諸星大二郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ諸星さんのホラーということで結構覚悟をして読んだのですが、謎解きが中心という感じですね。読んだことのない方は「袋の中」とか「不安の立像」をお勧め、最高にこわいですから(^^♪
小説の「キョウコのキョウは恐怖の恐」が好きな私としては、この作品での彼女の復活はうれしいな。(あとがきで触れていますが、小説版の『秘仏』はお勧めです。なんちゃって作家の書くホラーなんて足元に及ばないくらい怖いですから)
ものがたりはパニックホラーということになるんでしょうが、続きが出るのは来年だそうで(な、長いorz)
こちらが終わったら西遊妖猿伝を書くんですよね、ね! ね!!! -
Posted by ブクログ
諸星大二郎が描く世界観のすごさは、あたしが今ことさらに取り上げるべきことでもない。とほうもなくすごいのは誰もが認めるところ。
そうしてグリム童話のダークさ、不条理さの平坦なリズムがそこにオーケストレーションして、ものすごく重厚に、腹の奥にずんずん響く。
スゴ本、それ以外になんと言える?
でも、この人のことあたし、何も知らないんだよなって気づく。デビューの経緯とか作風とか、wikiでようやっと調べてもあんまりでてこない。せいぜいわかるのはその作品から、だけ。
最初に読んだとき、その絵柄から、結構昔の物語なのかな?なんて思っていて、の割りに時々新しいテーマも混じってきておやおやって思った。出てくる人物の描き方も独特。日本人だろうけどでも年齢層が狭くて、スタイルもごろんとした画一的な感じ。画力がないのでは決してないけれど、デッサンがそのまま作品になったような、線としてはこなれていない(すみません)感じ。むしろ昔のカムイ伝とか石ノ森章太郎とかの人物の描き方に近いものを感じる。
ただ非凡なのはその世界観だと思う。不条理な中にもくっきりとしたこの人のにおいがしていて、そこにひとはけ、クトゥルーのエッセンスを感じるのは気のせいではなかったようだ。
うーん、この作品、マンガとしての絵を楽しみ、グリムの世界を楽しみ、作者の解釈を楽しみ、また目をつぶって世界観の広がりを響きで感じられるのが、一粒で数回楽しめる贅沢作品だなぁ。
娯楽とゲイジュツの境をあたしはいつだってぴしりとは探せないでいるんだけれど、でも、五感を開放して押し寄せる感覚を楽しむときその2つの触覚は、とってもとっても、似ていると思う。 -
Posted by ブクログ
深く甘く怖く面白い。
不思議な、それでいて壮大なオムニバス。
私家版、と名付けられたのも分かる、
これは分類不可能だ、実際私も、
このレビューを記録するに当たってカテゴリすらどうするか決められなかった。
「鳥」という存在をキーワードに、
自由に、それこそ作者が鳥のようにあちこち飛び回って、
思いつきやイメージやちょっとした物語の種なんかを、
のびのびとそのまま描ききったような。
だからこそ、こんなに凄まじい印象になるのだと思う。
どこか、ミヒャエル・エンデの短編とか、
宮沢賢治の世界を彷彿とさせる。
生命と、神と、ヒトと、不可思議と。
創世記じみた話が多いのも諸星ファンとしては「キター!(゚∀゚)」な感じで嬉しい。
そのまま膨らませば、映画や長編漫画なでもなりそうな話を、
短編としてサラリと描ききってしまう潔さが快い。
変に自分の世界に酔った感がないのも良い。
嗚呼、私家版爬虫類図譜とか魚類図譜とか、
もっとたくさん読みたいな。
この人の翼に乗って一緒に色んな世界を見てみたい。