木内昇のレビュー一覧

  • 櫛挽道守

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    どうにも主人公に感情移入できずに最後まで行ってしまった。家族それぞれの気持ちや感情の行き違いがあって、それぞれに辛いんだけどちょっとイラっとするところも多くて、わたし的にはイマイチもう少し救いがあってもよかったような気がする。

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    2024年12月30日
  • 占(新潮文庫)

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    早く読み終えたいというようなねばねばと嫌な気持ちを描写している話があったり、
    なんだかすこし戒めや心の成長のようなはなしもあったり
    面白かったな
    特に喰い師の話が好き

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    2024年10月19日
  • 惣十郎浮世始末

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    定町廻り同心の惣十郎は
    義理の父・史享の教えを手本とし見廻りをする。
    P134
    〈火種に敏く気付いてとっとと消すのが、
    本来は俺たち同心の腕の見せ所なのだ〉

    ただ、正義を貫くだけでは救える人も救えない。
    P494
    〈完璧なんてもんは幻想でしかないからな〉
    町医の梨春、完治、佐吉がいい味を出している。

    読み応えありなのだが
    少々詰め込み過ぎかな、と。

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    2024年10月12日
  • 漂砂のうたう

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    明治10年。根津遊廓に生きた人々を描く長編
    ご一新から十年。御家人の次男坊だった定九郎は、出自を隠し根津遊郭で働いている。花魁、遣手、男衆たち…変わりゆく時代に翻弄されながら、谷底で生きる男と女を描く長編小説。第144回直木賞受賞作。木内さんは初読み。なんとなく乗り切れないまま読み終えてしまった。他の作品に期待したい。

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    2024年09月05日
  • 惣十郎浮世始末

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    社会や組織に息苦しさを感じるものとして、共感がもてた。
    黙っていても自分の仕事をみていてもらえると思うのは甘い、というのはドキッとした。自分の「功績」を仲間内に伝える手間を惜しむのは、単なるめんどくさがりやの怠慢かも…

    小説としては先が読めてしまうところもあるが、楽しめる。「モブ」がモブでしかないのは残念。

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    2024年09月05日
  • 櫛挽道守

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    櫛挽職人の家庭に生まれた登勢。自らも櫛挽きに興味を持ち、職人になることを願う。その思いの強さで女性が職人を目指すことに対する抑圧を跳ね退けて、最後には尊敬する父に櫛挽職人としての力量を認めてもらうまでの話。そこに弟の秘密を絡めて最後まで一気に読み進められる。時代小説が好きな人はたまらなく好きだと思う。登勢の周囲を寄せ付けない頑なさに職人らしさは感じるが、私はその頑なさが少し苦手感を感じて星は3つにした。

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    2024年02月08日
  • 櫛挽道守

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    いつの時も、時代はゆるやかに変化して、それがワクワクしたりする面白さがあったりもしますが、変わらずにいることの大切さや難しさもあって、自分が何を選ぶのか、選ぶべきなのか。
    登勢も実幸も、それぞれにあがいてあがいて、たどり着いたのが、板の間だったのかと、最後に感じました。

    直助のことも実幸のことも幕末の時代のことも、最初はあまり繋がらなくて、読んでいてモヤモヤしました。
    最後は父と娘の言葉に出来ない温かい気持ちが流れてきて、自分の父を思い出して懐かしくなりました。

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    2023年10月15日
  • 漂砂のうたう

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    時は明治維新後、所は根津遊廓。登場するのは、客引きとなった元武士・定九郎、人気花魁・小野菊、噺家の弟子・ポン太。前半はダラダラ話が進む。後半は話が動くが、一体何が起こるのか?どう展開するのか?まるでミステリー。

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    2023年05月28日
  • 漂砂のうたう

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    大政奉還、明治維新、そこから10年。根津遊郭の美仙楼(心淋し川のご近所でしょうか)の立番となり、客引きをする男は、元御家人、定九郎。出自を百姓と偽り、今の仕事に流れ着いた。日本の変化に取り残された男と、自由は名ばかりの遊郭の女達。
    明治維新の主役とはなれなかった人たちを取り上げて、自由という言葉だけが先走る空虚な日々。
    定九郎が、ずーっとふわふわしているので、物語もふわふわしてる。行きどころの無い、遊郭の女達の覚悟した雰囲気との対比で、その不甲斐なさが際立つ。武士がその立場を失った当時が偲ばれる。
    情景とか歴史感はとてもしっくりと読めるのだけれど、所々に挟む「学問のすすめ」や「自由民権運動」が

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    2023年04月24日
  • 新選組裏表録 地虫鳴く

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    新選組の名もなき隊士たちの物語。攘夷も勤皇もよくわからない、弁才も剣の腕もない。
    まさに、平々凡々な我々を見るような。
    常に何かに追われ、焦燥、失望、挫折。
    激動期を駆け抜けていく、まさに地べたを這いずるように生き抜いた。

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    2021年09月28日
  • 火影に咲く

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    幕末京都に生きた男たちと彼らを慕った女たちの短編6編。

    漢詩人梁川星厳+妻、張紅蘭
    吉田稔麿+料亭若女将、てい
    沖田総司+同じ病を持つ老女、布来
    高杉晋作、井上聞多、品川弥二郎+芸妓、君尾
    坂本龍馬、同郷の岡本健三郎+下宿先の娘タカ
    中村半次郎+煙管屋の娘さと

