國分功一郎のレビュー一覧

  • 言語が消滅する前に

    購入済み

    面白い!

    とても面白かった。対談本なのですらすら読めてしまうのだが、内容は決して軽いものではなくて、いくつも考えさせられる事柄があった。「ちょっとここのところを考えてから次を読もう」と思い、本を閉じて、考えるのだが、「もうちょっと読みたいなあ」と思ってしまい、考え切らずにまた読んでしまう、という本だった。多分、何回も読んでちょっとずつ考えることになると思う。個人的には、千葉雅也さんの、「僕はマイノリティとして、差別されても別のクラスタでありたいと思っています。それに、こっちはこっちで逆に異性愛文化を小バカにしたりするわけだから、それはもうお互い様です。」という発言がリアリティがあっていいなと思った。

    0
    2023年03月10日
  • スピノザ 読む人の肖像

    Posted by ブクログ

    スピノザに惚れ込んでから、手当たり次第スピノザ本を読んできたが、この本は新書の体裁ながら、第一級のスピノザ研究である。現時点で日本語で読める最上のスピノザ解釈ではないかと思える。
    著者が10年以上かけて書き上げたというのは、むべなるかな。
    一切の外的なるもの=超越的なものを必要とせず、すなわち目的論を徹底排除し、内在的なるもので世界と人間を語り尽くすスピノザ。
    この哲学の射程は驚くほど広大である。

    0
    2023年01月09日
  • スピノザ 読む人の肖像

    Posted by ブクログ

    読み終えた僕らは、岩波新書らしからぬ煽りに煽った帯コピー「この思考は、人間のすべてを根底から覆す」が、全然大げさではないことを体感する。
    スピノザという至高の読む人と、國分功一郎という気鋭の読む人との対話を通じて、読むこと、読み継ぐことの難しさと楽しさ、素晴らしさを体感できる一冊でもある。
    難解なテキストを薄めることなく、がしかし読み外さないように丁寧に根気強く、時にユーモアに時に切実に、日本語で導ききった國分功一郎の仕事、狂気の沙汰レベルに凄まじい。

    スピノザが示した道としての「方法」や第三種認識は、仏教徒の柳宗悦が民藝運動に込めてた「不ニ」や道元の悟りにも通じるのでは?と思った。だとした

    0
    2023年01月10日
  • スピノザ 読む人の肖像

    Posted by ブクログ

    スピノザの著作を想定される時系列でその人生でのできごととも関連させながら、紹介していく。そのため、「エチカ」の執筆を中断して、「神学・政治論」を書いたということを踏まえて、エチカの前半と後半の間に「神学・政治論」の解説がはいる。そして、「神学・政治論」の議論が「エチカ」の後半にどう影響を与えたかが検討される。

    一応、スピノザの「人と作品」という体裁はとっていて、それなりに入門書的にわかりやすいわけだが、内容的には、新書のレベルではなく、新しい研究動向まで含めたところで、著者の最新のスピノザ解釈を示すものになっていると思う。

    わたしは、そこまでスピノザを読み込んでいるわけではないのだが、これ

    0
    2022年12月10日
  • 言語が消滅する前に

    Posted by ブクログ

    Audibleで。対談本を聴くのはなかなか良いですね。

    前半國分さんの『中動態の世界』について考える補助線が引かれた感じでよかった。千葉さんの『勉強の哲学』も読んでみたい。

    考えたいことが色々あったけど「勉強のあり方」とあとは「帰責性と応答性」については特に、NPO等の評価と結びつけて「帰責性評価と応答性評価」という形で考えてみたい。NPOの評価への忌避感は帰責性の言語への恐ればかりにとらわれているのが原因なのでは。主体者をエンパワメントする評価の可能性を現象学の方面から探っていたけど、応答性のキーワードも考えてみると面白そう。

    0
    2022年12月04日
  • スピノザ 読む人の肖像

    Posted by ブクログ

    既にある著者「はじめてのスピノザ」より何歩も踏み込んだ内容でありながら、はじめての読者にも寄り添ってくれる内容だと思う。

    神の定義、
    第一〜第三認識という概念、
    受動と能動。

    自由という概念がぼくの外にあるんじゃなくて、ぼくは自由になったときに、それが自由だと気づく。自由の定義づけじゃなく、あくまで個々がぐるぐると認識を更新していく中で実践的な自由の在り方を提示する。


    ドゥルーズのも読んでみようかな

    0
    2022年11月14日
  • スピノザ 読む人の肖像

    Posted by ブクログ

    一歩ずつ立ち止まって、ターンイングポイントだよと言ってくれたり、後回しにしましょうと提案してくれたりと、懇切丁寧な解説をしながら伴走してくれます。
    が、理解できない。何度も読むしかない。難しい。

    0
    2022年11月11日
  • 言語が消滅する前に

    Posted by ブクログ

    哲学する威力を思い知る。ラディカルな視点を提示しつつも、それで全て事足れりとはしないバランス感覚。対談が成功している稀有な本。

    ・依存症からの回復とは回復し続けること
    ・コロナ禍でのアガンベンの発言
    ・理系の数学、文系の言語

    0
    2022年05月29日
  • 未完のレーニン 〈力〉の思想を読む

    Posted by ブクログ

    レーニンという人物が何故、資本主義、国家をこの世から暴力革命という非民主的な方法で破壊して、ソビエトという民主体制を作る矛盾した事をしたのか?、コレ全てがレーニンによる完全な論理によって行動されていた事を示してくれる驚愕の名著。
    レーニンの革命はまだ終わるどころか始まってもいなかった事を購読後我々に教えてくれるだろう。

