西條奈加のレビュー一覧

  • 烏金

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    何かと忙しない時だったので、読み終えるのに思ったより時間がかかってしまいました。読み終わってみたら結構面白かったのに。
     金貸し業は恨まれる商売だと思いますが、江戸時代には無くてはならぬ身近なものだったのでしょうね。最後はめでたし、で終われて良かったです。

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    2017年11月16日
  • 睦月童

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    ネタバレ

    上手く出来てた…!

    以下微妙にネタバレ


    不思議で有り難い話(授かった神様の力で人を救える)が
    いつのまにか神様の力は人を傷つけるかもしれないものになり(p130どうして睦月神さまは〜)
    それは「あったかい心(p132)」と言われてみたりして
    このあたりまでは
    「神様の力を持った女の子と色々な人達との話」というわくわくするような、時に切なくなるようなお話だったのに

    後半に進むにつれて…
    だんだんと…

    そして神様は…

    完全なるバットエンドじゃなかったのが救いですが

    この設定で謎を残したまま色々な人の罪を映して生き方を変えて行くお話が続いて終わるのでも充分ありで面白かったろうな、とも思

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    2017年10月29日
  • いつもが消えた日

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    ネタバレ

    前巻の日常系サスペンスからがらりと変わった犯罪の方のサスペンス。
    行方不明になった後輩の家族はどうなったのか。なぜ消えたのか。
    解決はするが快刀乱麻とは言い難いし、ちょっとばかり後味も悪い。
    最初は生意気で馬鹿っぽいと思っていた後輩が、最後には可愛くてたまらんかった。

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    2017年10月08日
  • 烏金

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    ネタバレ

    金貸のお吟の元にころがりこんだ何やら訳ありの浅吉。借金で身動きとれなくなった人に、暮らしの立て直しの手助けをしながら、借金返済にみちびいていく。浅吉の本当の目的は、地元甲府で貧しい村の生計の助けとなるようにブドウ栽培を始めるため、お吟の金を利用することだった。

    武士が借金まみれなこと、江戸時代の高利貸しの返済の過酷さなどは、当時の武士・庶民は熟知していたのに、浅吉がヒーロー気取りで知恵を出して暮らしを立て直し、みんなから感謝され好かれるなど、ちょっと話が稚拙。

    ただ、文章は読みやすい。

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    2017年07月14日
  • 三途の川で落しもの

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    読みやすく面白い作品だけど、似たような物語が多いので目新しさに欠けた印象。
    あらすじ(背表紙より)
    大きな橋から落下し、気づくと三途の川に辿り着いていた小学六年生の叶人は、事故か自殺か、それとも殺されたのか死因がわからず、そこで足留めに。やがて三途の渡し守で江戸時代の男と思しき十蔵と虎之助を手伝い、死者を無事に黄泉の国へ送り出すための破天荒な仕事をすることになる。それは叶人の行く末を左右する運命的なミッションとなった。

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    2017年02月22日
  • 無花果の実のなるころに

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    初めて読む作家さん。

    元芸者で、神楽坂で履物店をいとなむお蔦さんと、両親の転勤と引っ越しの間、中高一貫校に通うために同居する孫の望の物語。
    一世代飛ばした距離感が良い。
    両親との関係はお互いになまなところもあるが、「おばあちゃん」は、押しも押されぬオトナである。
    読んでいるこちらも、おばあちゃんの、とくにお蔦さんのような、世間が広く、人生の酸いも甘いも知り尽くした言葉には重みを感じるものである。

    人の死なない「日常の謎」だが、『罪と人の心』がテーマになっているあたり、すぱっと犯人を逮捕して終わり、と言う爽快感がないうえに、意外に重い。
    お蔦さんは、「子供だから知らせないでおく」「子供にはま

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    2016年12月30日
  • 世直し小町りんりん

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    ネタバレ

    時代小説なのにとっても読みやすい話でした。
    お蝶の兄のお嫁さんなので義姉さんの沙十とのコンビで
    頼まれ事を解決して行くんだけど
    最初は登場人物のほとんど怪しいのびっくり
    でもまさかの・・・って展開なんだけどそれもまた裏があったかって
    ほとんどの登場人物に隠し事があるんだけど、テンポも良く進んで行きとっても面白かった。

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    2016年11月15日
  • 無花果の実のなるころに

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    『九十九藤』で魅了された著者の、現代ミステリーを初読み。
    元芸者でいまでも粋なお蔦さんとその孫という、ユニークな組み合わせの二人が主人公。
    舞台は神楽坂。情緒あふれる街で、二人が日常の事件を解決する活躍を「僕」の一人称で語られる。
    解説では、作品に対する深い洞察もあるが、ジャンルとしては、ほのぼのミステリーといっていいかも。
    代々男が料理する家系ということで、「僕」の料理がそこここに綴られ、特に『熱々リンゴの蒸し焼きパイ』は、詳しくレシピがあり、料理好き食べ物好きの読者は見逃せないか。

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    2016年11月15日
  • 睦月童

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    読みやすいお話だった。児童書でもいいかもしれない。
    個人的には最後はもっとはっきり大団円な方が好みだったかも。

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    2016年12月28日
  • 上野池之端 鱗や繁盛記

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    201610/色々きれいにまとまったエンディングは都合よすぎるとこもあるけど、西條奈加作品なのでアリかと。

