木内昇のレビュー一覧

  • 惣十郎浮世始末

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    良い本を読んだ。
    木内さんの捕物帳どんな物語かとワクワクして読んだ。
    期待は裏切られることなく、すいすいと読めて夢中になってしまった。
    最初の火事からつるつると繋がり、そこに繋がるのかーと圧巻。
    登場人物もそれぞれ味がありら読み応えあり。
    続編出て欲しいなぁ。

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    2024年09月25日
  • 惣十郎浮世始末

    購入済み

    最近の小説では秀逸です。

    登場人物の描写が素晴しいです。惣十郎の飄々とした態度の中で、先を読む力は素敵です。 岡っ引きの完治は、鬼平犯科帳の密偵ようで、素晴しい働きです。 お雅と惣十郎の母・お多津のやりとりはほのぼのします。 お雅が魅力的です。 映像になったら、誰がやるのか関心があります。 
    ストーリーは、意外な展開の繰り返しで、とても良かったです。最近の時代小説では秀逸です。 新聞連載小説とは思えない出来映えです。 価格に偽りはありませんでした。

    #ほのぼの #カッコいい

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    2024年09月01日
  • 万波を翔る

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    この人の小説はいつも深く深く、刺さる

    己の仕事の向き合い方
    向き合ってきた、見てきたことを、しかと次の世に繋ぐこと

    外国の技術ややり方を、すべてそのまま良きこととして受け入れてしまわぬこと

    外交の曙。手探りで築いてきた礎。
    いまの政府は、政治は、民のことをどれだけ本気で考えているのか

    一種盲目的であろうとも、保身ではなく本気で、その役目を考え、向き合っていた人がいた時代の、なんたる輝き。

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    2024年08月16日
  • 占(新潮文庫)

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    翻訳家の桐子は大工の伊助と深い仲。だが、彼は生き別れた妹が命よりも大事だという。
    ならば、私の存在はいったい何なのか。桐子は憤り、偶然行き着いた卜い屋で彼の本心を訪ねる(『時追町の卜い屋』)。


    占いと女性をテーマに書かれた短編集です。
    ある女性は恋しい相手の心を知るため手当たり次第に占い屋を訪ね歩き、ある女性は些細なきっかけから占い師として様々な人の相談を受けることになる。
    ある短編に出ていた登場人物が、別の短編にも出ていたりしていて、それぞれ独立した話ではありますが、連作短編集のような雰囲気もあります。

    自分や他人の気持ちに思い悩み、苦しみ、占いに縋る女性たち。時に間違い回り道をしても

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    2024年08月07日
  • 櫛挽道守

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     木内昇(きうちのぼり)さんの『櫛挽道守(くしひきちもり)』です。『かたばみ』に次ぐ2冊目に選んだのが本書。大正解でした!
     なるほど10年前の、中央公論文芸賞・柴田錬三郎賞・親鸞賞の3冠作品なんですね。『かたばみ』の原点を見る感覚になったのは私だけでしょうか?

     時は幕末の動乱期。物語の舞台は木曽薮原宿。主人公の少女・登瀬の16歳から33歳までが、丁寧に描かれています。彼女の闘いは、翻弄される時代の荒波だけではなく、周囲の無理解もありました。

     物語の肝は、登瀬の父が神業と称えられる櫛挽職人、この櫛挽に魅入られたのが登瀬です。
     そうなんです。お父さん、いい味出してるんです。実に寡黙で愚

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    2024年07月03日
  • 新選組 幕末の青嵐

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    今まで読んだ新選組の小説の中でも、最も感動した中の一冊になった。
    新選組の隊士達が生きている、性格を感じる、一緒にその光景を見ていたような錯覚を覚えるくらい、文章が息づいていた。

    余談だが、作家ごとに人物像に差異はあるのに、武田観柳斎がクソ野郎ということだけは統一見解なのがツボる。よっぽど嫌なやつだったんだろうな。

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    2024年06月23日
  • 占(新潮文庫)

