國分功一郎のレビュー一覧

  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    コロナ禍に感染拡大防止などの御旗のもとに取られた、移動の権利などの諸々の権利制限が我々に課されたことは記憶に新しい。

    筆者や、筆者が紹介する哲学者が疑問を抱くのは、そうした権利制限をたやすく受け入れているかのように見える、言い換えると、対統治者の苦難の歴史を乗り越えて勝ち得てきた重要な権利をたやすく手放して良いものか。統治者側、肥大する行政権の恣意で世の中がおかしな方向に進んでいきはしまいか。目的のために行為するだけの人間の孕む危険性―

    そうした出発点から、哲学が問を発する意味(アブのようにちくちく刺すというような表現だった)、改めて、人間が人間らしく生きるということはどういうことなのか、

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    2025年02月19日
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    非常時に行政のスピーディ化が支持される。
    行政と立法権の一体化。
    極端な例は、ナチ党。

    (正しい)目的があることでその過程の作業は正当化される。
    目的から脱却すると自分のその場の思いに従って純粋な活動ができる(終わりの見える活動)

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    2025年02月09日
  • 「利他」とは何か

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    数値化すればするほど減っていく利他性。言動が内発的な利他性から、外発的もしくは内発的な利己性になってるから?

    人は信頼してる時、他者の自立性を尊重。悩んでる人に対して諭すことなくツンツンして自らの解決を待つ感覚

    利他とは聞くことを通じて相手の隠れた可能性を引き出すこと、と同時に自分が変わること

    二つそれぞれあるのに、不ニであり、一に似たのも。主語が2人の考えに似てるような気がした

    現代では、論理上の矛盾がないことが正しさの証とされるが、現実世界の説明としては非常に脆弱。むしろ矛盾のまま表現できる方がよほど現実的です。
    計算された利他は、本質的な意味では利他にはなりえない。

    自分がした

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    2025年01月05日
  • 「利他」とは何か

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    ネタバレ

    利他の最大の敵は、「これをしてあげたら相手にとって利があるだろう」という「私の思い」に基づいて、特定の目的に向けて他者をコントロールしてしまうこと。利他は本来、「自分の行為の結果はコントロールできない」「見返りは期待できない」という数量化し得ない、意味から自由な「余白」が原則である。

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    2025年01月02日
  • 「利他」とは何か

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    東京工業大学のなかにある人文社会系の研究拠点「未来の人類研究センター」に集まった研究者のうち、「利他プロジェクト」の5人のメンバーでそれぞれ<「利他」とは何か>について執筆したものをまとめたものが本書です。発刊は2021年。

    「利他」といえば、「利己」の反対の行為で、つまり自分の利益を考えて振舞うのではなくて、他者の利益になるように助けてあげること、力になってあげることとすぐにわかるじゃないか、とせっかちにも僕なんかはすぐに答えを出してしまったりするのですが、本書を読んでみると、一言に「利他」といっても、たとえばそこに「利己」が裏面にべったりとひっついていることがわかってきて、かなり難しいの

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    2024年12月29日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

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    読者からの人生相談に哲学の考え方を用いて答えていく形式
    哲学の考え方を基に回答しているから一般受けしないかんじはする
    自分の生活の場ですぐ実践できなかったり、すんなり納得できる回答じゃないという意味

    とはいえ面白かった
    年齢が上がったらより納得しながら読める本な気がする

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    2024年12月14日
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    長い歴史を紐解けば?  この本では目的や目標を持つこと自体を批判する。特に、コロナ禍での行政からの制約を例として、感染症封じ込めのためならば「移動の自由」を犠牲にしても良いのかというアガンベンの問題提起も引用しながら論じている。

     目的や目標がしばしば個人の幸福や満足感を犠牲にすることを指摘し、目的から解放された生き方を提唱している。

     学者らしく批判の矛先は政府や行政に向かいがちだが、この本を読んで私が真っ先に思い出したのは、目的のために他を犠牲にしがちな共産党や左翼活動家のことだ。一切触れられていない。

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    2026年01月18日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

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    こわいぐらい相談にズバっと斬り込んでいらっしゃる。でもどこか思い当たるような、すごく納得のいく話に着地していてとても参考になる。
    もうちょっと読み込んでみたい、そんな本です。

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    2024年07月03日
  • 「利他」とは何か

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     中島は人間の意思に還元できない利他的行為が存在するのだと言う。利他が宿る器になるために我々がすべきことはなんだろうか。

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    2024年07月01日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    とても噛み砕いて、例えも多用されており、わかりやすい説明だった。ほんの少しだけ理解できたような気がする。スピノザは難解なので何回も挑戦していくしかないと再認識した。

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    2024年06月13日
  • 近代政治哲学 ──自然・主権・行政

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    封建国家による統治が限界を迎えた先にどのように近代国家の輪郭が形成されていったのか、その輪郭の骨子はなにかを、順に登場する各思想家の考えに沿って読み解いた本。
    コテンラジオの「フランス革命編」を追体験し、より深く理解できたと感じる。

