スティーヴン・ハンターのレビュー一覧

  • 狙撃手のゲーム(下)

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    やっぱりスワガー・サーガは面白い。それが第一の感想だ。
    今作のスワガーは70歳を超えた老人で、もはや激しい銃撃戦では前線に立てない、というか周りが必死に止めようとする。それはそうだろう。いかに鍛えていても、70歳の老人が特殊部隊とともにヘリボーンをしようと言い出したら誰だって止める。結局ヘリボーンはしてしまうのだけど。

    そんな本作で主題となるのは、アメリカ国内に潜入したテロリストの発見だ。作者自身の銃への深い造詣をベースに、現代社会ならではのガジェットを駆使した捜査の様子は一級品のサスペンスとなっている。

    詳細はネタバレとなるので伏せるが、鍵となっているのはAccuracy Interna

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    2020年12月14日
  • 狩りのとき(下)

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    ボブ・リー・スワガー初期4部作を読み終えた。
    確かに面白い。最後に、もう一捻りが良い。
    ただ、話が長い(笑)。
    もう少しコンパクトに話をまとめて欲しい。
    このシリーズは、今後読み続けるかと言うと、取り敢えず
    もうよいかなと思う。
    取り敢えず、僕の中ではお仕舞い。

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    2020年09月17日
  • 狩りのとき(上)

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    ダニーの心意気が気持ち良い。
    シエラ・ブラヴォー・フォーの活躍が凄い。
    そしてソララトフとの戦いも結果が分かっていても、
    その前哨戦が手に汗握る。下巻も楽しみだ。

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    2020年09月14日
  • ブラックライト(下)

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    ボブが話の中心になってきた途端、俄然面白くなる。
    微かに聞こえる飛行機の音から、敵の動きを全て予測して先手を打つ、ボブは超能力者か?(笑)
    可哀想なのはサムの老いが、自分の気力体力では、どうにもならない姿が悲し過ぎる。
    自分も決して若くないので、身につまされて切なかった。

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    2020年09月13日
  • 極大射程(上)

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    久し振りにベタベタの冒険小説を読む。
    男の憧れ最高のタフガイの話。
    絶対に助からない、既に人間の域を超えてる。なのに不死鳥の様に、都合良く復活する。
    どんなに、後付けで理由付けをしても無理でしょ!ありえないでしょ!と言っても強引に筆は進む。
    結局、読者は諦めて、そうなるのねとシブシブ納得しながら
    読むしかない(笑)
    この世界観に素直にハマればこよなく気持ち良い。
    主人公はどんなに窮地に立っても、間違いなく乗り越えて行くのだ!我らがヒーローボブ!!!
    ハラハラドキドキなんか全然しないぞ、安心して読めるぞ。
    僕は大好きだ!!
    「戦えば勝つ、必ず」(宇宙怪人ゴースト)

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    2020年08月12日
  • 狙撃手のゲーム(上)

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    ネタバレ

    ボブ・リー・スワガーシリーズの新作。
    此度のスワガーは御年70歳。
    それでも戦うのかよと愕然としますが、
    そこはスワガー軍曹。飄々とこなします。

    今回の舞台は中東~アメリカ。

    息子を敵狙撃手に殺された母親が狙撃のプロである
    スワガーに意見を求めるところから話は始まる。

    敵はシリア戦争にてアメリカ軍に甚大な被害をもたらした
    シリア軍人で狙撃の天才であり、現在行方不明。
    スワガーはモサドの特殊部隊とともにその狙撃手を追う。

    今回も例にもれず技術的な話が多くてちょっと疲れるが、なかなか面白い。

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    2019年12月16日
  • 狙撃手のゲーム(下)

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    もう何年もハンターを翻訳し続けているのに、いまだにこの人の文章はあちこち引っかかる。
    あと巻末の解説がよくない。無い方がましだ。

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    2019年11月29日
  • 狙撃手のゲーム(上)

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     盆と正月が来たみたいだという言い方があるけれど、冒険小説ファンにとっては今秋がそれにあたるのではないだろうか。8月にグレイマンシリーズ『暗殺者の追跡』、9月に本作、ボブ・リー・スワガーシリーズ『狙撃手のゲーム』発刊だ。秋の入り口で十分に楽しませてもらった。
     動のグレイマン、静のスワガーといった対比ができるだろうか。理詰めで敵対するスナイパーを追い詰めていく様はスリリングで、気持ちよく読み手を先に進ませる。少しづつ距離を詰めていき、最後に両者が邂逅し決着がつく・・・大団円・・・拍手・・・幕・・・。

