【感想・ネタバレ】火影に咲くのレビュー

あらすじ

「川というのは無慈悲なものよ。絶えず流れて一時たりとも同じ姿を見せぬのだから」(詩人・梁川星巌×妻・張紅蘭「紅蘭」)/「わしにもいつか、そねーな日が来よるかのう。日なたを歩ける日が」(長州藩士・吉田稔麿×小川亭の若女将・てい「薄ら陽」)/「死んだって、生きてるんだよ。なにひとつなくならない。あたしが、あの人を慕っていたことも、あの人があたしを何より大事にしてくれていたことも」(新選組・沖田総司×労咳病みの老女・布来「呑龍」)――。新選組の沖田総司や土方歳三、吉田松陰門下生の高杉晋作や吉田稔麿、西郷隆盛らとともに戊辰戦争へと突き進む中村半次郎……。幕末の京を駆け抜けた志士たちも喜び、哀しみ、そして誰かを愛し、愛された。激動の歴史の陰にひっそりと咲く“かけがえのない一瞬”を鮮やかに描き出す全6編を収録した短編集。

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Posted by ブクログ

火影に咲く、灯火そのものではなくて、その影で咲くというニュアンスのタイトルの通り、幕末に登場する偉人の影にいた人達の話し。

最後の中村半次郎の話しなんかは胸が詰まって詰まって。生きたいように生きられれない、不器用さや辛さが痛いくらいに描かれていた。

名作です。

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2024年09月26日

Posted by ブクログ

幕末から明治にかけての激動の時代を生きた男たちと、その周りの女たちの物語
沖田総司、坂本龍馬など教科書でお馴染みの偉人たちのプライベートの様子が目に浮かぶようで、読みやすかったです

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2025年05月13日

Posted by ブクログ

「私を取るの?仕事を取るの?」
幕末の志士の周りにいた女性たちを描いた作品。志士たちも一人の人間だったんだなぁと思う。女を取るか、国事に奔走することを取るか。

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2021年09月05日

Posted by ブクログ

幕末京都に生きた男たちと彼らを慕った女たちの短編6編。

漢詩人梁川星厳+妻、張紅蘭
吉田稔麿+料亭若女将、てい
沖田総司+同じ病を持つ老女、布来
高杉晋作、井上聞多、品川弥二郎+芸妓、君尾
坂本龍馬、同郷の岡本健三郎+下宿先の娘タカ
中村半次郎+煙管屋の娘さと

様々に葛藤し時代を生きる火=男たち
その影=健気な女たち

布来以外は実在の人物とのこと。
実在であれ、創造上の人物であれ、やはり木内氏の過去の人物に生の声を吹き込むような物語は情熱や切なさに満ちている。

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2021年09月04日

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