砂原糖子のレビュー一覧
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ラブストーリーで会いましょう のスピンオフらしいが そちらは未読。
攻め:滝村
受け:森尾実
犬猿の中だと敵対していた先輩滝村から眼鏡を取った顔が美人と口説かれ続けてる森尾。
一度付き合えば気が済むだろうと応じた誘いの食事でお酒に酔った勢いで記憶のないまま抱かれてしまい…。
一夜の過ちの後の展開にビックリ。森尾が責任を取って欲しいと滝村に迫り、付き合うことに。
しかも普通に付き合うのではなく、滝村が女性といいムードになった頃迎えに来てとアッシー代わりに電話が。
でも、それでも険悪な雰囲気になりながらも何故か付き合いは続いていき。
まさにいつになったら「ラブストーリーに?」とタイトル通りな展開でした。
視点が受け攻め変わるのが若干読みづらい感じだったけど、概ね、柔らかい優しい作品だったと思います。 -
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ネタバレなんかキラキラ乙女なタイトルと大学生がもだもだしてる日常的な恋愛ものは大好きなので読んでみました。
感想は…ものすご~く普通だった。『セブンティーンドロップス』の時もそうだったな…。
この作家さんの地に足がついた感じの文体(悪く言えば地味)は決して嫌いではないし、“言の葉”シリーズなど良作も書かれているし、悪くはない。悪くはないんだが、作者あとがきにあったように、『やおい』“やまなしおちなしいみなし”でした。ちょっとかわいい系の意地っ張り受とカッコいい攻。
初めから攻の気持ちは丸わかりで、受が鈍感に甘えまくっていた時期を過ぎて、意識して避けたり、改まってふたりの関係をみつめ直したり、なし崩し的に受け入れてしまっても嫌じゃない自分に戸惑ったり、で、結局俺も好きだよ的な、よくある“ほだされ”愛がジレジレ進行します。
アウトラインだけ書くと、決して嫌いなシチュじゃないのに、何が決定的に足りない。でもそれが何だか自分でもわからない。
この作家さんの作品を読むといつも、読後、かゆいところにちゃんと手が届かないようなもどかしさと、そこはかとない萌え足りなさを感じる…
単純に相性なのかしら。 -
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ネタバレ中沢千夏史には、好きな人がいる。
それは九つ年上の売れっ子カメラマン日和佐明であった。
日和佐は、男も女も来るもの拒まず、の関係で、千夏史が訪ねて行っても、まったく頓着する様子もなかった。
ところが、「子供は嫌い」と千夏史だけは相手にもしてくれない。
九歳のときに出会った日和佐は、亡き兄・由多夏の恋人で、千夏史が恋心を抱いても叶わない存在であった。
そして、二十歳になっても、千夏史の想いは募る一方だが……
という話でした。
かなり静か。
物語に読む人の心を明るくするアッパーと読んだ人を考え込ませるダウナー系の話があるのだとしたら、これは間違いなくダウナーです。
でも、決して後味の悪いものではないので、ご安心を。
若くして亡くなった千夏史の兄・由多夏は、最後まで自分の気持ちをはっきり伝えることはなくて。
日和佐は、そんな由多夏のことをなんとなく引きずっていて。
彼は本当は何を考えていたのだろうか? って考えたり、悩んだりしていて。
でも、そんな自分を認めきれなくて。
実は、由多夏が死んだ後、一回も泣いてなくて。
でも、そんなデリケートな自分を認めてはいないから、自分ではなんともないと思ってる。思い込んでる。
千夏史は、そんな日和佐のことをわかってるわけではなくて。
だって、千夏史の方が、日和佐よりも随分年下で、なんていったって、まだ二十歳になったばっかりなんだから、まだまだ子どもだからわかってる方がすごくて。
けれど、そんな日和佐のことを、一途に由多夏に恋をしていた日和佐のことが好きになった千夏史だから、なんとなくほうっておけなかったのかなー……と考えました。
そんな感じのなんとなくセンチメンタルな話。
なかなか、こんなピュアな気持ちなんてもう忘れちゃったけれど、これだけ頑張って頑張って、どれだけ邪険にされも諦めなかった千夏史はすごいなー……と思いながら。 -
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ネタバレ不満な点をひとつ、ふたつだけ。
内容はとっても面白かったです。ライトな読み物だから妥協すべきなのかもしれませんが、婚約をしていた彼女の心の声が一般に考えられている裏表の激しい女のそれで、ちょっと辟易しました。
それと、お互い好きって分かったのに距離を置いてしまったときの心理が怖い だけではなかなか納得し辛かったです。
もっと、どういう風に怖いのか丁寧に書くべきかと思いました。心を読まれるのは自分だけの世界が見られてしまうと同じ事で不都合な事も沢山あると思います。そういう細やかな表現があれば、もっと分かりやすかったかなと思います。 -
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砂原さんは時々読むという程度で、たまに気になったタイトルを買うんだけど、まさかの触手もの(!)ずっと友達だと思っていたひとが、実は宇宙人で、いつの間にその惑星の生物は人間にまぎれて暮らしてたんだけど、原型はいわゆるスライムみたいな水系軟体動物?ていうような話で、普段は人間に化けているんだけど、ゴーヤを食べてしまうと、本来の姿に戻ってしまうという設定。よくこの設定で書いたなと思うほど、よくデキているようでデキていないような、そんな話。
