木内昇のレビュー一覧

  • かたばみ

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    ネタバレ

    ちょっと色々あってイマイチな気分での年明けだった。
    まあ読書でもするかと元旦に読み始めた。
    厚いだけで大して期待していなかったが、グイグイ引き込まれる。

    笑えたり泣けたり憤ったり、落ち込んでいた気持ちが上向きになれる物語。

    幸せな読書だったと言える一冊。
    今年の読書スタートがこの本で良かった。


    作品紹介・あらすじ
    「家族に挫折したら、どうすればいいんですか?」
    太平洋戦争直前、故郷の岐阜から上京し、日本女子体育専門学校で槍投げ選手として活躍していた山岡悌子は、肩を壊したのをきっかけに引退し、国民学校の代用教員となった。西東京の小金井で教師生活を始めた悌子は、幼馴染みで早稲田大学野球部の

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    2025年01月02日
  • かたばみ

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    戦時、戦後という大変な時代を生きた人たちが前向きに生きていく姿が美しい

    ひどい体験をしたからこそ、あたりまえをあたりまえと思わず、日々の小さなことにも感謝できる、幸せを感じられる

    夫婦のかたち、親子のかたち、家族のかたちもいろいろな時代

    権蔵がとてもいい

    人はどこまでいっても不完全で未熟。ただ一所懸命生きている正直な姿を子どもたちに見せる。

    自分の子どもが本当に好きなものを見つけて、夢中になってそれに打ち込んでいるのを見ることほど幸せなことはない。

    挫折は弔い事と捉えがちだが、もしかするとお前はそっちじゃないよという天からの差配かもしれない。挫折は正しい扉を開くための尊いきっかけ。

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    2024年11月16日
  • 惣十郎浮世始末

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    久しぶりに読んだ木内昇作品。
    相変わらず、読みやすくてわかりやすくてストーリーテリングが巧み。530ページを超える大作にもかかわらず、ほぼ一気読み。

    人情あふれるキャラクター達の魅力も相まって、とても楽しくすいすい読めたのだけれども、いかんせん、そこまでの語りがとても丁寧だっただけに、オチがやや消化不良。納得感に不満が残るかなあ。
    でもシリーズ化してもよさそうなくらい、各キャラクターに魅力があって、引き込まれたのは確か。
    木内作品はいつも裏切らない。

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    2024年10月27日
  • 占(新潮文庫)

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    連作短編形式の作品であるところが好みだったのと占いの持つ「不思議さ」のようなものを具体化してあるような作品で面白かった。千里眼の杣子さんと鷺行町の朝生屋の話が特に面白かった!

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    2024年10月05日
  • かたばみ

    H

    購入済み

    戦前から戦中・戦後と元槍投げ選手の小学校教員が、時代に翻弄されながら誠実に生きていこうとする話です。
    1945年以降、軍事と基本的に関りがなかった日本は幸せな時代であったと思います。きな臭い世の中となりつつある中で、二度と戦争をしてはいけないと考えさせられます。

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    2024年10月04日
  • 惣十郎浮世始末

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    天保の改革の頃、放火殺人事件の謎を解く同心の話。

    江戸の風俗、仕事、疫病、種痘などがかなり細かく描かれている。長いので読んでも読んでも終わらない感。

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    2024年08月29日
  • 惣十郎浮世始末

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    去年ハマったNHKのドラマ『大奥シーズン2』を思い出しながらの読書となった。
    疫病が蔓延する江戸後期を舞台にした物語。
    ドラマでも赤面疱瘡を撲滅しようと、男女逆転した江戸幕府が懸命にもがいていたっけ。
    人痘種痘はこの時代から試行錯誤されていたんだと思うと、先人たちの苦労には頭が下がる。

    木内さんのお江戸の捕物帳。思った通り義理人情にアツくカッコいい漢たちの物語でワクワクした。
    特に主人公・服部惣十郎を手助けする町医者・口鳥梨春、岡っ引・完治が良かった。
    あと惣十郎を密かに慕うお雅の美味しそうな手料理の数々には、読んでいてお腹が減ってきた。

    「正義とは聞こえのよい言葉ですが、さようなものは実

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    2024年08月03日
  • 占(新潮文庫)

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    『かたばみ』が良かったので、木内さん二作目。このお話も良かった。

     占い師に頼るようになった女性や、自分が占い師になった女性が出てきます。
    少し前の時代のお話だからというのもありますが、話し言葉や表現が丁寧で美しいです。読んでいると、こちらの心も綺麗になりそう。

    色々と思い悩みながらも、何かがふっとわかって、そこから自分の心に向き合えて、賢明な判断をして前に進みだす女性の姿が描かれています。そんな風にできたらなぁと憧れます。
    「北聖町の読心術」に出てくる、心を読む“都”という女性の占い方は特に印象に残りました。こんな方が実際になったらぜひ占ってもらいたい。

