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Posted by ブクログ
今まで自分の中で悪としてきた「暇な時間」に対する考え方が一変した。暇と退屈は同一なものではないという新しい知見を獲得できた。
人間は暇と付き合って生きていく生き物で、それが人生である、とすんなりこうも言われると、大変人生の捉え方が楽になった。どこか自分は生き急いでいて、暇な時間をとにかく生産的な時間に変えようと苦しんでいたのが馬鹿馬鹿しい笑
他にも結論で述べられていた、「この本を通読することで、あらためて人に説明できるレベルまでインプットできてなくても、確実に読む前の自分ではなくなっている。」的な文は、大変心に残った。読書をすることで、それを意味ある何かにさせなくてはならないと思わなくていい。それを通読するだけで今ある何かとして、多少なりとも存在すると。これからの読書モチベが高まる言葉でした
Posted by ブクログ
豊かな時間と、不自由なく使えるお金があるにもかかわらず、どこか「退屈」。満たされない気持ちが続いていたので、読んでみた。
>この本が言いたいこと
「楽しむための訓練」をして、物事を深く受け取る(=浪費する)能力を取り戻そう。人間は、時には動物のように目の前の世界(食事、芸術、趣味など)に深く没頭し、時には人間らしく立ち止まって思索する。この2つを往復しながら、「贅沢を贅沢としてちゃんと味わえるようになること」こそが、退屈な消費社会を生き抜くための「倫理」。
>気付き
ディズニーランドに行った。素晴らしい音楽、温かいおもてなし、全て贅沢。とんでもない浪費。
初めてのオーケストラ鑑賞。古くから人間はこのようにして退屈を凌いでいたのだと実感。
Posted by ブクログ
購入から3年近く本棚を温めてくれていた。なかなか手が伸びなかった理由はいくつかあって、タイトルが堅そうなこと、文庫とはいえ分厚いこと、勇気を出して開いても序文がなんか違う感じだったこと、が原因だったように思う。
それでも読もうと思ったのは、青山ブックセンターの360人選書で挙げられていたから。積読されていた3年間においてもことあるごとにオススメされていたが、ついに読むべきタイミングというのがきたのであろう。
そして素晴らしすぎる本でした。
「暇」であるとか「退屈」であるとかを考察するために必要とされることの多いこと多いこと。
本著の中盤までは、狩猟採集から農耕へのシフト、消費と浪費、個性、有閑階級などから考察が進められており、その全てが有益でありました。
これだけ多くのことに触れていきながら、わたしが一度も挫折することなく読み進められたのは、知的好奇心を満たしてくれるような構成、著者の言葉を借りるなら「学びの方法」を感じさせてくれるような内容なのだからだと思います。
現在の社会の多くが文化産業という名の「消費者」の時間をどれだけ簒奪できるか競争に終始している状況で、「暇と退屈の倫理学」が未だかつてなく必要とされている気がします。わたしが数年越しに手に取ったのも、心のどこかでそんなことを感じていたのかもしれません。
万人におすすめできるすばらしい本です。
Posted by ブクログ
『暇』何もすることのない。人の感情は無関係。
『退屈』
何かしたいのにできないという感情、気分。人の感情は関わってくる。
人類の歴史は遊動生活から定住生活を始めた頃から余裕が生まれ退屈が出てきたとある。
その気晴らしとして土偶にデザインが入ってくる。
本書を読む事でお金や自由が満たされても現代人が幸せになれないのが深く理解できる。
ロシアの哲学者、アレクサンドル・コジェーヴが
1950年代米国の自由と便利の世界を歴史の終わり→人類の終わりと評しているのは興味深い。
そして、そのコジェーヴが当時の日本を訪問して日本人こそ歴史以降の人間の姿といっている。
著者はこれについては反論しているが個人的にはコジェーヴに賛成である。確かに理由が『ハラキリ、特攻』の形式が人間的であるのは如何な物かと思うが。
残念ながら今の日本人には無くなったが当時の日本人には気品、知性がコジェーヴがそう考えたのかと思う。やはり東洋思想がこれからは重要だと認識している。
他の方の感想にもあったが暇を埋める為のスマホいじりなども含め、生活の見直しから考えさせられた。そしてたくさんの本を読む事で所謂『環世界』を広げていきたい。
Posted by ブクログ
ふと、自分の人生がつまらないと感じてしまう瞬間がある。そんな時、恵まれない環境で必死に生きている人に比べれば贅沢な悩みだと自分を戒め、自らが置かれている環境への感謝を胸にそんな気持ちをやり過ごす。しかしそれでもなお、しばらくすると同じような虚しさがぶり返してくる。このモヤモヤの正体は一体何なのだろうかと日々考えていた。そんな疑問に対して、ひとつの答えを示してくれたのが本書だった。
本書はまず、人間にとって暇や退屈とは何かを、古代人類の歴史を遡りながら丁寧に紐解いていく。暇や退屈という身近な現象を、哲学だけでなく歴史学や社会学など、あらゆる学問の観点から徹底的に解析していく。加えて、過去の偉大な哲学者たちの思想を丁寧に紹介しつつ、時には批判も交えながら独自の新しい解釈へとたどり着く展開は、専門知識がない初心者であっても思わず引き込まれる非常に興味深い構成になっている。
そして本書は、私たちが日々の生活の中で暇や退屈にどう対処していくべきなのかについても、深く納得できるひとつの考え方を示してくれる。
読み進めるうちに、この本を通読すること自体が、退屈に対する見事な対処法のひとつであるということに気づかされた瞬間は、本当に腑に落ちるものがあった。
自分の内側にある得体の知れない感情と向き合いたい人におすすめしたい1冊。
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