そのものの物語はこれから。第一部完の意味は、主人公の世代交代が完了したということだけで、これからも王国の物語は続いていく、そういった印象のラストです。

    第二部が本当に書かれるのかはわかりませんが、第二部が出るのを楽しみの待ち

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    2010年08月17日
  • 惜春

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    花村萬月は2冊目なのですが、前作も主人公はフリーターだったかと。夜の商売に関わっていた若かりし頃(知らないですが)の思い出を語っている小説と考えれば良いかな、と。成人前の男子はこういった情報に疎い(成人後にも疎い場合もありますが)ので、参考になると思います。女性であれば、男子がこういった世界に興味を持つんだなぁと微笑むために一読してもいいのではないでしょうか。

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    2010年08月15日
  • 真夜中の犬

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    思いのほか凄惨。〝マルクス全集を全巻読破した!〟と言いながらトカレフを撃つのだが…「マルクス全集」は存在しない。

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    2010年08月14日
  • ブルース

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    伊坂がどこかのインタビューで花村萬月の話をしていたのと、『ホモのヤクザ』というフレーズに惹かれて読んでみた。
    暴力描写が多い…ちょっと食傷気味になった。
    徳山さんが恋する中学生みたいでかわいかった。(かわいいと形容するには物騒すぎるおっさんかもしれないけど)

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    2010年07月05日
  • 真夜中の犬

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    暴力、ドラッグ、セックス
    この作品も作者得意のジャンルを堪能した



    不器用である意味真面目でまっすぐで
    自分には無い部分、だから面白いと思うのか

    この人の審美眼的なものには
    いかんいかんと思いながらもついつい吸い寄せられそうになる



    今作ではあくまで脇役なんだが“幸子”の存在感がスパイスになっていた

    身体障害者然としたところだけではなく
    きちんと人間臭さ、残酷さも出ていて良かった

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    2010年05月21日
  • ゴッド・ブレイス物語

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    SEX描写が多いので、個人的にはあまり好きではない。
    が、朝子の強さと広さは尊敬できる。
    ラストの意外な爽やかさには驚いた。

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    2010年05月21日
  • ゲルマニウムの夜 王国記 I

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    宗教に糞尿に暴力にSEX。
    言葉の囚人。
    支配と服従。

    ルールや宗教など、これだけ守っていれば大丈夫という拘束や支配というのは
    人の気持ちを安堵させ安寧させるものなのだね。
    その行動の本当の意味というものは、どこかに置かれていても。
    そして、自分を安堵させるものが他に見つかれば、それに支配されなくともよい。
    それがSEXでも暴力でも。

    しかし、言葉で全てを解釈・解決させようとする人は大変だね。
    言葉は使うものだけど、それに支配されたら
    頭がおかしくなりそうだ。


    ( ・_ゝ・) <あたしを安堵させるものは、なんだろう。

    第119回芥川賞受賞

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    2011年11月06日