あらすじ
ヤク中で慢性自殺志願者のブンガクさん。浅草置屋の娘で、文学少女のくせに暴走族にも一目置かれているタカミ。二人を乗せたフェアレディZ改は、深夜の中央高速を疾走(はし)った……。――H・M・C(ヘヴィ・メタル・カフェ)。レコードすらかけられない元ライブ・ハウス。ここには、毎夜社会不適合の若者たちが集う。辿り着いた二人は、彼らとともにH・M・Cを後にした。北へ――。刺激を求め、快楽を貪るために。音楽(へヴィ・メタル)と単車(バイク)。薬(ドラッグ)と暴力(パワー)。救いのない魂(ソウル)の行方を描く感動の青春ロード・ノヴェル。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
花村萬月6冊目、こちらはデビュー作から3冊目になる。『ゲルマニウムの夜』(芥川賞受賞作)から8年前の作品、闇の深さはまだ許容範囲内(理解可能)として、このぐらいにとどめておけないところが花村萬月たる所以のなだろう。そう言いながらも、池上冬樹の解説を読んで『なで肩の狐』が無性に読みたくなる。
Posted by ブクログ
イカれた1100カタナ
ジャンキーのZ
他者からの理解や受容なしに、人は成長できない。
…ただ、私たちはかけがえのない一人であると同時に、多数の中の一人でもある。自分の成長のために誰かを踏み台にしていいとは、絶対に思えない…。
Posted by ブクログ
彼らの生きかたに共感で切るかはともかく、(出来ないといってるのだが)いい小説ではあると思う。
いや、もしかすると、共感できないのではなく、同種の人間であるのに彼らのように出来ないから嫉妬しているだけなのかもしれない。"