木内昇のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『交易がはじまるというのは、この国の景色が変わるということなのだ』
幕末のこの時代に、英語も話せない太一が、外国局勤めとなり、外交を行なっていく。
そして関わる人々がする助言が考えさせられます。
『批難する暇があるならば、代案を考えることじゃ』
堀が、文句を言う太一に言った言葉
「他に認められたい、褒められたいと思うことは馬力にはなるが、そこを目指してはならぬ」
「誰に認められずとも、己の信ずることをやり遂げた者こそが、最後は功成り名遂げるのだ」
「みなまで言わぬとわからんような者は、結局、みなまで言ったところでわからんのじゃ」
水野が太一に厳しく言うことも納得。
「無理かもしれぬと思うても、これはとおもうことあれば行うほうがのちのち得することに相成る。」
「しくじるかもしれぬと手を出さぬと、人は一生を、小さな輪の中を独楽鼠のようにくるくる回って終えねばならん」
小野が、失敗を恐れるなと話す言葉。
「異国の技術を容れることはいい。」「しかしそれを、異国の言いなりになることと引き換えにしちゃならねえのだ」と勝が異国との交渉の大事なことを話す。
『今の幕府にとってなくてはならない逸材が早々に表舞台から消え、外交のがの字も知らぬ人物が外国奉行に安穏と据わっている。』
仕事内容ではなく、有能な人材が井伊直弼から疎んじられたことで外される。
そして彼なりに異国の人にも上の人にも、違うと思えば意見する。決して英雄ではない、この時代の一人の役人。彼がどうやっていろんな歴史的事件を乗り切っていったか、一緒に感じながら読めました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ外国局で働くことになった田辺太一の入局から、幕府解体までの話。
歴史に疎かったが比較的読みやすかった。
※ただし、歴史を知っている方が楽しめると感じた
印象に残ったことは3点
・仕事は言われたことをこなすだけではない。やりようによっては自分のために利用することもできる
→意思に反した仕事をしに渡仏するシーン。自力だけでは絶対に手にできない機会を、意思を貫いて逃すのではなく、自分の糧とするための手段として利用していく。
・どんな仕事も一生懸命やれば、後々生きる
→勘定や小笠原への渡航など、納得いかなかったものも、一生懸命こなすことで経験となり、後々役に立つ。失敗も然り。
・信念を貫き通すことの難しさと重要性
→仕事をしていると、自分の意見が通るとも限らず、信念は次第に忘れ去られていくものだ。その中で、最後まで貫き通す太一に対して尊敬の念を抱いた。また、信念を貫き通したが故に掴んだチャンス(想定問答の仕事や小笠原・パリへの渡航)や、後悔の少ない(やりきったと思う)人生を送った姿を見ると、その重要性を感じざるを得ない。
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Posted by ブクログ
★3の中。
みんな大好き新選組。その群像劇。
それぞれ癖の強いキャラクターが魅力的で読まされた。
新選組の話の流れはおぼろげに頭に入っているので、本の厚さのわりにはするすると読める。
司馬遼太郎さんの「新選組血風録」も読んでみたくなった。
「燃えよ剣」はどうかな~。
今作も群像劇形式とはいいながら、土方歳三が家業の薬売りをしていたときから始まり、戊辰戦争後の佐藤彦五郎の元に土方歳三の写真が届くまでが描かれており、実質主人公は土方歳三であるともいえる。
京極夏彦さんの「ヒトごろし」も土方歳三の生涯を描いた物語だったし、もう土方歳三はいいかな(笑)
そうそう。
関係ないけど久しぶりに映画館に行ってきた。
「国宝」★2。
途中までは予想通りのストーリー。それで半分。
二人の歌舞伎役者の生涯。
やっぱり歌舞伎はわからんし、残念ながら一度もキレイだと感じられなかった。
爺さんの女形は迫力あった。
「鬼滅の刃 無限城」★2
まあ、マンガで筋は知ってたし。
このペースならあと2回は上映しないとエンディングまでいかないんじゃないか。
どっちの映画もほぼほぼ満員でびっくり。
最前列で観たわ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ新刊紹介の評判がよくて購入したのが昨年7月。少し読んで擱いてしまった。話の流れについていけなかったのと、町医者・口鳥梨春がありえないぐらいの善人だったからだろう。興ざめしてしまいそのままにしたように思う。
今回、急に入院することになってしまい、いくつかの本を持ってきた。気になっていたこの本もその一つ。コロナ禍で大変だった世情を反映してか江戸末期の天然痘が主題として取り上げられているが、蘭学医と漢方医の攻防などが描かれていておもしろかった。また、今でいう認知症の症状をあらわす登場人物もあり時代小説もその時代の影響を大きくうける現代小説なんだなとあらためて思った。
木内昇の小説を読むのはたしか初めてだが美しい文章がちりばめられており今後も読みたいと思う。
小説そのものはNHK連続ドラマの原作に最適でそれ以上でもそれ以下でもなかった。