國分功一郎のレビュー一覧

  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    「目的への抵抗」

    このタイトルを本屋で見た瞬間、私の手がスーッと伸びた。

    私は、目的という言葉が、あまり好きではなかった。
    けれども、錦の御旗を掲げた軍のように、「目的」という言葉は、批判するにはあまりに絶対勢力すぎる。
    ケチをつけたが最後「お前はぜんぜん分かってない!」という批判が矢のように飛んできそうな気がして、ケチをつけるのも憚られたのだ。

    だからこのタイトルを見たとき、しかもそれを國分功一郎さんが書いていることを知ったとき、私は大喜びで、本を手に取ったのだ。

    素晴らしい内容だった。

    特に印象に残った文章を、メモとして引用したい。


    重要なのは人間の活動には目的に奉仕する以

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    2026年03月21日
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)

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    古代の世界で使用されていた文法「中動態」を起点に、能動・受動の捉えなおしながら、「私がなにごとかをなす」ことを分析していく哲学書。
    先人たちの言語学と哲学の研究を紐解きながら、丁寧に中動態を解釈していくさまに感嘆しかない。前提となる情報で土台を作って、論理をひとつひとつ積み上げて、中動態とはいったいなんなのかを紐解いていく。その過程はまるで、強固な城を建設しているような印象だ。言葉の意味を的確に拾っていかないと、筆者の言わんとしていることについていけなくなるので、辞書をお供に読み進める。哲学は言葉のひとつひとつの意味を大切にする学問であることを実感する。
    能動態と受動態の区別は、主語が動詞によ

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    2026年03月12日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    もっと読み込まないと。
    でも、スピノザの哲学は自分な現代に生きるすべての人にとって一種の救いになるようなものだと感じる。
    いろんな解釈に触れて理解を深めていきたい。

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    2026年03月09日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    人間にとっての「暇」 「退屈」とは何か、退屈にどう立ち向かっていくべきかを哲学的に問いながら消費社会の現代を如何に生きるべきかを考える書籍。
    暇(=何もする必要のない時間)、退屈(="何か"をしたいのにできない時間)と定義し、いかにして退屈を回避(本来の"何か"ではない娯楽・消費では更なる退屈を呼ぶ)することなく、退屈と向き合うという、生き方を説く。
    あさま山荘事件で「マルクス主義が~」に疲れた脳に、本書でまた「マルクス主義が~」と出てきたのは苦しかったですが、マルクスやハイデッガーの哲学書、そしてその批判にもNoを突き付けながら思考・議論を深めていく内

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    2026年03月08日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    とても面白かった!
    〝〈人間であること〉を楽しむことで、〈動物になること〉を待ち構える“
    消費社会の奴隷にならず、開かれた世界を楽しみたい。

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    2026年03月05日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    國分先生の文章構成がとても読みやすく、哲学への興味をさらに広げてもらえました。

    〜印象な話〜
    貧困や戦争にははっきりとした外的原因がある。
    あるいはそれか分かっている。しかし、日常的な不幸にはそれがない。なんとなく不幸であるのに、なぜだかが分からない。だからこそ逃れようにも逃れられない。そのことがこの不幸をますます耐え難くする…

    平和ボケのような感じですね。日本の現代人にとっての社会問題だと思い、非常に興味深かったです。

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    2026年03月04日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    〜感想〜

    國分功一郎先生の暇と退屈の倫理学がわかり易く、面白かったので、國分先生が教えてくれるスピノザなら間違いないはずだと思い、本書を手に取りました。結論、國分先生のこともスピノザのこともさらに好きになりました!

