砂原糖子のレビュー一覧
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ネタバレ小説Dear+に掲載されていたのを読んでおりましたが、文庫化ということで購入しました。
刑事もので結構スタンダードだな、と思うお話でした。ところどころ萌えポイントはありますが(攻めの塚原が、受けの本名が二人の上司である廣永に想いを寄せているんじゃないかと思ってメラメラしてたりするところとか)、私的にはあっさり終わってしまった感じがありました。
事件は壮大なんだけれども、それに関わっている二人の恋愛は普通で、ちょっと物足りなかったかもしれません。
おまけペーパーは、本編のその後の、二人の休日でした。ほのぼのとしてて私は好きでした。なんかこう、この二人はこういう感じですごしていそう、納得!みたいな。
しかも、言ノ葉~とリンクしていて、驚きました!久々に言ノ葉~の二人が見れて良かったです。
北上れんさんのイラストは最高に良かったです。セクシーでかっこよくて、たまらなかったです! -
Posted by ブクログ
ネタバレ【観点別評価】文体☆3、展開☆3、作品としての質☆3、個人的嗜好☆3
【総合評価】非常にスタンダードな刑事×刑事。スタンダードすぎてのめり込めなかったが、細部に萌えポイントが撒かれているのでなかなか美味しい。☆3
受は真面目で几帳面だが仕事では無茶もする肝の据わった男。それなのに三十過ぎているにも拘らずセックスや恋愛に関してピンポイントで天然。おまけに美形。そんな萌え的にハイスペックな受と、受さんにぞっこん惚れ込んでいるイケメン年下攻、という個人的に大好物なCP属性。おまけに挿絵が北上れんさんなので、これだけでごはん炊飯器ごといけちゃう。
なので個人的には萌えの宝庫だったわけなのだが、萌え以外のところで美味しさがあったかというとそうでもないような。そういう意味では非常にBL的ともいえる。
どういうことか。刑事×刑事なので事件があり捜査がある。二人で張り込み、二人で謎解き。そこへ割り込んでくる当て馬氏。いいね!美味しいね!でも何故だろう、深みがない。いや、深みのなさが「気になる」といった方が適切か。
極論、作品自体が面白ければ別に攻さんと受さんの間の恋愛に深みなどなくたって良い。だが、犯人サイドで展開されるいささかお説教くさい恋愛劇の人間臭さを見ていると、なんだか攻と受の恋愛が霞んでしまう。向こうはそれなりに年季が入っていて、一方こちらは恋人になりたてだから仕方ないのだろうけど、だからこそもう少し好き合うまでに段階というか葛藤が欲しかったような。天然だからってそんなするっと「自分ゲイかも」って思って受け容れるのは三十過ぎた男としていいのか……まあ読み手としてはその少々抜けた純粋さに萌えるべきなんだろうけど。
小道具の携帯灰皿がなかなか効果的に使われていて良かった。この辺はさすが(やや引きずりすぎの感もあったけど)。
まとめると、するっと読んでつるっと萌えるタイプの作品だと思います。悪くはないのですが特別良いということもないような。作品内に属性萌え以外の部分で訴えかけてくるものが少ないので、読んでいるうちは萌えるのだけれど読み終わった後に残るものがない、そんな感じです。
そして細かいことですが、何作読んでも砂原作品の独特の言い回しがどうにも気になります。何故「揶揄った」をルビふってまで「やゆった」と読ませるのでしょう……他の作品には「苦笑った」(ルビによると「にがわらった」)なんてのもありましたが、「揶揄(やゆ)した/揶揄(からか)った」「苦笑(くしょう)した/苦笑(にがわら)いした」ではダメなのでしょうか、謎です……。 -
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攻め:塚原
受け:本名
1年下の塚原とは張り込みなどでコンビを組んでいるが几帳面な本名とは反りが合わず…。
