國分功一郎のレビュー一覧

  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

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    そうだよね、めざすものなんだよね。
    何にでも当てはまる話。

    思想というのは、それほど普遍的なのだと教えてくれた。

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    2022年06月29日
  • 近代政治哲学 ──自然・主権・行政

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    近代国家成立までの歴史や基本的な概念について。ホッブズ、スピノザ、ロック、ルソー、ヒューム、カントの思想がコンパクトにまとまっており読みやすい。一般の教科書では「ホッブズは絶対王政を擁護した〜」とか「ロックは抵抗権を認めてた」のような記述がよく見受けられるが、解釈としてミスリーディングな部分もあり原文をしっかり読む必要性も感じた。

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    2022年05月29日
  • 言語が消滅する前に

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    対談形式は諸刃の剣みたいなもので、両者の対話がマッチしているとすごく良いが、そうでない場合はあっさりと読む気を失ってしまう。中間はあまりなくて、良いか悪いかどちらかに偏る傾向がある。
    本書はお二人の相性がよく、それぞれが良い味を出している前者の好例だと感じた。

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    2022年05月20日
  • 「利他」とは何か

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    「器」のような人に自分はなれるだろうか?

    人間は意志の保有者ではなく、思考が留まる「場所」なのだということ。自分が人生に対して抱いている不可抗力的な恐ろしさの断片を言語化してくれているように感じた。

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    2022年04月10日
  • 言語が消滅する前に

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    石丸現象に即応する感じの対談。

    再読なので、それ以外ではパターン認識にしてしまわずに、中動態。スイッチ一発での切り替えのような反応に抗う気持ちがあった方がいいのだろうな。する、でも、されるでもなく。
    でないと、言葉の自動機械って感じになるか、メディアの濁流に飲み込まれるか、だな。

    まぁ、AIが全面展開したらもう、言葉でもないのかもしれんけど。

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    2022年02月18日
  • 言語が消滅する前に

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    20世紀の哲学は、言語論的転回ということだったんだけど、その「言語」が消滅しているという。ならば、21世紀の哲学はどうなのか?

    みたいな問いがあるのだが、直接的にそれを考えるというより、SNS、ポピュリズム、コロナなどなど、今起きていることを例にしながら、ぐるぐると周りながら、その問題に近づいていく感じ。

    もちろん、答えはないのだけど。

    言葉の力をもう一度取り戻すこと。それは、一種の貴族的、権威的なものの復活なのかもしれない。

    そして、しばしば思考のプロセスのなかで参照されるのが、アレント。國分さんは、フランス現代思想を踏まえつつ、スピノザの研究を起点にさまざまな思考を展開されているの

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    2022年02月13日
  • 言語が消滅する前に

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    『暇と退屈の倫理学』の國分氏と、『勉強の哲学』の千葉氏の対談。大学院の先輩後輩なのだと知る。

    LINEのスタンプの話があって。
    言葉を交わすことから、視覚的な情報の一コマにまで簡略化されたやり方で事足りるようになった。
    紡ぐものには、意趣や考えの余地があるけれど、スマホは言葉を〝予測〟さえしてくれる。

    ガラケー時代には絵文字一つで送ることに難を示したり、感情を読み取りきれない距離があったはず。
    私がスタンプだけのやり取りに抵抗があるのは、ある意味当然だったのだなぁ。

    以下、印象に残った箇所の引用。
    大きく三つが自分の気になっているポイントらしいと分かった。

    中動態的な教育の在り方のこと

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    2022年02月06日
  • 言語が消滅する前に

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    「責任回避論」のところが面白かった。ケーキ屋さんでの例え。相手に(お客)に改めて確認することによって「私は、ちゃんと確認しましたよね」というような自分が責任を負わなくても良くするというくだり。なんでも「責任」を追求してしまうあまり、社会や人間関係が窮屈になっているような印象を抱いていたので。どこかで逃げ道を用意しておかないとならないんだな・・・。今読むべき本だと思う。

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    2022年01月08日
  • 言語が消滅する前に

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    ネタバレ

    今をときめく國分さんと千葉さんの過去からの対談をまとめた本。ご本人たちも述べられていたが、別々に企画されたとは思えないほどに一貫性のある対話になっている。後から編集したこともあるだろうけど、筋は通っている。
    そこで語られているのは、エビデンス主義というか、責任と主体の問題というか、言語なき透明なコミュニケーションの問題というか、抽象的な個人を想定した上でのコミュニケーション、責任の問題なのだと思う。要はそんな個人であり続けることができる人はいない、極めて少ないにもかかわらず、そんな個人であることが要請され続けているということ。
    そんな状況を脱するために複数の時間性の確保とか、文学的な言説とかの

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    2021年12月30日
  • 原子力時代における哲学

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    原子力に関する問題を哲学の視点から考察する。戦後間もなく、核兵器反対の風潮は高まったが、核技術そのものへの問いかけはなされてこなかった。そんな中で1950年代といち早くそれに言及したのがハイデッガー。ハイデッガーの思想を応用し、原発や核技術管理について考える。

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    2021年11月14日
  • 社会の抜け道

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    哲学者の國分さん(39歳くらい)と、社会学者の古市さん(28歳くらい)が、消費社会、デモ、保育園、食の問題、反革命について雑談した本。