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    〜印象的なスピノザ論〜

    『すべての個体はそれぞれに完全である』
    (この家は) 「まだ屋根がついていないから完成していない」
    これは、私たちが完成された家についての一般的観念をもっていて、それと比較しているからである。

    一般的観念というのはいわゆる偏見で、これまで何度も見たものに基づいて作られた観念にすぎない。それぞれの個体はただ一つの個体と

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    2026年03月04日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    簡単なことを、難しく言っているのかと思い、読んでいるタイミングでは、ああなるほどと思ったりしたが、振り返るとよくわからなくなる。やっぱり難しいことを言っていたのだと思う。何度か読んでいて途中で、辞めては、また最初から読み直す。ある意味、一生読める本かもしれない

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    2026年03月01日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    まず思ったのは、「めっちゃおもしろいな」という率直な感想だった。暇とか退屈って、あまりにも身近で、なんとなく語り尽くされているようなテーマに見える。でも読み始めれば、人間の定住化という想像以上に大きなスケールの話から始まり、そこから現代の消費社会や生き方の倫理にまでつながっていく。その展開がすごくダイナミックで、個人的にはフィギュアスケートの演技を見ているような感覚があった。静かなテーマのはずなのに、思いがけない高さまでジャンプしていく面白さがあった。

    特に印象に残ったのは、ハイデガーの退屈論だった。対象がつまらない第一の退屈に対して、第二の退屈は、何をしても満たされないような感覚が続き、世

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    2026年02月25日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    退屈は個人的な弱さではなく、人類が長く向き合ってきたテーマなのだと気づかされる一冊でした。

    本書を読んでまず感じたのは、退屈は自分だけの問題ではないという安心感です。
    過去の人々も同じように退屈と向き合い、そこから哲学が生まれてきたのだと思うと、日常の感情が少し俯瞰できるようになりました。

    特に印象に残ったのは、非定住社会から定住社会への移行という歴史的な視点です。
    生きるために狩猟や農耕へ向けていたエネルギーが、やがて文明の発達へと向かったという論じ方は、とても刺激的でした。
    退屈を単なる気分の問題ではなく、社会構造の変化と結びつけて捉える視点に、新鮮さを感じました。

    また、かつては下

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    2026年02月24日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    スピノザの診察室から。
    スピノザの思想をかじってみようかなくらいのテンションで読んでみたら、価値観がアップデートされるほどの衝撃を受けた。
    特に「自由」についての考え方が心に残った。
    「自由」とは、自分が何でもできるようになることではなく、自分のできる範囲で力をうまく発揮することだという。
    これは自分が最近考えていた、教育観にもつながる。以前は、経験によって自分のレベルが上がれば今できないこともいずれできるようになり、最適な教育が可能になると思っていた。でも、それは違うのかもしれない。教師にも置かれた環境、人間関係などによってできることは制限されるし、公教育における限界もある。それを理解した上

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    2026年02月12日
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)

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    能動と受動は二者択一ではない、度合いを持つもの。われわれは常に外部からの刺激を受け続けているので、純粋な能動・受動になることはできない。
    でも、考える力を高めることで、能動の部分を増やすことはできる。
    時間をあけて改めて読みたい

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    2026年02月08日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    面白かった
    わかりやすい例を出してくれるので、難しい理論も理解(表面上では)することができた
    表面上だけでしか読めていない所も沢山あったと思うけど、読み切ることができたのが大きい
    自分の知識が増えていく気がして読んでいて楽しかった
    読み返す度深まって、賢くなれそう

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    2026年02月07日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    色々な角度から、多くの読者を置いて行かないレベルの言葉で書かれた本。内容は深いのに私レベルでも興味深く読める本でした(正しく理解できているかは置いておいて)


    以下自分の勝手な解釈のメモ

    楽しみを求めている状態こそ、退屈していない状態 つまり退屈の反対語は快楽ではなくその過程である興奮。

    楽しむには負荷が必要

    退屈を潰すための手段を目的としてすり替えている

    そもそも人は動遊生活者であったというのは、面白い見方で納得してしまった


    暇は特権

    将来への気遣いの欠如は贅沢のしるし

    消費社会は消費するのを妨げる社会、浪費を我慢させる社会

    消費とは記号や観念の消費と捉えている


    余暇

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    2026年02月04日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    これは本当に読んでほしい。
    マイベスト本。
    堅苦しくなく読みやすいのに内容は深い。
    本当に頭のいい人が書いた文章は頭が良くなくても理解しやすいらしい。

