木内昇のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
最初の100ページあたりは正直言って退屈だった。
この作者の本は、別の短編集でもスロースターターだったなあ…
途中から伝奇物の様相を呈するけれど、夢が覚めてみれば、明るい空の下であった…ような。
途中、世相を映して、西南の役の様子が語られる。
西郷の最後の言葉「もうここらでよか」
明治の時代に乗りきれなかった人の象徴なのだろう。
ここを乗り切ったからといって、決していい時代には進まないことを、後の世を生きる私たちは知っているけれど、主人公にはこの先、地に足をつけて生きて欲しいと願うのだ。
巻末に紹介されていて初めてわかったけれど、表紙の絵は、小村雪岱でした。
この絵ではないけれど、埼玉県立近 -
Posted by ブクログ
『交易がはじまるというのは、この国の景色が変わるということなのだ』
幕末のこの時代に、英語も話せない太一が、外国局勤めとなり、外交を行なっていく。
そして関わる人々がする助言が考えさせられます。
『批難する暇があるならば、代案を考えることじゃ』
堀が、文句を言う太一に言った言葉
「他に認められたい、褒められたいと思うことは馬力にはなるが、そこを目指してはならぬ」
「誰に認められずとも、己の信ずることをやり遂げた者こそが、最後は功成り名遂げるのだ」
「みなまで言わぬとわからんような者は、結局、みなまで言ったところでわからんのじゃ」
水野が太一に厳しく言うことも納得。
「無理かもしれぬと思う -
Posted by ブクログ
ネタバレ外国局で働くことになった田辺太一の入局から、幕府解体までの話。
歴史に疎かったが比較的読みやすかった。
※ただし、歴史を知っている方が楽しめると感じた
印象に残ったことは3点
・仕事は言われたことをこなすだけではない。やりようによっては自分のために利用することもできる
→意思に反した仕事をしに渡仏するシーン。自力だけでは絶対に手にできない機会を、意思を貫いて逃すのではなく、自分の糧とするための手段として利用していく。
・どんな仕事も一生懸命やれば、後々生きる
→勘定や小笠原への渡航など、納得いかなかったものも、一生懸命こなすことで経験となり、後々役に立つ。失敗も然り。
・信念を貫き通すこ