諸星大二郎のレビュー一覧

  • 槐と優

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    雑誌「怪と幽」で連載している天才少年槐くんとちょっと我が儘な優ちゃんコンビによるドタバタコメディ。
    レギュラーメンバーが揃ってからの、毎回、ザッタの森に行くメンバーが増えていくという天丼が面白い。高橋葉介もそうだけど、シリアス路線も当然良いんだけどこういう気の抜けたドタバタコメディがまた良いんだよなぁ。

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    2025年11月04日
  • 妖怪ハンター 1 地の巻

    購入済み

    はい

    画力に関しては、もう究極といって良いのではないでしょうか。ホラー漫画の理想形の形ですね。ホラー漫画に疎い自分でもチラホラ名前を聞く先生なので、有名作家さんなんでしょう。25・11・03記

    #怖い #ドロドロ #ダーク

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    2025年11月03日
  • 妖怪ハンター 3 水の巻

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    ネタバレ

    絵作りから、映像作品をよくご覧になられたのだろうと察せられる。邦画がお好きだったのではないか。
    たぶん、岩明均も影響下にあるのだろう。

    『産女の来る夜』
    産女めっちゃ怖い。

    『うつぼ舟の女』
    裂戸の賽の河原。事物の描写がなぜか染みる。

    『六福神』
    この世ならぬものが船上でファミコン的なものを遊んでるというのはかなりシュールだ。
    伝承のバリエーションを逆手に取った構想と見える。巧みなり。

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    2025年10月20日
  • 妖怪ハンター 2 天の巻

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    ネタバレ

    樹木崇拝をモチーフにした伝奇というのは、個人的には目新しい。
    1990年代後半頃か、菊理姫があちこちで創作に登場していたことを思い出す。

    『天孫降臨』
    この作品に、本シリーズにおいてかつてないサイキックバトル、超伝奇バトルが描かれている。なにか思うところがあったのだろうか。
    コマにさりげないアクション描写が配されているのは、宮崎駿の漫画を思い出させる。今の漫画作法なら、そのアクションのためにコマを割くだろう。漫画がやたらと細部に拘るようになったのはいつからだろう。細部へのこだわりはかつては喜びだったが、今は過剰だと感じることが多くなってしまった。

    『天神さま』
    目をかっぴらいて無表情で飛行

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    2025年10月19日
  • 妖怪ハンター 1 地の巻

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    ネタバレ

    食わず嫌いをして、ずいぶんと損をしてしまった。様々なものに影響を与えていることは疑いない。
    欠けたるピースを幾つも見出した心地。

    1970年代にはすでに町おこし的なムーブメントはあった模様。

    黒田硫黄の心の師かもしれない。


    『赤い唇』
    ペルソォナ。

    『生命の木』
    使徒が倒されたときの十字架はこれが由来か?

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    2025年10月18日
  • 諸星大二郎劇場 第6集 アリスとシェエラザード~騙し絵の館~

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    アリスとシェエラザードコンビの第三弾〜騙し絵の館〜。諸星大二郎劇場でいうと第六集です。
    メイドのスージーという少女が加わりトリオになるのかな、と思われますが、彼女は彼女自体が思春期特有の怪奇現象と付き合っている状態なので、それぞれ別の挿話として外伝みたいな形になるのでしょう。

    「顔を温まれた女」の執念の怖さ。シンプルにビジュアルの怖さもあるお話で、一番の恐怖を感じました。美しさに執着した結果の復讐劇だけど、被害者も加害者も感情の強さが印象深い。
    一つ一つは怪異であるけども、蓋を開けてみればお笑い種の「幽霊たちの秘密」。風が吹けば桶屋が儲かる、みたいな勢いの展開が妙に笑いを誘います。
    希少品を

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    2025年08月13日
  • スノウホワイト

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    買い漏らしていたのを今更気づいて購入。
    グリム童話を諸星大二郎が自分流にアレンジした連作短編集。
    いずれも原作から大きく踏み外すことはないものの、どう読んでも諸星大二郎というのは流石というかある種の業のようなものかもしれない。取り上げられた作品はメジャーなものからマイナーなものまで。知らない話については原作を読みたくなる。

    白雪姫と吸血鬼の組み合わせは、「その手があったか?!」という感心することしきり。

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    2024年07月04日
  • 諸星大二郎劇場 第5集 アリスとシェエラザード~仮面舞踏会~

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    待ってましたのアリスとシェエラザードコンビ。彼女たちの周辺で起こる怪異譚の帰還です。嬉しい楽しみ。

    今回登場したユディット。今後もライバルとして何度となく二人の前に立ちはだかりそうです。立ちはだかる、という感じではないか。毎度毎度邪魔してくるコンビなので、ユディット側から見て、アリスとシェエラザードが立ちはだかる、という子オチになるのでしょうね。奇妙な縁でそうなってしまっているので、いい迷惑だわ、というところが二人の意見でしょう。

    「四辻の悪魔」のギミックが好きです。悪魔召喚が描かれたページが紛失、探索してちょうだい、のクエスト。ページから離れた文字列は拡大縮小思いのまま、というフレキシブ

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    2024年03月29日
  • 諸星大二郎劇場 第5集 アリスとシェエラザード~仮面舞踏会~

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    ネタバレ

    久しぶりの『アリスとシェエラザード』、面白かった!

