國分功一郎のレビュー一覧

  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    「暇と退屈の倫理学」を読んで興味を持った著者の講義形式の一冊。
    目的からの全体主義への視点は、興味深く且つ恐ろしく感じた。
    昨今の選挙の空気とかも薄気味悪さを感じるし、戦争前夜の世論の空気にも通ずるのかなと感じた。

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    2025年02月14日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

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    こちらは、ひまわりめろん師匠の本棚から。

    國分さんて本当に凄いですね。いや凄いわ…。
    もう月並みな言葉しか出ない位に凄いわ。
    大学時代の選考も院の選考も哲学ではないのに何故ここまでの域に達しているのか。

    経済学も元は哲学の分野だったと本書で初めて知りましたが、確かに納得。
    広告も人間心理を突いたデザインにすると効果が絶大になる訳で、心理学も哲学と繋がっているとなると全てが哲学に通ずるという…

    もう「哲学を制するものは全てを制する」のでは説。
    かのマルクスアウレリウスも哲学者目指してたしなあ。

    國分さんはYouTubeなどで良く拝見していたのですが、文章になってもその軽妙さは健在。
    哲学

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    2025年02月10日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

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    うわー、めちゃめちゃ面白かったー!

    「哲学の先生」こと國分功一郎さんが人生相談に答えます

    もうね、これがもうね鮮やかなのよ
    哲学すげー!いや國分功一郎さんがすげーのか
    しかもこれ2013年の刊行でこのとき國分功一郎先生は37〜8歳だからね
    それでこの鮮やかさまじすごい

    相談文の裏側まで読み取って、相談者自身も気付いてないんちゃう?ってところにも回答してます

    また時には、こちらが大丈夫?って心配しちゃうほど辛辣なことも書いているんだけど、これがすごく納得感あるんよね

    毎度毎度、國分先生には哲学にあるなんとなく小難しいイメージを覆されてスカっとした気持ちにされせらるんよな

    中でも本書は

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    2025年01月26日
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

    購入済み

    暇と退屈の倫理学を読み終わったため、読みました!正直、暇と退屈の倫理学で満足度高かったし色々頭の中でグルグルと考えることが多かったので疲れていたのですが、この鮮明に記憶しているうちに読みたくてすぐ読みました!疲れていても読む手が止まらなかったです。哲学好きにはたまらん。

    #タメになる

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    2025年01月21日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

    購入済み

    退屈なんて普段しっかり考えたことないテーマに惹かれ読みました。哲学書が大好きな私にはとても満足度の高い1冊でした。ちょうど、「幸せ」「不幸」について考えていたので自分なりに少し答えに近づけたような気がします。

    #タメになる

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    2025年01月19日
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    東大で行われた学生向けの講義録。平易でわかりやすく、身近な話題を深堀されている。
    2回の講義に分かれており、初回はコロナ禍における「不要不急」について、第二回はそこからさらに広げ、目的、手段、遊びに展開していく。
    初回では、コロナ禍の中で、ジョルジュ・アガンベンを引きながら、通常の民主的プロセスを経ずに不要不急のイベントが延期され、緊急事態宣言の名のもとに行動制限をされることに関する哲学的な考察。感染症対策の是非という観点は一旦脇に置いた上で、アガンベンの批判の論点は以下3つ
    1. 生存のみに価値を置く社会
    a. 感染症対策の目的は、国民の健康維持であるが、健康の維持という名目であれば、あらゆ

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    2025年01月13日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    これはいわば、自由を求める者たちへの指南書だ。

    スピノザは言った。「物事それ自体に善悪は存在しない。善悪を決めるのは組み合わせだ」と。目から鱗でした。例えば、毒キノコはそれ自体が悪いのではない。人間と掛け合わせると悪い作用が働く。動物が食べても問題はない。すべては組み合わせなんだ、と。さらに人間は無意識と意識でできているから、真の自由は手にすることができないと言う。だからこそ己の真理、己の美学を探究する必要がある、と。

    自由を手にすることはできない。限りなく自由に近づくには、自分に合った組み合わせを見つけなければならない。自分にとっての真理とは、自身が変わっていくことで生まれるのだから、と

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    2025年01月10日
  • 近代政治哲学 ──自然・主権・行政

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    ネタバレ

    國分功一郎先生が、ボダン、ホッブズ、スピノザ、ロック、ルソー、ヒュームの政治哲学を簡潔にまとめてくれてる良書。

    一般意志が行政には適用されず、立法にのみ適用される事が重要っぽい。

    ロックに手厳しくて笑った。


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    以下備忘録
    ①ボダン
    西洋社会においては9-13世紀に封建国家があり、14-16世紀にかけて緩やかに衰退した。
    封建国家では領土の概念は無く、政治的アクター同士の(複雑な)契約関係そのものが国家の概念。
    慣習が法として、信仰が規範として成立している時代。宗教戦争以後、国家の体制が論じられるようになる、その嚆矢がボダン

    内容は、絶対主義国家、主権概念。

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    2024年12月21日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

