押見修造のレビュー一覧
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自伝
押見先生の自伝。鉛筆書きの下書きのような漫画で、まるで荒い白黒のテレビを観ているような味がある。思春期のときに自分の感情やしたいことを親に認めてもらえず抑圧された。それで若い彼は死んだように感じた。それを読んで今私は子育ての最中なので、子供の感情を尊重しようと思った。しかしその後に、彼は生き返るために漫画を描いたと言っている。ということは抑圧されて辛かった経験があるからこそ数々の作品が産み出されたのか。本人はどう思っているのだろうか。
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母は、美人だったと思う。
周りがよく言っていた。
でも、私にはわからなかった。
臭いし、眉間に皺があって、いつも顔をしかめている。
なにより、おばあちゃんみたいだった。
友達のお母さんより歳が上だった。
でもそれより、もっとおばあちゃんに見えていた。
母は私に、「お母さんが〇〇ちゃんと同じ歳だったら、きっと仲良くなるね」と言った。
私は不気味に感じたし、気持ち悪かった。
でも笑うことしかできなかった。
母の言うことはいつもわからなかった。
なんで怒っているのか、なんで泣くのか。
私はどうしたらいいのかわからなかった。
いつも不安だった。どうしたら怒るのか、何が悲しいのか。お父さんはどう思 -
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母親が行った、やってはいけないこと。
母親は正しいはずだったけど、正しくないことをして、私は何が正しいのか、わからなくなる。
母親がいないと生きていけない。
母は私に「お母さんは病気なの。だから早く死んじゃう。〇〇ちゃん、より早く死んじゃうからね」といった。
私は怖くて、いつも神様にお願いしていた。
神社に行くと、正月は必ず「お母さんが死にませんように」と、お願いをしていた。
母はよく吐いていた。
だから病気だと思っていた。
私もよく吐いていた。
理由はわからない。痩せていた。
私はよく、母の自転車の後ろのカゴに座って買い物に連れて行ってもらった。
近所の国道を渡るときは、危ないから私 -
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私の母は優しかった。
私をちゃん付で呼び、溺愛した。
私は野菜を食べなかったし、いつもご飯を残した。幼稚園では乱暴だった。先生を困らせる子供だった。
家ではどうだったろう。
母親はよく怒っていた。
泣きながら、何か私には分からないことを言いながら、「なんでいつも」「なんであんたは」「あんたのせいで」と言っていた。
古い記憶に、自転車にまたがる母が土手の上にいて、私は土手の下で泣いていて、母親が怒鳴っている。何に怒っているのか分からない。でも、置いていかれちゃう。怖い。
その頃の夢で今でも覚えているものがある。
友だちが住んでる公営の平屋の集まりの中庭。母親が立ち話していて、私たち子供は -
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おもしろかった
慧が言っていることの意味がわからなかったけど、あとがきを読んで少しわかったような気がする
男女平等系のジェンダーの話はよく見るけど、「男/女らしさ」から解放されたのが転校してきた慧なんだな
しかしめっちゃキスするやん…。
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私の思春期の辛さ、親や家族との感覚の隔絶はどこから来ているんだろう。と言うのは、私の人生の命題だ。
それを絵で表してくれた。血を流して。ここまで開示してくれた押見さん、尊敬する。読者は押見さんのずっとこれを読みたかったのだから。
私の中学一年の時にも、ルドンがいてガロがあってシュールレアリスムの入り口があった。
自分を異なるものと思っていたし、おかしいと思っていたので、出自を問うていたし、病気ではないかと感じていた。
周りのことあまりに違いすぎて、、家族でも浮いていたのでひとり、であった。
その後彼氏ができ人に恋愛され恋愛をすると、新しい感情の扉と世界が開いた。そこを堪能するには広す -
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ネタバレこんな漫画を世に出してくれたことに感謝。
漫画の内容とは全く関係のない読者の個人的な経験ではありますが、私は昨年弟を自殺でなくしました。
「弟が大学を留年したらしい」という話を聞いても、仕事の忙しさに甘えて、また不健全な実家を遠ざけたくて、たいして会いにも行かずに私は自分のことだけで忙しくして過ごしていました。
大学に入って急に広がった世界の中でどう生きればいいのか分からなくなり立ち止まってしまうという経験はかつての私にもあったのに、私は自分の力で生き抜いて幸せを手に入れたんだぞ、という思い上がりでもあったのか、また生きる道は自分で掴み取るものなんだぞ、という意地悪な気持ちでもあったのか、と -
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ネタバレ[全巻読後の感想]
押見修造作品の特徴として、自分の魂を削りながら作品を作り出すような、作者自身が己に問いかけるようなパーソナルな作家性があると思います。
その作家性が個人的に、時に非常で難解であったり、エンタメ性と乖離してしまったりすることがあるのですが、本作はエンタメ性と内省的な作家性がいいバランスで共存している作品だと思いました。
特にラストシーンは作者だけでなく、毒親を抱える、、、いえ、もっと広義的に様々なトラウマを抱える人々にとって、普遍的な救いとなるようなラストではないでしょうか?ここ数年読んだ漫画の中では最も素晴らしいラストシーンでした。
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