木内昇のレビュー一覧

  • 奇のくに風土記

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    #奇のくに風土記
    #木内昇

    紀州藩に実在した本草学者・畔田翠山がモデル。周囲との関わりが苦手な少年・十兵衛は、生き物や恩師、友人、人ならざる不思議な存在との交流を経て少しずつ成長していく。じんわりと心のひだにしみ込んでくる、爽やかで温かな物語。

    #読書好きな人と繋がりたい

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    2025年07月09日
  • かたばみ

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    ネタバレ

    見事に砕かれた幼なじみへの恋心。
    そこから立ち直るだけでも大変なのに、
    戦死した彼の息子を引き取り、我が子として育てる。
    周りの人の助けや、夫の理解があり成立した家族。
    何度も泣きそうになりましたが最後まで感動できた良い作品だとおもいます。

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    2025年07月09日
  • かたばみ

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    山岡悌子さんは、小学校の先生をしている。なりたくてなったわけではないが、とても良い先生だ。悌子さんの純粋で優しい人柄がとても良い。夫である権蔵さんは放送作家。のらりくらりと真面目なんだか投げやりなんだかよく分からない性格で、面白い。養子である清太は実の親である清一にそっくりで、野球が上手い。
    戦後の個性的な家族のお話でした

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    2025年06月29日
  • 惣十郎浮世始末

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    疫病、介護、など医療問題をからめた捕物帳。
    作者の作品に通底する、仕事とは何か、世間と自分、家族との関係など濃い内容。
    登場人物の造形も様々で魅力的。手下の佐吉と完治のコントラストもよかった。
    お雅も魅力的で恋の行方もはらはらした。
    が、惣十郎、あんなに淡々として自分を律するのに人妻の冬羽に懸想するかな?自分の妻を蔑ろにするほどに?冬羽の魅力がそこまで感じられず、その辺りの心情があまり飲み込めなかった。

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    2025年06月29日
  • かたばみ

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    ネタバレ

    いつもながら登場人物の設定や時代背景がちゃんと描かれていて安心して読めた。この登場人物、この話の流れで絶対悪い結末にならないという安心感もあった。長いししんどいシーンもあるけど、気持ちが疲れた時にやさしく寄り添うような読後感。
    戦後が舞台だが、悌子と周りの人達が、自分らしく生きるために女性も働くことを是とし、「分担」という大仰な言葉なしに自然に家事育児を手分けしているのも良かった。

    悌子や権蔵は序盤の際立った個性が、清太を引き取ってからだんだんなくなって、権蔵に至っては頼りないキャラだったのにいつのまにか声なき声を代弁するポジションに収まって(体力ないのにそんなに仕事できる??)ちょっと綺麗

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    2025年06月26日
  • 惣十郎浮世始末

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    江戸を舞台にした捕物帖。
    薬問屋の殺人事件を起点に、他の事件も絡めつつ
    話が進んでいく。
    文章も読みやすく面白かった。

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    2025年06月23日
  • 惣十郎浮世始末

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    ネタバレ

    HKさんのおすすめ。

    下手人をあげることよりも、手柄を立てる事よりも、
    自分がひっかかった何かを追い続ける同心惣十郎。
    薬問屋での火事で死んだ二人のうち、
    番頭は火事の前に殺されており、主人は別人の疑いがあり、
    挙動のおかしい手代に目をつける。

    怖がりで人を疑うことを知らない小者と、
    元巾着切りで人を見る目のある岡っ引きの二人を使って、
    ひとつづつ謎を解いていく。

    惣十郎の妻が病死したことは、
    あくまでも主人公のサイドストーリーであり、
    本筋の薬問屋の殺しや種痘に関わってくるとは思っていなかったので、
    もっと面白いと思ってもよいはずなのだがどうもすっきりしない。

    それは登場人物の輪郭線

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    2025年06月16日
  • 惣十郎浮世始末

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    ▼木内昇さんが「捕物帳」を書いたらしい、ということで店頭で衝動買い。木内さんらしい捕物帳。地味と言えば地味。でも大いに楽しみました。

    ▼相当に江戸時代の警察組織については木内さんなりに調べはったんだろうなあ、という内容で、原則的には、お仕事リアリズムに基づいて書かれています。主人公の惣十郎さんは、内勤の書類仕事も多いし、いつでもなんでも浪人に変装して単身現場に乗り込むような長谷川平蔵現象は起こさないし、そもそも毎度毎度白刃を振り回して生死の境をくぐるような生活ではありません。捜査実際のほとんどは、部下のいわゆる「目明し」、十手持ちがきちんと上意下達で行います。(「密偵」ではありません)

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    2025年06月01日
  • 櫛挽道守

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    時は幕末、木曽路藪原宿で名産のお六櫛を作る一家。長男の死を契機に狂った家の「拍子」を取り戻すまでの長い道のりを描く小説。ということなのだがイマイチ主人公たる長女登瀬の気持ちが理解しにくい。というか家族みなわがまま過ぎのような。まあ最後はうまく収まるように書いているのだが、やや強引にも感じられる。