     『狙撃手のゲーム』では精密射撃の世界が丁寧に書かれており、僕くらいの年代の人たちは、40年

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    2019年10月12日
  • Gマン 宿命の銃弾(下)

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    ネタバレ

    久々に「スワガー・サーガ」を読んだ。いつものハンター節で描かれるのは、なんとボブのおじいちゃん、チャールズ・スワガーである。

    舞台は1934年、世界恐慌の余波が残り、禁酒法が終わり、イタリアン・マフィアの全盛期にも陰りが見えてきた頃で、その影響で裏社会の秩序も乱れている。
    銀行強盗が盛んに行われたこの時代の、実話を下敷きにして、チャールズ・スワガーの活躍劇が描かれる。

    スワガー一家のマッチョぶりは、このチャールズも変わらず(というか、遺伝的には先)なんだが、彼には第一次世界大戦を退役して以降、大きな秘密を一つ抱えていて…とこれは主筋から離れていることなのだが…圧倒的強さを誇るチャールズが、

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    2019年09月21日
  • デッド・ゼロ一撃必殺(下)

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    【上下巻のレビュー】
    新たなボブ・リー・サーガへの序章

    今回、ボブはスナイパーとしてライフルを持つことはない(なんとスポッター!)。これまでのようなスナイパーアクションとは趣を変え、良く練られたポリティカルサスペンスに仕上がっている。彼以外の登場人物はバンバン撃っているだけに、やはりファンとしてはボブのシューティングが見たかったところ。特に場所をアメリカ国内に移してからというもの、ばらばらだったパズルが一つ一つ組みあがっていく構成には唸らされる。また、ある意味では人の入れ替えが行われたシリーズ転換期といえよう。

    それにしてもボブもさすがに年をとった(還暦過ぎのおじいちゃん!)。シリーズ初期

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    2019年01月09日
  • 極大射程(下)

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    ネタバレ

    このミス海外編2000年版1位。海外編もこの年代になると普通に面白い。この年の2位がボーン・コレクターだし、この先も楽しみ。本作はのちにシリーズ化される第1作目であり、スーパーヒーローが活躍するやつってわかってるので安心して楽しめる。話は比較的わかり易い娯楽大活劇。主役がかっこいいし、魅力的な女性がからんでくる。まあ、最初はちょっととっつきにくいとこあるけど、途中からはグイグイ進む。前半は緻密なロジックでスゲーと思うけど、後半はなんだか雑な感じで大味になってきて、そんなとこブラついてたら殺られてまうでしょとか、ちょっとご都合主義すぎるでしょと思ったりします。それでも、最後に大技がかかるのが爽快

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    2018年10月27日
  • マスター・スナイパー

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     S.ハンターの新刊というだけで楽しみにしており、発売直後にネットで購入したのは、間違いだった。これは以前に読んだことがあると、読み始めてすぐに分かった。良く調べてみると、新潮社から出版された『魔弾』がそれだった。それならそうと大きく書いておけよと思うが、自分のブックレビューにもないし、読んでいて面白いのでそのまま読み進めることにする。

     暗視装置を使用したナチスドイツの最終兵器が軸となり、ストーリーは展開する。作戦上静音性が求められるため、亜音速弾を使用し、直進性を求めるため弾丸は被甲せず、鉛のままを使用する。マニア心鷲掴みだな。

     ホロコーストを大きなポイントに、スナイパーの行動、特殊

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    2018年07月23日
  • 極大射程(下)

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    下巻から
    ようやく本格的な戦闘へ
    敵味方の両脇役たちもいい味を出してきます。
    ボブがまたどうにもカッコいい
    御都合主義?いやいやベタでいいじゃんよ
    最後の最後まで勝てるかわからない。

    でも、お財布事情的に
    (^^; シリーズを追うのはまだ後でいいかな?

