國分功一郎のレビュー一覧

  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    これは本当に読んでほしい。
    マイベスト本。
    堅苦しくなく読みやすいのに内容は深い。
    本当に頭のいい人が書いた文章は頭が良くなくても理解しやすいらしい。

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    2026年02月02日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    ネタバレ

    〜〜〜要約〜〜〜
    豊かで、革命が喫緊の課題ではないような社会を生きる現代人は、その余った時間をどう使っているのだろうか?
    資本社会において、満足をもたらす「浪費」(食べ物を永遠に食べることはできないから満足する)が減り、意味や物語といった「観念」を「消費」するようになったことで満足しにくくなった。このように、供給側の意図によって、満足することのない「消費」が促されている…

    退屈には3つのかたちがある。
    ① 目的を果たすまで待つ時間の退屈。(バス待ってる時間)
    ② 楽しみを求めて何かをしているにも関わらず感じる退屈。(パーティきたけどなんか退屈)
    ③ 理由がない、「なんとなく退屈」という退屈。

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    2026年01月29日
  • スピノザ 読む人の肖像

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    スピノザ面白い。実体は一つしかなく、スピノザはそれを神と呼ぶ。神は無限の属性をもつが、人間はそのうちで物体と精神という属性をもつ。そしてそこから人間の感情について導出していき、喜びに満ちた生を能動的に送っていけるような理論を展開する。著者の博論が「スピノザの方法」であるように、スピノザの方法についての話がすごく面白かった。発生的定義してみたい

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    2026年01月25日
  • 言語が消滅する前に

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    意見や世論はできあがったものとしては存在していない。
    作り上げていくもの。
    アレントは完成された自由を求める。
    革命は漸進的にしかなりえない。
    國分

    哲学において大切なのは真理じゃなくて、問題とそれに応える概念
    ex 依存症患者との出会いで中動態という答えを見つけたように

    ●教育は中動態的であるべき
    プロセスを見せる
    悩み続ける

    すべてがコミュニケーションに支配されて、すべての手段が交換可能、変換可能になっている。

    ね。プロジェクトと言えば、何と言ってもハイデガーですね。ハイデガーは「投企」という言葉を使って、人間をプロジェクトする存在として捉えました。


    確かに人間はプロジェク

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    2026年01月11日
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)

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    「免責が引責を可能にする」
    この一節に私はしびれた。

    なにかミスがあると、世の中では「責任をとれ!」という話になる。言い換えれば「このミスを犯す意志を持ったものは誰か?」というお話。本書では、このような「意志によって根拠付けられる責任」を「堕落した責任」と呼ぶ。

    責任とは、そういうものではない。責任とは応答することなのだ、と。そしてその応答としての責任の生成は、実は免責※によって生まれる、と本書はいう。

    ※ここでいう免責とは、無罪放免にする、という意味ではなく、自らの行為が、意志ではなく、無数の原因によってもたらされた結果であることを理解する手続きのことを指す

    この考えに、私は驚いた。

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    2025年12月04日
  • 手段からの解放―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    國府先生、これはかなり難しかった。何回も行きつ戻りつしてやっと一周読みましたが理解が追いつかない。。。
    私なりに理解したところによると、目的を持たない快(酒やタバコをを嗜むような)が、現代では目的に蝕まれつつある=純粋に行為自体を快楽として受け取る余裕がなくなってるよ、っていう警鐘なのかなと思いました。実際私も酒びたりのときが一時期あり、現実から一瞬でも思考を切り離す道具として酒を飲んでいたなぁと今は思います、当時は美味しいから沢山飲んでると思い込んでましたが(病)。

    前作の新書より具体性が上がってるのについていけない自分の理解力のなさに悲しみを覚えつつ、一方で凡人がついていけないレベルの内

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    2025年12月01日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    國分さんの本はとにかく面白いので、いつか読むだろうと本書も積読しておりました。

    スピノザは國分さんの本ではたびたび登場する人物であり、他の人の本でも肯定的に引用されることが多い印象で、どうやら日本人が好きそうな人物です。なぜ現代に肯定的に受け取られているのかを考えながら読んでおりました。

