花村萬月のレビュー一覧

  • 皆月

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    萬月の他の作品でも言ったと思うが、これが、萬月でなければ、
    エロス、暴力が過ぎて敬遠してしまったろう。

    必ずしも心地よくはないのだが引きこまれてしまう、
    萬月なんなのだろう?

    寂しさ、暖かさ、規格外、はみ出し物、そういったところに共感するのだろか?

    初めは、読むのつらくてつらくて、死にたいほどで、
    でも、ああ、やっぱり、生きてて良かった
    そういう、後味がいいのかも。"

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    2021年02月20日
  • 神の名前 王国記 VIII

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    芥川賞受賞の「ゲルマニウムの夜」からつづく王国記シリーズの第8作です(王国記というタイトルは2作目からなので、8作目だけど王国記7になります。文庫版は1作目から王国記となっているので作数と番号が一致してます。ややこしい。)

    原始教団が成立した前作あたりから主人公の世代交代がゆるやかにはじまったかな、とおもわせるものがありましたが、ここにきて急激に初期の人物たちがフェードアウトしています。
    初期の人物たちの行動原理は、神という存在に対する疑念や対抗心といったものを軸に動いてきたように思います。そういう対抗すべき存在が明確にいるから、彼らがとるべき行動も、暴力や権力といった明確な”カタイ”方向へと流れていっていました。神への対抗という原理は、本来はより個人的な嗜好や信念をより大きな概念へと転嫁することで正当化するということなんでしょう。そうした変換を経ないことには正当化が困難で、だからこそ非常に思弁的で理屈っぽい。しかし、神という対抗軸を設定してしまったことで、かえって神の存在から抜け出られなくなっていた世代のように思います。

    一方で、新世代の主人公たちは、個人的な嗜好や信念、悩みを無理に一般かすることはなくて、あくまでパーソナルな問題として捉えている。だから、神への対抗を必要とせず、したがって神の存在を前提としなくともやっていけている。だから、そこで行使される力は、非常に不安定な神秘的な力であり、コミュニティーとしての緩やかなつながりであったりと、より”やわらか”な方向性をもっている。

    というような感じで、だいぶ全体の雰囲気も変わってきたのですが、個人的にはやはり初期の人物たちがこのまま簡単にフェードアウトするようには思えないし、新しい世代の人物たちの紐帯もこのまま順調にはいかずやがてはほころびだしそうな印象をうけます。

    いよいよ本格的に新しい話が動き出した感じですが、これからどういう方向にいくのかまだまだ見えてきません.次回作がどのようになるのか楽しみです。

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    2010年09月12日
  • なかで、ごめんね

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    うーん、まあまあです。でも、もっと、もっとすごい作品が書けるのではないかと思う。もっと、読者の心をえぐるような、でも読むのをやめられないようなものを。

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    2011年07月18日
  • 風の條 王国記 IX

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    ★★★☆☆

    「ゲルマニウムの夜」から続いたシリーズも本書で第一部完。9冊12年にわたって書かれてきたものがようやく一つの区切りを迎えるというのは、自分の年齢の積み重ねもあってそれだけで感動的なものがあります。

    ただ、第一部完とあるように、物語はまだ途上といった印象です。当初の主人公である朧の物語に一応の結末が付けられますが、次世代の主人公である太郎と花子、あるいは王国そのものの物語はこれから。第一部完の意味は、主人公の世代交代が完了したということだけで、これからも王国の物語は続いていく、そういった印象のラストです。

    第二部が本当に書かれるのかはわかりませんが、第二部が出るのを楽しみの待ちたいところです。

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    2010年08月17日
  • 惜春

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    花村萬月は2冊目なのですが、前作も主人公はフリーターだったかと。夜の商売に関わっていた若かりし頃(知らないですが)の思い出を語っている小説と考えれば良いかな、と。成人前の男子はこういった情報に疎い(成人後にも疎い場合もありますが)ので、参考になると思います。女性であれば、男子がこういった世界に興味を持つんだなぁと微笑むために一読してもいいのではないでしょうか。

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    2010年08月15日
  • 真夜中の犬

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    思いのほか凄惨。〝マルクス全集を全巻読破した!〟と言いながらトカレフを撃つのだが…「マルクス全集」は存在しない。

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    2010年08月14日
  • ブルース

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    伊坂がどこかのインタビューで花村萬月の話をしていたのと、『ホモのヤクザ』というフレーズに惹かれて読んでみた。
    暴力描写が多い…ちょっと食傷気味になった。
    徳山さんが恋する中学生みたいでかわいかった。(かわいいと形容するには物騒すぎるおっさんかもしれないけど)

