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ボブ・リー・スワガーは親友の記者キャシー・ライリーがモスクワから発したメールを読み、いたく興味を掻き立てられた。第二次大戦末期の独ソ戦で輝かしい狙撃歴を残したソ連邦赤軍に女性狙撃手がいたという。名前はミリことリュドミラ・ペトロワ。射殺した敵兵数は百を超え独軍からは“白い魔女”と呼ばれ恐れられていた。だが1944年の半ば以降ミリの名前は記録からふっつりと消える。いったい彼女になにがあったのか。ボブはただちにモスクワに飛び当地でキャシーと再会しミリに関する調査を開始した!
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Posted by ブクログ
ボブ・リー・スワガー・シリーズの第9作。冒頭から自然と物語に引き込まれた。 自宅の農場でロッキングチェアで暇を持て余していた68歳のボブ・リーの興味を惹いたのは、1944年に忽然と記録から消えたソ連の女性スナイパーだった。ボブ・リーはモスクワへ飛び、ワシントン・ポスト紙のキャシー・ライリーとその女...続きを読む性スナイパー、リュドミラ・ペトコフの謎を追うのだが…突然、ボブ・リーらを襲う謎の男たち… 1944年と70年後の現代が交互に描かれ、読者はボブ・リーに先駆け1944年の事実を少しずつ知る事になる面白い構成。幕間として描かれている描写は、この先、物語にどう繋がるのか… 今回もスティーヴン・ハンターの銃器オタクぶりには驚かされ、その精確な描写故に物語に迫真性を感じた。 いざ、下巻へ!
大戦時のウクライナを 舞台に、 パルチザンとして独軍 と闘った女性狙撃手の 物語。 戦争に家族を奪われて 祖国からも裏切られた 孤高の魔女。 彼女の足跡を辿る現代 の主人公たち。 時代を超えて暗躍する 闇。 銃器の蘊蓄は難しくて ついていけませんが、 硝煙が立ち昇る戦場の 描写がリアルで...続きを読む迫力が あります。 これは下巻も楽しみ♪
中々の無茶な展開で進む物語だが、過去と現在をリンクさせつつ、スワガーが必要以上には前面に出ておらず、物語に引き込まれた。この感じは極大射程に通ずるものがある。
イスラームについて勉強している流れでコーランを読んでいたのだが、なかなか、捗らない。飽きてきて積読していたハンターに手を伸ばした。 面白い。ミステリーとアクション。スワガーシリーズのスタート地点。「極大射程」と通じる仕立てだ。 70年前のソ連の美女スナイパーと現代がどうやって繋がるのか? 後半...続きを読むが楽しみ!
前作『第三の銃弾』でダラスを舞台にJFK暗殺の可能性としての新説を試みたハンターという作家。狩猟を趣味とし銃器に造詣が深い作家ということでオリジナルな道を歩んでいる昨今であるが、そもそもが傑作『真夜中のデッド・リミット』に代表されるような本質的には冒険小説作家である。強い権力に反発し、弱く、庶民の...続きを読む側であり、無名のヒーローに、命がけの活躍物語を与えることを得意とするのがハンターの神髄であると、ぼくは見ている。 ボブ・リー・スワガーが名うての射撃手としてベトナム戦争を闘ったが、今では作者の分身のように60歳後半の老境でありながら、老いに逆らい今でも好んで冒険を求めて、歴史の謎に迫ってゆく。今回は第二次大戦中、独ソ戦において活躍した女性スナイパーの存在について個人的に惹きつけられるものを覚え、彼女の痕跡が消えた土地ウクライナへとスワガーは向かう。 女性スナイパーは別名<白い魔女>と呼ばれる金髪碧眼の美女。彼女の存在については、モスクワ在住のジャーナリスト、キャシー・ライリーがスワガーに持ち込んできた。二人はウクライナで謎の妨害に合いながらも真相を求めて危険な追跡行を展開してゆく。彼らの捜査行と並行して交互に語られるのが過去の白い魔女の時代1944年の夏の物語だ。現在と1944年を交互に行き来しながら語られる物語は、ドイツ側のユダヤ人虐殺に深く関わる上位指導者の暗殺や、大物スパイの存在へと近づいてゆき、スリリングである。 独ソ戦でのスナイパーを描いた映画『スターリングラード』を観ていたので、<白い魔女>の登場シーンであるスターリングラードでの市街戦の様子は鮮やかに眼に浮かぶようだった。そしてヨーロッパがナチに蹂躙され、ソ連がスターリンの粛清に怯えながらも、東部戦線は累々と屍の山を築いている頃の話だ。あまりに情報の少ない国、ウクライナを舞台にした本編は、伝説のスナイパーの人生を辿りつつ、鏡のように時代を超越してシンクロナイズしてゆくスワガーという名スナイパーの現在の冒険とクロスして、一発の銃弾という一点にすべてのエネルギーを集約させてゆく。見事なクライマックスである。 そしてこの架空ではあるが、そんな存在があったとしてもおかしくない1944年の英雄、<白い魔女>は周囲の巨大な陰謀やスパイを巻き込んで、驚くべき結末を見せる。さらに現代にも、イスラエルの情報機関モサドの分析官のもとに、この物語と関連するであろう遠い事件が襲来して、それらが挿話として各所に挟まれているが、これまたハンターの仕掛けである。 やはりこの作家は銃器を専門とした物語を紡ぎながら、基本的には名もない一人一人の人間の知られざる活躍を描くのが何とも巧い。ホロコーストの恐怖と時代への怒りを登場人物たちに投影しながら、作者は平和への勇気と名もなき兵士たちの命がけの行動への祈りを捧げているのだろう。 作者あとがきで明らかになるが、実際にハンターはウクライナに赴き、キャシー・ライリーという実在で同名のガイドに連れられ、あの時代のことを丹念に足で調べたという。68歳という巨匠の熱い心は今なお健在である。
流石にもうアクションは無理だということで過去のスナイパーがかかわった事件に現代のスナイパーたる主人公が挑むという形式に前作あたりから変わった感があるが、前作は実話に対し、本作は創作と思われる。それでも過去と現在が絡み合って話が展開されるので十分に楽しめる。
アメリカ軍の天才スナイパー、ボブリースワガーシリーズ。 今回は60を越えたスワガーが旅をする話。 ある日、1944年にロシアで活躍した天才女性スナイパーを追いかけるジャーナリストから連絡が来て、興味をそそられたスワガーはかつてのスナイパーの足跡を追いかけ始める。 物語はそれと平行して1944年のス...続きを読むトーリーも展開される。 奇抜な話は特にないけど、アクション描写が相変わらず秀逸でまた、容赦がない。 とても面白かったです。
ボブ・リー・スワガーシリーズの最新作。第二次大戦の独ソ戦で活躍した赤軍の女性スナイパーをめぐる物語。60代になったスワガーが事件に絡んでゆく過程などがもうけっこう雑になってるし、いつも同じパターンだし、今回はどうも適役も腑抜けだし、せっかく出てきたモサドも何もしないしで、けっこうゆるい内容ですが、そ...続きを読むれでも面白いのでついつい読んでしまいます。まぁ娯楽作品なんでこんなもんでもいいのですが、次はもっとハラハラさせて欲しいなぁ。
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