かたばみ

かたばみ

2,585円 (税込)

12pt

「家族に挫折したら、どうすればいいんですか?」
太平洋戦争の影響が色濃くなり始めた昭和十八年。故郷の岐阜から上京し、日本女子体育専門学校で槍投げ選手として活躍していた山岡悌子は、肩を壊したのをきっかけに引退し、国民学校の代用教員となった。西東京の小金井で教師生活を始めた悌子は、幼馴染みで早稲田大学野球部のエース神代清一と結婚するつもりでいたが、恋に破れ、下宿先の家族に見守られながら生徒と向き合っていく。一方、悌子の下宿先の家主の兄である権蔵はその日暮らしを送っていたが、やがて悌子とともに、戦争で亡くなった清一の息子・清太を育てることになった。よんどころない事情で家族となった、悌子、権蔵、清太の行く末は……。

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かたばみ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月15日

    ひさびさに木内昇ワールド満喫しました。チェックしている作家なので読みたいリストには入れていたのですが去年の年末の新聞書評欄の今年の3冊に複数選ばれていて、選書の人々にも木内昇ファンがいるんだなとうれしくなりました。本作は「笑い三年、泣き三月」の家族形成ものと、「球道恋々」の野球沼ものとのミックスで、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月10日

    教員となった悌子の下宿先の家族とやむ終えない事情で引き取った子と、血は繋がっていない家族が泣いたり笑ったりしながら共に生きていくなんとも清々しく小説でした。
    とても分厚い本だったので、読み切れるか?と思いましたがそんな心配は必要ありませんでした。
    いい家族です。
    どうして『かたばみ』なのかもよくわか...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月06日

    長編を感じさせないほどにのめり込み夢中になってしまった。
    読み終わったあとは、この家族と同じように青空を見上げて微笑みたい…一緒にそんな気持ちに浸りたいと感じた。

    太平洋戦争直前、故郷の岐阜から上京した山岡悌子は国民学校の代用教員として働き始め、幼馴染の早稲田大学野球部の神代清一と結婚するつもりで...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月23日

    いい小説を読んだなと感動でいっぱい。どの登場人物も、いいキャラをしている。ひねくれたケイ婆さんも。六助も。加恵も。茂生も。
    なぜこの小説が、本屋大賞の候補にならなかったのか不思議。著者の本では『櫛挽道守』が大好きだったが、それに負けず劣らず好きな小説となった。著者がスポーツをしていた人なので、スポー...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月11日

     長い良質の朝ドラを、最後まで夢中で観たような感動をもらいました。老若男女問わず、どの世代にも読んでほしい、そんなとてもいい話でした。戦中戦後の苦難の時代を生きた家族の物語です。

     主人公は山岡悌子25歳、昭和18年の戦争が色濃くなっていく頃の描写から始まります。悌子の波乱万丈の人生の詳細は伏せま...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月29日

    本の雑誌・年末ランキングからのチョイス。著者初体験かと思ったけど、”光炎の人”の人でした。同作は、主人公のキャラが受け入れられず、サイコーとまでは思えなかったんだけど、本作は主人公(の家族)が素敵で、もう言うことなし。やっぱ好きだな~、家族小説。って言いつつ、実は似たような結構の作品が多いし、ある程...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月25日

    すごく厚かったけど読んでるあいだずっと物語にしっかり向き合って読めました。読み応えありました。悌子の心持ちの素直さがとても好ましかったです。清太はいい子だし、権蔵さんの泣き言も人を癒すし、富枝さんの気遣いもこうありたいなと思わされました。周りの人達も一癖あるけどみんな暖かい。六助さんの「儚げな女は蔓...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月25日

    昭和18年、山岡悌子は日本女子体育専門学校で
    指導研修生として槍投げを教える。
    自身は肩の故障で現役を続けるのは無理だった。
    いずれ許嫁と結婚し家庭を持つ。
    それまでは国民学校の代用教員として過ごす。
    悌子が思い描くこの先のこと。
    それを戦争が奪った。それぞれの人生を変えてしまった。

    下宿先の家族...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月22日

    なぜ『かたばみ』が本屋大賞にノミネートされなかったんだろうと、不思議に思っていたら、四国の名物書店員さんの個人的文学賞の山中賞に選ばれていた。

    戦中戦後の混沌とした世の中で、オリンピック選手になることを夢見ていた山岡悌子の半生。

    幼馴染への淡い恋心、戦中戦後の貧しさ、軍事教育への疑問、ひょんなこ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月01日

    それぞれの人生哲学が所々に語られて、生きていく意味が散りばめられている。血がつながらない親子でも親子の情があれば親子なのだ。戦争の時代の中で悩みながら成長していく悌子の生き様に惹きつけられてあっという間に読んでしまった。

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