榎本博明のレビュー一覧
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未来にすべき事柄の記憶=展望記憶。存在想起と内容想起の両面が必要。
うつの人は具体的なエピソードを思い出さない。
気分一致効果=そのときの気分と同じ内容を記憶しやすい=記憶するときは楽しい気分で。=思い出しやすい。
記憶は思い出すときに作り直される。
私達の過去は、時間的には過去ではなく現在に属する=過去の記憶も現在の状況によって変化する。
繰り返しだけでなく、意味付け、連想による精緻化リハーサルで長期記憶に定着しやすい。
強い感情に伴う記憶は定着する=地震の時の記憶。
単純接触が多いほど、心地よくなる=趣味も記憶で作られる。
忘却のお陰で、都合よく思い出せる。
アルコールは新たな -
Posted by ブクログ
本書では、とにかく批判せず褒めればよいという教育方法を否定している。
叱らないほうが親も子供もハッピー、という近視眼的な理論は確かに子供の将来のことを考えているとは思えない。
また、日本の文化や、日本人の性格・育て方に海外流の育て方を付け焼刃的に持ち込んでも意味がないどころか、悪影響を及ぼす。その結果として、今日の撃たれ弱い・頑張らない若者が多くなっているという内容。読んで感心する部分が多かった。
ただ、読んでいて、欧米流を推しているかと思えば、途中から日本流を推しだしたり、書籍としての構成が少しわかりづらい。
加えて、本書全体を通した大枠での明確な結論がわかりづらい。
小さな一 -
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中高年。というタイトルから、40代後半から高齢者の印象を受けていたが、本著作では、40代、50代、つまり中年をターゲットにしていた。
人生の折り返し地点、劇的な社会の変化(年功序列の廃止など)、家族をめぐる葛藤(家にいても相手にされないなど)。中年期特有の不安や迷いからくる衝動に翻弄された結果が、キレる行為だと。
たしかに、40代〜50代は、ユングが「人生の正午」といったように、今まで日が昇り続けて、成長してきたのに、これからは日が落ちるだけで、どうしたらよいのか?と悩む「中年の危機」(レビンソンが名付けた)が起こるタイミングではあるが、それだけが原因だとはなかなか思えない。
同じタイミング -
Posted by ブクログ
「はじめに」で「中高年世代にも、今どきの若者が置かれた心理状況や自分づくりへの取り組み姿勢を理解してもらうことも念頭に置いた」と書いてあったので読んでみたが、EXILEとか西野カナといった歌からの歌詞の引用が随所に散りばめられていて、やっぱり中高年世代には読んでて辛いものがある…。
でも、やっぱり心理学者の先生、書いてあることは中高年世代にも結構参考になったりする。したがって、この先生が書いた中高年世代向けの本があったら、それはぜひ読んでみたいと思う。きっと「はじめに」の「中高年世代…」のくだりは、出版社の人に、部数売らなきゃいけないからそのように書いてって言われたんだろうな。「これは若者向け