反りの合わない相棒ものでワクテカだったのですが、1冊のうち半分で1作目が終わり、しかも最後までのエチがなく気持ちを通じ合わせて終了。
2作目でも縦糸に犯人を追ってる中二人の交際が進展するのかと思いきや、過去の同僚が出てきたり。出てきた割にはかき回し方が大したことなかったり。全体的に詰めが甘かった感じでした。
本名(受け)が天然なのはいいのだけれど、生かされてなかったような。過去の知り合いの出現もやっぱり詰めが甘かったし、うーん残念過ぎる。
北上さんの挿し絵は良かったv -
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恋のはなし の続編。
攻め:脚本家・新山慶吾
受け:ホテルマン・多和田知生
付き合い始めて7ヶ月、お互いが忙しい合間を縫って逢瀬を重ねていたが多和田の自宅近くが工事の為騒音被害が。それを機に新山の高層マンションで同居することになり…。
攻めざまぁ〜な新山、健在(^_^;)
前作『恋のはなし』はCDでしか聴いていなくてCDでも新山が酷いのであんまり好きな作品ではないのだけれど。
今回もやっぱり多和田が振り回されてるような…。ただ多和田もおとなしそうにしてるくせに気の強い頑固なところもあるのでそこがあまり可哀想な感じはしないというか…。
今回はむしろ、新たな男・野津の存在が良かったかな。ただ野津も自分勝手な考えで多和田に意見したりするのがお節介というか…。
まあ、読み返さない本だろうなぁ…。 -
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ネタバレ真岸悟は、今、ある作戦を決行しようとしていた。
それは――復讐だった。
昔、真岸の家の隣に住んでいた老人がいた。
老人は、どこからともなくごみを集めてきていて、家はごみ屋敷となっていた。
そこにおいてあったものに興味を惹かれた弟に付き添うように、真岸は、その老人の家に出入りするようになった。
ところがある日、その老人が轢かれて殺されてしまう。
ひき逃げだった――
酔ったまま路上で寝ていたところを轢かれた不幸な事故だったが、相手の男が三日経って出頭してきたこと。
その直後に週刊誌に男が酒を飲んでいた、と居酒屋の店員が証言したことから事件はワイドショー等で大きく取り上げられることになった。
当初は、老人に同情的な報道が相次いだけれど、老人の家がごみ屋敷だったこと、普段から泥酔状態で路上で寝ることを繰り返していて、近所でも迷惑に思われていたこと――が記事になると、今度はその老人ばかりが悪くかかれるようになった。
真岸は弟と一緒に裁判を傍聴し、判決が言い渡されるのを聞いた瞬間、男が笑ったのを見た気がした。
相手の男に下されたのは、執行猶予付きの判決。
そして真岸は、男に対する復讐を決意する。
という感じのストーリーでした。
実際は、そんな後ろ向きのドロドロした話ではなくて。
真岸は、たまたま相手の男・志田智明がアルバイトを募集している記事を見て、彼の税理士事務所にアルバイトとしてもぐりこむことに成功する。
けれど、そこにいたのは真岸が長い間思い描いていたような男ではなくて、うまく感情表現ができない不器用な男であり、今となっては何も持っていない男だと気がついて、真岸は逆に志田に惹かれ始める。
そんな話でした。
正直、賛否両論あるなー……と思うんですよ。
何かそれによって被害を受けたことのある人からしてみれば、到底受け入れられない話だろうし、かといってこれが「ダメ」っていうわけでもないなとは思います。
でも結局のところ、理想論だなー……と思うんですけど、その理想論が文学を作っているのも確かなので、それはそれでありだなー……とも思います。
悪い話ではなかったですが、テーマがテーマなだけによしあしです。 -
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ラブストーリーで会いましょう のスピンオフらしいが そちらは未読。
攻め:滝村
受け:森尾実