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    2010年07月05日
  • 真夜中の犬

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    暴力、ドラッグ、セックス
    この作品も作者得意のジャンルを堪能した



    不器用である意味真面目でまっすぐで
    自分には無い部分、だから面白いと思うのか

    この人の審美眼的なものには
    いかんいかんと思いながらもついつい吸い寄せられそうになる



    今作ではあくまで脇役なんだが“幸子”の存在感がスパイスになっていた

    身体障害者然としたところだけではなく
    きちんと人間臭さ、残酷さも出ていて良かった

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    2010年05月21日
  • ゴッド・ブレイス物語

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    SEX描写が多いので、個人的にはあまり好きではない。
    が、朝子の強さと広さは尊敬できる。
    ラストの意外な爽やかさには驚いた。

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    2010年05月21日
  • ゲルマニウムの夜 王国記 I

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    宗教に糞尿に暴力にSEX。
    言葉の囚人。
    支配と服従。

    ルールや宗教など、これだけ守っていれば大丈夫という拘束や支配というのは
    人の気持ちを安堵させ安寧させるものなのだね。
    その行動の本当の意味というものは、どこかに置かれていても。
    そして、自分を安堵させるものが他に見つかれば、それに支配されなくともよい。
    それがSEXでも暴力でも。

    しかし、言葉で全てを解釈・解決させようとする人は大変だね。
    言葉は使うものだけど、それに支配されたら
    頭がおかしくなりそうだ。


    ( ・_ゝ・) <あたしを安堵させるものは、なんだろう。

    第119回芥川賞受賞

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    2011年11月06日
  • 夜を撃つ

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    非行少年がどんどん破滅していく話。救いがなくてしんどい話なんだけど、そんな中でもバイクの描写がやたらと詳しいのが花村文学。主人公を追いかける元警官の2人が乗るバイクがやたらとゴツいバイクだったのが印象的。

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    2009年11月03日
  • 皆月

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    諏訪徳雄は、コンピュータおたくの四十男。ある日突然、妻の沙夜子がコツコツ貯めた一千万円の貯金とともに蒸発してしまった。
    人生に躓き挫折した夫、妻も仕事も金も希望も、すべて失った中年男を救うのは、ヤクザ者の義弟とソープ嬢!?胸を打ち、魂を震わせる「再生」の物語。

    第19回吉川英治文学新人賞受賞作品。

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    2016年10月04日
  • 重金属青年団

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    全体としてはチープでうすっぺらいんだけど、


    花村萬月は、ぜったいこれは間違っていない、っていう文が作中に何個も出てくるんだよなぁ


    「もっと光を」はいかがかと思ったけど使い方はこれが正しい

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    2009年10月07日
  • ブルース

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    横浜・寿町を舞台に、錆び付いたギタリスト村上とエキセントリックな歌姫綾、そしてホモのヤクザ徳山が奏でる哀しい旋律。
    芥川賞作家が描く、濃密で過剰な物語。

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    2016年10月05日
  • 惜春

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    琵琶湖のほとりにあるソープランド街に半ば騙されて連れて来られた二十歳の童貞青年。
    花村作品には珍しく?目を覆いたくなるような暴力シーンもエッチなシーンも出てこない。
    後味も悪くなく、姐さんたちの幸せを祈りつつも、彼の作品に対して構えていたのが拍子抜けした。

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    2009年10月04日
  • ブエナ・ビスタ 王国記 II

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    「ブエナ・ビスタ」言いたくなる言葉。ストーリー自体には興味が沸かなかったけど、すごくおもしろかったのに途中のアブノーマルで過激な性描写で折れた。

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    2009年10月04日
  • ブルース

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    花村先生の初期の作品群の中では、これが好きです。緊張感もさることながら、スピード感があるんだよなあ。長さをあまり感じさせない作品です。あっという間に読み終わっちゃう、夢中になって。

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    2009年10月04日
  • ジャンゴ

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    暗い…!というのが第一印象で、読み終わってもやっぱり救いがなくて、暗い!登場人物が皆奇天烈で、やること全部が狂気じみてる。それが狙いなんでしょうかねぇ。

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    2009年10月04日
  • 青い翅の夜 王国記 V

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    個人的な信仰への考察という点ですごく惹かれている『王国記』シリーズ。そういう意味では★5つ。    しかしながら生々しい性衝動と破壊衝動の描写を伴い、すごくヘビー。だからお勧めはしません。そういう意味で★は3つ。

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    2009年10月04日
  • ブルース

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    花村萬月2冊目。面白いんだけど、「二進法の犬」と設定が近い。新しい発見みたいのはあまり無かったかな。

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    2009年10月04日