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    「新潮文庫の100冊」に入れて欲しいと思うくらい良かったです。たまに100冊を超えている年があるので、中の人がコッソリ追加してくれても良いのでは…などと思ってみたり。

    内容は、“占い”にハマってしまった女性たちを描く全7話の短編集。とはいえ、以下にあらすじを書いておきますが、占いだけにあらず。人が何かにハマって行く過程の恐ろしさや、他人と比較して一喜一憂することの無益さがとてもよく描かれていて感心しました。

    各短篇は一話完結ですが、別の話しに登場した人が再登場する話しもあります。以下が参考になれば幸いです。

    1話.時追町の卜い家
    家の修繕をきっかけに、翻訳家で独身の桐子が年下の伊助と半同

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    2024年05月06日
  • 櫛挽道守

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    ネタバレ

    akikobbさんにおすすめいただき、木内昇さん初読み。
    派手ではないが滋味溢れる作品で、読み終わった後よかった…と深い余韻を感じた。
    結構辛い出来事も多く、全てがハッピーエンドなわけではないのに、それも人生、と静かに肯定する強さのある作品だと思った。
    普段あまり読まない時代小説ではあるものの読みやすく、度々ぐっときながら一気読み。
    父が縁談を断り、登瀬の「櫛を挽きたい」という思いが溢れ出す場面、ラストの父の「われやん夫婦の拍子はとてもええ」の言葉に特に心動かされた。寡黙な男に弱いのかもしれない。

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    2024年04月06日
  • みちくさ道中

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     “きうち のぼる”という男性かと思ったら、“きうち のぼり”という女性だった。
     出版社で雑誌編集に携わった後、自分でもインタビュー雑誌を主宰し、その後、ひょんなことから小説を書くことになり、2011年「漂砂のうたう」で直木賞受賞。その前後の年に雑誌や新聞に掲載されたエッセイを集めたのが本書。この作家の小説は読んだことないが、本のタイトルと装丁に惹かれて手に取った。
     1967年生まれ。私と歳が近いから価値観が合うというか、お姉さんと慕いたくなるタイプ。
     一番共感したのは「世の中の成分」というエッセイの中で、仕事で上司の雷が落ちた時、
    「それは言われていない」「その指示は聞いていない」とい

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    2024年03月28日
  • 球道恋々(新潮文庫)

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    心震えしびれる野球小説。

    明治の野球創世期のお話。
    野球に魅せられ夢中になる選手たち、熱狂するOBたちは今も変わらず、たくさんの野球あるあるにクスッと笑ったり。
    主人公は高校時代は万年補欠で、その後母校のコーチとなる人。
    ちょうどこの4月から母校の高校野球部学生コーチになることが決まった息子と重なり、ぐっときました。
    この状況で部活動もできず、まだコーチデビューはできていないけれど、コーチを通してまたいろいろ悩んだり学んだりするのだろうな。

    野球ができること、応援できることはどんなに幸せなことだったのかと読みながらしみじみと。

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    2024年02月27日
  • 櫛挽道守

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    江戸時代に比べて、現代は女性の生き方が多様化し、良い時代になったのだと痛感しました。己の信念を突き通した登瀬を始め、それぞれの登場人物が様々なものを背負っていて、物語に深みを与えていました。己の運命を仕方ないと受け入れた母、己の技で運命に抗う夫、結局女というしがらみに囚われる妹、でもそれぞれの生き方に幸せがあるのかなと。

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    2023年11月05日
  • よこまち余話

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    お能の描写がとても魅力的で、初めて興味を持った。
    物語を追ったあと、この人たちをまだ手放せなくて、こんどは初めから日本語を味わい直すことにした。

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    2023年11月10日
  • よこまち余話

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    連作短編集。ふと曲がった路地で歪んだ時間軸に知らずに迷い込んでしまったような摩訶不思議な感覚 寂しさ 暖かさ 懐かしさ 読んだ後に色々な余韻を残してくれるしみじみ味わい深い作品でした 何度も読み返すと思います。

