長沼毅のレビュー一覧

  • 死なないやつら 極限から考える「生命とは何か」

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    普段はノウハウとか法律の本しか読まないため、敢えて全く仕事とは関係のないジャンルの本にチャレンジしてみた。
    なお、きっかけは日経新聞の日曜版に書かれてあった書評から。
    恥ずかしながら生命とか生物といった分野は大学受験の科目でしか勉強して以降は、本など一切読んだことがなかったが、過酷な環境でも死なない生物の紹介など、生物学の知識がほとんどなくても面白く読み進めることができた。
    一番面白いと思ったのは進化に関する記述の「キリンは高い木の葉を食べるために首が長くなった」わけでなあいという部分だ。生物学の間では常識なのだろうが、てっきり生存競争の過程でそういう体型に変化していったとばかり思っていたので新鮮だった。
    終盤は生命の根源にも触れられるが、この分野は突き詰めていくと「宇宙」に到達するのか。
    余談だが、本書で引用される「情けは人のためらなず」という言葉について、僕も間違えた解釈をしていた。その点も踏まえて、少し賢くなれたような気がした。

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    2014年09月16日
  • 死なないやつら 極限から考える「生命とは何か」

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    好熱細菌は、コドンの冗長性をうまく使っているという話があり、興味深く感じた。DNAでは4種(アデニン、チミン、グアニン、シトシン)の塩基が3つひと組でアミノ酸をコードしている。アミノ酸は20種類だから、4種×3bit=64種の可能性を考えると、コーディングには冗長性がある。たとえばCGCとAGAはそれぞれアルギニンを指すコドンであるが、G-C結合は水素結合を3つ持ち、化学的安定性が高い。そのため、超好熱細菌などにおいては、この冗長性が重要になってくる。また、放射線に対する強い耐性を持つ微生物が、4セットのゲノムを持ち、余剰分をエラーコレクションに使っているという話も興味深かった。

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    2014年06月15日
  • 死なないやつら 極限から考える「生命とは何か」

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    いずれにしても人類はもう、すべてを自然に任せることはできなくなっていると考えるべきです。ならばいっそのこと、その力を人類全体の発展に有効な方向に使うことを考えたほうがよいのではないでしょうか。

    ホモ・パックス(平和なヒト)
    ー

    なぜ生物系・物理系・複雑系の人たちはよく「生命とは何か」を考え続けるかということをずっと疑問に思っていた。著者は「自分とは何か」という疑問とのつながりの中からこと疑問が生まれたようだ。

    結局のところ線引き問題に還元されるのか?人類の有効な発展とは何か?極端な平和が争いを生むのではないか?ちょっと納得がいかない。途中から自分の興味範囲のアポリアと分化して、違う方向に進んでいくからである。

    進化生物学、散逸構造、多系進化、捕食者ー被捕食者など、生物の比喩は確かに面白い。プリゴジンとダーウィン、カテゴライズの話あたりを読みたい。

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    2014年05月10日
  • 地球外生命 われわれは孤独か

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    地球上の生物とは何かを復習した。
    現時点での人類が到達した理論もおさらいした。
    結果・・・・、多分・・、我々はこの宇宙で孤独な存在なんだろうなと思った。
    ほんとに・・、命は稀有なんだなと。

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    2014年02月24日
  • 地球外生命 9の論点 存在可能性を最新研究から考える

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    地球外生命の存在を9の視点からまじめに論じられたもの。もうSFではないという序文が印象深い。地球での生命誕生は偶然ではなく必然なのか?通信技術の違いなのか?もしくは、他に興味がないのか?知性のある生命体には出会えないかも・・・

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    2013年03月12日
  • 地球外生命 9の論点 存在可能性を最新研究から考える

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    この宇宙には生命が充満しているのだろうか。それとも、生命は地球という奇跡の上にしか存在しないのだろうか。
    水が液体で存在するためには、太陽に近すぎても遠すぎてもいけない。地球はこの絶妙な位置にある。そして、生物の進化を知れば知るほど、人類のような知的生命が育まれる確率は低いという。それゆえ、生物学者の多くは、地球外生命の存在に否定的である。
    しかし、物理学者の視点は異なる。コペルニクスが地動説で、地球が特異な存在ではないことを主張したように、地球がこの宇宙で唯一の生命を育む得意な惑星とは考えない。地球に生命が存在する以上、地球外生命が存在するはずだと説く。
    全ての生命のルーツはどこから来たのだろうか。地球で誕生したという説と、宇宙からやってきたという説がある。後者はとっぴなアイデアのように思われがちだが、そうではない。ホイルやウィクラマシンゲらが唱える「パンスペルミア説」がそれだ。
    地球外生命の可能性を探究するには、生物学、物理学、地球科学、惑星科学など、様々な分野の知を統合する必要がある。各分野の研究が進み、最近、ようやくこの議論ができるようになったが、結論はまだまだ見えない。