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    2016年10月09日
  • はむ・はたる

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    ネタバレ

    「烏金(からすがね)」の続編。
    烏金で登場した孤児たち、長谷部家の人々、金貸しのお吟も再び登場。
    稲荷ずし売りで生計を立てる子供たちの成長ぶりが嬉しかった。
    人当たりの良い、長谷部家次男・柾(まさき)様が抱えた暗い一面も出てきて深みがあったけど。
    前作の主役、浅吉が問題解決をするときの様な鮮やかさが無くて、ちょっと物足りなかった。

    表題の「はむ・はたる」とは。
    異国の言葉で ファム・ファタル、「男を惑わす女」の意味だそう。

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    2016年08月28日
  • 睦月童

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    「人の罪を映す」不思議な目を持つ少女「イオ」
    後ろめたい気持ちのあるものは、イオの目が金色に光って見える。
    酒問屋の跡取り息子の央介(おうすけ)は、イオのお蔭で会心し、イオを妹のように可愛がるようになる(ほのぼの)
    しかしイオの生まれた里には、村人が近づいてはならない秘密があった。。。

    ファンタジーの設定が強引で、納得のいかない展開ではありますが、希望を持たせてくれる終わり方でした。
    主人公の央介が、商人の跡取り息子とは思えない、伝法な口調で話す場面が何度もあって、どうもしっくりこなかった。

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    2016年06月28日
  • 無花果の実のなるころに

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    ネタバレ

     元女優であり,元芸者である粋な「お蔦さん」という老女を探偵役に据えた連作ミステリ短篇集。狂言回し的な位置付けで,中学生の滝本望という少年が用意されている。物語の舞台は,東京の神楽坂。望の両親が,父の仕事の都合で北海道に転勤しており,神楽坂には望と祖母であるお蔦さんが残っているという設定である。
     滝本家は,代々男性が料理をするという家柄であり,中学生でありながら望は,かなりの料理の腕前であるという設定。設定だけ見ると,かなり特殊な作品である。日常の謎系のミステリだが,ややブラックなテイストに仕上がっているのも特徴の一つ。個々の物語は緩やかにつながっており,滝本望が恋心をいだく石井楓という少女

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    2016年08月04日
  • 睦月童

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    人の悪事を見抜く瞳を持つ童…に助けられた央介。最初彼がどうなってくのか心配だったが、イオのおかげでまともに。鯨の親分との場面はほのぼのしてよかった。話しは途中から時代物からファンタジーも入ってきて?どうなることかと思ったが…イオは人として人生を全うして欲しいな…

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    2016年06月18日
  • はむ・はたる

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    201601/前作を知らずに読んだけど面白かった。時代物だけど、史実史実してなくてある意味お伽話的なので、悲しいとこも尖った痛みではなくじんわりくるカンジ。

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    2016年01月30日
  • 睦月童

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    睦月神とはそーゆーものだったのね。
    なんだかもの悲しい。
    イオを取り巻く央介たちの心が優しく癒される。

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    2015年11月25日
  • 睦月童

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    座敷童やかぐや姫伝説などを盛り込んだ時代ファンタジー。

    人間の罪悪感を映し出す目を持つ、イオという睦月童の女の子。前半は、大店の若旦那である央介とともに、江戸の街中で起こる事件の解決に乗り出す話で進められるが、後半は一転、その睦月童の力の根源である睦月神と対決する話へと移っていく。
    前半の、睦月童の不思議な力を使った事件解決の話をもう2、3話読みたかったかも。後半の対決編もかぐや姫とか八百比丘尼伝説が盛り込まれて面白かったのではあるが、前半から後半への転換が性急すぎるのが残念だった。
    結末は、果たして明るい未来、過酷な未来のどちらを予感させるものか、考えさせられるものであった。神様と言えど、

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    2015年11月06日
  • 睦月童

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    おめえの鏡は罪じゃあなく、人に残った人らしいところを映すんだ。人にとっていちばん大事な、あったかい心だ。
    ある東北の村から日本橋の酒問屋に招かれた一人の少女・イオ。彼女は「人の罪を映す」という不思議な目を持っていた。荒れた生活を送っていた酒問屋の跡取り息子・央介は、彼女の目をみたことで激しい良心の呵責に襲われ、かつて自分が犯した罪を贖おうとする。やがて更生した央介とイオは、彼女の目を使って、江戸で起こる数々の事件を解決していくことに。しかし、イオの出生の秘密を知る侍が現れたことで、二人の運命は大きく動き始める……。
    人にとって「罪」とは何か。そして「許し」とは何か。イオの不思議な能力の源泉に隠

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    2015年10月25日
  • 睦月童

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    不思議な力をもつ睦月童のイオと酒問屋の跡取り・央助との交流を描いた江戸時代を舞台とするファンタジー小説。
    4話まではイオの力を使って人々を改心したり、事件を解決するなど畠中恵の『しゃばけ』シリーズのような日常ミステリを扱った作品のように感じるが、5話以降はイオと睦月童の謎に迫っていくことがメインになり4話までとは内容が異なってくる。そのためミステリ的内容を求めると肩透かしをくらうかもしれません(とはいってもそこまでミステリしているわけではないが)。
    西條作品を薦めるなら、この作品よりも『千年鬼』の方がファンタジーとしては楽しめたのでそちらをおススメします。

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    2015年09月24日
  • 世直し小町りんりん

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    残り3分の1で??
    なんか読んだことあるな?
    !単行本ん改題して文庫本にしただとぉ!?
    続編かと・・・文庫書き下ろしで続編かと・・・

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    2015年07月23日