    まず代表的な考え方である、「神即自然」。神は自然であると言い切るスピノザ。キリスト教神学が支配している時代で、この考え方を提示できるのはすごいです。。。自然信仰が馴染んでいる日本人にも受け取りやすい考え方でしょう。

    國分さんは本書の初めにスピノザの凄さを伝えるためにこのように述べています。

    「哲学者と

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    2025年11月25日
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)

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    「読んでて難しい」「難解だ」と感じる人ほど(少なくとも私はこちら側だと思う…)、「能動↔︎受動」の言語に基づく思考体系に浸かってしまっているということなのでしょう……


    中動態について、言語の歴史やスピノザ哲学など、あらゆる側面から國分先生の哲学論が展開されていきます。難しくても読み終えて初めて「中動態の世界」の入り口に立てるのかもしれない。
    最後に能動態↔︎中動態的思考から「責任論」に話は移行していきますが、社会の分断が進む現代社会が進むべきヒントを与えてくれるカギとなるのではないでしょうか。

    「暇と退屈の倫理学」でもあった通り、本書もまた「(理解しきれない部分があったとしても)通読して

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    2025年11月09日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    國分功一郎はスピノザの哲学を、やや象徴的に「ありえたかもしれない、もうひとつの近代」の哲学と形容する。
    実際に、近代哲学の在り方を規定したのはスピノザではなくその少し後のデカルトだ。現在の社会も、多かれ少なかれデカルト的な考え方に則って成立している。

    本書はそういった「近代的な」発想とは異なったスピノザ哲学の概念を紹介する。
    各章ごとに①組み合わせとしての善悪(↔︎一般的観念としての善悪)、②力としての本質(↔︎形相としての本質)、③必然性としての自由(↔︎自由意志としての自由)、④自己変容としての真理(↔︎客観性、明晰性としての真理)といった具合だ。

    これらの概念は新鮮というよりむしろ、

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    2025年10月06日
  • ドゥルーズの哲学原理

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    何回でも読み直したい作品
    ここ最近で一番、日常における認識にざらつきを与えてくれる本だった

    p.131
    人が積極的意志(「…をしよう」)によって真理に至ることはない。真理は常に、思考を余儀なくされたことの結果として獲得される。人は思考するのではない。思考させられる。思考は強制の圧力によってのみ開始されるのであり、それを強制するシーニュは常に偶然の出会いの対象である。

    p.298
    欲望のアレンジメントは、権力装置を伴うだろう(…)だが、権力装置はアレンジメントの様々な構成要素の中に位置づけられねばならない。(…)権力装置とは、したがってアレンジメントの一構成要素ということになるだろう。

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    2025年09月28日
  • ドゥルーズの哲学原理

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    哲学者・國分功一郎先生が記すジル・ドゥルーズの研究書です。ドゥルーズの方法と対象を、國分先生が精緻に分析し、その実像に鋭く迫ったものですが、お読みになる場合には「格闘する」と言う言葉が当てはまります。




    正直なところを言ってしまえば、僕は國分功一郎先生の本に出会わなければ、ジル・ドゥルーズの哲学に関心を持つことはなかったのかもしれません。本書は哲学者、國分功一郎先生によるジル・ドゥルーズの哲学を読み解いた『研究書』であります。

    元々、國分先生の専門はスピノザ研究との事で、全体の構成や「発生」はヒューム。「潜在性」についてはライプニッツからのアプローチが行われております。

    ただ、本書を

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    2025年09月15日
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    講話を収めているからかめちゃ読みやすい。

    第一部のアガンペンの主張から始まる読者への問いかけ。刺激的なものをそれを理由に排斥してしまうのではなく、それを足がかりに自らを問い直すことの意義。
    社会にとってチクリと刺してくる虻のような存在としての哲学の役割。

    賛成/反対のテンプレを越え、自ら問うてみる姿勢で批判的に物事を見ることの重要性はそれはもうわかる。
    ただ自分が考え、主張し何の意味があるのか。「何も変わらないじゃないか」という論調が強いのが昨今の潮流な気がする。
    この論調を否定するでもない、フレーミングを提示してくれた。
    「あなたがすることのほとんどのことは無意味であるが、それでもしなく

