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「書評の経験は全く初めてだった。僕が読書嫌いだということを知ってか知らずか、今まで誰一人として僕に書評を依頼したものはなかった。(中略)だからといって嫌々書いた本は一冊もない。どの本も誰かに読んでもらいたいと思う本ばかりだ。読書後の記憶はほとんど忘却しているが、これらの本を選択した意志は何らかの形で僕の創作と人生とは無縁ではないように思う」。朝日新聞に掲載された8年分の人気書評を書籍化。全133冊。
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Posted by ブクログ
書評を通して、横尾忠則が読める。 朝日新聞掲載の書評、2009年から8年分、133冊。特徴的なのは、ネコ本の書評が5つ。美術関連の本に対しては、絵による書評もしている。「絵には絵を」ということか。 横尾は、若い頃にはまったく本を読まなかったという。読書環境にいなければ、それも当然。けれど、読める(も...続きを読むしくは読まねばならない)環境になって以降は、本気で読み出したようだ。 岩波少年文庫を解説した宮崎駿『本へのとびら』への書評がいい。70歳の古希を迎え、「幼い老人」として、児童文学に触れる人生の佳境に入ったとも書いている。そう、なにごとも遅すぎることはないのかもしれない。 いまも書評は健在。最近では地の文が白黒反転しているのや、エンボスふうのもあった。そしてなんと今朝、新聞を広げたら、上下が逆さま!
絵を描く人の書評、文章を書く人の書評より、感覚的というか五感第六感で捉えている印象を受けた。本質を掴み取る天性が備わっておられるのだと思う。
著者初の書評とのことだが、内容を読むとタイトルにある「本を読むのが苦手な」人とはとても思えない。 133冊の本が紹介されているが、既知あるいは既読の本が一冊もなかったので、自分の読書量もまだまだ少ないと感じた次第。 「マルセル・デュシャンとアメリカ」の絵による書評が画期的で面白かった。
アーティストの手による新聞書評だから、おのずとチョイスがアート系の本に傾くのは必然。そうなってくると、ある程度以上の基礎知識がないと、書評だけ読んでもピンとこないんだな、これが。たまに違うジャンルの本があったりすると”おっ”と思うんだけど、読みたくなった本は皆無でした。残念!
画家の横尾忠則氏による書評集。 難しい。一度ではわからず、戻っては読むを繰り返す。でもわからないことの方が多い。それでも十分楽しめる。 そもそも何かを伝えようと思ってないのかも知れない。 「わからないなら、自分で本を読めばいい」と。 本を読むことが嫌いと言うが、豊富な語彙はどこで得たのだろう。横尾氏...続きを読むの知性と知識に圧倒される。 全く内容に関係ないが、横尾忠則氏と篠山紀信氏のビジュアルが頭の中で混同している。そんなに似てないのになぜだろう。
本当に新刊書の紹介として書いていたの!?というくらい、本のセレクトに横尾さんフィルターがかかっていて面白い。様々な芸術家のことを知ることができた。
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本を読むのが苦手な僕はこんなふうに本を読んできた
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横尾忠則
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