長沼毅のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
最強生物決定戦。極限の環境で生き残れるのは誰か。
「極限生物」と呼ぶらしいが、思いつきそうなのはクマムシである。クマムシは樽の状態になり、水分を0.05%まで減らし、トレハロースと言う糖分を体内に増やすことで命を保つ。しかし、クマムシの更に上を行くネムリユスリカの「乾燥アカムシ」というのがいる。温度、圧力、真空状態、放射線に対して強靭な生命力を見せる。また、超好熱性古細菌(アーキア)は122度の温度で生きる。チューブワームはミトコンドリアでも葉緑体でもなく、硫黄酸化細菌により栄養を作る。
大人の人間は、水が70%、残りの15%が炭素でできている。宇宙で炭素が安定的に存在できる状態は2つしか -
-
-
Posted by ブクログ
目次
はじめに
第1章 「生命とは何か」とは何か
第2章 極限生物からみた生命
第3章 進化とは何か
第4章 遺伝子からみた生命
第5章 宇宙にとって生命とは何か
おわりに
いやー、コレ面白かった( ´∀` )
生命の神秘だなぁ.
オートクレーブの設定温度がなぜ123℃なのか、!と思った.
極限の状態で生きる細菌のその脅威の能力をみると、一見無駄に高い能力のようなきもするけど、ふと、今の地球の状態がこのまま永遠に続くわけではなくて、水がない世界になるかもしれないし、放射能ががんがん降り注ぐような世界になるかもしれないので、そういった極限の状態でも生き残ることができるようになっているのかなと -
Posted by ブクログ
テレビ等で拝見する長沼先生そのままの、
非常に分かりやすくとても興味深い内容です。
この本読んでる間中、
ずーっと「へぇ〜!!」って言ってました。
地球には普段の生活からは思いも寄らないような極限環境があり、
そこに住む生命体は想像も出来ない様な仕組みを持って生きている。
そして、その耐性は自然の地球上では起こりえない圧力、重力、温度、放射線量などにも耐え得るものでした。
となると、
それらの生命体は宇宙から来た可能性が?
ってコトは、
地球外生命体の存在は確実にある?
なんせ面白い!!
中学生にはちょっと難しいかも知れませんが、
高校生や大学生レベルになれば充分理解出来る内容だと思いま -
Posted by ブクログ
何度かほかの本のレビュー欄にも書いていますが私は高校時代、物理化学が大の苦手でした。50歳も過ぎてブルーバックスを手に取るようになるとは…
これだけの情報化時代、生物学、生命学もどんどん進歩します。
今回学んだのは、生物が他の生物を取り込んだ事例は今まで二つ。生物細胞の中にあるミトコンドリアと植物細胞の中にある葉緑素。
そして3例目が深海で発見された。硫化物から有機物を合成する細菌を取り込んだチューブワーム。(チューブワーム自体は深海のドキュメンタリーで見たことがありますが、環形生物か何かだと思っていました。実際には口も排泄口もなく、どうやって生きているのが謎だった、と)
-
Posted by ブクログ
ET、UFO、エイリアン、人々は今まで様々な地球外生命体を想像してきた。では実際に地球外生命は存在するのか、それともこの広い宇宙でわれわれは孤独なのか。
この問いに対して、生物学者達は、生命が誕生し、進化するには大変特異な環境が必要なので地球に知的生命体が存在するのは偶然だと考え、地球外生命の存在には懐疑的だ。一方天文学者や物理学者達は、地球に知的生命体が存在するのは必然であり、広い宇宙には膨大な数の地球に似た惑星があるので生命が存在する惑星も沢山あるに違いないという確信派で、長年地球外生命を探す試みを続けている。
本書は生物学者の長沼と天文学者の井田が知的生命体の存在についてそれぞれの専門分 -
Posted by ブクログ
「生命とは何か」と問う時、「死」はけして切り離せない主題である。しかし、それはあくまで、生命はすべて「死」ぬということにおいてである。まさか、生命が「死」なないということから考えるとは思いもよるまい。「最強生物」と名高いクマムシ、そして実はそれより強いとされるネムリユスリカの乾燥幼虫の存在。他、摂氏122度の超高温、2万気圧の超高圧(地球上に存在しない)、濃度10%を越える高塩分(海水は3.5%)、毎時6000万シーベルトの強放射線(人間の法令で定められている上限は5万シーベルト)、40万Gの強重力(人間の上限は9G)、およそ信じ難い極限環境を、すまし顔でのさばる紛うことなき生命たち。著者の巻