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    2025年09月13日
  • いつもそばには本があった。

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    本との向き合い方を再検討させてくれる一冊だと感じました。
    人文書であれ何であれ、一人の読者がその本の中に自身の物語を見出し、接近し、その過程で己の知を組み上げていく。
    そうした姿勢を持つことの大切さを読み取ることが出来た気がします。

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    2025年09月08日
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)

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    斎藤環さんが紹介されていたので読んでみたのですが、この夏一番の読書になったように思います。

    中動態の「世界」とタイトルしているように、中動態をめぐっての哲学や言語学の先人達を批評していかれているからです。大変ではあったのですが、書き手の丁寧な記述で、ポイントを繰り返し確認しながら、読み進めることができます。斎藤さんによれば、思想界にもインパクトがあったとのことでしたが、デリダやドゥルーズといった20世紀末に流行った哲学者も批評の対象になったからだろうと思いました。

    中動態についていえば、これと関連して、以下の記述でポイントを押さえることができるかと思います。
    「自由をスピノザは次のように定

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    2025年08月28日
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)

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    主体と行為について、能動態や受動態だけではなく、中動態の視点で解釈することで、意思や責任について捉え直すことができる

    言語学や哲学の議論の一般書として、また意思や自己責任を通じて感じる生きづらさや孤独感に対する問いかけとして、興味深く読むことができた

    主体と行為の関係については、龍樹(ナーガールジュナ)の「中論」に登場する「運動の考察」と、直接的ではないものの通底する思想を感じた

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    2025年08月25日
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    目的こそが重要であり、目的のない言動は意味がないと思っていたが、目的に盲目的に縛られることに警鐘を鳴らす。例えば、「行動の自由」は、〇〇の自由の権利の中でも大事なものだが、コロナ禍において、私たちは、行動規制を意外とあっさり受け入れた。法律に基づいたものではなく、要請だったにも関わらず、旅行や出張は消滅し、帰省すら批判の対象となるほどであった。感染を防ぐという目的は正しいと思うが、安易に受け入れることが、その後のさらなる規制等を無批判に受容してしまうことにつながるのではないかという危機感。哲学者は社会の虻で時々ちくりと刺すことで社会を目覚めさせる、というのは言い得て妙。

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    2025年08月10日
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

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    善いものと悪いものを分ける、自分の行動は自分の意志で決定している、自由は制約を受けない。現代で当たり前に考えられている認識を疑うことができた。組み合わせによる善悪、中動態の存在、制約の中で力を発揮できる自由。これから何度も読み返すだろう名著。

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    2025年07月29日
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)

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    出版当時から書評をみて気になっていた本を、ようやく文庫で読みました。
    言語学の世界を入口に、これほど豊潤で人間的な世界を再発見するなんて。
    途中、言葉の歴史を推察し、意思と言葉の関係を定義し、哲学を読み直し。
    古代の人に意思はなかったという主旨の本があったが、その曖昧さも払い。
    一度見えなくなった世界を再発見するのが、どれだけ困難で素晴らしいか。
    その感動を味わいながら、読み終えた処です。著者には感謝しかないです。
    それと、この読み応えのある本が数十万部も売れるこの国も素敵だと思う。

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    2025年07月12日
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    國分先生の本は暇と退屈の論理学、中動態の世界に続いて3冊目。

    人間の自由は、生存に必要な事を超えたり、目的からはみ出す事を求める。そこにこそ、人間らしく生きる喜び楽しみがある。

    本書を読んで森博嗣の著書に「本当に楽しい事は他人に伝えられない」と書かれていた事を思い出した。読んだ時は納得出来なかったが、本書を読んで目的から離れているからこそ、本当に楽しい事は他人にはうまく伝えられないという事はかな、と思った。

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    2025年07月09日
  • スピノザ 読む人の肖像

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    めちゃくちゃ面白かったけど、同時にとても難しいかった

    スピノザの哲学は生きにくく感じる現代人にとっては道標になることが多いなと感じるし、また数年後再び通読したいと思った

    繰り返すことはスピノザ哲学の肝なので

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    2025年07月01日