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    2012年09月20日
  • 地球外生命 9の論点 存在可能性を最新研究から考える

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    地球外生命に関する最新の情報と可能性をコンパクトにした本。一般向けの公開シンポジウムが元になっている。共生と星間アミノ酸以外、個人的には新たに得るものが少なかった。まだまだ各分野で研究が始まって、点にはなっているが、それそれがつながって、面はおろか、線にもなっていないことが分かった。

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    2012年07月17日
  • 私たちは進化できるのか 凶暴な遺伝子を超えて

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    ナダールの穴でブレイクした長沼毅の新書。前半は非常に面白く、学生時代にこの人に出会っていたら生物学にもっと興味を持てたろうにと思うほど。ただ、後半はやや共感できない。この本のテーマ自体があまりよくなかったのでは。

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    2012年03月29日
  • 辺境生物探訪記~生命の本質を求めて~

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    最終章では佐々木氏を交えて、地球外生物や生物の本質を語っている。骨格となる原子が炭素から珪素に変わっていくとか、酸化・還元反応で用いられる水素と酸素の比が今は1000倍くらいだが、酸素が増えてくれば生物が繁栄するとかいった考え方がおもしろかった。

    ・最後の共通祖先(LUCA)は、ミトコンドリアの祖先であるαプロテオバクテリアに近い。
    ・地下は深さ1kmごとに20〜30℃温度が上がる。生物が耐えられるのは110〜120度くらいなので、深さ5kmくらいまでは生物が存在すると考えられる。地下の生物量は数兆トンに達する可能性があり、地上の植物量1〜2兆トンと匹敵する。
    ・マントルを構成するカンラン石は水と接触すると酸素を奪って水素を発生する。その水素をメタン生成菌が利用してメタンを作り、メタンを硫酸還元菌が利用するという流れが予想できる。
    ・地殻現象は地下水の影響を受けていると考えられる。ダムを作って貯水池ができると地震が起きる例がいくつかある。
    ・生物が放射線を受けると水がイオン化して酸化しやすくなり、DNAの二重らせんを切ってしまう。
    ・直径5kmの岩の真中なら、宇宙空間でも放射線からまもられる。
    ・火星の極域ではちょっと掘れば氷がある。低緯度にも含水鉱物が見つかっている。10kmくらいの谷底では、液体の水が安定する大気圧が得られる。
    ・木星の第2衛星エウロパの地下には液体があるのは間違いない。
    ・ガニメデには磁場があるため、中心に溶けている金属のコアがあると考えられる。表面の氷の下には海があり、その下で火山活動がある可能性がある。
    ・土星の衛星タイタンには、メタンの雨が降って川が流れ、地球や火星と同じ地形ができている。メタンは非極性分子なので、膜がない生物が存在する可能性がある。
    ・エンケラドゥスは直径500kmくらいで、地形が複雑な地域と衝突クレーターに覆われた古い地域にはっきり分かれている。氷を噴いているのは、潮汐熱源が偏った働き方をしているためと考えられる。
    ・2億年前に二酸化珪素を使い始めた珪藻が生まれた。

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    2018年10月31日
  • 辺境生物探訪記~生命の本質を求めて~

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    微生物についての話である。

    辺境すなわち、極限環境で生きる微生物というのは、たとえば熱に強かったり、塩分に強かったり、放射線に強かったり、乾燥に強かったりと、その耐性の種類は様々だ。

    しかし、その極限環境の厚みというか幅というか、その振幅量は実はそんなに多くない。たとえば、耐熱性の高い生物は現時点で122度の高温領域でも生きていられるが、およそ90度を下回ると活動できなくなってくる。

    そんな話が面白かった。

    他にも、定性的な話と定量的な話といったテーマや、ワンタイムのデータと連続レコードのデータといった話など、色々と思考の糧が増えた。

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    2011年08月11日