スティーヴン・ハンターのレビュー一覧
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コルトガバメントM1911という拳銃。モデルナンバーが示す通り、1911年から軍隊や警察等の政府組織の男たち、government-man(Gマン)が愛用してきた銃だ。使用する弾丸は45ACP(45口径Auto Colt Pistol)で、半インチの大口径は携行する弾丸の量は制限されるが被弾時のストッピングパワーが大きく、一発で敵を無力化させることができる。
トンプソンサブマシンガン(トミーガン)も45ACP弾を使用しており、アルカポネが葉巻を咥えてドラム型弾倉のトミーガンを抱えているイメージも印象的だ。現代では9mm口径に主流を譲ったが、今も根強いファンを獲得している。
そのM191 -
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スティーヴン・ハンター『Gマン 宿命の銃弾(下)』扶桑社ミステリー。
上巻のスローな少しまどろっこしい展開から一転、ギャングが跳梁跋扈した1930年代を舞台にチャールズ・F・スワガーの秘めたる謎を明らかにしていく。
ボブがチャールズの過去で追い求めることは一点のみ。何故チャールズがFBIの記録から抹消され、酒に溺れる転落の人生を送ることになったのか。
本作はスワガー・サーガというよりも、ギャングどもが跳梁跋扈した1930年代を描いた歴史小説という色彩が強い。また、これまでは各時代のヒーローとして描かれてきたスワガー一族の男たちだが、本作ではチャールズのスキャンダラスな、人間的に脆い一面が -
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スティーヴン・ハンター『Gマン 宿命の銃弾(上)』扶桑社ミステリー。
スワガー・サーガの第15作。本サーガの中核を成すボブ・リー・スワガーも71歳となり、後継者のレイ・クルーズとの世代交代も今一つ不調ということで、今回は一体どのような設定になるのか非常に気になっていた。蓋を開ければ、何と今回はボブの祖父チャールズ・F・スワガーを主人公にした物語であった。
アーカンソー州にあるボブ・リー・スワガーの地所から祖父チャールズの遺品とおぼしきコルト45と紙幣、謎の地図、FBIの前身である司法省捜査局のバッジなどが発見される。ボブは自らのルーツである祖父の謎に満ちた過去に迫る。
チャールズの時代で -
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あまりにも有名な殺人鬼<切り裂きジャック>について書かれた本をぼくはこれまで読んだことがない。特に読まなかったことの理由はない。ほとんどの作品を読んでいるはずのパトリシア・コーンウェルが『切り裂きジャック』を書いた時にもなぜか食指が動かなかった。
ほとんどの作品を読んでいるこの作家スティーヴン・ハンターの本書にしても買ってすぐに手に取ったわけではない。半年以上経った頃になってようやく、それもどちらかと言えば気が向かぬままに手に取った。
古いロンドンの街を脅かした切り裂きジャックが有名な連続殺人鬼の代表格のような存在として知られながら、ついに逮捕されることなく未解決に終わっているという -
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あまりにも有名な殺人鬼<切り裂きジャック>について書かれた本をぼくはこれまで読んだことがない。特に読まなかったことの理由はない。ほとんどの作品を読んでいるはずのパトリシア・コーンウェルが『切り裂きジャック』を書いた時にもなぜか食指が動かなかった。
ほとんどの作品を読んでいるこの作家スティーヴン・ハンターの本書にしても買ってすぐに手に取ったわけではない。半年以上経った頃になってようやく、それもどちらかと言えば気が向かぬままに手に取った。
古いロンドンの街を脅かした切り裂きジャックが有名な連続殺人鬼の代表格のような存在として知られながら、ついに逮捕されることなく未解決に終わっているという -
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何故にスティーブンハンターが切り裂きジャック?つい先日、シェリーディクスンカーの切り裂きジャックを題材にしたタイムトラベルものを読んだばかりなので
事件にはちょっと詳しくなったところ。凄惨な事件ですが現在まで未解決であることでイギリスでは有名みたいですね。
小説での描写や実際の犯人の遣り口から現代ならDNA鑑定であっという間に捕まってしまいそう。
また1880年代ってシャーロックホームズと同時代なんですね。小説の中にも「緋色の研究」が発表されたばかりとの記述があります。
混沌としたヴィクトリア朝時代、ロンドンの下町の世相が良く判る、風俗小説として読んでも面白いです。
スカートを捲っただけで路上 -
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これまで、切り裂きジャックの犯人像に迫る作品を何冊か読んでいるが、これだけ明解に犯人像を示した作品は無かったのではないだろうか。やはり、信頼すべき作家スティーヴン・ハンターだけのことはある。もっとも犯人像はスティーヴン・ハンターの創作なのだが。意外な犯人像と、ただでは済まないストーリー展開。なかなか面白い。
連続娼婦殺人事件の犯人、切り裂きジャックの正体に新聞記者のジェブが音声学者のデア教授と共に迫る。
これまでの切り裂きジャック事件を扱った作品はさんざん証拠や事実を並べ、事件をこねくり回した挙げ句に犯人像は不明確で、フラストレーションが溜まる作品が多かったが、見事にスティーヴン・ハンター -
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- カート
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試し読み
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物語りは、全米を揺るがす4件の狙撃事件のシーンから始まる。FBIの初動捜査によりベトナムにおける、伝説的なスナイパーによれ犯罪が濃厚となるが、本捜査を指揮するニックは、射撃の専門家という触れ込みで旧知である老スナイパー、ボブ・リー・スワガーに鑑定を依頼する。ボブは、これら事件の狙撃がありえない精度でおこなわれたことを突き止め、ベトナムのヒーロースナイパーのギアでは不可能なことを証明する。では、この超絶技巧の狙撃は、どのように可能となったのか。物語りは、ハイテクスコープ、事件の背景、FBIの指揮捜査官への誹謗中傷などを巧みに織り交ぜ進んでいく。
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ネタバレスティーヴン・ハンターによるボブ・リー・スワガーシリーズ第三弾下巻。
アールが殺害された当時、最先端の技術であった暗視装置が本作のタイトルになっていることが明かされ、アールも暗視装置を使ったハンターに殺害されたことが判明する。そこからボブとラスは少しずつ真実に迫っていく。
本作では極大射程の時のような最後の最後でひっくり返すような仕掛けは用意されていないが(それでもまさかの結末は用意されている)、綿密に張り巡らされた伏線を最終的に見事に回収する特徴がある。ボブがそこに至る過程は半ば強引に感じたり、ピンチに陥った時のある意味ご都合主義的展開が気になるところもあり、息切れしたかなと思わせる。
また -
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前作『第三の銃弾』でダラスを舞台にJFK暗殺の可能性としての新説を試みたハンターという作家。狩猟を趣味とし銃器に造詣が深い作家ということでオリジナルな道を歩んでいる昨今であるが、そもそもが傑作『真夜中のデッド・リミット』に代表されるような本質的には冒険小説作家である。強い権力に反発し、弱く、庶民の側であり、無名のヒーローに、命がけの活躍物語を与えることを得意とするのがハンターの神髄であると、ぼくは見ている。
ボブ・リー・スワガーが名うての射撃手としてベトナム戦争を闘ったが、今では作者の分身のように60歳後半の老境でありながら、老いに逆らい今でも好んで冒険を求めて、歴史の謎に迫ってゆく。今