横尾忠則のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近インドづいているので、勢いで再読。
お友達として三島さん、篠山紀信君が出てくる。
インドは人間が風景を創造している。美しい柄のサリーをまとった女性や噴水が調和する。日本では人間が風景を壊す。えらい違いだ、と言っている。
グラフィックデザイナーとしてNYから発信していたのに、インドでひととしての本質を悟った、ということなでしょう。
本当に美しいところなのかもしれない。湖から日の入りをずっとみて、そのまま夜には星が降ってくる。そんなインドの自然を感じられる本(UFOもでてくるけど)。
いまのインドは横尾さんが感じたときのままだろうか。そうであってほしい。 -
Posted by ブクログ
せっかく国外で暮らしているのだし、日本語の鍛錬がてら私も何か書いてみようかしらとたまに思うのだけど、どうもどこの国でもこんな風に心震えることが無いので成立しなそう。
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息苦しくなったぼくは、ふと空を見上げた。路地から見える蒼い空は亀裂のように細長くどこまでも続いていた。そしてそこには白く輝いた真昼の月が浮いていた。ぼくの心は一直線にこの月まで走った。ぼくにとってこの時の月は現実からの避難場所でもあった。月まで届く梯子でもあれば、ぼくは本当に駆け登ったかも知れない。この月が日本で見るのと同じ月であることが、ぼくをどんなに安心させてくれたことだろう、ここはやっぱり地球だった……と。 -
Posted by ブクログ
芸術家横尾忠則が80歳になった現在の自分の生き方、芸術観、老いや道楽についてを語った本。面白かったのは、骨折で入院中におきていたベッキー騒動について、「『センテンススプリング』なんて、いい言語感覚ですね」といってるところや、横尾自身の言葉ではないが、「神秘思想家のグルジェフは、一人の人間の中に多様な『小さな私』がいると言ってます。『小さな私』がそれぞれに役割を果たしているということのようです。」といっているところ、そして「僕の評価の基準は」、まず外面です。外面に内面が反映しているはずです」と言っているところだった。なお、本文とは全く関係ないが、他におもしろかったところとして、デザイナーの亀倉雄