スティーヴン・ハンターのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この五つ星は「極大射程」に始まるスワガーシリーズに進呈。
日本での紹介1作目は「ダーティホワイトボーイズ」だった。ミステリーランキングで評判がいいので買ってはいたけどさほど好みとは思わずほったらかしていた。何となく読んでこりゃ面白いと調べてみた書評サイト、よくぞまあ茶木さん「順番通りに読むべき」とすすめてくれた事よ!シリーズ1作目「極大射程」にひっくり返った。海兵隊のスナイパーが主人公?私には関係ないわと思いこんでいたお馬鹿さん。でもその時読まなかったおかげで本来の発表順で読めたことがこの上なくありがたい。
主人公をはじめとする人物造型がすばらしい。時間が行き来する凝ったプロットなのに読み -
Posted by ブクログ
表紙が格好いい。本文に主人公チャールズ・スワガーのいでたちの描写があるが、この表紙に勝るものはないだろう。
シカゴにある屠畜場で発生した事件を契機にチャールズ・スワガーが捜査に乗り出す。屠畜に使用される薬品がナイトトリップと呼ばれるドラッグとして不正に流出し、チャールズが関係した事件をはじめ数件の殺人事件に関与しているとのこと。人種差別があることが当たり前の社会で黒人警官と協力し事件解決にあたる、ハードボイルド活劇だ。
スワガー家3代に渡る武勇伝の第1部、このチャールズにして、次代のアール、そしてボブ・リーにつながる活劇を大いに楽しもう。 -
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ネタバレ伝説のスナイパー、ボブ・リー・スワガーが前回の戦いに勝利したが、議会の公聴会に呼ばれ訴追の恐れが出てきた。最近の過剰なコンプライアンス感覚にアイロニーを織り交ぜながら、物語は進行する。このまま彼は収監されるのか?これが『囚われ』の意味か?
並行してラフオペレーションが進行する。麻薬を運ぶトラックが強奪された末の、組織暴力の覇権抗争だ。
上巻の終盤、だしぬけに並行する二つの物語が衝突し、一つのストーリーに収斂する。ザ・スナイパー、ボブ・リー・スワガーが囚われの身に陥ったのだ。
と、ここまでが上巻。
男前な価値観のもと、みんな待ってたぜ!ボブ・リー! -
Posted by ブクログ
かつてパソコン通信で冒険小説フォーラムを運営していた頃、極めて人気の高かったスティーヴン・ハンター。作家歴は長く、数々の話題作を提供してくれ、とりわけアール・スワガー、とその息子のスナイパーであるボブ・リー・スワガーという二人の主人公による、二つの時代に物語を紡いできた力業は、未だに忘れ難い印象を残す。
本編は、珍しく長編小説にしては短く、スピーディで、しかもテンポの良い独特の面白さを持ったもので、これまでのハンター作品の重厚さに対し、第二次世界大戦下の工作員の物語であるにも関わらず、どこか軽妙でリズミカル、かつスピーディな展開を見せる。
英国工作員ベイジルを送り出す側の言わば<承前 -
Posted by ブクログ
スティーヴン・ハンター『ベイジルの戦争』扶桑社ミステリー。
スティーヴン・ハンターの新作はスワガー・シリーズではなく、どこかユーモラスな雰囲気もある1943年の戦時中のヨーロッパを舞台にしたスパイ冒険活劇小説だった。
冒頭に描かれた主人公が少し緩い感じで一抹の不安を覚えたが、次第にエージェントとしての凄腕を発揮する。初期作品の『真夜中のデッドリミット』のような感じの作品であった。しかし、オチがあるのはどうかな。
主人公の英国陸軍特殊作戦執行部のエージェント、ベイジル・セントフローリアンは、無類の酒好き、女好きだが、任務に当たらせれば並ぶ者のない凄腕だった。軍部に緊急招集されたベイジルは、