國分功一郎のレビュー一覧

  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

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     小平市都道328号線問題のような住民問題は、マンションや道路、ダム、ゴミ処理工場、最終処分場など、問題の構図として必ずと言っていいほど、《住民対自治体(行政)》の構図が浮かび上がってきた。そして、行政をチェックする機能としての議会も、行政の取り組みを認可するだけの役割に成り下がるだけの役割しか見えてこなくなっている…。
     上記のような構図が毎回、テレビなどのマスコミで報道される。すると住民や世論は、そんな体たらくな行政を議会が正すべきだと、選挙の重要性をクローズアップする。要は「議会が機能すれば、行政が正常化する」と…。
     本書をただ、小平市都道328号線問題がいかに行政がおかしいかを指摘し

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    2014年05月11日
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

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    ネタバレ

    小平市の都道建設計画を見直す住民投票運動に参加した社会哲学者が、自分の専門である政治哲学と実践とを見事に結びつけた良書。日本の政治や行政に関する「理解不能」な部分をなるほどと解き明かしてくれました。行政権が大きな比重を占める日本では、主権=立法権という政治哲学の前提が間違っているので、住民投票やパブコメをちゃんとやりましょう、という話は目から鱗でした。お薦め。

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    2014年05月03日
  • 社会の抜け道

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    学生時代は社会学に全然興味がなかったんだけど、この二人の対談は、するする頭に入ってきて、世の諸問題への関心が高まっていく。
    國分さんの単著も読んだことなかったんだけど、この本のおかげで大分関心が高まりました。
    そしてシャルル・フーリエがなぜここ最近見直されているのか謎。妙に波がきてる感じがするよね。

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    2014年04月28日
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

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    ドゥルーズやデリダなどの研究を専門にする哲学者が、自らが住む小平市の道路建設に反対する運動に関わる過程で得た現在の民主主義への違和感と課題についてまとめられた本。タイトルにもなっている「来るべき民主主義」は著者が専門とする哲学者ジャック・デリダの言葉だ。「現在の民主主義を見直し、これからの新しい民主主義について考えることが本書の目的である」とのこと。

    その内容を端的に言うと、実際の決定は行政機関によってなされるのに、立法権に間接的に選挙で関わることが担保されているが、行政権には公式にアクセスする手段がないということが問題だということになる。立法権の優越は、近代民主主義における欠陥だというのが

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    2014年03月31日
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

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    「平易な文章で、よくもここまで上手に説明するものだ」と驚かされた良書。実に面白い!
    小平市の道路開発問題という超ローカルなネタを素材にしているが、議会制民主制に対する幻想・勘違いと限界、そして議会制民主制を補完する方策のアイデア、まで幅広く論じている。自分自身の「政治」に対する向き合い方が変えられるかも。

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    2014年03月19日
  • 社会の抜け道

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    古市さんの「絶望の..」を読んだことがあるが、國分さんのものは初めて.的確な論評に感心した.保育園の話しでフランスの少子化対策での成功事例を紹介していたが、女性の労働支援を実施した由.日本も取り入れたらどうかな.國分さんの言葉で「いいものを提供しても、受け取れる人と受け取れない人がいる.リテラシーの問題がそれぞれの人のものの受け取りを規定している」は大事な論点だと感じた.

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    2014年02月19日
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

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    豊かな社会の道しるべ : 「小さな参加の革命」(3/3) 山崎亮×國分功一郎

    この対談記事を読んで、読んでみたくなりました。

    民主主義の胡散臭さに自然と距離をおきたくなる自分と、民主主義国家と言われる国に住む自分にとって何らかのカタチで上手いこと理解し、自分のスタンスを固めたいと思う自分が交差する中で、この本と出逢いました。

    公務員であり、また市民活動を行政職員、市民団体、有志ボランティアと協働で行っている私にとって、この本の提案は、私が可能性を見出し、実践していることと、とても重なり合う部分が多かったです。

    議会の変革のみならず、住民が自ら『自分ごと』を起点として、仲間と共に政策を考

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    2013年11月27日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    このテーマで考察できて、それを読めること自体に価値がある。

    テーマに沿った哲学者たちの論考を取り上げて、暇と退屈のって何?を筋道立てて考察していくのだが、その道すがらに登場する名言というか、パンチラインに感嘆する。

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    2026年08月25日
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)

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    銃を突きつけられてお金を差し出す時、その行為は能動か受動か?
    私たちは能動態と受動態の二項対立を当たり前の概念だと考えているけれど、する・されるで簡単に分けられない行為は身の回りにたくさんある。
    実はそのまた昔、今は無き“中動態”というもう一つの態が存在していた…!
    中動態を使って私たちの行為を説明する時、意志とは、責任とは、自由とは一体何か。私たちはそれらを持っているのだろうか。
    …とまあそんな話。
    3章まではノリノリで読めたけど、その先から難しくて度々置いていかれた。哲学の知識と根気が必要。
    なんとなく意味を辿って最後まで読むことはできた。文庫版補遺があって助かった。
    テーマは非常に興味深

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    2026年08月24日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    【要約】
    豊かになり暇や退屈が生まれても、企業に押し付けられた消費に追われては満足に達しない。退屈と切り離せない人間本来の生を受け入れ、与えられた刺激を受動的に消費するのではなく、自ら楽しみを見出して能動的に思考しながら生きるべきである。

