國分功一郎のレビュー一覧

  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)
    全体
    読み物としてはわかりやすい
    →途中、読みきれないところもあったけど
    学生への講義方式だから言葉は簡単に書いてる
    それでも、内容が内容だけに咀嚼が必要とも思える
    國分功一郎先生の考えが面白いので少し他のも読んでみる

    前半
    考えること、疑うことを辞めてはいけない
    死者を敬うことよりただ生きること...続きを読む
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)
    会社、ある組織を例にすれば、その組織を良くしたいという目的に対して手段や犠牲を正当化することなく、目的からはみ出て自由であることこそが組織の幸せであり楽しみが見出せる、つまり良くなることなのだろうか。
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ
    スピノザを扱った本としては例外的に読みやすいのではないだろうか?近代とは思考のOSが異なるというその本質が飲み込めたような気にさせてくれる。コナトゥス、自由、変状など、確かに身の回りに当てはめても説得力のある解説だと感じた。
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ
     NHK出版「100分de名著」の改訂版。スピノザは一応「エチカ」のみ既読だが、例によって内容はほとんど忘れてしまっているため、薄くて内容もやさし目の本書で復習を目論んだのだが、流石はプロの研究者、本書を軽く通読するだけでエッセンスが理解出来てしまう。僕なんぞが「エチカ」を100回読んでもここまで明...続きを読む
  • スピノザ 読む人の肖像
    國分先生の説明力をもってしても「ぜんぜん文章として頭に入ってこね〜!!!」とパニクる部分も多々ありつつ、スピノザの知性のオーパーツぶりがなんとなくわかったかと思う。すべては相対、すべてはグラデーション、単純な二元論に逃げるやつはバカ。
  • 「利他」とは何か
    中3生の模試の国語で、伊藤亜紗さんの『「うつわ」的利他』の一部が題材として出題されていて、興味をもったので読んでみました。
    「利他」は「偽善」「自己満足」「押しつけ」と紙一重で、特にネットではそんな言葉で全く関係のない赤の他人から揶揄されたり非難されたりする可能性もあって、最近はうっかり親切な行動も...続きを読む
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ
    【星:4.0】
    哲学者「スピノザ」について分かりやすく説明している。
    この本を読んでいると「スピノザ」について興味を持って欲しいという著者の思いが伝わってくる。

    とは言ってもどうやらこの「スピノザ」の考え方自宅が難しいからだろうが、哲学初心者の私にはピンと来なかったところがあるのも確かである。

    ...続きを読む
  • 「利他」とは何か
    以前に『借りの哲学』を読んだので、恩を受けると負債の考えが生じるというのは何となく理解してました。利他は自己満足を満たすため、というのも。震災で炊き出しをしていた某有名人に対して「偽善」、「売名か?」というコメントを思い出します。

    思いやりに満ちた世界の方が良いに決まっていても、なかなか利他には難...続きを読む
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題
    立法と行政の観点から、民主主義について改めて考えさせられた。実質行政権が決定権あるのではと言う点について、感覚としてはわかっていたが、明確に言語化して整理ができたと思う。
    民主的と民主主義の違いについて、感覚的、概念的と言った視点違いでの説明など、スッと腑に落ちる理解ができた。
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ
    かなり自分と考えていることと近くて、すっと読めた。

    自分は密教的なのかもしれない。
    たしかに、他者を説得しようとあんまり思ってないもんな。だからいけないのでは…?

    真理について、いかに客観的に他者を説得するかに重きを置いたデカルトと、真理に向き合う主体にフォーカスしたスピノザ、現代の基本はデカル...続きを読む
  • 「利他」とは何か
    「利他」について5人が違うアプローチで切り込んでくる。「利他」を推奨するような本なのかと思っていたが、純粋に「利他」を科学している内容で、これはこれで大変興味深い。仏教的なアプローチはありそうだが、言語的なアプローチなど思いもしなかった。能動でも受動でも無い「中動態」も考えさせられる内容だった。おす...続きを読む
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ
    思考においてエビデンス偏重をしているのではないかと言う側面と、その対称としてスピノザによる体験としての真理、主体の成長を伴う確信などについて。
    医学においては経験や理屈偏重の治療に対する反省でエビデンス至上主義みたいな時期があり、今はいずれも尊重している印象がある。触れる機会も多いので、個人的にはエ...続きを読む
  • 「利他」とは何か
    利他: うつわになること。意図的な行為ではなく人知を超えたオートマティカルなものであり、そこに利他が宿る。
  • 「利他」とは何か
    専門が異なる著者らの視点から「利他」を考察する。利他は主義にすると怖い。なぜって「私の思い込み」でやったことが、結果的に他者の助けになれば「利他」だろうが、時として「余計なお世話」にも「押しつけ」にもなる。自分の思いを正当化して、相手の言葉や反応にほとんど耳を傾けず、独善的な「支配」でしかなかったと...続きを読む
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ
    17世紀、社会の分岐点となった時代に生きた哲学者、デカルトとスピノザ。人類が歩んできた近代はデカルトの思想を中心に発展を遂げた。(全部を疑い万人に理解されるものだけが真理であるというエビデンス絶対主義)
    スピノザの思想は現代を生きる我々と「思考のOS(考える前提)」が異なり、わかりづらい部分も多い。...続きを読む
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題
    そうだよね、めざすものなんだよね。
    何にでも当てはまる話。

    思想というのは、それほど普遍的なのだと教えてくれた。
  • 言語が消滅する前に
    脳みその中がいい具合にシャッフルされる感覚の対談。中動態の話はいつ読んでもおもしろい。
    2人の本の第二弾が読みたい。
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ
    むかし難解すぎて挫折していたスピノザ。著者がとてもわかりやすく整理してくれました。

    最初にデカルトとOSが異なると言ってくれたので、読み進めやすくなった。
    自由のところは特に共感した。私たちは自由の意味を履き違えているのかもしれないと。

    そして最後の章のデカルトにあたる回収の部分もとても興味深く...続きを読む
  • 言語が消滅する前に
    対談形式は諸刃の剣みたいなもので、両者の対話がマッチしているとすごく良いが、そうでない場合はあっさりと読む気を失ってしまう。中間はあまりなくて、良いか悪いかどちらかに偏る傾向がある。
    本書はお二人の相性がよく、それぞれが良い味を出している前者の好例だと感じた。
  • 「利他」とは何か
    「器」のような人に自分はなれるだろうか?

    人間は意志の保有者ではなく、思考が留まる「場所」なのだということ。自分が人生に対して抱いている不可抗力的な恐ろしさの断片を言語化してくれているように感じた。