スティーヴン・ハンターのレビュー一覧

  • 極大射程(上)

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    出だしは文章が硬派なのと主人公ボブの頑固じじぃっぷりに「ごめんライフルとか興味ないわー」と思っていたけれど、途中からぐいぐい惹き込まれた。
    中盤で「あれ?このまま終わりかな?」からの大波乱!そして出てくる女が皆それぞれ格好いい!!
    何を言ってもネタバレになるので難しいけど、バラバラに見えたあれやこれが結びついていくのは楽しい。

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    2017年02月21日
  • 我が名は切り裂きジャック(下)

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     あまりにも有名な殺人鬼<切り裂きジャック>について書かれた本をぼくはこれまで読んだことがない。特に読まなかったことの理由はない。ほとんどの作品を読んでいるはずのパトリシア・コーンウェルが『切り裂きジャック』を書いた時にもなぜか食指が動かなかった。

     ほとんどの作品を読んでいるこの作家スティーヴン・ハンターの本書にしても買ってすぐに手に取ったわけではない。半年以上経った頃になってようやく、それもどちらかと言えば気が向かぬままに手に取った。

     古いロンドンの街を脅かした切り裂きジャックが有名な連続殺人鬼の代表格のような存在として知られながら、ついに逮捕されることなく未解決に終わっているという

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    2017年01月27日
  • 我が名は切り裂きジャック(上)

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     あまりにも有名な殺人鬼<切り裂きジャック>について書かれた本をぼくはこれまで読んだことがない。特に読まなかったことの理由はない。ほとんどの作品を読んでいるはずのパトリシア・コーンウェルが『切り裂きジャック』を書いた時にもなぜか食指が動かなかった。

     ほとんどの作品を読んでいるこの作家スティーヴン・ハンターの本書にしても買ってすぐに手に取ったわけではない。半年以上経った頃になってようやく、それもどちらかと言えば気が向かぬままに手に取った。

     古いロンドンの街を脅かした切り裂きジャックが有名な連続殺人鬼の代表格のような存在として知られながら、ついに逮捕されることなく未解決に終わっているという

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    2017年01月27日
  • 我が名は切り裂きジャック(下)

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    何故にスティーブンハンターが切り裂きジャック?つい先日、シェリーディクスンカーの切り裂きジャックを題材にしたタイムトラベルものを読んだばかりなので
    事件にはちょっと詳しくなったところ。凄惨な事件ですが現在まで未解決であることでイギリスでは有名みたいですね。
    小説での描写や実際の犯人の遣り口から現代ならDNA鑑定であっという間に捕まってしまいそう。
    また1880年代ってシャーロックホームズと同時代なんですね。小説の中にも「緋色の研究」が発表されたばかりとの記述があります。
    混沌としたヴィクトリア朝時代、ロンドンの下町の世相が良く判る、風俗小説として読んでも面白いです。
    スカートを捲っただけで路上

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    2016年07月14日
  • 我が名は切り裂きジャック(下)

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    これまで、切り裂きジャックの犯人像に迫る作品を何冊か読んでいるが、これだけ明解に犯人像を示した作品は無かったのではないだろうか。やはり、信頼すべき作家スティーヴン・ハンターだけのことはある。もっとも犯人像はスティーヴン・ハンターの創作なのだが。意外な犯人像と、ただでは済まないストーリー展開。なかなか面白い。

    連続娼婦殺人事件の犯人、切り裂きジャックの正体に新聞記者のジェブが音声学者のデア教授と共に迫る。

    これまでの切り裂きジャック事件を扱った作品はさんざん証拠や事実を並べ、事件をこねくり回した挙げ句に犯人像は不明確で、フラストレーションが溜まる作品が多かったが、見事にスティーヴン・ハンター

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    2016年05月03日
  • 我が名は切り裂きジャック(上)

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    あのスティーヴン・ハンターが切り裂きジャック事件の謎に迫る。