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    2026年02月02日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    ネタバレ

    〜〜〜要約〜〜〜
    豊かで、革命が喫緊の課題ではないような社会を生きる現代人は、その余った時間をどう使っているのだろうか?
    資本社会において、満足をもたらす「浪費」(食べ物を永遠に食べることはできないから満足する)が減り、意味や物語といった「観念」を「消費」するようになったことで満足しにくくなった。このように、供給側の意図によって、満足することのない「消費」が促されている…

    退屈には3つのかたちがある。
    ① 目的を果たすまで待つ時間の退屈。(バス待ってる時間)
    ② 楽しみを求めて何かをしているにも関わらず感じる退屈。(パーティきたけどなんか退屈)
    ③ 理由がない、「なんとなく退屈」という退屈。

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    2026年01月29日
  • スピノザ 読む人の肖像

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    スピノザ面白い。実体は一つしかなく、スピノザはそれを神と呼ぶ。神は無限の属性をもつが、人間はそのうちで物体と精神という属性をもつ。そしてそこから人間の感情について導出していき、喜びに満ちた生を能動的に送っていけるような理論を展開する。著者の博論が「スピノザの方法」であるように、スピノザの方法についての話がすごく面白かった。発生的定義してみたい

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    2026年01月25日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    岩波文庫の哲学書をすこしかじり始めたタイミングだったので、色々な哲学者の話を批判的に視点で拾っていく様子が、面白かった。

    贅沢を取り戻す。消費ではなく浪費をすること。
    浪費は物そのもの、体験そのものを受け取ること。そして受け取ったら満足すること。

    読み進めながら結論がどうハードルが上がっていったけど心配いらなかった。
    ①自分を悩ませるものについて新しい認識を得ること、それが第一歩(この本を読み終えたこと自体もその一つっていうのがグッとくる)、②贅沢を取りもどす(衣食住や芸能,芸術,娯楽を楽しむ。浪費。)、③いつか出会う環世界に浸っていられるように待ち構えること(余白を持って感受性をみがくこ

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    2026年01月21日
  • 言語が消滅する前に

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    意見や世論はできあがったものとしては存在していない。
    作り上げていくもの。
    アレントは完成された自由を求める。
    革命は漸進的にしかなりえない。
    國分

    哲学において大切なのは真理じゃなくて、問題とそれに応える概念
    ex 依存症患者との出会いで中動態という答えを見つけたように

    ●教育は中動態的であるべき
    プロセスを見せる
    悩み続ける

    すべてがコミュニケーションに支配されて、すべての手段が交換可能、変換可能になっている。

    ね。プロジェクトと言えば、何と言ってもハイデガーですね。ハイデガーは「投企」という言葉を使って、人間をプロジェクトする存在として捉えました。


    確かに人間はプロジェク

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    2026年01月11日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    暇とは何かこう考えていくんだよー、で終わるのかと思っていたら結論もちゃんとあって、しかも納得できた。

    読んでいく中で特に環世界の話は印象的だった。
    時間や空間も人や動物で違う。太陽は太陽として捉えていない。人間でなかったらと思うと、それこそ当時生物?になってみないと分からない、真面目に行けるところまで行こうとしたら強力なサリエンシーになりそうだ。

    勉強ってなんだろう?と時々考えることがあった。習ったことが全て自分の生活に役立つのか?違うよなという思いがあった。
    本書は暇にどう対応して行ったら良いか、という筆者の問題定義に共感して読み始めた。
    結論で第二形態の「人間を楽しむために」「勉強する

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    2026年01月04日