諸星大二郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ諸星さんのホラーということで結構覚悟をして読んだのですが、謎解きが中心という感じですね。読んだことのない方は「袋の中」とか「不安の立像」をお勧め、最高にこわいですから(^^♪
小説の「キョウコのキョウは恐怖の恐」が好きな私としては、この作品での彼女の復活はうれしいな。(あとがきで触れていますが、小説版の『秘仏』はお勧めです。なんちゃって作家の書くホラーなんて足元に及ばないくらい怖いですから)
ものがたりはパニックホラーということになるんでしょうが、続きが出るのは来年だそうで(な、長いorz)
こちらが終わったら西遊妖猿伝を書くんですよね、ね! ね!!! -
Posted by ブクログ
諸星大二郎が描く世界観のすごさは、あたしが今ことさらに取り上げるべきことでもない。とほうもなくすごいのは誰もが認めるところ。
そうしてグリム童話のダークさ、不条理さの平坦なリズムがそこにオーケストレーションして、ものすごく重厚に、腹の奥にずんずん響く。
スゴ本、それ以外になんと言える?
でも、この人のことあたし、何も知らないんだよなって気づく。デビューの経緯とか作風とか、wikiでようやっと調べてもあんまりでてこない。せいぜいわかるのはその作品から、だけ。
最初に読んだとき、その絵柄から、結構昔の物語なのかな?なんて思っていて、の割りに時々新しいテーマも混じってきておやおやって -
Posted by ブクログ
深く甘く怖く面白い。
不思議な、それでいて壮大なオムニバス。
私家版、と名付けられたのも分かる、
これは分類不可能だ、実際私も、
このレビューを記録するに当たってカテゴリすらどうするか決められなかった。
「鳥」という存在をキーワードに、
自由に、それこそ作者が鳥のようにあちこち飛び回って、
思いつきやイメージやちょっとした物語の種なんかを、
のびのびとそのまま描ききったような。
だからこそ、こんなに凄まじい印象になるのだと思う。
どこか、ミヒャエル・エンデの短編とか、
宮沢賢治の世界を彷彿とさせる。
生命と、神と、ヒトと、不可思議と。
創世記じみた話が多いのも諸星ファンとしては「キター! -
Posted by ブクログ
何度目かの読み直しにつき記事編集。
妖怪ハンターこと、考古学者・稗田礼二郎シリーズを纏めた文庫
――といっても、まだ完結したわけではなさそうだけど。
単行本『海竜祭の夜』と『天孫降臨』を、
引っ越しの際、誤って処分してしまい、後から購入した全3巻のパート2。
ちなみに、読むべき順序は《地の巻》→《天の巻》→《水の巻》。
で、この《天の巻》ですが。
天木薫・美加兄妹が登場する「天孫降臨」と、それを補完するエピソード集。
単行本『黄泉からの声』の「黄泉からの声」第一章,第二章を同時収録。
そんなワケで、美加ちゃんの成長記録(チビッ子から女子高生に!)として
読むこともできるのが楽しい。