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    2023年08月05日
  • 化物蝋燭

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    この世には、見えないけれど、存在する者がいる。
    未練を残した者、恨みや妬みを抱えた者。

    江戸時代の長屋暮らしの人々。
    それぞれの生活にひっそりと忍び寄る見えない存在。

    7編の話しの中で、
    「むらさき」に出てくるお庸さんが、供えた福寿草。
    心がほっこりと温かくなった。

    「幼馴染み」では、
    生きている人が一番、怖いとしみじみ思った。

    夏の大人の怪談として、楽しめる。

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    2023年07月06日
  • よこまち余話

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    深い余韻を残す物語でした。物語の世界に引き込まれしばらくずっと考えてました。この作品から木内昇さんの作品をコツコツ読んでいます。

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    2023年06月01日
  • よこまち余話

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    「違う世界へ出ちまうんじゃないか」と案ずる浩三少年。自らの影と会話できる彼だからこそ経験できた不思議な世界。時代は明治・大正だろうか。江戸言葉が残り、暗闇の中に異世界の入り口がぽっかり開いているような世界観が良かった。齣江やトメ婆さんは……逆神隠しと言えばよいだろうか? 全体的に美しい文体で、中でも「雨が、暮らしの音や生き物の気配を消していく」という表現が素晴らしいと思った。

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    2023年05月03日
  • 万波を翔る

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    幕末を扱う作家の中で、私の好きな作家の一人で、久しぶりに読んだ作品であったが、本作品も面白く読めた。明治維新という史実から見れば、負け組であるが、生き様では決して負けていないという者に焦点を当て、颯爽と描くところが著者の作風の一つであると考えるが、これが大いに発揮されている本作品と思う。

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    2023年02月12日
  • 化物蝋燭

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    江戸を舞台にした奇譚集だが、何だか一話完結の短編で終わらせるのがもったいないような、物語の魅力をぎゅっと濃縮した7篇が収録されている。
    例えばラストの「夜番」は、憑き物を見ることができるすっとぼけた感じの主人公の男と、一膳飯屋のお運びをする肝っ玉姐さんのキャラクターが印象的だ。掛け合い漫才のようなやり取りも楽しいし、どこか江戸っ子の人情を感じることができる展開もいい。この二人が様々な事件を解決していく形の連作短編にでもすれば、楽勝で一冊本ができそうなほど面白い設定なのに、惜しげもなく一本の短編でスパッと完結させているところが実に潔いと思った。
    個人的には読後の切なさが際立つ「蛼橋」が一番好きだ

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    2023年02月04日
  • 万波を翔る

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    攘夷の嵐が吹き荒れる中、欧米列強の開港圧力が高まる幕末に外交の礎を築いた幕臣たちの物語。
    主人公田辺太一は、鼻っ柱の強い若者。長崎の海軍伝習所から江戸に戻り、新設された外国局で、いつも機嫌が悪く、皮肉屋の奉行・水野忠徳の下、横浜開港事務に関ることになる。水野や岩瀬忠震、小栗中順、渋沢栄一といった傑出した家人と交わり、持ち前の波乱を厭わない推進力や主張力を生かしながら太一は成長していく。
    だが、腰が定まらない幕府、薩長のしたたかで、不穏な動きに翻弄され、受難の道を歩む。
    長崎海軍伝習所で西欧の航海術や兵学をじかに学んだ太一は、日本を豊かにするためには、国を開いて異国の知恵や技術を取り入れるべきだ

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    2022年11月09日
  • 化物蝋燭

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    江戸物短編集

    この世のものとあの世のものとどちらのものともわからない者たちのおはなし。
    木内さんの作品はいつも情景と人々が生き生きと描きかれていて、その景色、町の色やにおいまで細かに想像させてくれる。
    どのお話も心にしみる。

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    2022年11月06日