    切り裂きジャック自らがが綴る凶行の日記と事件を追う新聞記者のジェブの回想録で構成される物語。その間に娼婦のメアシャンが母親に宛てた手紙が挿入される。

    上巻を読んだ限りでは全く結末が見えてこないが、スティーヴン・ハンター独自の解釈も描かれ、きっと予想外の結末が用意されているに違いない。

    少なくともパトリシア・コーンウェルが切り裂きジャックをテーマにした作品よりも、ずっと面白い。

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    2016年05月03日
  • 蘇えるスナイパー(上)

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    物語りは、全米を揺るがす4件の狙撃事件のシーンから始まる。FBIの初動捜査によりベトナムにおける、伝説的なスナイパーによれ犯罪が濃厚となるが、本捜査を指揮するニックは、射撃の専門家という触れ込みで旧知である老スナイパー、ボブ・リー・スワガーに鑑定を依頼する。ボブは、これら事件の狙撃がありえない精度でおこなわれたことを突き止め、ベトナムのヒーロースナイパーのギアでは不可能なことを証明する。では、この超絶技巧の狙撃は、どのように可能となったのか。物語りは、ハイテクスコープ、事件の背景、FBIの指揮捜査官への誹謗中傷などを巧みに織り交ぜ進んでいく。

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    2015年09月30日
  • ダーティホワイトボーイズ

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    例えばランボーみたいな映画を見て、やべー戦争怖いわー、ランボーが突然日本にやってきてばかすか撃ちまくったらどうしよう、なんてなかなか思わない。これが現在の米国での話になっても、でもやっぱりまだ現実感が無いというか、米国って怖いのねーって思うくらい。
    という大前提のもと、この話は純粋に面白い。悪いやつだって馬鹿じゃないんだし、何も考えずに生きてるわけじゃないし、って当たり前の事なんだけど、主人公をランボーとするなら、巨大組織の警察に立ち向かう孤独なヒーローの話ってところなんだろうか。

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    2015年07月28日
  • ブラックライト(下)

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    ネタバレ

    スティーヴン・ハンターによるボブ・リー・スワガーシリーズ第三弾下巻。
    アールが殺害された当時、最先端の技術であった暗視装置が本作のタイトルになっていることが明かされ、アールも暗視装置を使ったハンターに殺害されたことが判明する。そこからボブとラスは少しずつ真実に迫っていく。
    本作では極大射程の時のような最後の最後でひっくり返すような仕掛けは用意されていないが(それでもまさかの結末は用意されている)、綿密に張り巡らされた伏線を最終的に見事に回収する特徴がある。ボブがそこに至る過程は半ば強引に感じたり、ピンチに陥った時のある意味ご都合主義的展開が気になるところもあり、息切れしたかなと思わせる。
    また

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    2015年03月30日
  • スナイパーの誇り(上)

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    中々の無茶な展開で進む物語だが、過去と現在をリンクさせつつ、スワガーが必要以上には前面に出ておらず、物語に引き込まれた。この感じは極大射程に通ずるものがある。

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    2015年03月12日
  • スナイパーの誇り(下)

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    最初は「何でスワガーがWW2時代の、しかもロシアのスナイパーを調査せなアカンねん」って思ったのだが、下巻のラストで答えを導き出したところがスティーブンハンターの上手いところだったな。上下巻で一気読みするくらいに面白かった。個人的には作風は違うが、極大射程より面白かったかもしれないな。

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    2015年03月12日
  • スナイパーの誇り(上)

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    イスラームについて勉強している流れでコーランを読んでいたのだが、なかなか、捗らない。飽きてきて積読していたハンターに手を伸ばした。

    面白い。ミステリーとアクション。スワガーシリーズのスタート地点。「極大射程」と通じる仕立てだ。

    70年前のソ連の美女スナイパーと現代がどうやって繋がるのか?

    後半が楽しみ!