    ネタバレ 購入済み

    より多くの人に読んでほしい。

    2024年12月読了。

    ず〜っと気にして買っていたのに、中々手が伸ばせずに積ん読状態だったのだが、数年前にTVでオードリーの若林さんが称賛していたのを見て興味が湧き、読み始めたのだが、自分はうつ病を患っており、その時は具合が悪く途中で手を止めてしまった。
    その後(つい最近だが)思うところがあり、改めて初めから読み返したところ、夢中に成る面白さで、半日弱で読み終えてしまった。
    哲学書でこんなに読み易い本は、早々お目に掛かれない良書だと思った。そして若い読者にも理解しやすい書き方で、現国のテキストに使われたのも頷ける内容だった。

    中身を多くは語るまい。読み終えた人だけが、感想をスタート地として

    #アガる #深い #タメになる

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    2024年12月10日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    今まで読んだエチカ解説本の中では一番わかりやすい。
    語彙も平易で、読みやすい工夫が凝らしてある良作。
    しかし、根本のエチカが難解なので、まだまだ小生の努力が必要である。

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    2024年12月08日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    『エチカ』のエッセンスを、近代社会のとは異なる価値観として捉えて論じていく。現代人の常識からは、まさにOSの入替を要求される内容である。

    本質というとガチガチに固定された不変の形状という認識であるが、スピノザは個々人の活動能力を高める力であるという。人間を画一的に定義するのではない、人間に対する寛容さ、温かな眼差しを読み取ることができる。
    近年徐々に広がりつつある個人を尊重し認め合う風潮は、スピノザ的な感覚なのではないかとも思う。

    一旦は読み通したが、各章を自分なりにまとめ直したいと思える良著。国分さんの文章は主張が押し付けがましくなく、読みこぼしてしまう読者にも優しく手を差し伸べてくれる

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    2024年11月02日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    ありえたもう一つの近代。
    國分さんの、哲学者が作り出した概念を体得し、それをうまく使いこなせるようになることという言葉に、スピノザを学ぶ生き方が見えた気がしました。
     学ぶことで、少し楽に生きることができます。

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    2024年09月29日
  • 社会の抜け道

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    古市さんと國府先生の対談。二人に接点あるかいな?と思ったけど、穏やかに噛み合わったり全く噛み合わなかったりする対話が粛々と進んでた。賢い人同士だと、分かり合えない部分で口論になったりしないんだなぁとしみじみ。

    最後の部分が良かったので引用。

    >(古市)僕たちがこの本を通してずっと話してきたのって、社会は革命的には変わらないってことだと思うんです。何か新しいシステムを導入するとか、新しい政治家が登場するとか、強大な敵を倒すとか、そんなことで社会は変えられない。社会はちょっとずつしか変わらない。
    >(國分)そうだね。「新しい何か」への願望って、本当に解決しなきゃいけない細かな具体的

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    2024年08月13日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    少し難解だった点がいくつかあったが、スピノザの概念について浅くではあるが理解できたと思う

    まだ早い気もするがいつかエチカを読んでみたい

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    2024年07月23日
  • 言語が消滅する前に

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    『暇と退屈の倫理学』『中動態の世界』の國分、『勉強の哲学』の千葉、共鳴し合う2人によるお互いの考えを深めていく対談本

    抽象的なのに現場感があり言葉が軽視されている現代の問題が心に響く。1984と共鳴する。

    今年ベスト10冊入りだ

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    2024年05月06日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    めちゃくちゃ分かりやすかったです。
    ドゥルーズの入門書がどれも難解過ぎて、一度スピノザを理解したらドゥルーズの世界観を理解しやすいんじゃないかと思って読んでみたら大当たり。檜垣先生の『ドゥルーズ入門』(ちくま新書)が格段に読み進められるようになりました。
    自分も、デジタルよりアナログを信仰しているので、スピノザの汎神論はぶっ刺さりました。

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    2024年04月05日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    ネタバレ

    ・「エチカ」を読んでみたい。

    ・スピノザの哲学の出発点にあるのは「神は無限である」という考え方。

    ・「『いま、自分はこの物について確実な認識を有している。確実な認識とはこのような認識のことだ』、そのように感じることができるのは、何かを確実に認識した後のことだとスピノザは言っている」これは数学を学んでいてその通りだと感じる。

    ===
    ●位置: 289
    神は絶対的な存在であるはずです。ならば、神が無限でないはずがない。そして神が無限ならば、神には外部がないはずだから、したがって、すべては神の中にあるということになります。これが「汎神論」と呼ばれるスピノザ哲学の根本部分にある考え方です。

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    2024年03月12日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    スピノザの概念が実例を交えてて分かりやすい。
    後半のデカルトとの関連性も面白い。
    最後の方に語られる実践編についても聞いてみたい。

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    2024年02月08日
  • 言語が消滅する前に

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    ネタバレしてもいい。いいものはネタバレしてても感激する。
    というところもそうだな。
    レビューの内容が、感激を伝えてるかどうかではなく、ネタバレしているかどうかで評価されるレビューは果たしてどこ向けのものか。
    評価を下す人は、評価を下すことによって自分の手柄に(私有化)しようとしているのか。

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    2023年12月30日
  • スピノザ 読む人の肖像

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    新書としては分厚い。

    私はスピノザの『エチカ』を畠中訳で読んだことがある程度だった。

    勇気が湧いてくる本だった。また、頭のいい人が書いた人の本だった。

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    2023年09月11日