というか、触手、ってみなさんどうなんですか、エロを追及するためのアイテムであり、触手系生物との恋愛劇って…どれくらいの方が求めるんであろうかwww
そんなわけで触手生物なんて使うなら、もっととことんエロシーンの追及を目指すとか(いや、2度ほどあるシーンがエロくないわけではない。がしかし、ウエイトが高いわけでもない)。本来の形(まあ、スライムみたいな?)の時は、猫にまたたびのごとくフェロモン出まくって相手をオカシクさせるとか、あってもよかったような気がします。
つまり、1冊だと色々書き切れてない印象がありました、って感じですかね。 -
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ネタバレ「恋のはなし」の続きモノ。
脚本家の新山とホテルマンの多和田との恋のお話。
しかし、よく喧嘩するCPだねぇ(率直な感想)
ちなみに前作はドラマCD化されていて
新山クンは三木さんが演じてらっしゃった。
大好きの裏返しでいじめちゃう新山のキャラにぴったりでした。
今回は。
自分の性癖にコンプレックスを持つ多和田(受)と多和田に出会う前まで女性が絶えなかった新山クンとお隣さんが絡んでくるお話。
多和田が可愛くて大好きでついついからかったりやきもちを焼いたりしては怒られる新山クンに今回もハラハラさせられました。
今回のすれ違いの原因は新山のお隣さん。
彼も多和田と同じ性癖を持つわけで…
だんだんお隣さんと仲良くなっていく多和田をみて
気持ちが落ち着かない新山。
妬いていることがうまく言葉にできなくて
さらに二人の関係がギクシャクしていく。
しまいには
「君の言葉は時々残酷です。僕を傷つけようとして言葉を選んでいるとしか思えない。」
とまで多和田に言われてしまう始末。
お隣さんとの仲を誤解されて新山の家から出て行ってしまうシーンとか連絡がつかなくなって焦る新山クンとか「早く仲直りしろ。」と親友にさとされるシーンとか
ちょっと泣きたくなるような場面が多くて
好きな話でした。 -
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ネタバレもし他人の心の声がすべて聞こえてしまったら・・・?『言の葉の花』のスピンオフ。前作とは全くリンクしてません。生まれた時から他人の心の声が聞こえてしまうロクデナシ仮原が、心の声と口に出す言葉が完全に一致する藤野という人間に初めて出会い、心ならずもどんどん惹かれていってしまうお話。シリーズ2作ともに共通しているのは、すべて聞こえてしまうのは、決して幸せではないということ。そして欲しいものは、聞こえたところで必ずしも手に入るわけではないということ。本当に大切なのは人を信じることだというテーマ。設定は完全に異世界だけど、変に浮ついたファンタジー感はありません。今まで、人の気持ちなんてどうでもよかった仮原が、好きだ、知りたいと思える藤野に出会って初めて、人の心の声を聞くのが怖いと感じるまでの葛藤もきちんと描かれています。個人的には、何度も読みたい名作とは思わないけど、
しっかりした読後感が得られる良作かな。 -
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ネタバレ母譲りの美貌で、男女問わず、手玉に取ってきた珠希。
男癖の悪い母親に呆れて、勝手に家を出た珠希は、ボロアパートに一人暮らしをしていて、生活がかかっていたのだ。けれど、決して売春をしているわけでなく、恋人にちょっとしたお小遣いや食事をおごってもらう程度だった。
そんな珠希がバイトしているコンビニに、まったくコンビニ慣れしてないサラリーマン・杏藤がやってきた。彼は、店員として当たり前の接客をしただけなのに、どういう訳だか、すっかり珠希のことを気に入ってしまったようで、ついには珠希に告白してくる。
当然、珠希はそんな変なやつ、お断りするつもり満々だったが、彼が大企業の御曹司だと知り、付き合いを始めることにした。
けれど、超がつくほどの箱入りであった杏藤は、信じられないほど純粋で、珠希もいつもの調子が出せない。
汚れきった自分を優しいと言い、大切なもののように扱ってくれる杏藤に次第に珠希も惹かれていく……
という話でした。
なんというか、早々に家を出ざるを得なかった珠希は、かなりすれてしまっていて、恋だとか愛だとかを信じるつもりもまったくなくて。
一時しのぎだと思っているから、適当な付き合いをして、適当に別れてきたけれど、まったくそうではない杏藤と付き合ううちに、大切にされることの喜びを覚えて、次第に杏藤に惹かれていく、という話でした。
まぁ、あらすじだけはこんな感じなんですが。
珠希が変わっていく過程の中で、珠希が珠希の母親に自分の本音をさらけ出して、ぶつかり合って、ぎこちなく再び二人の間の距離を作り直す描写があるんですが。
なんていうか、そういうところがこの小説はすごいなー……と感じました。
二人だけの恋愛話じゃなくて、周りがいるからこそ、その二人がいるわけなので、例え恋愛が原因であっても、その人が変わり始めると、それが回りに影響を及ぼすのは当然のことなんだけど、それをなかなか当然にかけている小説はあんまりないので、すごいなー……と思いました。
そんな感じで、思春期のすっぱさも閉じ込めた優しい小説なので、ちょっと苦いけど甘い小説が読みたい方にはぜひ、オススメです。