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    2025年05月27日
  • 惣十郎浮世始末

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    同心服部惣十郎の生一本で融通が効かない性格で上役には阿らない。でも、事件の見立てなどはなかなかの物。薬種屋の火事で出た死体から始まった探索が思わぬ所へ着地する。
    口鳥先生や岡っ引きの完治や手下の佐吉など面白い人物が登場し、そのやり取りも楽しい。

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    2025年05月16日
  • 火影に咲く

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    幕末から明治にかけての激動の時代を生きた男たちと、その周りの女たちの物語
    沖田総司、坂本龍馬など教科書でお馴染みの偉人たちのプライベートの様子が目に浮かぶようで、読みやすかったです

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    2025年05月13日
  • 新選組 幕末の青嵐

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    短編集?で、読みやすかった。
    久しぶりの新選組もの。やっぱり脳内で、大河ドラマの新選組!キャストで再生されるあたり、あの大河の影響は大きい。。
    そしてやはり土方歳三はかっこいいなぁ。。

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    2025年05月05日
  • かたばみ

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    【かたばみの花言葉】 母の優しさ 輝く心

    富枝さんの「結婚はものがたり」
    ケイ婆さんの「子供を守るための嘘」
    心に、響く言葉でした。

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    2025年05月04日
  • 新選組 幕末の青嵐

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    学生のころなんとなく本屋で買った作品だったけれど、読みやすくて、『かっこいい新選組』がダイレクトに感じられた記憶がある
    また読み返したい一冊

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    2025年05月03日
  • 惣十郎浮世始末

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    水野忠邦による天保の改革の只中、北町奉行所定町廻同心を務める服部惣十郎。

    浅草の薬種問屋興済堂で起きた放火殺人事件を追う中で遭遇する数々の事件。

    先入観や出世欲に捕らわれず、納得がいくまでひたすら筋読みをする惣十郎。

    ばらばらに見えたそれぞれの事件から、興済堂事件や自らの若妻の死の全貌が明らかになる。

    当時流行した疱瘡も絡み、探索の矛先は意外にも惣十郎の身辺にも迫る。

    惣十郎、佐吉、お雅、梨春、完治、冬羽らの造形がいい。

    謎解きの醍醐味と惣十郎らの身辺事情が絡み合う中に漂うほのかな諧謔味。

    続編を期待する。

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    2025年04月30日
  • 惣十郎浮世始末

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    ますます冴え渡る木内昇の江戸小説。
    あっという間に江戸時代に引き込まれる筆致。江戸時代の黄表紙などを読んでいるような気持ちになっていたら、捕物が始まった。推理が苦手な私は、しばし迷路にハマる。
    薬種問屋での火事、疱瘡をお札で直そうとするイカサマ師、蘭方医と漢方医、種痘のこと。
    同心の服部惣十郎は、事件を安易に決めつけず、細かく証拠を探しては立証していく。その手先となって働く十手持ちの完治は、察しがよく、粘り強く、知恵が周る江戸っ子で、カッコいい。

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    2025年11月03日
  • 雪夢往来

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    山東京伝の伸びやかで自由な才能、曲亭馬琴の戯作への執念と業、鈴木牧之の江戸、著作への羨望などが詰まってお腹いっぱいの物語。いつまで経っても本にならない焦燥感、よくぞ京山本にしてくれたと思う。間に合って本当に良かったです。
    方言や言い回しなど人物に合わせて巧みだ。心理描写物語まるでそうだったかのよう。いつもながら木内氏の作品は面白い。

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    2025年04月13日
  • 雪夢往来

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    刊行まで40年!いや〜長かった(゚A゚;)途中、コイツ嫌なヤツヽ(`Д´#)ノ ムキー!!と思うところが沢山あったけれど、生活費はきちんと稼いで、書き続ける鈴木牧之は凄い!羨ましい!今ならネット上でサラッと発表できるのにね(´Д`)「北越雪譜」近いうちに手に入れなきゃ(๑•̀ㅂ•́)و✧

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    2025年04月10日
  • 惣十郎浮世始末

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    2025.4 面白い小説だった。主人公の憎めない実直な人柄、恋愛心を抱く女中さん(?)、登場人物も犯人も人間味のあるお話でした。続編出ないかな。

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    2025年04月10日
  • 万波を翔る

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    みんみん激ハマり中の木内昇さんを初読

    いやー、しかしあれよ
    4月頭は仕事が忙しくてね
    もうクタクタだったのよ
    そんな中、本を読んでも中々進まず
    日に50ページくらい読んでは、もう無理〜とバタンしてたんだがね

    脳が誤解するわけ
    だいたい読むのに時間がかかる時ってさ、正直あんまり面白くないと思ってるときなのよ
    いや違うのこれは疲れてるだけなのって思っても、脳が勝手に「これは面白くないからだ!」と認識しちゃうのよ

    なので休養充分で読んだら、ほらやっぱり面白い

    時代は幕末の外交を舞台にしたお話なんですが、先日読んだ今野敏さんの『海風』と全く同じ舞台で、敏さんと比べるとさすがに達者だな〜と感じ入

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    2025年04月05日