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    2018年03月18日
  • 極大射程(上)

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    大きな陰謀に巻き込まれていく主人公。大統領暗殺って、こんな感じでいろんな仕掛けが裏にあるのかなぁ。ここから同逆転するのか、なかなかイメージがつかないまま後半に突入。

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    2017年12月16日
  • Gマン 宿命の銃弾(上)

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     コルトガバメントM1911という拳銃。モデルナンバーが示す通り、1911年から軍隊や警察等の政府組織の男たち、government-man(Gマン)が愛用してきた銃だ。使用する弾丸は45ACP(45口径Auto Colt Pistol)で、半インチの大口径は携行する弾丸の量は制限されるが被弾時のストッピングパワーが大きく、一発で敵を無力化させることができる。
     トンプソンサブマシンガン(トミーガン)も45ACP弾を使用しており、アルカポネが葉巻を咥えてドラム型弾倉のトミーガンを抱えているイメージも印象的だ。現代では9mm口径に主流を譲ったが、今も根強いファンを獲得している。

     そのM191

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    2017年08月20日
  • 狩りのとき(下)

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    ネタバレ

    上巻はベトナム戦争の回顧録がメインだったが、下巻からは一転し、現代のアメリカが舞台。
    ボブ・スワガーは過去の戦争に未だにとらわれながらも妻・娘との生活を過ごしていた。
    そんなある日、自分が居合せていないときに妻と娘が狙撃される。間一髪、命は落とさずに済んだが。
    ボブは静かに怒り、狙撃手を独自に調査する。

    すると狙撃手は以前に相棒を狙撃したロシアの怪物、ソララトフであることがわかった。

    下巻はアクションもありますが、推理や謎解きが多いです。
    でも、伏線がちゃんと回収されてていい感じ。

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    2017年07月08日
  • 狩りのとき(上)

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    ネタバレ

    最強スナイパーボブ・リー・スワガーシリーズ。
    場面はベトナム戦争末期。

    若い兵士、ダニーは元々、儀仗兵で内勤していたが、反戦活動のいざこざに巻き込まれ、そこで軍部の命令に背いたために、激戦地に送られる。

    そこで最高のスナイパー、スワガーに出会いスポッターとしてヘッドハントされる。
    その後二人はペアとして作戦を遂行するようになる。

    前半の反戦活動云々は正直、面白くはないけど。
    後半のベトナム編は流石のアクション描写。

    めちゃくちゃ面白い。
    特によいのは敵方の将校も魅力的に描いているところ。

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    2017年06月28日
  • Gマン 宿命の銃弾(下)

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    スティーヴン・ハンター『Gマン 宿命の銃弾(下)』扶桑社ミステリー。

    上巻のスローな少しまどろっこしい展開から一転、ギャングが跳梁跋扈した1930年代を舞台にチャールズ・F・スワガーの秘めたる謎を明らかにしていく。

    ボブがチャールズの過去で追い求めることは一点のみ。何故チャールズがFBIの記録から抹消され、酒に溺れる転落の人生を送ることになったのか。

    本作はスワガー・サーガというよりも、ギャングどもが跳梁跋扈した1930年代を描いた歴史小説という色彩が強い。また、これまでは各時代のヒーローとして描かれてきたスワガー一族の男たちだが、本作ではチャールズのスキャンダラスな、人間的に脆い一面が

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    2017年03月31日
  • Gマン 宿命の銃弾(上)

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    スティーヴン・ハンター『Gマン 宿命の銃弾(上)』扶桑社ミステリー。

    スワガー・サーガの第15作。本サーガの中核を成すボブ・リー・スワガーも71歳となり、後継者のレイ・クルーズとの世代交代も今一つ不調ということで、今回は一体どのような設定になるのか非常に気になっていた。蓋を開ければ、何と今回はボブの祖父チャールズ・F・スワガーを主人公にした物語であった。

    アーカンソー州にあるボブ・リー・スワガーの地所から祖父チャールズの遺品とおぼしきコルト45と紙幣、謎の地図、FBIの前身である司法省捜査局のバッジなどが発見される。ボブは自らのルーツである祖父の謎に満ちた過去に迫る。

    チャールズの時代で

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    2017年03月31日
  • 極大射程(下)

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    ネタバレ

    何度も主人公や、その仲間達が死んだと思った…絶体絶命のピンチを全力で跳ね返して立ち向かうの格好いい!
    ラスト近く、また終わったと思ったら、もう忘却の彼方にあった某保険が見事に働いて大逆転。痺れたー!
    老弁護士も惚れ惚れする仕切りで、大勝利を収めた2人は共に女と幸せになりましたとさ。
    めでたしめでたし。
    個人的には犬の記述に泣けましたよ…そう、あいつらは健気なんだよ…

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    2017年02月21日