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「暇」とは何か。人間はいつから「退屈」しているのだろうか。答えに辿り着けない人生の問いと対峙するとき、哲学は大きな助けとなる。著者の導きでスピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど先人たちの叡智を読み解けば、知の樹海で思索する喜びを発見するだろう――現代の消費社会において気晴らしと退屈が抱える問題点を鋭く指摘したベストセラー、あとがきを加えて待望の文庫化。
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Posted by ブクログ
簡単なことを、難しく言っているのかと思い、読んでいるタイミングでは、ああなるほどと思ったりしたが、振り返るとよくわからなくなる。やっぱり難しいことを言っていたのだと思う。何度か読んでいて途中で、辞めては、また最初から読み直す。ある意味、一生読める本かもしれない
まず思ったのは、「めっちゃおもしろいな」という率直な感想だった。暇とか退屈って、あまりにも身近で、なんとなく語り尽くされているようなテーマに見える。でも読み始めれば、人間の定住化という想像以上に大きなスケールの話から始まり、そこから現代の消費社会や生き方の倫理にまでつながっていく。その展開がすごくダ...続きを読むイナミックで、個人的にはフィギュアスケートの演技を見ているような感覚があった。静かなテーマのはずなのに、思いがけない高さまでジャンプしていく面白さがあった。 特に印象に残ったのは、ハイデガーの退屈論だった。対象がつまらない第一の退屈に対して、第二の退屈は、何をしても満たされないような感覚が続き、世界全体が少し色あせて見える状態だという。この説明を読んだとき、自分のある時期の感覚と重なっているなと思った。 一昨年、大失恋をしたときのこと (当時は大失恋だと思っていた)。別れた後に自分に残ったのは、ぽっかりとした心の空白だった。もちろんそうなることは想定できていたが、その状態から抜け出すのは想定の幾億倍難しかった。毎日手帳を書いて気持ちが溢れださないように制御しながら、少し遠くまで出かけてみたり、何か新しいことをしてみたりして、新しい何かが始まって自分の心をどこかへ連れて行ってくれるのを待っていた。というか待つしかなかった。でもその全ては一時的な気晴らしにしかならなくて、何をしても結局同じ場所に戻ってきてしまう感覚があった。時間は進んでいるはずなのに、何も変わっていないような日々が続いていく。毎日がこの繰り返しならば、人生はなんて長い暇つぶしなんだろう、そう思ったことを覚えている。 さらに思い返すと、その時間にあった「待つしかない」という感覚は、悲しみというよりも、どこか静かな諦めに近かった。何をしても、この問いからは逃げきれないのだと分かってしまうような感覚だった。 そしてこの「諦め」の感覚は、失恋の時期だけでなく、自分の中に昔からある「自分をちゃんとしたいのに出来ない」というところから来る不安とも似通っていた。この先まだ生きていくなら自分のこういう部分を直さなければならない、これに立ち向かう勇気を持たなければいけない、そういうことを分かっていながらも、私はいつでも消費や小さな暇つぶしで先延ばしにする (何ならそうしている自分にも気づいている)。そしてまた結局我に返り、同じ問いに戻ってくる。その繰り返しは、まさに第二の退屈の感覚だったのだと思う。 この本を読んで、退屈をどう乗り越えるべきかという答えが得られたわけではない。ただ、退屈に戻ってきてしまうこと自体が、自分の生き方を問い直している証なのかもしれない、という視点は残った。何をしてもまた同じ問いに行き着くという感覚は、時に諦めのようでもあるけれど、同時に、自分がまだその問いを手放していないということでもあるのだと思う。 退屈を完全に埋めることはできないし、これからも我に返っては同じ場所に立ち戻るのだろうと思う。それでも、そのたびに少しずつ違う見方をしたり、違う気持ちを持ったりするのかもしれない。そうやって退屈と行き来しながら生きていくこと自体が、人間らしく生きるということなのではないかと感じた。 退屈は避けるべきものというよりも、自分の問いに立ち戻るための感覚であり、もしかすると、自分が何を大事にしたいのかを思い出させてくれるものでもあるのかもしれない。そう考えると、退屈の中にも、ほんの小さな希望のようなものが含まれているのではないかと思った。
退屈は個人的な弱さではなく、人類が長く向き合ってきたテーマなのだと気づかされる一冊でした。 本書を読んでまず感じたのは、退屈は自分だけの問題ではないという安心感です。 過去の人々も同じように退屈と向き合い、そこから哲学が生まれてきたのだと思うと、日常の感情が少し俯瞰できるようになりました。 特に...続きを読む印象に残ったのは、非定住社会から定住社会への移行という歴史的な視点です。 生きるために狩猟や農耕へ向けていたエネルギーが、やがて文明の発達へと向かったという論じ方は、とても刺激的でした。 退屈を単なる気分の問題ではなく、社会構造の変化と結びつけて捉える視点に、新鮮さを感じました。 また、かつては下流階級には暇や退屈がほとんどなく、上流階級だけがそれと向き合う術を持っていたという指摘も興味深かったです。 退屈が「贅沢な問題」であった時代があったことを知り、現代の自分の立ち位置も考えさせられました。 そして本書が提示する退屈の解決策としての「浪費」という考え方。 それは金銭的な贅沢ではなく、一つひとつの物事からより多くを受け取ろうとする態度のことでした。 この姿勢は、これからの生活の中で大切にしたいと思います。