    様々に葛藤し時代を生きる火=男たち
    その影=健気な女たち

    布来以外は実在の人物とのこと。
    実在であれ、創造上の人物であれ、やはり木内氏の過去の人物に生の声を吹き込むような物語は情熱や切なさに満ちている。

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    2021年09月04日
  • 万波を翔る

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    大河ドラマ『青天を衝け』のパリ万博シーンで、見事薩摩藩に出し抜かれて悔しがっていた印象しかなかった外国奉行支配役・田辺太一を主人公に、幕末から明治を外交という目線で描く。

    幕末ものなのに物騒な戦争シーンは殆ど出て来ない。しかしこれは紛れもなく外国との戦争の物語であり、しかも負け戦ばかりの物語でもあった。
    何しろ日本はそれまで二百年以上、外国とまともな交渉などしてこなかったのだ。逆にアメリカ、イギリス、フランスなどの大国は強大な武力と強かな交渉術で日本を食い物にしようとしている。
    なのに日本は公儀と天朝との足並みが揃わないだけでなく、攘夷派だの開国派だのの横槍に加え薩摩藩や長州藩が勝手に外国と

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    2021年08月22日
  • 万波を翔る

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    500ページ越えで長かったんですが読みにくくもなく、半日かけて読みました!主人公の田辺太一さんのことは知らなかったんですが、元々幕末が好きなのもあって、時代背景とかもするすると頭に入って面白かった。
    やはり、歴史が変わる瞬間というのは、どの立場でもどこか切なくて、胸が締め付けられる気がします。田辺さんの江戸弁が軽快で好きだった。わたしは平凡な人間なので、平三さんの気持ちがわかりすぎました。笑

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    2020年03月01日
  • 新選組 幕末の青嵐

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    わたしはひどく歴史オンチで、誰が誰でなにしたのかさっぱりわからないので、驚くべきことを発見。


    土方歳三と、坂本龍馬ってなんとなーく似たような印象でよくわからんけど、二人とも同じか似たような感じの人だろうなーと、思ってた。

    この本読んで、全然違うやん!って自分に突っ込みいれそうになった。笑笑
    あーそうだそうだ、函館の人だ!と思ったし、坂本龍馬は 

    なんじゃきー

    とかの人かーあーそうかーそうかーって多分、あんまりわかってないけど、なんとなくわかりかけてきてた。

    土方歳三よりの本だもんで、榎本武揚が出てきて!この人!わたし本郷新の銅像探してわかなと歩いてるときに、結構でくわした!この人の

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    2020年02月07日
  • 万波を翔る

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    ネタバレ

     著者作品3冊目。良く知る時代を、意外な人物の視点から描く新聞連載小説(2017年2月~2018年7月)。
     同時期、朝刊の「ワカタケル」は毎日読んでいたが、こちらは見落としていた(気づいた時には話はずいぶん進んでいた)。

     馴染みのある幕末が舞台。開国に踏み切り世が乱れていく渦中に、「外国方」という今でいう外交官・書記官に登用されるいち家人田辺太一の半生を通じ、幕末から明治に至る激動を外交という視点で幕府側から描いた、かつてない新鮮な内容の作品。

     新鮮・・・。いや、外交という点を除けば、幕臣の立場から見た幕末、明治維新は手塚治虫著『陽だまりの樹』が思い出される。正直、本書を読んでいても

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    2019年12月09日
  • 万波を翔る

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    思わぬことに出版直後の新刊が借りられ、続けざまに幕末を舞台にした歴史小説を読むことになりました。
    今度は木内昇さん、エンタメ寄りの佐藤さんよりはグッと重厚な感じです。
    揺らぐ幕藩制度という内憂を抱え、圧倒的な技術力を持つ諸外国と言う外患に立ち向かわざるを得なかった幕末の外交の姿という珍しい視点から描かれた歴史小説です。

    主人公は田辺太一という実在の徳川幕府の外交官僚です。攘夷を唱える諸藩の突き上げで揺れ動く幕府の政策、派閥的論理で次々に交代する外国奉行。そんな中で旗本の次男坊として生まれ、能力を買われて下位の見習いからスタートし、周りに振り回されながらもどこか一本筋が通った外交官僚・田辺太一

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    2019年09月20日
  • みちくさ道中

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    小説でも思ってたけど男っぽい人だなー
    読んでて安心する

    確かに。この人の小説は
    書いた人が存在することを忘れてしまう。

    もっと読みたいし、みんなに薦めたい

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    2019年09月08日
  • 漂砂のうたう

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    不思議な世界に入り込んでしまう小説でした。
    ポン太不気味だなーぁ
    と思ってたらなんとなんと。
    また読み返したい。

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    2019年02月23日
  • 万波を翔る

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    明治維新時の表舞台で活躍した志士の話とは異なり、世相が攘夷と叫ばれていた中で、裏方として異国行使と対峙して困難な交渉や折衝役を務めた外国局の苦労話を知ることができた。外国奉行が言った「勤める上で大事なのは、己の内に心棒を持つこと」が伝わる話だった。

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    2026年01月17日
  • 櫛挽道守

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    ネタバレ

    女の生きる道が、嫁して子をなし家を守ることあたりまえだった時代、女の道を外れて櫛挽きの業を極める登勢。黙して語らず、櫛挽く姿ですべてを教える父吾助。古い伝統を守ることにとどまらず、広い視野で次の世を見据え櫛挽きの道に新しい風を入れる実幸。誰もが生き生きと描かれている。
    数々の障壁をものともせず、櫛挽きの道を邁進する登勢の強さには恐れ入るが、実幸に対する醜いまでの反発心を見るにつけ、そうまで頑迷にならなくてもと辟易。さらに、源次への心の揺れまでも心にストンとは降りてこず、ますます実幸ひいきになりながら読み進める。
    主人公の登勢に肩入れできなかったことが、この作品を読む上での敗因だった。
    それでも

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    2018年01月27日