    0
    2022年03月25日
  • 言語が消滅する前に

    Posted by ブクログ

    それぞれ異なるテーマについての対談だが、言語が消滅しようとしているという危機意識がこの本の最も深いところで共有されている。個人的には最近言語から遠ざかってしまっていたので、このタイミングで読むことができて良かった。

    0
    2022年03月19日
  • 言語が消滅する前に

    Posted by ブクログ

    タイトルに惹かれ、昨今の言葉の誤用を嘆いた内容なのかなと軽い気持ちで手に取ったらもっと深く切り込んだ内容でした。
    著者の方々やきちんと内容を知らずに購入したので、こちらが不勉強なため中々理解が難しかったです。

    漠然と今まで自分の中で考えていたこと、気になっていたことが次のステップに進むようなヒントを貰えた気がします。
    昨今蔓延る自己責任論。どうしてこうなってしまったのかピンとくるものがなかったのですが言語が思考に影響しているのではというのは自分の中では今までになかった視点だったのでとても興味深く面白かったです。

    お二方の著作を読んだ方がこの対談をより理解できると思うので読む順番大事かもしれ

    0
    2022年02月13日
  • 言語が消滅する前に

    Posted by ブクログ

    とても面白かった。同世代ということもあり、私にとっては難しい内容の所があっても、肌感覚で分かる部分もあり、楽しく読んだ。恥ずかしながら、千葉雅也氏のことは本書で初めて知り、勉強の哲学を読み始めた。キモ友、欲しくなりました。

    0
    2022年02月02日
  • 言語が消滅する前に

    Posted by ブクログ

    現代に生きて社会の病的に感じることや不安について清々しいくらいに切り込んでいて、もやが晴れる気分で読みました。お二人の俯瞰した視点から自分だけでは見えなかった世界について考えを巡らすことができました。また、言語そのものが消えて行く過程にあると実感は湧かないものの、消えつつあるとはどういうことか、感覚思考も変わる新時代が来る心の準備をさせてもらいました。

    0
    2022年01月06日
  • 言語が消滅する前に

    Posted by ブクログ

    中動態、勉強、コミュニケーション、エビデンス主義などなど、様々なトピックが、「言語」の横軸で横断的に議論されている1冊でした。とくに第3章「「権威主義なき権威」の可能性」が、示唆に富む内容が個人的に多かったです。

    現代的なコミュニケーションは、何でも明確に表出することを求める、明るみの規範化が問題となっている。そうではなく、人には「心の闇」が必要である。言語化できないような不合理性があることで、曖昧なかたちのままで自己を認識できたり、どこか他者を信じれたりする。

    それに関連して、エビデンス至上主義は、ある種の民主主義の徹底でもあるけれど、全てを明るみにしなければいけないとか、エビデンスだけ

    0
    2022年01月02日
  • 未完のレーニン 〈力〉の思想を読む

    Posted by ブクログ

    めちゃめちゃおもしろい!
    白井聡の初めての著書の文庫化だが、今文庫化してくれた講談社ありがとう!の気持ちが溢れる。

    レーニンの著書に明るいわけではないので、この読解が新しいのかどうか、判断はできない。
    でもはじめてレーニンのやりたかったこと、やろうとしたこと、やったことの意味がわかり、めちゃくちゃスッキリした。
    「何をなすべきか」をめぐる、フロイトを用いながらの「外部注入論」の意味
    「国家と革命」が解き明かす革命の必然性とその力の所在
    新自由主義の矛盾があらゆる意味で発露している今日読む意味が、レーニンには間違いなくある

    0
    2021年12月29日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

    Posted by ブクログ

    どんな悩みも一般的・抽象的である限りは解決しない。(なぜならそれらは存在しないものだから)
    いかなる状況も個別具体的な事例の中にあり、
    調べて情報を集め理解する事で、それを分析する事が可能になり突破口がみえてくる。

    上記の筆者の提言を知れただけでも大変読む価値ある本だと思った。

    0
    2021年09月14日
  • 近代政治哲学 ──自然・主権・行政

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃ勉強になった。難解な哲学をかなりわかりやすく書いているし、何より現代に引きつけて例示をしてくれたりしているので、一層わかりやすい。もちろん全て簡単に理解できるものではないので悩みながら読む時間は必要だけれど、一冊読み終わった時には自分の認識がかなりアップデートされていることは間違いない。

    特に立法と行政の関係は、言われたら難しい話ではないのに目から鱗だった。現役の公務員とか、実践の現場にいる人たちにも読んで欲しい一冊。
    専門書という扱いではないけど、現代を生きるための大人の教養書、だと思う。

    0
    2021年08月15日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

    Posted by ブクログ

    こういうコラムみたいな本を読んだことがなかったので、これはこれで面白い。
    お酒を飲んだときに1つずつ読む時間が好きです。なんだか微睡の中ラジオを聴いているようで。

    0
    2021年07月08日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

    Posted by ブクログ

    相談者の言葉からその真意を分析していく過程に学ぶ。時々読み返しては自分を見つめ直す。その時々で道標になってくれる大事な本。

    0
    2021年05月29日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

    Posted by ブクログ

    哲学的な視点から人生相談に乗る國分さんの本。まずすごいと思った点が、投稿者の背景や状況を細かく分析して、真の問題点をつきとめている点。投稿者の悩みは一見よくあるものだなあと思っていると、思いがけないところで本当の悩みや実態が隠されていることに気づく。文章を正確に読まなければ、多分気づかない。

    そして浮き彫りとなった悩みへのアプローチも独特。よくある人生相談として、相談役が「俺/私はこう思う。だからお前もこうするべきなんじゃないか?」といった「俺/私流の考え」を押し付けであったり、「人生色々あるから前を向くしかない」といった抽象的な精神論で終わって、実質何も解決されないのを見かける(鼓舞される

    0
    2021年05月22日