面白かった わかりやすい例を出してくれるので、難しい理論も理解(表面上では)することができた 表面上だけでしか読めていない所も沢山あったと思うけど、読み切ることができたのが大きい 自分の知識が増えていく気がして読んでいて楽しかった 読み返す度深まって、賢くなれそう
色々な角度から、多くの読者を置いて行かないレベルの言葉で書かれた本。内容は深いのに私レベルでも興味深く読める本でした(正しく理解できているかは置いておいて) 以下自分の勝手な解釈のメモ 楽しみを求めている状態こそ、退屈していない状態 つまり退屈の反対語は快楽ではなくその過程である興奮。 楽し...続きを読むむには負荷が必要 退屈を潰すための手段を目的としてすり替えている そもそも人は動遊生活者であったというのは、面白い見方で納得してしまった 暇は特権 将来への気遣いの欠如は贅沢のしるし 消費社会は消費するのを妨げる社会、浪費を我慢させる社会 消費とは記号や観念の消費と捉えている 余暇は自分は好きに時間を使っているという観念を消費している 退屈を埋める手段としての消費をビジネスにしている。退屈な人は消費するものを選ばされているだけ。でも人はそれこそが目的だとすり替えて認識する。が、結局満たされる(浪費している)状態にはならない。なぜならそれは消費しているだけだから。 人が言う、本来性とは、本当に存在するのか。 人間はその他生物と異なり、環世界移動能力が高い。一方で特定の環世界が弱い。だから人間は退屈する 分かりやすいものに逃げる、例えば勉強に逃げるのは、狂気。=なんとなく退屈という自分の声から逃げるように世間の言う行為の奴隷になる。 これはとても実感する 楽しむことには訓練が必要で、その訓練には思考が欠かせない。思考の強制をさせる物にとりさらわれ動物になる。つまり人間を楽しむことで動物になる。 どんなことでも本当に楽しむためには、ある種の困難を乗り越えていくことが必要。分かると楽しい、できると楽しいというのは人間という動物に与えられた本能なのかな。 これまでのサリエンシーに対応した記憶が、サリエンシーが無い状態に置かれた時に反作用のように呼び起こされる=暇は嫌だ退屈だとなる
これは本当に読んでほしい。 マイベスト本。 堅苦しくなく読みやすいのに内容は深い。 本当に頭のいい人が書いた文章は頭が良くなくても理解しやすいらしい。
岩波文庫の哲学書をすこしかじり始めたタイミングだったので、色々な哲学者の話を批判的に視点で拾っていく様子が、面白かった。 贅沢を取り戻す。消費ではなく浪費をすること。 浪費は物そのもの、体験そのものを受け取ること。そして受け取ったら満足すること。 読み進めながら結論がどうハードルが上がっていった...続きを読むけど心配いらなかった。 ①自分を悩ませるものについて新しい認識を得ること、それが第一歩(この本を読み終えたこと自体もその一つっていうのがグッとくる)、②贅沢を取りもどす(衣食住や芸能,芸術,娯楽を楽しむ。浪費。)、③いつか出会う環世界に浸っていられるように待ち構えること(余白を持って感受性をみがくこと) いい読書だった〜。
暇とは何かこう考えていくんだよー、で終わるのかと思っていたら結論もちゃんとあって、しかも納得できた。 読んでいく中で特に環世界の話は印象的だった。 時間や空間も人や動物で違う。太陽は太陽として捉えていない。人間でなかったらと思うと、それこそ当時生物?になってみないと分からない、真面目に行けるところ...続きを読むまで行こうとしたら強力なサリエンシーになりそうだ。 勉強ってなんだろう?と時々考えることがあった。習ったことが全て自分の生活に役立つのか?違うよなという思いがあった。 本書は暇にどう対応して行ったら良いか、という筆者の問題定義に共感して読み始めた。 結論で第二形態の「人間を楽しむために」「勉強する」。ハイデッガーのパーティーの話も分かりやすくて、理解するってこういうことか、と感じられた。筆者の想定している読者としてポーズしてるわけではなく本当にそう感じられた。 哲学については、先に『寝ながら学べる構造主義』だけ読んでいて、これも特にまえがきが素晴らしいなと思って最後まで読んだが、今回のような理解まではできなかった。哲学ってこういう世界なのかと、味わう?と言ってもいいのか分からないけど覗き見できた、という感覚で終わったけど、 本書は哲学っておもしろいって思えた。 寝ながら学べる構造主義が読みにくいというわけではなく自分はまだそのレベルを楽しめる勉強が不足していたのだと思う。 本書は単に内容だけでなく、文章の構造もガイドしてくれてる書き方になってるから、分かりやすいんだと思う。章冒頭で何について論じるかから入り、まとめはこれ、結論はこれという風に明確に書かれている。 暇と退屈って言われてみたときはもやもやしてた。読み終わった今はこんな感じだ。 さあ、どの環世界で楽しもうか?
要所要所で難しいところはあったが、全体的に読みやすい本であった。 暇と退屈、という切り口でここまで世界観を広げさせるのか!と感じた。
退屈なんて普段しっかり考えたことないテーマに惹かれ読みました。哲学書が大好きな私にはとても満足度の高い1冊でした。ちょうど、「幸せ」「不幸」について考えていたので自分なりに少し答えに近づけたような気がします。
#タメになる
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暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
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國分功一郎
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