犬猿の中だと敵対していた先輩滝村から眼鏡を取った顔が美人と口説かれ続けてる森尾。
一度付き合えば気が済むだろうと応じた誘いの食事でお酒に酔った勢いで記憶のないまま抱かれてしまい…。
一夜の過ちの後の展開にビックリ。森尾が責任を取って欲しいと滝村に迫り、付き合うことに。
しかも普通に付き合うのではなく、滝村が女性といいムードになった頃迎えに来てとアッシー代わりに電話が。
でも、それでも険悪な雰囲気になりながらも何故か付き合いは続いていき。
まさにいつになったら「ラブストーリーに?」とタイトル通りな展開でした。
視点が受け攻め変わるのが若干読みづらい感じだったけど、概ね、柔らかい優しい作品だったと思います。 -
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ネタバレなんかキラキラ乙女なタイトルと大学生がもだもだしてる日常的な恋愛ものは大好きなので読んでみました。
感想は…ものすご~く普通だった。『セブンティーンドロップス』の時もそうだったな…。
この作家さんの地に足がついた感じの文体(悪く言えば地味)は決して嫌いではないし、“言の葉”シリーズなど良作も書かれているし、悪くはない。悪くはないんだが、作者あとがきにあったように、『やおい』“やまなしおちなしいみなし”でした。ちょっとかわいい系の意地っ張り受とカッコいい攻。
初めから攻の気持ちは丸わかりで、受が鈍感に甘えまくっていた時期を過ぎて、意識して避けたり、改まってふたりの関係をみつめ直したり、なし崩し的に受け入れてしまっても嫌じゃない自分に戸惑ったり、で、結局俺も好きだよ的な、よくある“ほだされ”愛がジレジレ進行します。
アウトラインだけ書くと、決して嫌いなシチュじゃないのに、何が決定的に足りない。でもそれが何だか自分でもわからない。
この作家さんの作品を読むといつも、読後、かゆいところにちゃんと手が届かないようなもどかしさと、そこはかとない萌え足りなさを感じる…
単純に相性なのかしら。 -
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ネタバレ中沢千夏史には、好きな人がいる。
それは九つ年上の売れっ子カメラマン日和佐明であった。
日和佐は、男も女も来るもの拒まず、の関係で、千夏史が訪ねて行っても、まったく頓着する様子もなかった。
ところが、「子供は嫌い」と千夏史だけは相手にもしてくれない。
九歳のときに出会った日和佐は、亡き兄・由多夏の恋人で、千夏史が恋心を抱いても叶わない存在であった。
そして、二十歳になっても、千夏史の想いは募る一方だが……
という話でした。
かなり静か。
物語に読む人の心を明るくするアッパーと読んだ人を考え込ませるダウナー系の話があるのだとしたら、これは間違いなくダウナーです。
でも、決して後味の悪いものではないので、ご安心を。
若くして亡くなった千夏史の兄・由多夏は、最後まで自分の気持ちをはっきり伝えることはなくて。
日和佐は、そんな由多夏のことをなんとなく引きずっていて。
彼は本当は何を考えていたのだろうか? って考えたり、悩んだりしていて。
でも、そんな自分を認めきれなくて。
実は、由多夏が死んだ後、一回も泣いてなくて。
でも、そんなデリケートな自分を認めてはいないから、自分ではなんともないと思ってる。思い込んでる。
千夏史は、そんな日和佐のことをわかってるわけではなくて。
だって、千夏史の方が、日和佐よりも随分年下で、なんていったって、まだ二十歳になったばっかりなんだから、まだまだ子どもだからわかってる方がすごくて。
けれど、そんな日和佐のことを、一途に由多夏に恋をしていた日和佐のことが好きになった千夏史だから、なんとなくほうっておけなかったのかなー……と考えました。
そんな感じのなんとなくセンチメンタルな話。
なかなか、こんなピュアな気持ちなんてもう忘れちゃったけれど、これだけ頑張って頑張って、どれだけ邪険にされも諦めなかった千夏史はすごいなー……と思いながら。