    心に残ったところ
    「屑待祠の喰

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    2024年04月09日
  • 漂砂のうたう

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    ネタバレ

    主人公があまり無気力に描かれているが、実は忍びだったり仇持ちだったり…と裏の顔を期待したが、特にそんな秘密もなく、本当に主人公?と思うほどだった。廓という狭い世界でひたすら静かに物語が進み、主人公はいつまでも世捨て人のままだが、中盤以降から小さな事件が起きて、気づけば物語に引き込まれていた。
    全体的に希望を持てない重い雰囲気なのは、江戸から明治という激動の時代に生きるのは、実際こんな感じだったのか…最後は明るい結末が見られて良い気分で読み終えられた。

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    2024年04月05日
  • 櫛挽道守

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    よこまち余話が面白かったので読んでみた。女性の人格がない頃に地味に頑張った女性の話。読んでいて悲しくて悔しくなる。主人公は本当によく頑張ったと思いました

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    2024年03月10日
  • よこまち余話

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    この前に読んでいた本(『失われたものたちの本』)とは全く違う世界。
    とまどいながら読み始めたが、この余白の多い物語にぐっと引き込まれる。
    語りすぎず、語らなさすぎず。
    想像しながら読む楽しさ。
    最後までおもしろく読んだ。

    読み進めるうちに、全く違うと思っていた『失われたものたちの本』と通ずるものを勝手に感じる。
    異世界はすぐ隣にある。その異世界は、現実と全く違う世界ということではなく、心の世界とでもいうような、人が持っている潜在的な思いや積み重なった経験が具現化する世界。それは、意識しているかしていないかに関わらず、だれもが抱えている世界。
    (巻末の対談でも出てくるけれど)この本では、此岸と

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    2024年03月09日
  • 占(新潮文庫)

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    連続短編集ともいえる、好きなジャンル。
    そして、占いに翻弄される人々の引き摺られていく姿がじわじわと描き出されるのが、自分とも重ね合う時があってぞくりとする。

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    2023年12月17日
  • 漂砂のうたう

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    最初は何の話かという感じだったが、最後の方の龍造との会話が美しすぎて泣ける。終始 感情の起伏を抑えた描写をしておいて、最後に落とす。あの数ページだけでも読む価値ある。

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    2023年12月12日
  • 新選組 幕末の青嵐

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    幕末を描く作品は、『竜馬がゆく』に代表される倒幕派と、新選組や会津を題材にした佐幕派に別れる。しかし、どちらの派も日本国を思う気持ちは同じだったのではないか。土方歳三を主柱にしたこの物語は、新選組発足前の土方、近藤らの青春から、彼らの目線で幕末の動乱を、あたかも主要なチャプターをスキップするように語られていく。史実を踏まえつつ、小説として彼らの想いをいかんなく表現した作品だった。ただ、歴史小説をものするなら「四六時中」ではなく「二六時中」という表現にこだわってほしかったな。

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    2023年10月15日
  • よこまち余話

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    味わい深い。
    江戸を少し残したような時代の、うらぶれた長屋が舞台なのかな?
    SFのような、怪談のような、ファンタジーのような。
    淡々と日常の生活が活写されていくなかで、少しの不思議が混じっている感じ。
    まだ闇が大きくて深かった時代の雰囲気が、とても味わい深かった。
    テンポよく読める、先が気になるような内容ではなかった。日々少しずつゆっくり読むのが向いていると思う。

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    2023年08月12日
  • 占(新潮文庫)

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    人間の業の深さを突きつけられる1冊。
    執着する気持ちも占いにすがりたくなる気持ちもよくわかる。わかるだけにそんな自分をごく客観的に見えてゾッとする。何かに頼りたくなったら縋りつきたくなった時に読み返したい。きっと冷静になれるはず。

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    2023年07月14日
  • 漂砂のうたう

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    御一新後に時世のお荷物となった「昔のお武家」の定九郎は、江戸の香りが残る遊郭の下働きに身を置く。 「これからは誰しも自由に生きりゃあいいんです」と言われても、世の中の変化に自分の変化が追いつかない。 部屋でゴロゴロするニートが「幕末に生まれてりゃなぁー」と言う飯尾さんのネタがありますが、 定九郎は「幕末に生まれてこなければなー」と思ったに違いない

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    2023年01月28日
  • 漂砂のうたう

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    読売新聞に連載の作品が面白いので読んでみた。ポン太の正体がぼんやりだけどこれはこれで良かったかなとも思う

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    2022年12月19日
  • 万波を翔る

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    奇しくも今日放映されるNHKスペシャルが「新・幕末史 グローバル・ヒストリー 「第1集 幕府vs列強 全面戦争の危機」」まさに田辺太一が虎狼の様な外国にキリキリまいにさせられていた時代。
    木内昇氏は今年の発見、他の物語も堪能させてもらおうと思った。

    作品紹介・あらすじ
    「この国の岐路を、異国に委ねちゃあならねぇ」負けん気の強い江戸っ子・田辺太一が外国相手に大暴れ! 日本の外交の曙を描く長編。

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    2022年10月16日
  • 化物蝋燭

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    江戸の不思議なお話の短編集。
    「幼馴染み」という一編がとにかく怖かった。
    脳内では山岸涼子さんの絵で再生。サイコホラー。
    不思議で怖い話と、不思議でほのぼのする話、どちらも良いバランスで飽きずに楽しめた。

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    2022年09月14日