諸星大二郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
深く甘く怖く面白い。
不思議な、それでいて壮大なオムニバス。
私家版、と名付けられたのも分かる、
これは分類不可能だ、実際私も、
このレビューを記録するに当たってカテゴリすらどうするか決められなかった。
「鳥」という存在をキーワードに、
自由に、それこそ作者が鳥のようにあちこち飛び回って、
思いつきやイメージやちょっとした物語の種なんかを、
のびのびとそのまま描ききったような。
だからこそ、こんなに凄まじい印象になるのだと思う。
どこか、ミヒャエル・エンデの短編とか、
宮沢賢治の世界を彷彿とさせる。
生命と、神と、ヒトと、不可思議と。
創世記じみた話が多いのも諸星ファンとしては「キター!(゚∀゚)」な感じで嬉しい。
そのまま膨らませば、映画や長編漫画なでもなりそうな話を、
短編としてサラリと描ききってしまう潔さが快い。
変に自分の世界に酔った感がないのも良い。
嗚呼、私家版爬虫類図譜とか魚類図譜とか、
もっとたくさん読みたいな。
この人の翼に乗って一緒に色んな世界を見てみたい。 -
Posted by ブクログ
何度目かの読み直しにつき記事編集。
妖怪ハンターこと、考古学者・稗田礼二郎シリーズを纏めた文庫
――といっても、まだ完結したわけではなさそうだけど。
単行本『海竜祭の夜』と『天孫降臨』を、
引っ越しの際、誤って処分してしまい、後から購入した全3巻のパート2。
ちなみに、読むべき順序は《地の巻》→《天の巻》→《水の巻》。
で、この《天の巻》ですが。
天木薫・美加兄妹が登場する「天孫降臨」と、それを補完するエピソード集。
単行本『黄泉からの声』の「黄泉からの声」第一章,第二章を同時収録。
そんなワケで、美加ちゃんの成長記録(チビッ子から女子高生に!)として
読むこともできるのが楽しい。 -
Posted by ブクログ
何度目かの読み直しにつき記事編集。
妖怪ハンターこと、考古学者・稗田礼二郎シリーズを纏めた文庫
――といっても、まだ完結したわけではなさそうだけど。
単行本『海竜祭の夜』と『天孫降臨』を、
引っ越しの際、誤って処分してしまい、後から購入した全3巻のパート1。
ちなみに、読むべき順序は《地の巻》→《天の巻》→《水の巻》。
で、この《地の巻》ですが。
『海竜祭の夜』の一部を削って「蟻地獄」という新しめのエピソードと、
凄く古い「死人(しびと)帰り」及び、これに対応する「プロローグ」を掲載して
地(地中,地底)のイメージで纏めた一冊。
執筆時期に隔たりがあるので絵柄がバラついているのがご愛嬌。
人類とは違う進化を遂げ、地中に潜んだ異形のものどもが、
時折、封印を解かれて姿を現す……というラヴクラフト的世界観を
考古学・民俗学と結びつけた、
学者がフィールドワークの途上で様々な怪異に出会すという筋立てのマンガ。
この作者・シリーズにハマるきっかけになったのは、
今となっては結構しょーもない出来事だったのだけど、
何度読んでも面白さが色褪せないし、
どんな経緯を経ても
絶対いつかどこかで手に取ることになっていたはずの作品だと確信している。
そのくらい、自分が「物語」に求める要素がギッシリ詰まっている。