    今回から相対するキャラも出てきましたし、今後の展開が楽しみです。

    猫を見て、この二人のキャラ造形を見るとやっぱり『栞と紙魚子』を思い出してしまう。あちらより、この二人の方が大変そうだけど。

    やはり諸さんワールドは最高です(^^)

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    2024年02月01日
  • HOLY ホラーコミック傑作選第1集

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    いろんな作家さんのストーリーが読めてお得な作品だと思います。ホラーとかなんというかあと味悪い感じとかが好きな方にはオススメできる作品でした。

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    2024年01月25日
  • 妖怪ハンター 1 地の巻

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    これがジャンプで連載されてたのなんだか信じられない。一つ一つの物語に繋がりは決してない。
    顔も目もない、まるで粘土で創られたような、異型の生物。古文書にそくしてるからこその、溢れ出る不気味さを感じる。

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    2024年01月01日
  • 無面目・太公望伝

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    1988年の作品

    神が人となるお話と、奴隷だった男が龍をつり上げるお話。
    と言うとなんのこっちゃとなるだろうが、諸星大二郎の数ある傑作のなかでも秀逸な一冊である。
    二作とも紀元前中国が舞台。

    この頃の諸星さんの油の乗りきった絵柄が最高に好きである。

    #タメになる #感動する #憧れる

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    2023年10月27日
  • 瓜子姫の夜・シンデレラの朝

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    やっぱ諸星は面白い

    和と洋と中国の民話を諸星風味にアレンジした作品集です。
    和と洋と中国が混ざっている様子を「和華蘭」というそうですが、作者は「何だかわからんものになってしまった」なんて言っていました。
    混ざっていようが諸星ワールドなので、面白い作品集です。もっとダークで怖い話も読みたいなあ。

    #シュール #ダーク

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    2023年09月30日
  • 未来歳時記 バイオの黙示録

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    諸星ワールド

    短編集のような仕様になっているけど、一本の長編でもあります。
    バイオテロによって荒廃した未来の世界が舞台の、SFのようなホラーのような物語。ちょっとコミカルな部分と哀しく怖い部分もある、諸星ワールドでした。

    #ダーク #深い #切ない

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    2023年08月18日
  • 栞と紙魚子の百物語

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    ホラーコメディ

    諸星大二郎のホラーコメディです。
    眼鏡をかけたクールな紙魚子と美人だけどちょっとアレな栞が色々な怪異に巻き込まれるコメディ短編集。
    諸星大二郎好きにはたまらない世界です。
    弁天さまも怖くて色っぽくて好きだわ~

    重くて怖い長編も好きだけど、軽く読めて楽しいです。

    #ダーク #癒やされる #笑える

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    2023年08月11日
  • 西遊妖猿伝 大唐篇(1)

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    あの

    あの有名な孫悟空の舞台を、キャラクターを人間として描いているのでリアリティがあります
    時代背景も創作ではなく、当時のイメージふんだんに描かれた作品です

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    2023年03月31日
  • 諸星大二郎劇場 第2集 オリオンラジオの夜

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    ネタバレ

    (オリオンラジオの夜)
    ■第1話 サウンド・オブ・サイレンス ※サイモンとガーファンクル
    ■第2話 ホテル・カリフォルニア ※イーグルス
    ■第3話 悲しき天使 ※メリー・ホプキン
    ■第4話 西暦2525年 ※ゼーガーとエバンズ
    ■第5話 赤い橋 ※浅川マキ
    ■第6話 朝日のあたる家 ※ボブ・ディラン、アニマルズ
    (春男くんシリーズ)
    ■原子怪獣とぼく ※原子怪獣と裸女
    ■ドロシーの靴 または虹の彼方のぼく ※ドラキュラとせむし男、オズの魔法使
    ◇解題



    ……ちょっと不覚にも涙腺が緩んでしまった。
    要はラジオを通じた死者と生者の思いの交流ということなのだが、「解題」でも言及されている通り、

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    2023年01月19日
  • 西遊妖猿伝 西域篇 火焔山の章(4)

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    ネタバレ

     なんだか悟空が玉面公主に押されて、ギャグ要員になっている(笑)

     そして、久しぶりに見る坊さんと沙悟浄の姿(-"-;A ...アセアセ 八戒はたぶんどこかで女の子を追いかけているか、なにか食べているんだろうね。

     しかし、牛魔王は何をしたいのだろうか?

     続きを待ちます!

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    2022年08月28日
  • 碁娘伝

    購入済み

    味わい深く印象に残る名作

    諸星大二郎の作品はいろいろ読んだが、これは名作の1つに入ると思う。
    1巻完結物だが、味わい深い物語だった。

    過酷な状況を何度も繰り返す娘。
    これは通常の神経ではありえない。
    死よりも恐れているものを持っている人間の
    捨て身の行動なのだろうと思う

    #カッコいい #深い #ドキドキハラハラ

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    2022年08月25日
  • RE-END 死から問うテクノロジーと社会

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    「死」を学際的に検討する過程で、よりよい「生」とは何かについて考えされさせられた。死とは生物学的な個体の絶命という意味を超えた観念であると感じた。死者を弔うのは他者であるが、その死者の存命中はもちろん、死後に至っても相互作用の中で誰かの自己と社会が形成されていく。そのような「分人」的観点で捉えると、「死」は自己完結するものではない。また、「弔う」ことの本質は儀式という表層的なものではなく、生成変化を伴う生者と死者の社会的な共生だと思った。
    一方で、テクノロジーによって新たに生じる死者の権利、死後労働の観点は非常に悩ましい。生命はその有限性によってこそ輝くが、死後も残り続ける SNS 上の情報や

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    2022年06月05日