    個人的におもしろかったのは、ぼんやりとしか捉えられていなかった封建国家の解像度が上がったことと、「行政権」を捉え直すことで「民主主義」という概念と実態のチグハグさが見えるようになったことか。
    自身が組み込まれた政治体系をただ受け入れるだけでなく、主権の一部を担う民として政治体系を捉え直し自意識として組み込むことの重要性を主張しているように感じた。
    国分さんの本は

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    2024年05月18日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    正直なところ、優しく教えてくれてるのにその内容は難しく結局のところなんだったのかわからない。
    感動もあまりできなかったので何も身についていない。
    國文先生に関心があってスピノザにはあまり興味がなかったことに気づいた。
    でももっと深く知ったら自分の中で何か変わる気がするので、時間のある時にもう一度読みたいです。

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    2024年05月02日
  • 「利他」とは何か

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    うつわ的存在であることが大事

    今までは、「意思」という概念を使って帰責(その人に責任を押し付ける)ことが責任の概念のコアだと思っていたけど、國分功一郎さんは、中動態の概念を用いることにより、その「意思」を否定することで、神的因果性(人は運命に巻き込まれて行為させられる、あるいは、自らの行為かわ思ってもいなかった効果をもたらしてしまうこと)と、人間的因果性(その行為をその人間がなしたこと、加害者として人間を捉える)の両方を肯定し、責任を考えることができるという考え方には感銘を受けた。

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    2024年03月11日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

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    「暇と退屈の倫理学」で國分先生のことを知り 長めのタイトルに興味がわき手に取った。

    読者の方から寄せられた人生相談に國分先生が答えていくという内容の1冊。
    読者からよせられた文章には"書かれていない部分“に視点を持っていき 時にズバッと時に優しく回答をされている様があたたかい(ズバッとなんだけど)

    人生相談と哲学 一見??という組み合わせだが読み進めながら
    哲学=ちょっと難しいことを議論したり 考える学問という認識だったが よりよく生きていくために必要な 活かしてこその学問なのかもしれないと感じた。

    哲学って面白いのかもしれない。って思う

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    2024年02月04日
  • スピノザ 読む人の肖像

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    『はじめてのスピノザ―自由へのエチカ』(2020年、講談社現代新書)につづいて新書で刊行された、著者のスピノザ入門書です。

    本書の前半では、『デカルトの哲学原理』や『知性改善論』などの検討を通して、スピノザの哲学研究の方法に焦点をあてた解説がおこなわれています。とくに、懐疑を哲学的思索の出発点としたデカルトが、みずからを説得するようなしかたで神の存在証明を展開しているのに対して、スピノザは神についての観念を正しく形成することさえできれば神の存在にまつわる問題は解決すると考えていたことに目を向け、デカルトの方法が「分析的方法」でありスピノザの方法が「総合的方法」であるという整理がなされています

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    2024年01月10日
  • スピノザ 読む人の肖像

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    「エチカ」を中心とし、それ以外の著書も解説しつつ、スピノザの哲学を肌感覚でも理解できるように書かれています。単にその著書の中身の解説というだけではなく、それが書かれた時代背景や、スピノザの置かれた状況も考えを伸ばし、その著書が書かれた順番にもできるだけ忠実に合わせて読解するようにされています。それにより、スピノザが言いたかったこと、書くという限界を超えた部分で到達したかった部分にまで考えを伸ばしていくことができます。そこからスピノザの書物を単に読むだけではなく、そこから何を成したかったのか、その課題が現代における私達に投げかけるもの、そして私達がその哲学を継承することから目指すものが見えてきま

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    2023年09月28日
  • 近代政治哲学 ──自然・主権・行政

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    ジャン・ボダン、ホッブス、スピノザ、ロック、ルソー、ヒューム、カント。
    スピノザもこの流れに入るんだ。ロックは哲学的じゃなかったんだ。
    細部に驚きがあった。

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    2023年09月15日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

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    相談者の文章やその中に書かれていないことにも注目して推測しながら分析する手法が面白い。
    自分に嘘をつくこと=[情動]という身体的な反応に対して[感情]が逆らうこと。
    違和感[情動]は無視したらダメってことですね。

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    2023年05月12日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

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    久々に読んだ國分功一郎先生の本。同じ悩みというわけではないけれど、時に辛辣な先生の言葉は私に言われているみたいに感じ、痛いところを突かれるなぁと思いながら読んだ。解説を千葉雅也先生が書いているが、そちらもなるほど〜と思う内容。
    誰かと話すこと、想いを伝えることって大切だ。

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    2023年05月05日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

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    まず、相談文を何とか理解しようとする姿勢に感服しました。そして多角的な見方による考察の鋭さが素晴らしかったです。
    面白かったのは「イロニー」を持ち出して回答していたこと。たまに自分も実行していたが、言語化出来ていないことだったので、なるほどと腹落ちしました。人間の精神エネルギーやプラス思考についての考え方も非常に共感できる内容でした。総じて勉強になる読書体験でした。

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    2023年03月13日