    【感想】
    以前は知的好奇心の赴くままに知識を得れば十分だと思っていたが、先人の考えを客観的に捉えつつ「要はどういうことか」を自分なりに突き詰めてこそ理解になるのだと感じた。

    【アクション】
    日々の習慣に流されて思考停止に陥るのを防ぐため、日常や仕事で疑問に思った対象を一つ絞り込み、徹底的に深掘りする習慣を身につけていきたい。

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    2026年08月23日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    退屈が自分のまわりにまとわりついて、何をしても離れず、耐えられなくなって救いを求めて本書を手に取る。

    退屈の理解と研究についてが本書の中心であり、興味深いのだけど、読み終えてもどうにも手応えがない。面白いのだけど。
    自分が求めていた「退屈に取りつかれた際の処方箋」ではないことがその要因だと思う。つまり、今苦しんでいて処方箋を求めている方には少し冗長すぎる本だと思う。そういう方は終盤の「結論」からまずは読んでみるといいのではないでしょうか。

    中でも「贅沢を取り戻すこと」は個人的に素晴らしい処方箋を受け取れたと感じた。食でも娯楽でも、ただ消費するのではなくて、受け取って楽しむ。そのためには必要

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    2026年08月23日
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    自分は何かと天邪鬼な選択をとることが多い。

    なぜそのようなことをするのかを理解するヒントが本書にはあった。

    カントは直接的な善と間接的な善を分けて考えていて、前者を手段から解放されている高次のものとして捉えていた。他人からこれをやった方がいいよと勧められた時点で、それは他人の合目的性のもとで行われる善、つまり間接的な善へと回収されてしまう。そこに、目的に縛られる不自由さを感じ、ついつい逆張りの選択をしてしまうことが多かった。

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    2026年08月23日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    人はパンのみに生きるにあらず。
    豊かさを得るために浪費をしよう。
    ただし限界のない消費は資本主義の罠なので回避しよう。
    人は安定を好むが、同時に安定による退屈に苛まれる矛盾を抱える。
    人生で本当にやりたいことを見つければ、退屈しのぎは不要になる。
    解釈としてはこんなところだろうか。

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    2026年08月21日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    暇と退屈を分けて考える、消費と浪費の違いなど目から鱗の目線があった。定年後の対応についての本はたくさんあるが、これ一択でもいい。

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    2026年08月17日
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)

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    普段の行動や感情を能動と受動という2つの区分を疑い、中動態という新しい(過去に存在していたが消えてしまった)概念を提案する。新しい概念を提案するのに、既存の概念で抜け漏れていることや過去の歴史、異国の文法などあらゆる角度から理論を固めて行く過程が凄まじい、、

    能動と受動という区分は行為の帰属先を当然のように求める。その手前にそれそのものを認知し、出来事を描写する中動的な思考があり、それを知ると認識によってもたらさせる「自由」を得られるらしい

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    2026年08月15日
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    ●感想、印象に残った点
    「暇と退屈の倫理学」の方が読み応えがあった。こちらは講演ということで、読みやすくなっていて、質疑応答部分があり、よかった。

    ・すべてが目的や効率に回収されると、人間は自由でいられない。
    ・権利は、今ある状態だけを見ると「与えられていて当然」に見えるけれど、実際には先人が権力と衝突し、ときには命まで失いながら勝ち取ったもの。一度手放すと単にゼロへ戻るのではなく、「その権利は、なくてもよいものだった」となる可能性があることが危険
    ・死者の権利について、どこまで生者が語っていいのか
    ・目的への手段は100%正当化される、されてしまう
    ・無目的の魅力


    ●本概要

    「ただ生

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    2026年08月08日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    神すなわち自然。神秘主義のようでいて、世界を原因と結果で捉える合理主義のようであり。
    個々に善悪はなく、組み合わせとしての善/悪
    認識することで私たちは変化し、少しずつ自由になっていく。自由意志なしでどうやって?
    自分を変えようとするより、良い出会いを増やしてみる。出会いは人に限らず、本、音楽、場所でも。そうやって自分も周りも日々変わり続けている

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    2026年08月04日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    ネタバレ

    『暇と退屈の倫理学』を読んで

    國分功一郎の『暇と退屈の倫理学』を読んで、私は退屈というものを、単に「することがなくてつまらない状態」と考えていたことに気づいた。本書では、退屈は人間の欲望、労働、消費、幸福、さらには自由の問題と深く結びついている。とりわけ印象に残ったのは、人間は暇を得れば自然に幸福になるわけではなく、むしろ暇をどのように過ごせばよいか分からないために退屈するという指摘である。

    パスカルは、人間は静かに自分自身と向き合うことに耐えられず、退屈から逃れるために気晴らしを求めると考えた。仕事、遊び、社交、賭博などに夢中になるのは、それ自体が目的だからというより、自分の有限性や死、

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    2026年08月03日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    参考文献の膨大さと難解な引用文に怯みそうになったが、著者と一緒に暇と退屈にまつわる思考を辿っていくと、だんだんと社会と人間がみえてくる様が面白かった。増補版にあてて追加された章もとても興味深かった。

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    2026年07月30日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    分かりやすかった。
    自由であるとは能動的になること、能動的になるとは自らが原因であるような行為を作り出すこと、そのような行為とは自らが表現されている行為=どうすれば自らの力がうまく表現される行為を作り出せるのか実験することが、自由であるために必要
    ここでいう自由≠自発性、自由意志

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    2026年07月28日