諸星大二郎のレビュー一覧

  • 私家版鳥類図譜

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    深く甘く怖く面白い。
    不思議な、それでいて壮大なオムニバス。
    私家版、と名付けられたのも分かる、
    これは分類不可能だ、実際私も、
    このレビューを記録するに当たってカテゴリすらどうするか決められなかった。

    「鳥」という存在をキーワードに、
    自由に、それこそ作者が鳥のようにあちこち飛び回って、
    思いつきやイメージやちょっとした物語の種なんかを、
    のびのびとそのまま描ききったような。
    だからこそ、こんなに凄まじい印象になるのだと思う。

    どこか、ミヒャエル・エンデの短編とか、
    宮沢賢治の世界を彷彿とさせる。

    生命と、神と、ヒトと、不可思議と。
    創世記じみた話が多いのも諸星ファンとしては「キター!(゚∀゚)」な感じで嬉しい。

    そのまま膨らませば、映画や長編漫画なでもなりそうな話を、
    短編としてサラリと描ききってしまう潔さが快い。
    変に自分の世界に酔った感がないのも良い。

    嗚呼、私家版爬虫類図譜とか魚類図譜とか、
    もっとたくさん読みたいな。
    この人の翼に乗って一緒に色んな世界を見てみたい。

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    2012年08月11日
  • 妖怪ハンター 1 地の巻

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    諸星大二郎の代表作『妖怪ハンター』ではないよね、というのは差し引いても傑作。

    日本の歴史風土とクトゥルフ神話(クトゥルフ的な訳の分からない超越的な存在のホラー)を結びつける試みは、小説などでも試みられてきたけれど、この作品がエポックメイキングになって、方法論が確立したのだと思う。絵の上手いとも言えないけれども、語り口の匠さと不安定な雰囲気で物語に没入できる。

    「ぱらいそさいくだ」はネタになってしまったけれども、こういう訳の分からないものを内包できる広さが日本にはあるよ、ということが分かる作品。

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    2012年05月17日
  • 孔子暗黒伝

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    暗黒神話よりこっちの方が楽しめました。絵柄に慣れたせいかも。
    孔子や仏陀の生きた時代に科学的要素(地磁気とか機械語とか)が出てくるところは興奮します。
    "それは永遠であるがゆえに対立者-すなわち永遠でないものを欲した"

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    2012年05月03日
  • スノウホワイト

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    グリム童話を諸星大二郎が妖しく不気味に
    見事に視覚化したこの作品。
    原作のグリム童話にある不可解な不気味さに
    諸星大二郎の味が加わると
    分かりやすく、
    でも、素材の持ち味を活かしてくれる。

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    2011年12月27日
  • 妖怪ハンター 2 天の巻

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    何度目かの読み直しにつき記事編集。
    妖怪ハンターこと、考古学者・稗田礼二郎シリーズを纏めた文庫
    ――といっても、まだ完結したわけではなさそうだけど。
    単行本『海竜祭の夜』と『天孫降臨』を、
    引っ越しの際、誤って処分してしまい、後から購入した全3巻のパート2。
    ちなみに、読むべき順序は《地の巻》→《天の巻》→《水の巻》。
    で、この《天の巻》ですが。
    天木薫・美加兄妹が登場する「天孫降臨」と、それを補完するエピソード集。
    単行本『黄泉からの声』の「黄泉からの声」第一章,第二章を同時収録。
    そんなワケで、美加ちゃんの成長記録(チビッ子から女子高生に!)として
    読むこともできるのが楽しい。

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    2013年09月19日
  • 妖怪ハンター 1 地の巻

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    何度目かの読み直しにつき記事編集。
    妖怪ハンターこと、考古学者・稗田礼二郎シリーズを纏めた文庫
    ――といっても、まだ完結したわけではなさそうだけど。
    単行本『海竜祭の夜』と『天孫降臨』を、
    引っ越しの際、誤って処分してしまい、後から購入した全3巻のパート1。
    ちなみに、読むべき順序は《地の巻》→《天の巻》→《水の巻》。
    で、この《地の巻》ですが。
    『海竜祭の夜』の一部を削って「蟻地獄」という新しめのエピソードと、
    凄く古い「死人(しびと)帰り」及び、これに対応する「プロローグ」を掲載して
    地(地中,地底)のイメージで纏めた一冊。
    執筆時期に隔たりがあるので絵柄がバラついているのがご愛嬌。
    人類とは違う進化を遂げ、地中に潜んだ異形のものどもが、
    時折、封印を解かれて姿を現す……というラヴクラフト的世界観を
    考古学・民俗学と結びつけた、
    学者がフィールドワークの途上で様々な怪異に出会すという筋立てのマンガ。
    この作者・シリーズにハマるきっかけになったのは、
    今となっては結構しょーもない出来事だったのだけど、
    何度読んでも面白さが色褪せないし、
    どんな経緯を経ても
    絶対いつかどこかで手に取ることになっていたはずの作品だと確信している。
    そのくらい、自分が「物語」に求める要素がギッシリ詰まっている。