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    2015年03月10日
  • スナイパーの誇り(下)

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     前作『第三の銃弾』でダラスを舞台にJFK暗殺の可能性としての新説を試みたハンターという作家。狩猟を趣味とし銃器に造詣が深い作家ということでオリジナルな道を歩んでいる昨今であるが、そもそもが傑作『真夜中のデッド・リミット』に代表されるような本質的には冒険小説作家である。強い権力に反発し、弱く、庶民の側であり、無名のヒーローに、命がけの活躍物語を与えることを得意とするのがハンターの神髄であると、ぼくは見ている。

     ボブ・リー・スワガーが名うての射撃手としてベトナム戦争を闘ったが、今では作者の分身のように60歳後半の老境でありながら、老いに逆らい今でも好んで冒険を求めて、歴史の謎に迫ってゆく。今

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    2015年02月02日
  • スナイパーの誇り(上)

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     前作『第三の銃弾』でダラスを舞台にJFK暗殺の可能性としての新説を試みたハンターという作家。狩猟を趣味とし銃器に造詣が深い作家ということでオリジナルな道を歩んでいる昨今であるが、そもそもが傑作『真夜中のデッド・リミット』に代表されるような本質的には冒険小説作家である。強い権力に反発し、弱く、庶民の側であり、無名のヒーローに、命がけの活躍物語を与えることを得意とするのがハンターの神髄であると、ぼくは見ている。

     ボブ・リー・スワガーが名うての射撃手としてベトナム戦争を闘ったが、今では作者の分身のように60歳後半の老境でありながら、老いに逆らい今でも好んで冒険を求めて、歴史の謎に迫ってゆく。今

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    2015年02月02日
  • 極大射程(下)

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    ネタバレ

    主人公は退役した海兵隊員、ベトナム戦争の英雄ボブ・リー・スワガー。銃を持てば右に出るものなしの天才スナイパーです。
    巧妙な罠に嵌ってしまったボブの戦闘を描く、いかにもアメリカ的な、ハリウッド映画さながらのアクション小説。

    が、そんじゃそこらのよくあるアメリカンヒーロー物と一緒にしちゃあいけません。
    ボブの老練の渋さに痺れて一気読み間違いなしの超ド級のおもしろさ。
    高度な頭脳戦も繰り広げられ、単純なドンパチ物ではないのです。

    そして、これは徹頭徹尾「銃」の物語でもありました。

    銃というものがこれほどまでに哲学的に描かれているのには驚きました。
    銃についての薀蓄が満載で分からないながらも楽し

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    2014年11月26日
  • ダーティホワイトボーイズ

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    ボブ・リー・スワガーシリーズの第二作。といってもボブ・リーは登場せず。まあ、関係は次作をお楽しみにということのようだ。
    登場する悪漢が何とも凄まじいワルなのだが、これが家族愛に満ちた人物だったりする。登場人物の殆どが家族に関する問題を抱えている、まさに家族がテーマなのだ。とはいえスピード感あふれる筆致は前作同様迫力がある。翻訳のまずさが指摘されているが、私はさほど気にならなかった。

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    2014年06月29日
  • 黄昏の狙撃手(上)

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    ネタバレ

    ボブ・リー・スワガーシリーズの第4作。
    麻薬組織を追っていた新聞記者であるボブの長女、ニッキが何者かに襲われる。昏睡状態の娘に変わって事件の謎を追うボブ。いつもの銃器に加えて今回はカーアクションの要素も加わって、マッチョな男たちの好きなアイテム勢揃い。奇妙な犯罪者一族と殺し屋、姿を見せない麻薬組織。あいかわらずのパターンながら楽しませてくれる。

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    2014年03月27日
  • 蘇えるスナイパー(上)

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    ひさしぶりに読むボブ・リー・スワガーシリーズ。年老いたボブだが新たに洞察力や推理力を備えて私立探偵のような要素が加わってきた。その分アクションシーンは減ったものの、クライマックスに向けて盛り上げ方は一級品。楽しく一気に読んでしまいます。

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    2014年03月27日
  • 第三の銃弾(上)

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    久しぶりに硬派な出だし。
    傑作「極大射程」の登場人物が出てくるだけでゾクゾクする。「47人目の男」以来の低空飛行も遂に終わりか?!
    下巻に続く!

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    2014年03月14日
  • 第三の銃弾(下)

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    ボブ、ますます歳とったが、最近では一番らしく活躍している。
    極大射程とつながるとは!
    ハンターの謎解きも見事。
    さて、ほれでJFK暗殺事件の概要は頭に入ったので、続いてキングのJFKものにとりかかる。それにしても毎度のことながらキングは分厚いね〜。

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    2014年03月02日