    カジュアルな文章で読みやすいし、2人の博識なところが面白い。國分さんの子育て論的な部分も経験者だけにリアルで良かった。

    とても旬な話題を取り上げているので、なるべく早く読んだ方が楽しめると思います。

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    2020年12月25日
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

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    住民参加制度を取り入れるには

    政治への無関心が広がっていると言われて久しいが、行政がすべてを決めて我々市民は一つ一つの政策に関与できない体制になっていること、そして、いくら選挙で議員を選んだところで何も反映されないどころか、偉そうにふんぞり返っている議員ばかりで誰が信用できるのかなんて分からない、そんな状況じゃあ無関心になるのも当然だなと感じた。

    行政からしたら、住民の意見を反映すると言ったって、誰に何人の人にどうやって意見を交わしたらいいのか難しいだろう。
    ましてや怒鳴り散らす住民が一人でもいたら、会合したところでその人をなだめることだけに時間も手間も費やされるし、行政マンも人間であるから不愉快な気持ちで心を閉ざしたく

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    2020年06月04日
  • 原子力時代における哲学

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    「原子力時代における哲学」國分功一郎
    哲学講義録。

    フクシマ後の原子力を、ハイデッガーの著作を下敷きに、哲学者が講義する一冊。
    著者によれば、原子力の平和利用についてこれまで語ってきた哲学者は少ない。そんな中、1950年代の原子力発電黎明期に、その技術論的な矛盾を説いているのがハイデッガーである。

    「たとえ原子エネルギーを管理することに成功したとしても、そのことが直ちに、人間が技術の主人になったということになるでしょうか?断じてそうではありません。管理の不可欠なことがとりもなおさず、〈立つ場をとらせる力〉を証明しているのであり、この力の承認を表明しているとともに、この力を制御しえない人間の

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    2020年05月09日
  • 社会の抜け道

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    社会は革命で一気に変わるのではなくて、社会の中にある、ちょっと楽しい抜け道みたいなところを、気づいた人が通ったり使ったりしていくうちに少しずつ変わる、という考えに納得。

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    2019年06月20日
  • いつもそばには本があった。

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    この本は、ドゥルーズなど仏哲学を中心とした哲学研究者の國分功一郎さんと、雑誌編集者兼ソシュール研究者でもある互盛央さんが、昔読んだ本に関する文章を相互に交換リレーする形式で綴ったものである。フォーマットとしては珍しく面白い仕掛けだが、それが成功してこの本を特別な本にしたかというと、それほどまでではない。ただ、少なくとも二人の関係性と、主に1990年代初めに学生だった世代が共有する読書空間があって初めて成立した本だという意味で特別な本である。國分さんが1993年に、互さんはその1年前に大学に入学している。自分は1988年入学だが、理系であったこともあり、現代思想にかぶれるようになったのは少し後で

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    2019年04月20日
  • 保育園を呼ぶ声が聞こえる

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     前期高齢者の男性が読んで、何だか暗澹としてくる現場の報告です。

     自分の子供たちのことをきちんと考えなかったし、ましてや保育園とかについて実質的行動を何もしなかった「子育て」だったことに対して、まず振り返らないと、というのが一つ。

     今、目の前の、お孫さんたちや、その母親、父親の置かれている社会的現実に対してというのが二つ目。

     話し合っていらっしゃる、三人の、なんというか、態度に好感を持ちました。国分さんの本はファンですが、残りの二人の本を読むことから、はじめようか、そんな感じです。

     自分の中で何かが始まるといいなと思っています。

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    2019年03月09日
  • 原子力支援  「原子力の平和利用」がなぜ世界に核兵器を拡散させたか

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    原子力支援の提供側と被提供側双方に様々な思惑(経済的利益、周辺国への脅威等)があり、結果的に核兵器拡散につながった可能性が高いことが統計的分析により示された。IAEAにとって日本がよい事例(原子力支援を受けていながら核兵器保有を企図しなかった例)であることは興味深かった。

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    2019年02月24日
  • 近代政治哲学 ──自然・主権・行政

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    人が集まり、そこでできる、せざるを得ないルール作り。
    それが、どんな「哲学」で成り立っているのか、それを整理する著書。
    分かりやすい良著。

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    2019年01月28日
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

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    2013年に行われた東京都小平市での、
    都道328号線建設をめぐって行われた住民投票と、
    その住民投票が実現するまでに及ぶ住民の運動を起点に、
    議会制民主主義の欠陥を分析し、
    それをどのような方法で補っていけばよいかを論じた本です。

    議会制民主主義においては、
    民衆の代わりとなる代議士が政治を行いますが、
    実際に政策などを実現するのは行政であり、
    その行政には独断的な強い決定権がある。
    つまり、この国を動かしているのは民衆が選んだ政治家ではなくて、
    公務員たち行政の側だというところに、
    日本の民主主義の欠陥があることを解説しています。
    そこをどうしていけば民意が反映されるのかを考えたところが

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    2018年05月08日
  • 近代政治哲学 ──自然・主権・行政

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    タイトル通り近代政治哲学の主要な人物における理論、主張の概説なのだが、紹介されている7人の考え方にどのような差異があり、またどのように変遷を辿ってきたのか、そしてなおも解決されていない課題には何があるのか、という点に言及がある。結論といえるものはなく、最後はこちらへ投げる形で終えているのは、その先は我々が、あるいは読者自身が考えるもの、ということだろう。平易な文章で読みやすかった。

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    2018年02月12日