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    2013年09月19日
  • 私家版魚類図譜

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    『私家版鳥類図譜』と対を成す一冊。
    「魚」を巡る夢想の数々。
    「深海人魚姫」の後日談「深海に還る」が泣かせるぅぅ( ´ Д⊂

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    2013年09月19日
  • 西遊妖猿伝 大唐篇(1)

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    諸星作品群で、最初に出会った作品。

    大学の寮の勉強室に先輩の遺産としておいてあった。

    当時は途中で終わっていたような。。でも強烈な印象が残りました。

    あれから20年近く。

    再び読んでも、まったく色あせない作品です。

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    2011年05月10日
  • 私家版魚類図譜

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    ネタバレ

    諸星さんの円熟を感じさせるレベルの高い短編集。「深海人魚姫」「深海に還る」は、「ユニコーン狩り」以来の上質のメルヘン。捜神記のたった三行の人魚の話をみごとに膨らませた「鮫人」もいい。イポーくんのシリーズも次回作を期待したい。

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    2011年05月01日
  • 西遊妖猿伝 西域篇(1)

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    諸星大二郎先生は、やっぱり面白い。
    諸星先生の本はいろいろあっても、コレと妖怪ハンターはたまらなくワクワクする本です。

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    2011年02月07日
  • 栞と紙魚子の生首事件

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    怪異や物の怪が平然と跋扈する胃の頭町、そしてそれを平然と受け入れる女子高生二人組の物語。起こっていること自体はとてつもないホラーで主人公たちもいつ死んでもおかしくない(主人公に関係ない人はガンガン死んでる)のにも関わらず、ほのぼのしている。この雰囲気は諸星大二郎にしか出せないのではないか。

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    2011年02月02日
  • 闇の鶯

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    山姥ってその時代の人が違和感なく
    普通の人と安心して泊まるんだから、
    現代だとパソコンやワープロなど機器を使える人なんだなあ。
    現代に生きるいろいろな神話。

    海からやってくる「もっこ」も面白かったです。

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    2011年01月04日
  • 未来歳時記 バイオの黙示録

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    バイオ戦争後、遺伝子が狂い始めた。
    動物と野菜の掛け合わせ、人間と野菜、人間と動物・・・
    そして人間の支配から機械が逸脱しはじめる。

    諸星大二郎らしい作品で、とてもよかったです。

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    2010年11月24日
  • 妖怪ハンター 1 地の巻

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    だいすきすぎる1冊。

    諸星大二郎の作品には、不思議な魅力があります。
    それは水木しげる、手塚治とはまた違った魅力。
    民俗学、歴史学の影の部分。
    穴があったら覗いてみたくなる。
    きっとそれが、諸星大二郎の才能なんだろうな。

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    2010年09月22日
  • 妖怪ハンター 1 地の巻

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    「生命の木」と「闇の客人」がスバラシイ

    いやぁ、どうやってこんな話を思いつくのか…
    諸星大二郎は天才だと思う。
    古本屋で百円で手に入れたのが申し訳ない…

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    2010年08月28日
  • 西遊妖猿伝 西域篇(2)

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    周囲の登場人物の人種が少しずつ変化してきて、そーゆうところがまた妙にリアル。起こってる事件は相変わらずなんだけど。
    不思議な世界観が続いてるあの感じがたまらなく好き。
    物語の進みはおそいけど、これに関してはこのペースでいいと思うし。

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    2010年07月30日
  • 西遊妖猿伝 西域篇(2)

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    ソグド人の領域に入って世界の奇妙さが増し、飄々としたテイストも増した。全く絵空事の世界だが、同時に歴史文化について相当リサーチしているようにも思う。相変わらず底知れない作者先生だ。

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    2014年03月22日
  • スノウホワイト

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    3回殺されても3回ともよみがえる、
    しかも死体が朽ち果てないでいつまでも
    生きているときのような血のような赤い唇と
    赤い頬をした白雪姫の正体は・・・。

    どの話もとても面白かったです。

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    2010年03月29日
  • 未来歳時記 バイオの黙示録

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    バイオテロのせいで人間と動植物の遺伝子が交じり合ってしまった未来っていう設定にすでに脱帽。
    短編集に見せかけて、最後は一気に1つの話にまとまっていくのもびびった。
    人間鳥と人間植物が色っぽい。

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    2010年03月10日
  • 私家版魚類図譜

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    鳥類のほうを先に読みました。
    鳥のほうが好きだとは思うものの、やはり諸星大二郎の絵で描かれる生き物の生々しさに惹かれる。

    深海にすむ人魚の話、魚になっちゃう男の話が好き。

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    2010年01月16日