砂原糖子のレビュー一覧
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10年以上前の作品に書下ろしがついて、新装文庫化。
砂原作品の原点のような話でした。研修医×ホストとか、無骨で一途な攻とか、強がってる寂しがり屋の受とか。
センセの作品での大好きな要素がいっぱいつまってるかんじです。
改稿されているんだろうけど、どことなく古臭さを覚えるのもまたよかったりしました。
ホストで稼いで荒んだ生活を送っている志上は、仕事帰りに車に撥ねられてしまいます。加害者は中学時代の同級生だった保高で、ずっと嫌っていた相手。今は研修医として働いている保高は超がつくほど善人で、腕を骨折した志上を自分のアパートへ連れ帰りあれこれ世話を焼くのですが、志上はそんな彼に素直に感謝できずに酷 -
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ネタバレ本編は、雑誌掲載時に読んでいて、文庫化を心待ちにしていました。
砂原センセの刑事モノということで興味津々になりました。一体どんな話になるかと思ったら、地味に毒がきいてるいつもの砂原節健在ww
シリアスと見せかけて、実はラブコメだというのは、面白いタイトルからもさりげなく匂ってきます…
大サービスなのは、イラストが北上れんセンセというところ。表紙見ただけでクラクラきました。北上センセのイラストとくれば、シリアスハードかと思っちゃいますよね…いい肩透かしくらいました。カッコいいcpにクラクラしながら、終始ニヤつきまくることになってしまいました。
警視庁組対課の食えない後輩刑事×天才的に鈍ちんな先 -
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十年愛。幼馴染みものでシリアスよりの話でした。
主人公は、かつて一世を風靡するような人気の子役だった束井艶。しかし、人気絶頂だった時に悪意の策略で天窓から真っ逆さまに落ちて大けがを負ってしまい、そのことで汚名を着せられ、仕事も失い、親にも失望されて、一気に奈落の底へ突き落とされてしまった過去の持ち主です。
子供の悪魔な一面にズキッとさせられます。
ずっと天使でいたかった艶ですが、運命の歯車が狂いはじめます。
馴染めない学校生活を送る艶にとって、唯一の友人なのが嘉博です。痴呆気味の祖母のために亡くなった母親のワンピースを着てあげるような男の子。
直截的には決して言いませんが、嘉博の言葉の端々か -
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シリアスサイドの砂原センセでした。
小さい頃兄弟で懐いていた近所の爺がひき逃げされて死んでしまった事件が、物語の発端です。
爺が死んだのは、兄弟の兄である真岸悟が大学生になっていた10年後のこと。その裁判で真岸は颯爽として身なりもいい税理士の志田を知り、彼に対して復讐することを胸に誓います。
そして5年後、志田の事務所にバイトとして入り込んだ真岸が目にしたのは、想像していたのとはまったく違う志田の実像で。
復讐劇というよりは、もっと独りよがりな思いから志田を懲らしめようとしている気がする真岸です。
その手段として、志田が大切にしている人なり物なりを奪ってしまおうと考えた真岸ですが、蓋を開けた -
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雑誌で既読。
水名瀬センセのイラストで、ガテン系な設定。作業服萌え。
後輩大型わんこの浦木×ヘビースモーカーで口の悪いクールビューティーの名久井。王道中の王道で、年下ワンコ好きなら楽しく読めるストーリーです。
ただ、定番でありきたりすぎて肝心の砂原センセらしいカラーが埋没してしまっている気がしました。
他の作家さんの作品と言われても、素直に納得してしまいそう。
自分がゲイであることをひた隠して、いい先輩であろうと努力しているのに「ホモが嫌い」「胸がムカムカする」という、後輩の言葉に激しく傷ついている実は繊細な心の持ち主の名久井。キツイことを口にしますが、臆病でネガティブなんです。浦木はそんな -
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ネタバレ高校三年生の千野純直は、成績優秀な生徒会長でテニス部のエース。
しかし、本当は内気な性格――どころか、乙女ちっくに好きな人を思い続ける少年だった。
見た目にそぐわぬその容貌のせいで、クールで渋いと女の子に大人気を誇っているが、純直自身が自分のその内面とのギャップに苦しんでいた。
そんな純直の恋のお相手は、一学年下の有坂和志。
陸上大会での勇姿に一目惚れしたという彼は、有坂を一目見ることが毎日の楽しみだという、夢見る乙女状態。
話しかけるなんてもってのほか、ましてや付き合ってもらおうなんて考えることもない。
けれど、想いは募るばかりで、ファンレターを書いたつもりがラブレターになって